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キャリアデザイン研修とは?20代から50代まで年代別の設計方法を紹介


自律型人材の育成を目的としたり、従業員エンゲージメントの向上を目的としたり、様々なニーズから、キャリアデザイン研修の導入を検討している企業は多いでしょう。

しかし、キャリアデザイン研修を実施している企業は未だ全企業の半数を満たしておらず、多くの企業では検討しているものの開発は手探りの状況なのではないでしょうか。

この記事では、キャリアデザイン研修についての概要を解説するとともに、20代、30代、40代、50代と年代別に設計する方法や事例について解説します


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目次[非表示]

  1. 1.キャリアデザイン研修とは
  2. 2.年代別で見るキャリアデザイン研修の目的と内容
  3. 3.キャリアデザイン研修が必要な背景
  4. 4.キャリアデザイン研修の効果・メリット
  5. 5.キャリアデザイン研修のKPI
  6. 6.キャリアデザイン研修を開発する際のポイント
  7. 7.キャリアデザイン研修ならアルーにお任せください




キャリアデザイン研修とは


キャリアデザインとは、自分が将来どのような仕事や働き方をしたいかを考えて将来プランを設計し、それを基に実行していくことです。 キャリアは「働くこと」にまつわる人の生活や生きがいを含む「生き方」そのものといえます。 キャリアデザイン研修の目的は、社員のキャリアに関する課題解決へのきっかけを作り、仕事へのモチベーションを高めて組織内で自律的に行動するように促すことにあります。

年代別で見るキャリアデザイン研修の目的と内容

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研修イメージ

キャリアとは、働くことに関わる継続的なプロセスであり、生き方・働き方であるといえます。

現代の新型コロナウイルス感染症の影響などにより、社会の大きな変化に伴って働き方の選択肢が増え、誰もがワークとライフのキャリアについて考えざるを得ない状況です。

自分自身のキャリアの在り方を考える内容は、各年代のライフステージや立場によって変わります。

ここでは、年代別にキャリアデザイン研修の目的について解説します。


20代社員向け

20代社員は、新入社員から入社7年目までの期間になります。

まだ仕事や会社に対して慣れない部分もあり、自律的な行動は難しい時期でもあります。

20代社員の課題としてよく挙げられるものは、以下の通りです。


  • 目の前に用意されたキャリア開発のレールに乗るだけで自己決定感がない
  • 組織への社会化・円滑な組織適応ができない
  • 自分のキャリアを限定しすぎてしまい、可能性を狭める


そんな20代社員に向けたキャリアデザイン研修の目的は、「キャリアの自己決定」と「キャリアの可能性を拡げる」ということにあります。

自分のキャリアは、会社やほかの誰かが用意してくれるものではなく、自ら考えて切り開くものです。

キャリアデザイン研修を通じて、おおまかな方向性は定めつつもさまざまな仕事にチャレンジし、新しい可能性を発見していくことを促します。

▼アルーの20代向けキャリアデザイン研修についての資料はこちらからダウンロードできます。

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30代~40代の社員向け

30代〜40代社員は中堅社員と呼ばれ、自分の仕事をこなしつつ部下の育成なども担う立場になります。

また、自分と組織との関係性や自分の利益だけでなく、組織の利益についても考えて行動することを意識していく時期といえます。また、ライフキャリアにも変化の大きい時期ですので、ワークとライフのバランス等も検討する時期です。

30代~40代社員の課題としてよく挙げられるものは、以下の通りです。


  • 仕事を一通り覚え、「このままでいいのか?」と悩み始める
  • 将来の方向性が考えられない
  • 仕事・生活環境の変化や役割の多様化などから、これからの生き方に不安になる
  • 過去の成功体験に縛られる


30代〜40代社員向けのキャリアデザイン研修の目的は、「キャリアを切り拓く」と「人生の後半に向けた自己の再構成/成功パターンからの脱却」の2つです。

これまで行ってきた仕事の経験からキャリアの方向性を確定し、現状に満足せずに上を目指していく意識を高めることや、人生の後半を迎えて自身のありたい姿と価値観を再構成していくことが必要になります。

また、過去の成功体験だけにとらわれず、キャリアを自己決定していくように促します。

▼アルーの30代・40代向けキャリアデザイン研修についての資料はこちらからダウンロードできます。

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50代~の社員向け

50代以降の社員は、組織内でのキャリアに関してはゴールが見えてくる年代です。

50代社員の課題としてよく挙げられるものは、以下の通りです。


  • 職場での居場所が無くなる
  • 「まだやれる」という本人の意思と周りからの期待の乖離
  • キャリアやライフ、ヘルス、マネーに対する不安


50代〜の社員向けキャリアデザイン研修の目的は、「キャリアの逆算」になります。

自分にとって望ましいキャリアの完結に向かって、退職後のキャリアや生き方に意識を向けていきます。

さらには、これまで培ってきたキャリアをどのように活かしていくかを考えるきっかけを与えていきます。

50代の社員に対してキャリアデザイン研修を行う目的や事例については、以下の記事でご紹介しております。

50代キャリアデザイン研修のヒント

▼50代のキャリアデザイン研修の設計方法についての資料はこちらからダウンロードできます。

  50代キャリアデザイン研修開発のヒント 本ページでは「50代キャリアデザイン研修開発のヒント」のサービス資料をダウンロードいただけます。50代社員のキャリアの課題を反映させたキャリアデザイン研修を企画するヒントを提供します。 アルー株式会社


【監修者からひとこと】

このように、キャリアデザイン研修の目的や内容は年代によって異なります。また、会社の規模や制度によっても目的が異なります。たとえば、一部の企業では本社採用のシニア社員が関連会社に出向することがあります。出向後は本社に戻らず、その出向先でキャリアを積むことになるため、50代向けのシニアキャリア研修では、出向先でもモチベーションを維持し、どのようにキャリアを築いていくかを考えることが、企業の研修目的の一つとなる場合があります。


キャリアデザイン研修の事例


キャリアデザイン研修の開発について、どのように設計していけば良いか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
ここでは、アルーで提供している年代別のキャリアデザイン研修アジェンダ例を紹介します。


20代社員向けキャリアデザイン研修の例


20代の社員に向けたキャリアデザイン研修には、新入社員時にキャリアの自己決定を目的とした研修と3年目以降にキャリアの可能性を拡げることを目的とした研修があります。
ここでは、キャリアの自己決定を目的としたキャリアデザイン研修の例を紹介します。


  • イントロダクション
  • キャリアの自己決定とは

   講義:キャリアの自己決定とは

   ワーク1:キャリアの自己決定度合いを理解する3つのつながり

   講義:基本的なコミュニケーション

   ワーク2:人とのつながり

   ワーク3:自分とのつながり

   ワーク4:会社とのつながり(1/2)

   ワーク5:会社とのつながり(2/2)

  • 自分との約束

   ワーク6:自分との約束

  • 総括

   振り返り

   本日の気づき・学んだこと

   質疑応答


▼新入社員向けのキャリデザイン研修についての資料はこちらからダウンロードできます。

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30代社員向けキャリアデザイン研修の例


30代の社員に向けたキャリアデザインの目的は、ライフステージからキャリアの方向性を考えることです。
今までのキャリアから培ってきた自分自身の価値観を再発見し、これからのキャリアの方向性を定めて実現していくための行動を促します。

  • イントロダクション
  • ライフ期からワークを考える
    • ワーク1:ライフからワークを考える
  • 価値観を見つける
    • ワーク2:価値観を見つける
  • キャリアの方向性を描く
    • ワーク3:キャリアの方向性を描く
  • 実現のために踏み出す
    • ワーク4:実現のために踏み出す
  • キャリアデザインの現状把握



▼30代向けのキャリデザイン研修についての資料はこちらからダウンロードできます。

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若手女性活躍推進の具体的な取り組み事例について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事もご確認ください。
関連記事『【食品メーカー合同】社外に同志を作る若手女性研修 カルビー株式会社 導入事例

40代社員向けキャリアデザイン研修の例

40代の社員に向けたキャリアデザイン研修では、1日目に自分自身の棚卸しを行い、2日目に自身を取り巻く環境の変化を認識したうえでの新たなキャリア再構成を考えていきます。

【1日目】
イントロダクション
導入ワーク
 現在の自身のキャリア充実度とその理由
なぜ40代でキャリアをデザインするのか? 
自分らしさ、動機、価値観を明らかにする

【2日目】
イントロダクション
キャリアビジョンを考える
 外部環境の変化を考える
 今後の役割の変化を予想する
 キャリアビジョン
 中期キャリアビジョン(3年後)/キャリア目標(1年後)を考える
 キャリア目標(1年後)達成のためのアクションプランを考える
 現状を理解する
 自身の傾向を知る
  ・ソーシャルスタイル診断
 ワークキャリア/ライフキャリアに対するアクションプラン立案

▼40代向けのキャリデザイン研修についての資料はこちらからダウンロードできます。

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50代社員向けキャリアデザイン研修の例

50代の社員に向けたキャリアデザイン研修では、40代社員向けと同様、1日目に自身の棚卸しを行い、2日目に退職後のセカンドキャリアに向けて考えていきます。

【1日目】
イントロダクション
導入ワーク
 今後のキャリアの最高/最低を思い浮かべてみましょう
 魅力的なシニアキャリア⇔残念なシニアキャリア
なぜ50代でキャリアをデザインするのか? 
キャリアをデザインする際に知っておくべき世の中の状況
その25年をどういう時間にするか?
 ライフキャリアレインボー
自分自身を振り返る
 ライフラインチャート

【2日目】
自分のセカンドキャリアの検討
ライフキャリアレインボー
ワールドカフェ
 各自の「第二の名刺」とライフキャリアレインボーを全体で共有
 退職同期コミュニティの勧め
ワーク:将来誰かに自分の人生を語ることをイメージする

▼50代のキャリアデザイン研修の設計方法について詳しくはこちらの資料をご覧ください。

  50代キャリアデザイン研修開発のヒント 本ページでは「50代キャリアデザイン研修開発のヒント」のサービス資料をダウンロードいただけます。50代社員のキャリアの課題を反映させたキャリアデザイン研修を企画するヒントを提供します。 アルー株式会社



キャリアデザイン研修が必要な背景

従来、キャリア形成は所属する会社に依存していました。
しかし、新型コロナウイルス感染症の感染拡大や働き方改革の影響から、自分の仕事や働き方についてのキャリア観が変化しつつあります。
SOMPOホールディングス株式会社が2021年12月に発表した調査によると、コロナ禍において、仕事に対する価値観・考え方・向き合い方に変化があったと回答している人が44.4%いることが分かりました。

コロナ禍において、仕事に対する価値観・考え方・向き合い方に変化はありましたか?


また、以前よりもプライベートの活動や家族などといった仕事以外の部分を重視する人が増えたという傾向が見られます。

また、企業はこれまで終身雇用を前提とした採用を行っていましたが、社員の価値観が変わっていることから、多様な個人のニーズに応じるための採用方法や働き方の整備を求められています。

そのため、企業と個人は対等な関係に移行しつつあります。対等な関係を築くために、従業員にはキャリア自律が必要になっています。キャリア実現の場である企業は、社員のキャリア自律の発展を促す環境の整備を行うことが重要です。

世の中の変化とともに、個人・組織両面からキャリアデザインの運用が求められていることは明らかといえるでしょう。
参考:「仕事に対する価値観の変容に関する意識調査」を実施

監修者からひとこと
キャリアデザイン研修が必要とされる背景には、キャリア自律の促進があります。社員が自らのキャリアを主体的に歩むためには、自発的に学習することが求められます。その際、ただ闇雲に学習するのではなく、自分がどのようなキャリアを描きたいのか、そのゴールを明確に言語化し、ゴールに向けて必要な知識やスキル、経験を逆算して考える必要があります。さらに、その知識やスキルを身につけるために何を学ぶべきかを計画することが重要です。キャリア自律を推進する企業にとって、社員に対するキャリアデザイン研修の実施は非常に重要と言えるでしょう。

キャリアデザイン研修を実施している企業の割合

企業規模別キャリア研修の実施率

HR総研の調査によると、キャリア研修を実施している割合は、大企業では「中堅向けキャリア研修」を実施している割合が最も多く、46%という結果になっています。 
そのほか、「若手向けキャリア研修」では38%、「シニア向けキャリア研修」では30%となっており、大企業においてもキャリアデザイン研修を実施している割合は半数以下です。
さらには、中堅・中小企業では「若手向けキャリア研修」が最も実施率が高く、中堅企業で27%、中小企業で22%となっています。

企業規模別 キャリア研修の実施率


一方で、キャリアデザイン研修を実施していない企業は規模を問わず少なくありません。
大企業でも40%、中堅・中小企業では67〜68%と実に半数以上の企業が実施していないことが明らかになりました。


参考:【HR総研】人材育成(テーマ別研修)に関する調査結果報告~出社率が低いほど、「研修オンライン化率」や「キャリア自律促進率」が高い傾向


対象者は30代が7割

企業が研修の実施対象として考える年代層


上述の通り、大企業では「中堅向けキャリア研修」、中堅・中小企業では「若手向けキャリア研修」の実施率が最も高いという結果でした。
マンパワーグループの調査によると、企業が考えるキャリアデザイン研修の対象者の年代層は、30代が7割とずば抜けて多い結果となっています。
参考:キャリアデザイン研修を実施・実施検討している企業は56.9% | 人材派遣・人材紹介のマンパワーグループ

企業の立場からいえば、中堅層のキャリアデザインを進めることで自律的人材を育成し、組織強化とともに業績向上を図りたいという考えが背景にあると考えられるでしょう。


キャリアデザイン研修の効果・メリット

キャリアデザイン研修は、節目ごとの定期的な運用が必要になります。

年代ごとに自分の能力や強み、経験を振り返る機会を設けることが重要です。。

ここでは、定期的にキャリアデザイン研修を実施することでどのような効果やメリットがあるのかを説明します。


自律型人材の育成につながる

キャリアの方向性が定まると、社員自身がありたい姿や目標とする仕事が明確になるため、業務に対しても主体性をもって取り組むようになります。

自分のキャリア形成に向けて、仕事をゼロベースから考え、判断して行動していくという自律立型人材を育成するうえでキャリアデザイン研修は効果的です。


社員のモチベーションUPにつながる

自分のキャリアプランが明確になれば、自身のありたい姿の実現のために行動するようになります。

その結果、仕事に対する社員のモチベーションは高められることになります。

キャリアデザイン研修で振り返った自分のスキルや目標を定期的に見直すことで、改善しながらさらなる高みを目指す意識が高まるでしょう。


社員の定着率向上につながる

社員のキャリアプランが明確になると、企業側としても支援しやすくなります。

自分の目指すキャリアが今の会社で実現できると確信できれば、社員の定着率向上につながるでしょう。

若手社員の早期離職の原因の一つにキャリア意識があります。

キャリア形成のためにさまざまな経験を積みたいと考えている若手社員は多くいます。

企業側としても、社員に対してさまざまなチャンスを提供していくことで離職率を抑えることが可能です。

効果的なキャリア研修を実施するために知っておきたいポイントを、以下の記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
キャリア研修が意味ないと言われる原因は?効果のある研修にする4つのポイント




キャリアデザイン研修のKPI

キャリアデザイン研修を実施したら、研修によって社員の行動や組織に変化があったかどうかを効果測定するようにしましょう。キャリアデザイン研修を企画する目的は、企業の状況や背景によって異なるため、設定した目的をもとに適切なKPIを採用して効果測定する必要があります。
以下では、キャリアデザイン研修のKPIの例を紹介します。


資格取得率・公募型研修への申込数

自律型人材の育成を目的にキャリアデザイン研修を行った場合、KPIの一つとして、資格の取得率や公募型研修への申込数をKPIに置くとよいでしょう。自律型人材には自身のキャリアを主体的にデザインし、キャリアを実現するために必要な知識やスキルを学習する機会を自ら用意することが求められます。キャリアデザイン研修内で、将来のキャリアに向けて自分に必要なマインドやスキルを発見した後は、描いたキャリアプランのために自身で資格の取得や研修受講をしたかどうかを測定するようにしましょう。

ただし注意点として、「自律型人材」の定義は企業によって違いがあるため、自社に適したKPIかどうかは定義に照らし合わせて事前に検討するようにしましょう。また、社員が必要なスキルを習得する方法は必ずしも資格や研修だけとは限りません。受講前と比べて業務領域に変化があったかや、変化させるために主体的に動けているかを可視化することも合わせて検討するとよいでしょう。


離職率

企業内で長く活躍してもらうことを目的としてキャリアデザイン研修を行った場合には、KPIとして離職率を置くことができます。研修実施前と研修実施後の離職率を比較し、効果があったかどうか確認するとよいでしょう。
ここで注意しておきたいのは、社員の離職につながる理由は待遇面や職場環境、業務内容など多くの要因が考えられるということです。早期離職につながる要因として、「自社で将来活躍するイメージがもてない」ことが大きな要因を占めているかどうかは事前に原因分析をしておきましょう。
場合によっては、自社へのエンゲージメントが高まったかどうかを計測するなどの代替指標を検討する必要があるかもしれません。


チームのKPI達成率

職場での価値発揮の度合いを高めること、または業務に向かう視座を高める・視野を拡げることを目的としてキャリアデザイン研修を行った場合には、受講者の所属するチームのKPIが達成されるようになったかどうかをKPIとして置くことができます。
ただし、チームのKPI進捗の要因は様々考えられるので、売上目標などの数字だけで判断することはおすすめしません。例えば、受講したメンバーから生産性向上の提案があったか、その結果チームの生産性が変わったかといった点を上司にヒアリングすることも一つの方法です。


【監修者からひとこと】

キャリアデザイン研修のKPIの一つに、異動があります。本人が希望した異動先にどの程度異動できたかを数値化することで、キャリア自律の推進度を明確に把握することができます。




キャリアデザイン研修を開発する際のポイント

指を指しながら微笑む女性

効果的なキャリアデザイン研修を設計するためには、考えるべきポイントが大きく分けて3つあります。


  • Before/Afterを考える
  • 社員のWill/Can/Mustが重なる領域を見出す
  • 他者との対話を取り入れる


ここでは、キャリアデザイン研修開発のポイントについて解説します。


Before/Afterを考える

まずはじめに、研修前と研修後の受講者の状態を考えておきます。

研修前から研修後にどのような変化を期待するかあらかじめ想定しておくことで、研修の入り口と出口が明確になり、その間を埋めるという観点からどのような講義や演習を用意すれば良いのかがはっきりします。

また、会社ごとによって異なる状況を研修内容に反映させることが可能です。

例えば、20代の新入社員に関しては、


  • 第一志望としていた会社に入社できたが、描いていた理想の姿ではない。誰でもできるような当たり前の仕事しかしておらず、不安を感じている
  • 目の前の仕事をこなしているが、意義付けなどができておらず、なんとなくつまらない


という課題がある場合、研修後のゴールは以下のようになります。


  • 悩んでいるのは自分だけではなく、ごく“普通”のことであると認識している
  • 自分のキャリアは自分で考え、実現していくものだということを改めて理解している


このように、受講者にどのような変化をしてほしいかを想定し、ゴールを作っておくことが大切です。



社員のWill/Can/Mustが重なる領域を見出す

Will/Can/Mustの意味は以下の通りです。


  • Will(動機・価値観など)
  • Can(強み・経験・スキルなど)
  • Must(役割・期待されていることなど)


社員一人一人に対し、これらの3つが重なる領域を見出していくことで個人にとっても働きやすくなり、組織全体としてもパフォーマンスを発揮しやすくなります。

社員のWill/Can/Mustを探る際には、ライフラインシートを用いることがおすすめです。

ライフラインチャートとは、横軸に「出生~小学校まで」、「中学校」、「高校」など、時間を入れていき、縦軸に主な出来事や影響を受けたこと・人や成功体験などを記入するシートです。

ライフラインチャート

このライフラインチャートを使うことによって、これまでを振り返り、WillやCanを探ることができるでしょう。



他者との対話を取り入れる

これまでのスキルの棚卸しや今後の展望をまとめる際には、受講者一人で考えるのではなく、講師やほかの受講者、上司などと共有して対話しながら行うのが良いでしょう。

一人で考えていては、独りよがりな考えに偏りがちになってしまいます。

他者からの客観的な意見を聞くことで視野を広げ、自分では気が付かなかった自分のスキルを再発見することにもつながります。




キャリアデザイン研修ならアルーにお任せください

社会情勢や社員におけるキャリア意識の変化によって、キャリア自律のためのキャリアデザイン研修の需要は広がっています。

キャリアデザイン研修はスキルインプット研修とは異なり、年代別に研修を設計する必要があるため、自社での実施が難しく感じられるのではないでしょうか。

キャリアデザイン研修を企画するにあたってのヒントをご紹介する、こちらの動画もぜひご視聴ください。

【動画】「年代別キャリアデザイン研修企画のヒント」

  年代別キャリアデザイン研修企画のヒント 本動画では、新入社員、3年目、30代、40代、50代、60代、という各年代ごとに、キャリアの課題やBefore/After、研修のアウトラインなど、キャリアデザイン研修を企画するにあたってのヒントをお伝えいたします。 アルー株式会社


アルーでは、新入社員をはじめ、20代、30代、40代、50代、60代と各年代ごとの課題に対応したキャリアデザイン研修を支援いたします。

キャリアデザイン研修にお悩みの方は、ぜひアルーにお任せください。





アルー株式会社
アルー株式会社
20年以上、企業向けに人材育成コンサルティングや研修を提供してきた。新入社員・管理職といった階層別研修や、海外駐在員やグローバルリーダーなどのグローバル人材育成、DX人材育成に強みを持つ。その実績は取引企業総数1400社以上、海外現地法人取引社数400社以上に及ぶ。京都大学経営管理大学院との産学連携など、独自の研究活動も精力的に行っている。
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