【研修事例】ヒューマンスキルとは?8つの要素一覧と高める方法
相手と良好な信頼関係を構築し、ビジネスチャンスを拡大していくうえで重要なヒューマンスキル。
ヒューマンスキルという言葉は聞いたことがあっても、具体的な内容や要素はよく知らないという方は多いのではないでしょうか。
本記事では、ヒューマンスキルの概要をはじめ、8つの要素や向上させる方法などを解説します。
より深く知るための『オススメ』お役立ち資料
目次[非表示]
ヒューマンスキルとは
ヒューマンスキルとは、他者と良好な信頼関係を構築し、質の高いコミュニケーションを行う能力です。
たとえば、「相手の考えていることを正確に把握する」や「自分の考えを相手へ正確に伝える」といった能力はヒューマンスキルに含まれます。
高いヒューマンスキルがあればビジネスが円滑に進むようになり、ダイバーシティに配慮した経営が実現しやすくなるのが大きなメリットです。
最近では研修施策などでヒューマンスキルの向上を狙う企業も増えてきています。
ヒューマンスキルはカッツモデルの一つ
カッツモデルとは、米国ハーバード大学の経営学者ロバート・カッツ氏が提唱したビジネスに必要なスキルを分類したものです。
カッツモデルでは、ビジネスにおいて「テクニカルスキル」「コンセプチュアルスキル」「ヒューマンスキル」の3つが欠かせないとされています。
ヒューマンスキル以外の「テクニカルスキル」「コンセプチュアルスキル」2つについても確認しておきましょう。
テクニカルスキルとは
テクニカルスキルとは、業務を正確に遂行するために求められる能力や知識のことです。
たとえば、基本的なビジネスマナーやパソコン操作の能力、営業力やマーケティングのスキルなどはテクニカルスキルに含まれます。
また、テクニカルスキルは、さらに細かく「汎用スキル」、「専門スキル」、「特化スキル」の3つに分かれます。
ビジネスマナーやパソコン操作の能力など、職種を問わず求められるスキルが「汎用スキル」です。
一方、営業力やマーケティングスキルなど、職種によって必要なものはレベルに応じて「専門スキル」や「特化スキル」に分類されます。
テクニカルスキルについては、以下の記事で詳しく解説しています。
『テクニカルスキルとは?3つの種類一覧と具体例・向上させるコツを解説』
コンセプチュアルスキルとは
コンセプチュアルスキルとは、複雑な物事を正確に分析するとともに、多くの事象から共通項を見出して本質を見出し、一般化を行う能力のことであり、概念化をする力ともいわれます。
自分自身が持っているスキルや知識から教訓を作成するのに必要な能力であるため、コンセプチュアルスキルもカッツモデルでは必須のスキルとされています。
特に、複雑な状況を見極めたうえでの判断が求められるマネージャーなど、上級管理職に必要な能力といえるでしょう。
コンセプチュアルスキルについては、以下の記事で詳しく解説しています。
『コンセプチュアルスキルとは?高め方や具体例を一覧でわかりやすく解説』
ヒューマンスキルは全ての役職で求められるスキル
先述したカッツモデルでは、仕事をこなすのに必要な能力を「ヒューマンスキル」「テクニカルスキル」「コンセプチュアルスキル」の3つに分類しました。
この3つのモデルのなかで、幅広い階層の社員が力を入れて身につけるべきだといわれているのがヒューマンスキルです。
ヒューマンスキルを伸ばす研修を実施する際は、全ての階層の社員を対象に開催しましょう。
ただし、どの階層の社員にも同じ研修内容で実施すれば良いというわけではありません。
それぞれの階層ごとに、重点を置くべき具体的なヒューマンスキルは異なります。
下記では、管理職以上と若手社員の2つに向けたヒューマンスキルを解説します。
管理職以上はヒューマンスキルがより求められる
カッツモデルでは、特にマネジメント層に必要な能力として、「コンセプチュアルスキル」と「ヒューマンスキル」の2つであるといわれており、上級管理職になればなるほどヒューマンスキルが求められる割合は高くなります。
そのため、リーダーシップやコーチング能力を中心に磨いていくのが良いでしょう。
また、1on1や評価面談などで部下の本音を引き出すためには、高いコミュニケーション能力も役立ちます。
管理職に必要なコミュニケーションスキルの身につけ方に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
『管理職に必要なコミュニケーションスキルとは|コツやスキルの身につけ方を解説』
若手社員向けのヒューマンスキル開発も重要
管理職以上でのヒューマンスキルの向上だけでなく、若手社員向けのヒューマンスキル開発も非常に重要です。
若手社員が真っ先に身につけるべきスキルとして、報連相が挙げられます。
最初は上長や先輩との限定的な双方向の関係からはじめ、仕事をもらうだけではなく、自分から仕事をつくって上長や先輩へ提案するといった報連相を身につけていきます。
その後、自チームのメンバーや他チームのメンバーと連携し、業務をこなしていく姿勢が非常に大切です。
その報連相を正しく実践するためには、効果的なコミュニケーションを図れるヒューマンスキルが欠かせません。
また、新入社員の早い段階でヒューマンスキルを磨いておけば、今後のキャリアにプラスに働くでしょう。
新入社員に向けたコミュニケーション研修のポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。
『新入社員向けコミュニケーションの内容|事例や成功させるコツを紹介』
ヒューマンスキルにおける8つの要素一覧と具体例
ヒューマンスキルに含まれる具体的な要素は、以下の8つです。
- リーダーシップ
- コミュニケーション能力
- ネゴシエーション能力
- プレゼンテーション能力
- コーチング能力
- ヒアリング能力
- ファシリテーション能力
- 向上心
社員のヒューマンスキルを向上させる際には、このなかのどのヒューマンスキルを重点的に磨くのかを意識することが大切です。
ここでは、ヒューマンスキルに含まれる8つの代表的な要素を具体的にご紹介します。
リーダーシップ
リーダーシップとは、様々なメンバーが在籍するチームを一つの方向へ導くために、メンバーとの信頼関係を構築しながら組織全体をまとめあげ、目標達成へ向けて牽引していく能力のことです。。
リーダーシップは「カリスマ性」などと混同されがちですが、カリスマ性が必ずしも求められるわけではありません。また、課長や部長といった役職者だけが発揮すればよいものではなく、若手社員にも必要とされる力です。。
高いリーダーシップがあれば、自部署の目標達成に向けた施策を打ち出すといった場合にも役立ちます。
また、組織の経営に携わる際に社員へ会社の指針をはっきりと示すことで、会社全体の方向性を統一することにも役立つでしょう。
リーダーシップに関しては以下のページでさらに詳しく解説しています。
『リーダーシップとは?種類やリーダーシップがある人の特徴、身につける方法』
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は、相手と言語・非言語の情報を的確に共有することで、周囲と信頼関係を構築する能力のことです。
ビジネスを行う際には周囲と協力して物事に取り組むことが欠かせないため、コミュニケーション能力は全ての階層の社員に欠かせません。
具体的には、日常業務に関連する情報を的確に共有して円滑に仕事を進めたり、ビジネスネットワークを構築してビジネスチャンスを拡大したりすることに役立ちます。
また、管理職の場合は、1on1などで部下の本音を引き出す際にも有用です。
コミュニケーション能力の概要や高め方は、以下のページで詳しく解説しています。
『仕事で求められるコミュニケーション能力とは?鍛え方も紹介』
ネゴシエーション能力
ネゴシエーション能力とは、利害関係が必ずしも一致しない相手からも前向きな姿勢を引き出し、問題解決に向けた交渉を進めていく能力のことです。
交渉を進める際、相手の言う通りにしたり、感情的になってしまったりせずに、問題解決を進めていく姿勢が求められます。
ネゴシエーション能力は、顧客とプロジェクトの方向性をすり合わせたり、育成企画の方針を各部署と調整したりする際に役立つスキルです。
ネゴシエーション能力を高めるための研修については、以下のページから詳しくご覧いただけます。
ネゴシエーション研修のプログラム詳細
▼サービス資料ダウンロードはこちら
プレゼンテーション能力
プレゼンテーション能力は、相手がしっかりと理解できるような話の構成を考えたうえで、分かりやすい資料を作成して効果的なプレゼンテーションを行うスキルのことです。
ビジネスの重要な局面ではプレゼンテーションが往々にして求められるため、ぜひ磨いておきたいスキルといえます。
プレゼンテーション能力を高めれば、社内会議で説得力のある報告ができるようになったり、顧客から好印象を抱かれるような企画立案ができるようになったりします。
プレゼンテーション能力を磨く研修は、以下のページからご覧ください。
プレゼンテーション研修のプログラム詳細
▼サービス資料ダウンロードはこちら
コーチング能力
コーチングとは、相手に直接物事の「正解」を提示することなく、相手の自発的な学びを促しながら成長を実現していくスキルのことです。
相手の話をしっかりと傾聴したり、相手の学びを引き出すための質問を行ったりといった能力が求められます。
コーチング能力を高めれば部下育成の際に役立ち、OJTなどでも部下自身の自発性を尊重した効果的な学びを実現できるようになります。
コーチング力を高めるために実施したいコーチング研修の概要やポイントなどは、以下のページで詳しく解説しています。
『【事例あり】コーチング研修の内容や目的、メリットを解説』
ヒアリング能力
ヒアリング能力とは、相手の話に耳を傾ける能力のことです。
相手の話を理解するのは簡単なようにも思えますが、実際には言葉には直接現れない真意を汲み取ったり、相手の言葉に含まれる重要な部分を認識したりする必要があります。
ヒアリング能力を高めれば、相手の求めていることを正確に把握したうえでの提案ができるようになります。
また、部下と面談を実施する際に、部下の考えていることなどを理解するときにも役立つでしょう。
ヒアリング能力に関しては、以下のページでさらに詳しく解説しています。
『ヒアリング研修で営業の傾聴力を向上させよう|営業ヒアリング研修の重要性』
ファシリテーション能力
ファシリテーション能力とは、会議やディスカッションを有意義な場とするために求められる雰囲気づくりや会議の進行、取りまとめなどの能力のことです。
効果的なファシリテーションを行うためには、議論が活性化するように参加者へ意見を求めたり、随時議論を整理して参加者の理解を促したりする必要があります。
ファシリテーション能力を高めれば、効果的なファシリテーションによって社内会議やディスカッションをより有意義なものにできるでしょう。
ファシリテーションに必要な4つのスキルや向上させるポイントは、以下のページをご覧ください。
『ファシリテーションスキルとは?必要な4つのスキルと向上させるコツ』
向上心
向上心は、「今よりも良い状態を実現できないか」「現在の状況をもっと改善できないか」と常に模索し続けるマインドセットのことです。
現状に満足せず、常に成長を模索し続けるための心構えともいえます。
向上心を高めることで組織を目標達成に向けて牽引し続けたり、組織の成長につながる目標を掲げたりする際に役立ちます。
また、失敗した際にはしっかりと内省を行い、次につなげることができるようになるでしょう。
ヒューマンスキルが高い人の特徴
ヒューマンスキルが高い人材は、周囲との連携がスムーズに行えるため、業務を効率的に行なえるという特徴があります。
また、問題に直面した場合でも周囲への協力を仰ぎながら対処するため、トラブルへの対処もスピーディーです。
さらに、ヒューマンスキルが高い人材がリーダーを務める組織は、統一感が出やすいという特徴もあります。
メンバーにとって魅力的と感じる方向性を提示できるため、組織にまとまりが生まれ、高いモチベーションを保ちつつ業務へ取り組めるようになるでしょう。
ヒューマンスキルが注目されている理由
ヒューマンスキルが注目を浴びている理由として、IT化やグローバル化の進展によって、ビジネス環境の変化が見通せなくなったことが挙げられます。
VUCAとも呼ばれる現代で時代の変化をキャッチアップし続けるためには、幅広い人脈を築くのに役立つヒューマンスキルが有効です。
また、多様性に配慮したマネジメントが必要になったこともヒューマンスキルが注目されている理由として挙げられます。
ダイバーシティを推進するためには、社員がヒューマンスキルを身につけることが必要不可欠です。
ヒューマンスキルを高めるメリット
ヒューマンスキルを高めることで、社内の風通しの改善やダイバーシティ&インクルージョンの実現といったさまざまなメリットがあります。
それだけではなく、社員のヒューマンスキルを伸ばすことは業務の効率化にもつながります。
ここでは、社員のヒューマンスキルを高める主なメリットを3つ解説します。
社内の風通しが良くなる
ヒューマンスキルを高めることで社内の風通しが良くなるというメリットがあります。
ヒューマンスキルが高い社員は周囲と円滑に連携できるため、必要な情報が素早く行き渡り、ビジョンや経営方針の浸透もスムーズです。
そのため、チーム内のコミュニケーションが活性化しやすく、情報共有にスピード感が生まれます。
また、問題発生時にも素早く情報共有できるようになるため、トラブルに対する対応力向上も期待できます。
風通しの良い職場の特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。
『風通しの良い職場とは?コミュニケーションを活発にするアイデアを紹介』
ダイバーシティ&インクルージョンを実現しやすい
ダイバーシティ&インクルージョンを実現しやすくなるのも社員のヒューマンスキルを高めるメリットの1つです。
変化の激しい現代のビジネス環境で優位性を確保し続けるためには、社内の意思決定に多様な視点を取り入れることが必要不可欠です。
そのためには、誰もが働きやすい環境を実現するダイバーシティ&インクルージョンの考えが求められます。
ヒューマンスキルを高めることによって多様性を受け入れる心構えを形成できるため、チーム内に多様な視点を取り入れることが可能です。
また、ダイバーシティ&インクルージョンの推進は、会社の社会的評価の向上にもつながるでしょう。
ダイバーシティの取り組みについては、以下の記事で詳しく解説しています。
『ダイバーシティの取り組みとは? 推進するメリット・企業の事例10選』
業務効率化につながる
ヒューマンスキルを高めれば、必要な情報を的確に周囲と共有しながら業務を進めることができるため、業務の効率化を実現することが可能です。
また、コミュニケーション不足によって業務が滞ったり、コミュニケーションミスによって業務が失敗してしまったりといった事態が起こりづらくなります。
さらには、組織のパフォーマンス向上や会社の業績アップにも貢献するでしょう。
社員のヒューマンスキルを向上させる方法
社員のヒューマンスキルを向上させるべく、人事担当者は具体的になにをすれば良いのでしょうか。
人事担当者ができる主な施策として、研修の開催やコンピテンシーへの明記、経験学習サイクルの促進などが挙げられます。
下記では、人事担当者が社員のヒューマンスキルを向上させる方法を5つ解説します。
研修を開催する
社員のヒューマンスキルを向上させるためには、研修を開催するのが効果的です。
リーダーシップを向上させるならリーダーシップ研修、コミュニケーション能力を向上させるならコミュニケーション研修など、それぞれのテーマ別に研修を実施するのが良いでしょう。
研修を実施する際には、ヒューマンスキルを実践させるアウトプットの機会を多く設けるのがポイントです。
研修中に職場での実践期間を設けたり、ディスカッションやグループワークに積極的に取り組んだりしてもらいながらヒューマンスキルを実践させましょう。
アルーの提供しているテーマ別研修は、以下のページで一覧にまとまっています。
テーマ別研修一覧
コンピテンシーにヒューマンスキルを明記する
コンピテンシーとは、優れたパフォーマンスを発揮する社員に共通する行動特性のことです。
社員の育成方針を定める際にコンピテンシーを策定すれば、具体的にどういった状態を目指してほしいのかが明確になり、成長が促進しやすいといったメリットがあります。
ヒューマンスキルを向上させるためには、コンピテンシーにヒューマンスキルを明記するのも効果的です。
社員は育成のゴールであるコンピテンシーを確認することで、どういったスキルが求められているのかが理解できるようになります。
また、関係者間で育成の方針をすり合わせたり、経営者と人材育成のゴールを共有したりする際にも役立つでしょう。
コンピテンシーについて詳しくは、以下の記事で解説しています。
『コンピテンシーとは?人材育成のプロがおすすめする具体例や使い方』
経験学習サイクルを促進する
経験学習サイクルとは、以下の4つのステップを繰り返して能力の獲得を進めていく育成手法のことです。
- 経験:職場などで業務に取り組み、経験を積む
- 内省:経験した内容を振り返る
- 概念化:内省の結果から、教訓を見出す
- 実践:見出した教訓をもとに、職場で試してみる
社員のヒューマンスキルを磨く際には、経験学習サイクルを促進するのもおすすめです。
たとえば、上司と定期的に面談を行う仕組みをつくったり、振り返りシートを記入してもらったりなど、ヒューマンスキルを日常業務のなかで身につける環境を整えましょう。
経験学習サイクルについては、以下の記事で詳しく解説しています。
『経験学習サイクルとは?実践のコツや具体的な施策例』
1on1を実施する
1on1を導入すれば、上司と部下の間でのコミュニケーションが促進されるというメリットがあります。
1on1では、上司が部下へフィードバックを提供したり、必要なサポートを提供したりします。その中で、上司自身のコーチング能力やヒアリング能力がの向上を期待できるでしょう。また、ヒューマンスキルの向上に取り組む部下を上司がサポートしやすい環境も作れます。
1on1ミーティングの効果的な実施方法などについては、以下の記事で詳しく解説しています。
『1on1とは?目的や意味がないと言われる理由、効果を高めるポイントを紹介!』
人事評価に取り入れる
ヒューマンスキルを伸ばす施策を実施しても、定期的に評価する仕組みがなければ社員のヒューマンスキルに対する意識は徐々に薄れてしまうかもしれません。
そのため、ヒューマンスキルの要素を人事評価に取り入れるのがおすすめです。
人事評価にヒューマンスキルが反映されるようにすれば、社員が常日頃からヒューマンスキルの向上を意識して仕事に取り組むようになるでしょう。
ヒューマンスキル向上の課題
ヒューマンスキルを向上させることには多くのメリットがありますが、一方でさまざまな課題があるのも事実です。
こうした課題を事前に把握することは、ヒューマンスキル向上を成功させるうえで欠かせません。
ここでは、社員のヒューマンスキル向上における課題を3つ解説します。
効果測定が難しい
ヒューマンスキルを向上させる困難の1つに計測の難しさが挙げられます。
育成施策を実施する際は、育成前後でどのような行動変容があり、具体的にスキルがどの程度伸びたのかを測定する必要があります。
ヒューマンスキルの場合は「コミュニケーション能力」や「プレゼンテーションスキル」など、数値化しづらいスキルを対象としているため、効果測定は簡単ではありません。
計測の難しさを解決するためには、評価に定性的な観点を盛り込むのを意識してみましょう。
その際、ルーブリックなどを活用しながら評価の公平性を保つことがポイントです。
アルーでは、職場での行動変容を可視化するツールとして、「compath」を提供しています。詳しくは、以下のページでご確認いただけます。
行動変容にこだわる職場学習支援システム『Compath』の詳細
▼サービス資料ダウンロードはこちら
長期的な視点が必要
長期的な視点が必要な点もヒューマンスキル育成の難しさです。
ヒューマンスキルに含まれる要素は、どれも一朝一夕で身につくようなものではありません。
たとえば、リーダーシップは現場での実践を通じて身につくスキルであり、コミュニケーション能力やファシリテーション能力などは、目に見えた効果を得るまでには時間がかかります。
長期的な育成施策を成功させるためには、研修内容を事前にしっかりと企画しておくことが必要です。
「どれくらいの時期にどういった内容を身につけてもらうのか」などを事前にはっきりと決めてから育成施策をスタートさせましょう。
また、単発の研修で育成を終えるのではなく、職場での実践や上司からのフィードバックなどを繰り返して身につけてもらうことも必要です。
問題点を自覚しづらい
ヒューマンスキルを育成する際の課題として、社員が問題点を自覚しづらいという点があります。
自分自身のコミュニケーションの問題点を客観視することは簡単ではなく、きちんと理解することは難しいです。
この困難を解決するためには、社員の自省や内省を促進するのがおすすめです。
研修中に普段のコミュニケーションを振り返る時間を設けてみたり、お互いにフィードバックを提供し合える仕組みをつくったりすると良いでしょう。
また、研修中にロールプレイングを実施し、お互いに評価してもらうといった問題点を自覚できるような育成内容にしてみるのも1つの手です。
効果的なフィードバックの方法については、以下のページをご覧ください。
『フィードバックの意味とは?効果・実施する方法・ポイントをわかりやすく紹介』
社員のヒューマンスキルを確認するためのチェックリスト
社員のヒューマンスキルを確認するには、チェック項目に沿って評価するのがおすすめです。
ヒューマンスキルの確認の際には、以下のチェックリストを活用してみてください。
|
アルーのヒューマンスキル向上研修事例
アルーが支援した、ヒューマンスキル向上に関する研修事例をご紹介します。
東急株式会社様 (リーダーシップ向上事例)
東急株式会社様では、選抜の部長・部長候補群の支援をアルーが行っており、本事例はヒューマンスキルのなかでも特にリーダーシップの向上を中心にサポートした事例です。
研修企画全体は、8月から12月の合計5ヶ月にわたって実施されました。
はじめにインプット講座として東急のDNAを見つめ直し、その後ワークショップを通じて変革課題の設定などに取り組んでもらいました。
さらに業務での実践もはさみながら変革課題を実現する体験をしてもらっています。
現場での実践を通じて実践的なリーダーシップの獲得を促した研修事例です。
本事例は、以下のページで詳しく紹介しています。
経営人材の鍵は、矛盾を両立するインサイドアウトのリーダーシップ(東急株式会社)
旭化成株式会社 ファシリテーション研修
旭化成株式会社では、事業本部の6割以上の社員が月間20時間以上を情報共有のための会議に費やしていることが課題となっていました。働き方改革を推進していたこともあり、会議の生産性向上に取り組むことになりました。
アルーからは、会議主催者である管理職を対象にしたファシリテーション研修を実施しました。また同時に、会議に参加するメンバー層を対象に、会議作法の習得のための研修も実施しています。
ヒューマンスキル研修は定量的な評価が難しい研修ではありますが、今回、定量的な効果測定ができるように提案を致しました。
結果として、平均して一人当たり週53〜58分、会議に関わる時間を削減することができました。
会議のゴールに向けて時間を意識しながら会議を進めることができるようになったことが大きな要因です。また、時間短縮だけでなく、会議内で合意形成とアクションプラン策定に繋げられるようになるなど、会議の質の向上も実現できました。
旭化成株式会社のファシリテーション研修について詳しくは以下のページをご覧ください。
【旭化成株式会社導入事例】会議の生産性向上施策
Wismettacグループ 部下コミュニケーション研修
Wismettacグループでは、各マネージャーのマネジメント手法をレベルアップしていきたいという課題がありました。そこで、22年度、23年度にアルーのマネジメント研修を導入いただいています。
Wismettacグループでは、これまでは各マネージャーが自身の経験に基づいた自己流のマネジメントをしていました。そこで、最新のベストプラクティスを反映した、共通言語に基づくマネジメント手法にアップデートすることを目的に研修を実施しました。
具体的には、22年度は「共創型のリーダーシップ」の研修をオンラインで行い、23年度は「メンバーの成長課題と業務アサイン」をテーマにして集合研修で実施しました。
結果として、これまではタスク遂行偏重での業務アサインが主流でしたが、“部下の成長支援”の視点もかけあわせた業務アサインやフォローができるようになりました。また、管理職間で、期待される役割やマネジメント手法についての共通言語ができ、部下に対するコミュニケーションが変化したことも成果として挙げられます。
Wismettacグループの導入事例について詳しくは以下のページをご覧ください。
【Wismettacグループ導入事例】多様な「個」の特性や能力を活かし、部下の成長を支援するマネージャー育成
▼事例資料をメールで受け取る
社員のヒューマンスキル向上ならアルーにお任せください
社員のヒューマンスキルを向上させるためには、研修の実施が効果的です。
社員のヒューマンスキル向上のための育成施策なら、ぜひアルーへお任せください。
アルーは階層別研修やテーマ別研修など、数々の研修を提供した実績が豊富であり、ヒューマンスキルの向上につながる研修も数多くご用意しています。
ぜひこの機会にアルーを活用し、ヒューマンスキルに対する理解を深めて社員のヒューマンスキル向上を図ってみてはいかがでしょうか。
アルーの提供しているテーマ別研修の一覧は、以下のページから確認いただけます。