【事例あり】コミュニケーション研修とは?おすすめのゲームや成功のコツ
社内の生産性を向上させるためには、正しいコミュニケーションが欠かせません。
その際役立つのが、円滑なコミュニケーションの方法について学ぶコミュニケーション研修です。
コミュニケーション研修を実施すれば信頼関係の構築や質問力の向上など、さまざまな効果が期待できます。
本記事では、コミュニケーション研修の概要をはじめ、主な目的やおすすめのゲーム、研修を成功させるためのポイントなどを解説します。
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コミュニケーション研修とは
コミュニケーション研修は、業務で必要なコミュニケーションスキルを身につけるための研修です。
コミュニケーション研修には、大きく2つの種類が挙げられます。
- 業務遂行型のコミュニケーション研修:報連相など、業務上のコミュニケーションをミスなく行うためのスキルを磨く
- 関係構築型のコミュニケーション研修:自己理解や他者理解などを促進し、相手との効果的な関係構築を促す
一言でコミュニケーション研修といっても内容はさまざまであり、特徴が異なります。自社の課題を把握した上で、業務遂行型と関係構築型のどちらのコミュニケーション研修を実施すべきか判断しましょう。
コミュニケーション研修の目的
コミュニケーション研修の目的は、信頼関係構築能力の向上や交渉力の向上、自己理解と他者理解の促進、部下育成力の向上、離職率の改善など、幅広く挙げられます。
上述した2つのコミュニケーション研修の種類に応じて、目的もそれぞれ異なります。
- 業務遂行型:スムーズな情報共有を実現したり、交渉力を向上させたりする
- 関係構築型:自己理解や他者理解を促進し、相手にあわせた関わり方を身につける
- その他:部下育成力の向上や離職率の改善など
ここでは、コミュニケーション研修の目的を研修の種類別に詳しく解説します。
業務遂行型のコミュニケーション研修の目的
業務遂行型のコミュニケーション研修では、相手へ情報を正しく伝えるスキルを獲得したり、質問力を向上させたりするのが目的です。
そのため、スムーズな意思疎通の実現や交渉力の向上を図ることがメインで扱われます。
スムーズな意思疎通・情報共有による相手との信頼関係構築
業務遂行型のコミュニケーション研修の目的として、スムーズな意思疎通や情報共有によって相手との信頼関係を構築する点が挙げられます。
相手とスムーズに情報共有するための報連相は、すべてのビジネスパーソンにとって必須といえるスキルです。
報連相が徹底されていないと、重要な情報が社内へ行き渡らなかったり、ミスが見過ごされてしまったりします。
報連相を徹底しておくと、相手との信頼関係が構築され、より効果的に業務を遂行することができます。
このように、的確な情報共有の実現や相手との信頼関係の構築につなげることがコミュニケーション研修を実施する目的の一つです。
アルーが行っているコミュニケーション研修については、以下のページをご確認ください。
コミュニケーション研修のプログラム詳細
「訊く力」の向上
訊く力の向上も、コミュニケーション研修を実施する目的の一つです。
訊く力を向上させることができれば、他者に対して感じた疑問をしっかりと解消できるようになります。
また、質問を通じて相手への理解を深めることができれば、より強固な信頼関係につながります。
コミュニケーション研修を実施することで、相手から聞き出したい内容を的確に聞き出せるようになる質問スキルを獲得できるでしょう。
相手に分かりやすく伝える力の向上
相手に分かりやすく伝える力を向上させるのも、業務遂行型のコミュニケーション研修を実施する目的の一つです。
相手に情報を分かりやすく伝えることは一見簡単そうに感じますが、しっかりと伝えて相手に理解してもらうことは簡単なことではありません。
たとえば、相手へ報告する際、情報を整理せずに思い浮かんだ順番で話してしまう方はいるのではないでしょうか。
コミュニケーション研修を通じてこうした課題を改善していくことで、相手にとって分かりやすい情報共有を実現できるようになります。
情報を構造的に整理し、相手に分かりやすく伝えるにはロジカルシンキングが必要になります。ロジカルシンキング研修については、以下のページをご確認ください。
ロジカルシンキング研修のプログラム詳細
▼サービス資料をダウンロードする
Win-Winな交渉力の向上
業務遂行型のコミュニケーション研修を実施する目的として、Win-Winな交渉力を向上させるといったことも挙げられます。
ビジネスでは、さまざまな場面で交渉が求められます。
取引先との打ち合わせはもちろん、社内の部署間で利害関係を調整する場面もあるでしょう。
コミュニケーション研修を実施して交渉力を向上すれば、こういった場面でも上手に合意形成を行い、Win-Winな関係を実現できるようになります。
アルーのネゴシエーション研修については以下のページをご覧ください。
ネゴシエーション研修のプログラム詳細
▼サービス資料をダウンロードする
関係構築型のコミュニケーション研修の目的
関係構築型のコミュニケーションでは、アサーティブコミュニケーションを学んでもらい、社員同士の関係構築を促します。
そのため、研修の目的は自己理解や他者理解、相手を尊重したコミュニケーション手法の獲得がメインです。
自己理解・他者理解
関係構築型のコミュニケーション研修を実施する目的に、自己理解や他者理解が挙げられます。
自己理解によって自分の仕事に対するエネルギーの源泉を理解できるようになり、仕事に対するモチベーションをコントロールしやすくなるでしょう。
自己理解の方法について詳しくは、下記記事をご覧ください。
『自己理解とは?必要性や深め方、やらないことのデメリットを解説』
また、他者理解を深めれば、これまで以上に社内のコミュニケーションが活性化する可能性があります。
相手を尊重しながら自分の気持ちを伝える力の向上
相手を尊重しつつ、自分の気持ちを抑圧しないコミュニケーション能力を獲得することも、関係構築型のコミュニケーション研修を実施する目的の一つです。
コミュニケーションにおいてよくある課題として、「相手の言いなりになってしまう」「感情的になって相手を言い負かそうとしてしまう」といったことが挙げられます。
研修を通じてこうした課題を克服し、相手と自分をともに尊重するコミュニケーションスタイルを身につけてもらいましょう。
相手を尊重しながら自分の気持ちを伝えるスキルは、アサーティブコミュニケーションとも呼ばれます。アルーのアサーティブコミュニケーション研修は以下のページからご確認いただけます。
アサーティブコミュニケーション研修のプログラム詳細
相手にあわせた関わり方・伝え方の向上
関係構築型のコミュニケーション研修を実施する目的として、相手にあわせた関わり方や伝え方を身につけてもらう点も挙げられます。
コミュニケーションでは、相手の立場や性格を踏まえた伝え方が大切です。
相手にあわせた関わり方ができるようになれば、「〇〇さんならこのように伝えるのが良いかもしれない」などの相手を尊重したコミュニケーションが実現できます。
コミュニケーション研修を通じて、相手のことを慮る意識を獲得してもらいましょう。
相手に合わせた関わり方や伝え方に必要なアサーティブコミュニケーションについては、以下の記事で詳しく解説しています。
『アサーティブコミュニケーションとは?具体的な例やメリットを簡単に解説』
その他の目的
コミュニケーション研修を実施するその他の目的として、部下育成力の向上や離職率の改善、心理的安全性の向上などが挙げられます。
下記では、その他の研修目的について詳しく解説します。
部下育成力の向上
コミュニケーション研修によって効果的なコミュニケーションが取れるようになれば、部下育成力の向上につながります。
たとえば、部下と上司が1対1で対話する1on1ミーティングの場では、上司側が部下の本音を引き出すコミュニケーションが必要であり、そこで役立つのが質問力や傾聴力です。
コミュニケーション研修でこうした能力を磨けば、今までよりも効果的に部下を育成できるようになるでしょう。
管理職に必要なコミュニケーションスキルについては、以下の記事で詳しく解説しています。
『管理職に必要なコミュニケーションスキルとは|コツやスキルの身につけ方を解説』
離職率の改善
コミュニケーション研修の実施は、離職率の改善にもつながります。
社会人が離職を決断する最も多い要因は、職場の人間関係にあるといわれています。
上司や部下とのコミュニケーション不足や同僚とのコミュニケーションのズレは、徐々に人間関係を悪くしてしまい、最終的に離職へつながってしまうかもしれません。
そのため、コミュニケーション研修でこのような課題へアプローチし、離職率の軽減につなげることが必要不可欠です。
心理的安全性を高める
心理的安全性を高めることも、コミュニケーション研修を実施する目的の一つです。
心理的安全性とは、「意見を受け入れてもらえる」という組織に対する安心感のことをいいます。
心理的安全性の高い組織では議論が活性化するため、意思決定の質が向上するメリットがあります。
コミュニケーション研修を通じてコミュニケーション力を磨けば、メンバー全員が互いを尊重したコミュニケーションが取れるようになるでしょう。
また、チーム内のコミュニケーショが活性化することで心理的安全性の向上が期待できます。
心理的安全性については、以下の記事で詳しく解説しています。
『心理的安全性とは?高める方法や人事が行うべき施策について』
コミュニケーション研修の主な種類とその内容
コミュニケーション研修の主な内容は、以下の通りです。
- 業務遂行型コミュニケーション研修:ビジネスマナーや報連相、ロジカルコミュニケーションやネゴシエーションなど
- 関係構築型コミュニケーション研修:アサーティブコミュニケーションなど
ここでは、それぞれのコミュニケーション研修でおすすめの内容を解説します。
業務遂行型コミュニケーション研修の種類
業務遂行型のコミュニケーション研修ではビジネスマナーや報連相など、業務を遂行するために欠かせない基本的なビジネススキルを学びます。
また、若手社員以上を対象とした研修ではファシリテーションやネゴシエーション、傾聴力なども学んでもらいましょう。
ビジネスマナー
新入社員を対象としたコミュニケーション研修では、最初にビジネスマナーについて学んでもらいましょう。
ビジネスマナーは、お互いが気持ち良くコミュニケーションを取るための基礎スキルです。
身だしなみや挨拶、表情といった基本的な部分を扱い、自分の印象管理を行う意識を持ってもらいます。
その後、名刺交換や電話応対、オンライン会議のマナーなど、具体的な場面を想定したビジネスマナーを身につけてもらうことがおすすめです。
アルーの提供しているビジネスマナー研修は、以下のページから確認できます。
ビジネスマナー研修のプログラム詳細
▼サービス資料ダウンロードはこちら
報連相
コミュニケーション研修では、報連相を学んでもらうことも大切です。
ビジネスを進めていく上で、自分一人で仕事が完結することはほとんどありません。
基本的には誰かの協力を仰ぎ、情報共有しながら仕事を進めていくことが求められます。
その際に役立つのが報連相のスキルです。
報連相のスキルは新入社員の早い段階から習慣化させることが大切であるため、新入社員研修の一環として扱って報連相を定着させましょう。
アルーの報連相研修は、以下のページから確認できます。
「プロフェッショナルスタンスコミュニケーション ホウ・レン・ソウ7つ道具編」のプログラム詳細
▼サービス資料ダウンロードはこちら
報連相研修の目的やポイント、報連相の正しいやり方については以下のページで詳しく解説しています。
『【事例あり】報連相研修を成功させるポイントとおすすめのワークを紹介』
ロジカルコミュニケーション
業務遂行型コミュニケーション研修では、ロジカルコミュニケーションも学んでもらいましょう。
ロジカルコミュニケーションとは、論理的なやり取りを通じて的確な情報共有を行うスキルです。
コミュニケーションにおいて、「質問と回答のズレ」や「回答の抜け漏れ」などがよく発生します。
研修ではピラミッド構造やMECEといったロジカルシンキングのツールを活用し、このような課題を克服することが大切です。
コミュニケーション前に一度情報を頭のなかで整理し、相手へ伝える姿勢を身につけてもらいましょう。
アルーが行っているロジカルシンキング研修は以下のページからご確認いただけます。
ロジカルシンキング研修のプログラム詳細
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ファシリテーション
業務遂行型のコミュニケーション研修では、ファシリテーションについて学んでもらうこともおすすめです。
ファシリテーションとは、議論の進行役として参加者の話を積極的に引き出した上で合意形成に導くことです。
高いファシリテーションスキルがあれば、社内会議やディスカッションがより有意義な場となります。
ファシリテーションを取り入れ、ファシリテーターの役割やファシリテーションに必要な雰囲気作りのスキルについて学んでもらうと良いでしょう。
アルーの提供しているファシリテーション研修は、以下のページから確認できます。
ファシリテーション研修のプログラム詳細
▼サービス資料ダウンロードはこちら
ネゴシエーション
ネゴシエーションも、業務遂行型のコミュニケーション研修ではぜひ取り上げたい内容の一つです。
ネゴシエーションを行う際には、相手と合意形成を行おうとする姿勢が大切です。
そのような姿勢がなければ、常に相手の言いなりになってしまったり、いつも感情的になってしまったりといった課題が生じてしまいます。
研修ではネゴシエーションの大原則となる3つのルールやプラスサム交渉を行うマインド、不利な状況への対処法などを学び、ネゴシエーション力を高めてもらいましょう。
アルーの実施しているネゴシエーション研修は、以下のページから確認できます。
ネゴシエーション研修のプログラム詳細
▼サービス資料ダウンロードはこちら
傾聴力
コミュニケーション研修では、傾聴力を磨いてもらうこともおすすめです。
傾聴力とは、相手の話している事実など表層的な事柄からその背後にある相手の気持ちや価値観などの真相的な部分まで、相手の話を深く理解して共感するスキルのことです。
高い傾聴力があれば相手と効果的に信頼関係が構築でき、チーム内の心理的安全性の向上にもつながります。
傾聴力を高めるためにはミラーリングやバックトラッキングを意識したり、会話の割合を意識したりするのが重要です。
傾聴力の概要や、傾聴力を高めるための方法は、以下のページで詳しく解説しています。
『傾聴力とは?コミュニケーションで活かすコツと鍛える方法をご紹介』
異文化コミュニケーション
グローバルなビジネス展開を行っている企業の場合、異文化コミュニケーションについて学んでもらうと良いでしょう。
異文化コミュニケーションとは出身国や性別、年齢や商習慣が自分とは異なる相手とのコミュニケーションをいいます。
文化的背景が異なる相手の場合、仕事の優先順位が自分とは違ったり、ローコンテクストなコミュニケーションが主流だったりと、日本との差異に直面する場面が少なくありません。
異文化コミュニケーションを学び、相手との差異に対応するための力を事前に磨いてもらいましょう。
アルーが展開している駐在員を対象とした異文化コミュニケーション研修は、以下のページから確認できます。
駐在員向け異文化コミュニケーション力研修のプログラム詳細
▼サービス資料ダウンロードはこちら
グローバルコミュニケーション
グローバルコミュニケーションも、異文化コミュニケーションとあわせて扱いたい内容の一つです。
グローバルコミュニケーションでは、まずはコミュニケーションスタイルの違いを理解してもらう必要があります。
日本ではハイコンテクストなコミュニケーションが主流ですが、欧米ではローコンテクストなコミュニケーションが多いです。
こうした違いについて理解しなければ、グローバルな環境で上手くヒアリングや交渉を行うのは難しいでしょう。
また、研修を通じてグローバルなコミュニケーションの基礎となる英語力を磨いてもらうことも重要です。
アルーの提供しているグローバルコミュニケーションスキル研修は、以下のページから確認できます。
グローバルビジネスコミュニケーションスキル研修
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関係構築型コミュニケーション研修の種類
関係構築型のコミュニケーション研修では、アサーティブコミュニケーションについて学んでもらうのも良いでしょう。
アサーティブコミュニケーション
アサーティブコミュニケーションとは、自分と相手をともに大切にしたコミュニケーションスタイルのことを指します。
相手の立場を尊重しつつも自分の想いを抑圧せずに伝えていくためには、DESC法などのアサーティブコミュニケーションのスキルについて学ぶことが欠かせません。
研修を通じてアサーティブコミュニケーションを実現する方法を学んでもらい、職場での信頼関係構築につなげましょう。
アルーのアサーティブコミュニケーション研修は、以下のページから確認できます。
アサーティブコミュニケーション研修のプログラム詳細
コミュニケーション研修におすすめの研修ネタ
コミュニケーション研修には、ゲーム要素を取り入れることがおすすめです。
また、ワークを取り入れた参加型の研修を行えば、職場でコミュニケーションを実践するイメージもつかんでもらいやすくなるでしょう。
ここでは、コミュニケーション研修におすすめの研修ネタを紹介します。
ゲーム要素を取り入れる
コミュニケーション研修にゲーム要素を取り入れることで、楽しくコミュニケーションについて学んでもらえます。
コミュニケーション研修に取り入れられる主なゲームは以下の通りです。
- Talking in the Park
- 嘘つきあてゲーム
- 条件プレゼン
- コンビニ経営ゲーム
- 伝言ゲーム
- 空き缶ワーク
- 折り紙オブジェ
- 地図作成ゲーム
- 他己紹介ゲーム
- バースデーライン
- ブロックゲーム
- マネジメントゲーム
- ビブリオバトル
- 人狼ゲーム
- コリドール
- ナンバーワン・ベーカリー
- NASAゲーム
- 私の好きなもの
- みんなで当てよう!3択クイズ
- ソシオメトリー
- ボール回し
- 私のオススメ
それぞれのゲームの詳しい内容や、コミュニケーション研修にゲームを取り入れる際のポイントは以下のページで詳しく解説しています。
『コミュニケーション研修で使えるゲーム22選!効果的に実施するポイントも紹介』
ワークを行うなど、参加型の研修にする
ワークを取り入れて参加型の研修にすることもおすすめです。
研修のなかで実際にコミュニケーションへ取り組むワークを行うことで、実際の職場でコミュニケーションを実践するイメージを持ってもらいやすくなります。
また、知識を定着させる際にもワークは有効な手段です。
たとえば、顧客との商談の場面や社内会議の場面などを想定したワークを実施し、実際にコミュニケーションを取ってもらいます。
講師がフィードバックを提供すれば、参加者は自分自身のコミュニケーションの改善点を把握できるようになるでしょう。
効果的にコミュニケーション研修を行うためのポイント5つ
コミュニケーション研修を効果的に実施するためには、階層別に実施したり関係の質に働きかけたりすることが大切です。
また、人材育成を専門としている企業へ研修を外部委託することも良いでしょう。
ここでは、効果的にコミュニケーション研修を実施するための主なポイントを5つ紹介します。
階層別に行う
コミュニケーション研修を実施する際には、階層別に実施することがポイントです。
階層によってコミュニケーションを取る相手や求められる役割が異なるためです。
たとえば、新入社員向けの研修ならビジネスマナーや報連相がメインとなり、管理職向けの研修なら部下コミュニケーションや部署間のネゴシエーションを扱うことが多いでしょう。
一人一人の社員に適したコミュニケーション能力を身につけてもらうためには、階層ごとに分けて行うことが大切です。
成功の循環モデルを踏まえ、まずは関係の質に働きかける
コミュニケーション研修を成功させるためには、成功の循環モデルを踏まえた上で関係の質に働きかけることがおすすめです。
成功の循環モデルとは、MIT組織学習センター共同創始者であるダニエル・キム氏が提唱したモデルです。
より良い組織を生み出すためには、「関係の質」「思考の質」「行動の質」「結果の質」という4つを循環させる必要があるとされています。
コミュニケーション研修では、関係の質から働きかけることがおすすめです。
たとえば、挨拶や声かけといった簡単なところから始め、徐々に相手の尊重や信頼、一体感の醸成へと進んでいきましょう。
関係の質からアプローチすれば思考の質や行動の質の向上へとつながり、成功の循環モデルを回すことが可能です。
心理的安全性を正しく理解する
コミュニケーション研修を成功させるためには、心理的安全性を正しく理解するのも重要です。
心理的安全性の高い組織では仕事が効率的に進みやすくなり、意思決定の質も高くなります。
一方で、いわゆる「ぬるま湯」のような組織のことを「心理的安全性が高い」と誤解してしまっているケースも少なくありません。
相手を受け入れるマインドを持ちながらもメンバー全員が成果にこだわり、馴れ合いを避ける意識が大切です。
心理的安全性の詳しい内容は、以下のページで詳しく解説しています。
『心理的安全性とは?高める方法や人事が行うべき施策について』
I’m OK, You’re OKを身につける
I’m OK, You’re OKの心構えを身につけてもらうことも、コミュニケーション研修を成功させるためのポイントです。
I’m OK, You’re OKとは、相手と自分をともに尊重できている状態のことを指します。
この心構えが欠けてしまうと、自分を抑圧してしまったり反対に相手を感情的に言い負かしてしまったりといった問題が発生しかねません。
研修ではI’m OK, You’re OKという概念を理解した上で、それを実現するためのスキルや心構えを学んでもらうと良いでしょう。
I’m OK, You’re OKを基本としたアサーティブコミュニケーションについては、以下の記事で詳しく解説しています。
『アサーティブコミュニケーションとは?具体的な例やメリットを簡単に解説』
外部研修会社に依頼するのも手
コミュニケーション研修を実施する際、外部の研修会社へ依頼することも一つの手です。
人材育成を専門としている企業へ研修を外部委託すれば、専門的な知識を講師が分かりやすく説明してくれるでしょう。
研修を社内で企画する工数を削減できるほか、社内にはないノウハウを取り込めるというメリットもあります。
ただし、外部委託の際はある程度の費用がかかるため、あらかじめメリットやデメリットを理解しておく必要があります。
研修を外部委託する際の判断基準や委託先選定のポイントについては、以下のページで詳しく解説しています。
『研修は外部委託すべき?委託している割合や委託先選定のポイント』
コミュニケーション研修の事例
コミュニケーション研修を実施する際には、過去の成功事例が参考になります。
ここからは、アルーがこれまでに支援したコミュニケーション研修のなかから特に参考となる事例を3つピックアップして紹介します。
営業向けコミュニケーション研修
営業職の社員に商談の場面でのコミュニケーション能力を向上してもらいたいと考えたA社では、新卒入社の営業社員を対象にコミュニケーション研修を実施しました。
本事例では、新卒入社の社員の課題を以下の3つの軸に沿って整理しています。
- 知識:商品知識や企業情報、商談相手の情報
- スキル:ロジカルシンキングや相手の感情に配慮する力
- スタンス:相手の立場に立って考える意識
まずは事前課題でロジカルシンキングについてインプットしたのち、研修中に商談を想定したロールプレイングを実施して相手への配慮などを定着させました。
最後に先輩社員からのフィードバックなどを通じて、研修内容の復習を行っています。
新入社員向けコミュニケーション研修
不動産業のB社では、社員の自主性を高め、多様な人材と協働できる環境を実現するためにコミュニケーション研修を実施しました。
まずはeラーニングを活用して、これまでの自分自身のコミュニケーションについて振り返る機会を設けています。
研修ではこれまでの成長を見つめ直し、現時点での課題の明確化に取り組みました。
さらに、周囲と効果的な関係構築を行うために必要なコミュニケーションの全体像を把握してもらっています。
本事例の詳細は、以下のページからご覧ください。
【研修事例】成長と課題を認識し、周囲と良好な関係性を構築するコミュニケーションスキルを学ぶ
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係長向けコミュニケーション研修
不動産・建築建設会社のC社では、組織目標達成のために社内の関係性の質の向上が必要だと考えていました。
そこで、係長を対象とした、双方向のコミュニケーションを実現するための研修を実施しました。
本プログラムは2日間に分けて実施しており、1日目に係長の役割認識や4つのコミュニケーションスキルについて学んでもらいました。
2日目に自身のメンタルモデルと向き合ってもらい、自己理解を深めています。
最後にアクションプランを宣言する機会を設け、スムーズな現場での実践をサポートしました。
本事例の詳細は、以下のページからご覧ください。
【研修事例】コミュニケーションを活性化し、組織力を向上させるための期待役割を認識する係長育成施策例
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コミュニケーション力が低いと起こる課題
社員のコミュニケーションが低いと、その社員だけでなく周囲のメンバーや組織全体に悪影響が及ぶ可能性があります。社員のコミュニケーション力が低い場合によく起こる課題をご紹介します。
率直な意見交換が生まれない
社員のコミュニケーション力が低いと、率直な意見交換が生まれづらい職場になってしまいます。特に、アサーティブコミュニケーションが身についていないと、このような問題が生まれやすいです。
社員にアサーティブコミュニケーションが身についていないと、相手に遠慮してネガティブフィードバックができない可能性があります。「遠慮はせずに配慮をする」という考え方を身につけ、配慮のあるコミュニケーションのコツを学んでもらうことで、言いづらいことも相手に率直に伝えられるようになります。
社員の間で率直な意見交換が生まれれば、業務の生産性が向上し、チームや企業の目標達成に近づくでしょう。
ミスやトラブルが起きやすくなる
社員のコミュニケーション力が低いと、ミスやトラブルが起きやすくなるという問題もあります。たとえば、報連相の頻度が少なかったり内容が分かりづらかったりすると、上司が部下の状況を正しく把握できません。すると、ミスやトラブルを事前に防ぐこともできなくなってしまいます。
特に新入社員や若手社員は報連相の型が十分に身についていない可能性があります。報連相の意義や型を身につけるための研修を実施するのがおすすめです。
社員のエンゲージメントが下がる
社員のコミュニケーション力が低く、職場内のコミュニケーションが希薄な場合、社員のエンゲージメントが下がる可能性があります。エンゲージメントが低下すると、離職率が増加するなど企業全体に悪影響を及ぼしてしまいます。
職場のコミュニケーションを活性化する方法や事例については以下の記事をご覧ください。
『職場のコミュニケーションの重要性と活性化のための具体例8選』
コミュニケーション研修に関するよくある質問
コミュニケーション研修の概要やポイントについて解説してきました。
最後に、コミュニケーション研修についてよくある質問を2つ解説します。
Q.コミュニケーション研修は意味ないという意見があるのですが
コミュニケーション研修は「意味がない」という意見が出る場合も少なくありません。
そういわれてしまう場合の原因として、研修をやって終わりになってしまっている点が挙げられます。
この場合は、研修後の振り返りを徹底したりフォローアップ研修で現場での実践をサポートしたりすることが重要です。
また、社員がコミュニケーション研修の必要性を十分に理解しきれていないケースもあります。
そのような場合は、コミュニケーション研修の冒頭で研修の目的やゴールを説明するなど、意義を理解してもらう工夫が必要です。
コミュニケーション研修が意味ないといわれてしまう場合の対策については、以下のページで詳しく解説しています。
『コミュニケーション研修が意味ないと言われる理由は?効果的な研修のポイント』
Q.コミュニケーション研修をオンラインで行う時のコツは?
コミュニケーション研修をオンラインで実施する場合は、社員が主体的に取り組めるワークを積極的に盛り込むことがおすすめです。
オンラインの場合はどうしても講師が一方的に話をするだけになってしまい、受講者の集中力が途切れがちです。
オンライン上で実施できるゲームなども活用しながら、社員が主体的に参加できる工夫を行ってみてください。
オンラインで実施できるゲームやワークは、以下の記事で詳しく紹介しています。
『オンラインチームビルディングにおすすめのゲームと事例を紹介』
コミュニケーション研修ならアルーにお任せください
効率的なコミュニケーション研修を実施したいなら、ぜひアルーへお任せください。
アルーは人材育成を専門に手掛けている企業であり、周囲と信頼関係を構築して効率的に業務遂行をするために欠かせないコミュニケーション力を磨く研修を用意しています。
アウトプット重視型の研修であるため、研修と現場の接続もスムーズです。
アルーの提供しているコミュニケーション研修は、以下のページからご覧ください。
コミュニケーション研修
ぜひこの記事を参考にコミュニケーション研修への理解を深め、職場での効果的なコミュニケーションを実現していきましょう。