中堅社員研修の目的や内容|成功させるポイントもあわせてご紹介
中堅社員は、現場の最前線で活躍する重要な存在です。中堅社員の実力を伸ばすことは、企業のパフォーマンス向上に直結します。中堅社員を対象とした研修とはどのように実施すればよいのでしょうか。
この記事では、中堅社員を対象とした研修の内容や目的、研修を成功させるためのポイントを解説します。中堅社員研修の具体的な事例も紹介するので、中堅社員研修の実施をお考えの方はぜひ参考にしてください。
▼中堅社員におすすめの研修3選
目次[非表示]
- 1.中堅社員研修の目的
- 2.中堅社員研修の内容
- 3.中堅社員研修を成功させるポイント
- 4.中堅社員研修の事例
- 5.中堅社員研修ならアルーにお任せください
- 6.まとめ
中堅社員研修の目的
中堅社員研修を実施する目的としては、以下の5つが挙げられます。
- 視野を広げる
- 部下育成力を身につける
- 問題解決能力の向上
- リーダーシップを発揮できるようにする
- コミュニケーション能力を身につける
中堅社員研修を成功させるためには、中堅社員研修を実施する目的を理解しておくことが非常に大切です。中堅社員研修を実施する目的について、詳しく解説します。
視野を広げる
中堅社員研修を実施する目的として、視野を広げるという点が挙げられます。
若手社員時代は、主に自分自身の仕事をしっかりこなすことが評価につながりました。しかし、実務の中核を担う中堅社員にはチーム視点が必要です。自分がどのように動けば周囲に好影響を与えるのかを常に考えながら、組織全体を俯瞰する心構えが求められます。
また、課題に直面しているメンバーのサポートを行うのも中堅社員の役割です。研修を通じて「自分自身の仕事をこなす」という視点からの脱却を促し、周囲を見渡せるようになってもらう必要があります。
部下育成力を身につける
部下育成力を身につけるのも、中堅社員研修を実施する目的の一つです。
新入社員育成におけるOJTトレーナーは、多くの企業で中堅社員が担います。OJTを成功させるためには、OJTトレーナーの実力が重要です。あらかじめ研修で指導時の心構えやコミュニケーションなどのポイントを身につけておけば、OJTが成功しやすくなるでしょう。また、コーチングやティーチングなど、OJT以外の後輩指導力を伸ばしておくことも重要です。
中堅社員の後輩指導力を育成する方法やポイントは、以下のブログ記事で詳しく解説しています。
『中堅社員の後輩指導力を育成する方法とポイント』
問題解決能力の向上
中堅社員研修を実施する目的として、問題解決力の向上も挙げられます。
仕事に取り組む上で、発生する問題をゼロにすることはできません。そこで役に立つのが、問題解決力です。実務で中核的な役割を果たす中堅社員が高い問題解決力を備えていれば、チームレベルで問題が発生した際も、ビジネスで直面する問題へ的確にアプローチできるようになります。自身の業務の問題解決だけでなく、チームレベルの問題解決力が向上することで、結果的に社内全体の業務生産性も向上するでしょう。
また、中堅社員は部下育成でもさまざまな問題にぶつかりがちです。部下育成の際にも、問題解決力を応用することができます。
中堅社員に求められる問題解決力をトレーニングする方法などは、以下のブログ記事で詳しく解説しています。
『問題解決力とは|トレーニング方法・鍛えるメリット・基本の3ステップ』
リーダーシップを発揮できるようにする
リーダーシップを発揮できるようにするのも、中堅社員研修を実施する目的の一つです。
リーダーシップというと管理職に必要な能力だと思われがちですが、実際には中堅社員も含めすべての社員に求められる能力です。
中堅社員の場合は、管理職や若手社員、他部署の社員などを積極的に巻き込むリーダーシップが求められます。中堅社員の時代から積極的にリーダーシップを磨いておけば、管理職へ昇進した後もスムーズに活躍できるでしょう。
リーダーシップに関して、詳しくは以下のページで解説しております。
『リーダーシップとは?種類やリーダーシップがある人の特徴、身につける方法』
コミュニケーション能力を身につける
中堅社員研修を実施する目的としては、コミュニケーション能力の向上も挙げられます。
前述した内容とも重なりますが、中堅社員は管理職や若手社員、他部署の社員といったさまざまな人材をつなぐ「ハブ」として機能することが求められます。現場の最前線を担う中堅社員が周囲と積極的に信頼関係を構築しておけば、業務が効率的に進むようになり、業績向上につながるでしょう。
中堅社員に必要なコミュニケーションスキルの概要や育成方法、ポイントは以下のブログ記事をご覧ください。
『中堅社員に求められるコミュニケーションスキルとは|育成のポイントや事例』
中堅社員研修の内容
中堅社員研修で実施する内容は、以下の4つの領域に分けられます。
- 自己変容
- 業務・課題への取り組み
- 人や組織へのかかわり
- ビジネススキル
中堅社員研修を成功させるためには、それぞれの領域で能力をバランスよく伸ばすことが大切です。中堅社員研修の内容について、領域ごとに分けて解説します。
自己変容
中堅社員研修では、自己変容に関するテーマを扱うのがおすすめです。
自己変容に関するテーマとしては、プロフェッショナル意識の獲得が挙げられます。また、率先型のリーダーシップの獲得も、中堅社員にとって重要な課題の一つです。いずれのテーマも、研修を通じて適応課題へアプローチして、人間的な成長を促すことが求められます。
自己変容に関する2つのテーマについて、詳しく見ていきましょう。
プロフェッショナル意識の獲得
中堅社員研修で扱いたい自己変容に関するテーマの1つめは、プロフェッショナル意識の獲得です。
中堅社員には、「チームの目的を達成するために、プロフェッショナルとして行動する」というマインドが求められます。しかし、実際には「上司からの指示に従うだけになっている」「チームとどう関わればよいのかわからない」といった課題を抱える中堅社員も少なくありません。
研修を通じてチームとの関わり方を学び、自ら積極的に周囲へ働きかける姿勢を学んでもらうのが重要です。プロフェッショナル意識の獲得を促すアルーの研修は、以下のページからご覧ください。
「プロフェッショナル意識の獲得」研修プログラム詳細
▼サービス資料をダウンロードする
率先型のリーダーシップ
中堅社員研修における自己変容に関するテーマの2つめは、率先型のリーダーシップです。
率先型のリーダーシップとは、チーム全体の目的達成に向け、自分自身が意思を持って選ぶことを指します。現場のトップである中堅社員は、チームが確実に目的を達成できるよう、周囲を積極的に巻き込むことが重要です。研修を通じて率先型のリーダーシップの獲得を促し、管理職としての活躍に向けた土台を形成しましょう。
率先型のリーダーシップを身につけるアルーの研修は、以下のページからご覧ください。
「率先型のリーダーシップ」研修プログラム詳細
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業務・課題への取り組み
中堅社員研修では、業務や課題への取り組みのためのスキルを身につけるのも重要です。業務や課題への取り組みに関するテーマとしては、業務生産性の向上や障害の解消が挙げられます。
それぞれを詳しく見ていきましょう。
業務生産性の向上
業務生産性の向上は、現場の主戦力である中堅社員にとって重要な研修テーマです。
中堅社員は、チームとしての付加価値を最大化するための方法を常に考える必要があります。チームの牽引役として、チーム全体の業務効率を改善させるスキルを獲得してもらいましょう。
なお、チームとしての業務生産性向上を実現するためには、メンバーの特性を理解することが大切です。チームとしての業務生産性向上スキルを身につける研修プログラムの具体例は、以下のページからご覧ください。
「業務生産性の向上」研修プログラム詳細
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計画実行における障害の解消
計画実行における障害の解消も、中堅社員にとって重要な研修テーマです。
中堅社員にありがちな課題として、「チームを引っ張る意欲はあるものの、自分基準の判断をしてしまっている」「メンバーの能力を踏まえたタスクの割り振りができていない」といったものが挙げられます。全社戦略や部署戦略を着実に実行するためには、目標達成に向けたロードマップを描きながら業務を実行するのが大切です。その際には、メンバーの能力を踏まえてタスクを割り振る意識も求められます。
研修を通じて計画実行に関するスキルを伸ばしてもらい、目標の達成可能性を高めましょう。計画実行における障害の解消方法を学ぶアルーの研修プログラムは、以下のページからご覧ください。
「計画実行における障害の解消」研修プログラム詳細
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人や組織へのかかわり
部署内外のさまざまな人材と接する中堅社員は、人や組織へのかかわり方について学ぶことも重要です。人や組織へのかかわりでは、「本音を引き出す」「OJT指導」という2つの研修テーマが挙げられます。
人や組織へのかかわりにおける具体的なテーマについてそれぞれ見ていきましょう。
本音を引き出す
中堅社員研修では、本音を引き出すスキルを獲得してもらいましょう。
チーム内の相互信頼関係を構築するためには、積極的に本音でのコミュニケーションを取ることが重要です。そのためには、相手の本音を引き出すような質問方法や、傾聴スキルを身につけることが求められます。
研修を通じて本音を引き出すスキルを獲得し、組織の風通しの改善につなげましょう。本音を引き出すスキルを学ぶアルーの研修は、以下のページから詳しくご覧ください。
「本音を引き出す」研修プログラム詳細
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中堅社員に求められる「風通しの良い職場作り」について詳しくは以下のページをご覧ください。
『風通しの良い職場とは?施策例や事例、よくある勘違いをご紹介』
OJT指導
中堅社員研修で扱うべき内容として、OJT指導も挙げられます。
OJTトレーナーは、多くの企業で中堅社員が担当します。OJTを成功させるためには、OJTトレーナーの指導スキルをあらかじめ高めておくことが大切です。
研修を通じて、まずはOJT指導に臨む際の心構えを身につけてもらいましょう。その後、新入社員の内省を促す方法やコミュニケーション方法、支援方法などを学んでもらいます。
OJT指導力を伸ばすアルーの研修は、以下のページで紹介しています。
「OJT指導」研修プログラム詳細
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ビジネススキル
中堅社員は、ビジネススキルを伸ばすことも大切です。
中堅社員が伸ばすべきビジネススキルとしては、ネゴシエーションスキルとファシリテーションスキルの2つが挙げられます。いずれも、職場で中心的な役割を担うにあたって、必要不可欠なスキルです。
中堅社員が獲得するべきビジネススキルを解説します。
ネゴシエーション
中堅社員研修では、ネゴシエーションスキルを扱いましょう。
中堅社員は、社内外の幅広い人材と、チームの代表として交渉する場面があります。交渉の場面では、Win-Winな関係を構築できるよう働きかけるマインドが大切です。お互いに協力関係を引き出せれば、業務がスムーズに進みます。一方で、交渉の場面で感情的になってしまったり、あるいは相手の言いなりになってしまったりすると、チームの代表としての役割を果たせません。
アルーではネゴシエーション研修も実施しております。詳しくは以下のページをご覧ください。
ネゴシエーション研修
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ファシリテーション
中堅社員研修では、ファシリテーションスキルも学んでもらいましょう。
ファシリテーションとは、会議やディスカッションがより有意義なものとなるよう、場のデザインを行うことです。具体的には、話し合いを進めるため参加者へ意見を求めたり、合意形成に向かって議論を整理したりします。
中堅社員がファシリテーションスキルを身につければ、会議の目的が明確化し、参加者の多様な意見を活かすことができるようになります。
ファシリテーションスキルについて詳しくは、以下のページをご参照ください。
『ファシリテーションスキルとは?必要な4つのスキルと向上させるコツ』
ファシリテーションスキルを学ぶアルーの研修は、以下のページからご覧ください。
ファシリテーション研修
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中堅社員研修を成功させるポイント
中堅社員研修を成功させるためには、研修の目標を明確にしたり、適応課題に対応したりするのが大切です。また、実務経験を積んでもらうのも意識しましょう。
中堅社員研修を成功させるために意識しておきたいポイントを解説します。
目標を明確にする
中堅社員研修を実施する際には、目標を明確にしましょう。
中堅社員研修の目標としては、例えば以下のようなものが考えられます。
- コミュニケーション力を伸ばし、上下左右のコミュニケーションを活性化する
- 中堅社員としての役割認識を深め、部下育成へ積極的に取り組んでもらう
- ファシリテーション力を伸ばし、会議の進行をスムーズにする
研修によってさまざまな目標が考えられますが、いずれにしても何を研修の目標とするかをあらかじめ決めておくのが大切です。企画段階から、研修のゴールを明確にするよう意識しましょう。
適応課題に対応する
中堅社員を対象とした研修では、適応課題に対応するのが大切です。
適応課題とは、本人の持っている価値観や思い込みに起因する問題のことを指します。対になる概念は技術的課題で、こちらは現時点で保有しているスキルや知識に起因する問題のことです。
中堅社員は、役割認識やリーダーシップなど、さまざまな面で人間的成長を積む必要があります。そのためには、研修を通じて適応課題へアプローチすることが欠かせません。技術的課題だけに注力するのではなく、適応課題にも積極的に取り組み、マインド面での成長を促しましょう。
適応課題と技術的課題の具体例や、研修で適応課題にアプローチする方法は以下の記事をご覧ください。
『適応課題と技術的課題の例を紹介。研修で適応課題にアプローチする方法』
実務経験を積ませることも大切
中堅社員研修を成功させるためには、実務経験を積ませることも大切です。
中堅社員が身につけるべきスキルは多岐にわたります。そのため、こうしたスキルをすべて座学で学ぶのは困難です。研修後は、学んだ内容を実践する機会を企業側で準備しましょう。
研修を実務とスムーズに接続することで、成長実感も得やすくなります。
中堅社員研修の事例
人材育成を手掛けているアルーでは、これまでにさまざまな中堅社員研修を実施してきました。ここからは、これまでにアルーが実施した中堅社員研修の中から特に参考となるものを3つピックアップして紹介します。
中堅社員研修の具体的なプログラムについて知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京株式会社様 OJTトレーナー育成
中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京株式会社様では、新入社員を迎える環境を整える一環としてOJTを導入しました。OJT施策の導入に当たって実施したのが、OJTトレーナー向けの年間プログラムです。
本事例ではOJTを経験していない社員がトレーナーを担当する運びとなったため、まずはOJTトレーナーの役割認識を深めてもらうところから始めました。その後、信頼関係を構築するための方法を学んでもらっています。OJT期間中は定期的にトレーナー同士の報告会を実施し、進捗状況の共有を行いました。
本事例の詳細は、以下のインタビュー記事からご覧いただけます。
【導入事例】OJTトレーナー年間プログラム 最終報告会を終えて(中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京株式会社)
旭化成株式会社 会議の生産性向上
旭化成株式会社様では、会議の生産性向上を目的として、中堅社員を対象とした研修を実施しました。
本事例ではまず「会議のあるべき姿の確認」といったテーマから始め、その後はファシリテーションスキルの習得や行動計画の立案に取り組みました。研修期間中には実行フェーズが設けられており、策定した行動計画を元に現場での実践を促したのが特徴です。実行時には「開発進捗一覧表」「議題シート」といったシートを活用してもらいながら、実践的なファシリテーションスキルを磨いてもらいました。
本事例の詳細は、以下のインタビュー記事をご覧ください。
【導入事例】会議の生産性向上施策(旭化成株式会社)
インフラ会社での事例
インフラ会社のA社では、中堅社員にチーム視点を持ってもらうための研修を実施しました。
本事例では、チーム視点を獲得してもらうために「知識の壁」「意欲の壁」「環境の壁」という3つの要因を乗り越えてもらうことに注力しています。研修中では、担当業務の捉え直しや自分自身の再定義、行動計画の策定といったワークを実施し、中堅社員として必要な視点の切り替えを促しました。また、研修と並行しながら上司への支援を促し、職場での支援計画を一緒に考えてもらっています。
本事例の詳細は、以下のページから詳しくご覧ください。
【事例】自身の業務を捉え直し、チームの目的に貢献する為の行動が出来る中堅社員育成例
中堅社員研修ならアルーにお任せください
中堅社員研修なら、ぜひアルーへお任せください。
人材育成を手掛けているアルーでは、中堅社員を対象とした研修プログラムを数多くご用意しています。アルーの研修プログラムでは、本記事で紹介したプロフェッショナル意識の獲得や業務生産性の向上、OJT指導スキルやファシリテーションスキルなどを幅広くカバーしているのが特徴です。ご要望に合わせ、内容を柔軟にカスタマイズすることもできます。中堅社員研修に関することなら、何でもお気軽にアルーまでご相談ください。
まとめ
中堅社員研修の研修内容やポイント、事例などを解説しました。
現場の最前線で活躍する中堅社員を効果的に育成するためには、研修を通じて成長を促すのが有効です。中堅社員として成長するためには、個別のスキルを伸ばすことはもちろん、役割認識や視点の切り替えといった人間的な成長を促す必要があります。
中堅社員を技術面・メンタル面の両方から成長させるアルーの研修は、以下のページからご覧ください。
中堅・リーダー層研修
ぜひこの記事の内容を参考に、中堅社員の実力を引き出す研修を実施していきましょう。