失敗しない新入社員の育成のポイント。育成計画のテンプレや目標設定方法を紹介
新入社員育成は、企業が長期的に成長する上で重要な施策です。しかし、「毎年同じ研修を受けさせている」「とりあえず現場に任せている」というような企業も多いのではないでしょうか。
今回は、新入社員育成に失敗しないための育成計画の立て方や、新入社員の傾向と特徴、新入社員育成のポイントについて紹介いたします。
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新入社員の育成のポイント
新入社員育成のポイントは、以下の7つが挙げられます。
新入社員の特性を理解して対応する
新入社員の特性は毎年わずかに変化するため、毎年同じ施策・同じやり方で育成するのではなく、その年の新入社員の特性を把握した上で育成施策を検討しましょう。
アルー株式会社では、2022年3月〜4月の2ヶ月で新入社員研修プログラムを約2.3万人にご提供しており、その約2.3万人の研修に携わった講師やコンサルタントに向けた最近の新入社員の傾向や特徴に関するアンケート結果から得られた最近の新入社員の傾向や特徴をご紹介します。以下の傾向や特徴を理解した上で対応しましょう。
新入社員の傾向1 素直で真面目
周囲の期待が察知できればすぐ行動に移すことができ、相手の意図や概念を理解する力が高いという傾向にあります。例年よく見られる傾向ですが、逆に言えば周囲から抜きん出た人はあまりいないという見方もあります。
新入社員の傾向2 必要だと理解した事柄を取り入れる柔軟さ
研修で学んだことやフィードバックを受けた事柄について、それが必要だと理解すれば自分の言動を変える柔軟さがみられます。
新入社員の傾向3 エンジョイメント
成長意欲が高く、研修は自分の成長につながると感じているため、学ぶ過程やワークの過程を楽しんでいる様子がみられました。
最近の新入社員については、学生時代にコロナ禍の影響で学生生活やアルバイト、旅行等に強く制限を受けていたため、社会人になって得られた新しい経験や出会いそのものを楽しんでいる可能性があります。
新入社員の傾向4 周囲からどう見られるか、どういう行動が適切かを知らない
その場における適切な振る舞いを知らない、自分の言動によって周囲にどのように見られるかについての意識が希薄な傾向があります。
例として、ある研修でグループのアウトプットを紙にまとめるシーンがありました。講師からは、事前に後で壁へ貼って発表してもらうとアナウンスがあったにもかかわらず、多くのグループが模造紙ではなくA3用紙を使用していました。
このことからは、相手の見やすさではなく自分たちの書きやすさを重視していたことがわかります。ただ、講師にそのことについて指摘を受けると、すぐ気がついた様子だったため、経験不足から適切な方法を選択できなかったと考えられます。
新入社員の傾向5 他者にネガティブフィードバックをしない
グループワークなどで相手の言動について気になるところがあっても、フィードバックの時に相手にそのことを指摘しない傾向があります。特にオンライン研修ではその傾向が顕著で、講師からネガティブフィードバックのやり方や目的を説明されても、あまり反映されなかった例もあります。
新入社員の傾向6 他者から抜きん出ようとする行動をしない
同期の間で積極的に目立とうとする行動や、他者に勝つことにこだわる姿勢はあまり見られませんでした。
これは、前項で示した「他者にネガティブフィードバックをしない」という特徴とともに、同期との横並びや周囲からどのように受け取られるかを、相手基準ではなく自分基準で意識していたためと考えられます。
最新の新入社員の特徴については以下の資料をぜひダウンロードください。
心理的安全性を与える
新入社員を育成する際は、育成だけでなく心理的安全性のある組織作りも重要です。
心理的安全性とは、組織の中で自分の意見やアイデア、気持ちなどを誰に対しても気後れせず安心して発言できる、または受け入れてもらえるという安心感がもてる状態をいいます。
新入社員は、配属されてすぐは仕事への期待と不安にあふれ、右も左もわからない状態です。はじめからできることは少ないのが当たり前ですが、無能感を感じやすいのも特徴です。
これらを軽減し、精神的成熟や内発的動機づけを高めるには、まず心理的安全性が確保されている必要があります。心理的安全性が与えられれば、周囲からの支援実感もより得られやすくなるでしょう。
人事は、心理安全性を高めるために、評価基準を頻繁に見直し全員が納得のいく評価方法を作成することや、研修後のフォローを行い、サポートしていくこと、発言の機会を均等に行い、ポジティブなフィードバックをすることが重要です。
新入社員を現場に任せきりで放置してしまったり、業務以外の会話を全くしなかったりと、新入社員が不安になってしまう雰囲気を作らないように気を付けましょう。
心理的安全性を高める方法について詳しくは以下の記事をご覧ください。
『心理的安全性とは?高める方法や人事が行うべき施策について』
基本欲求を満たし内発的動機づけをする
新入社員を育成する際は、「自律性」「有能感」「関係性」の3つからなる基本的欲求が満たした上で、内発的動機づけに働きかけましょう。
基本的欲求を構成する自律性とは自分の行動は自分で決めているという実感であり、有能感は自分が結果を出すために必要な能力を持っているという自覚です。また、関係性は自分以外の他者と関わりを持ち、つながっているという感覚のことです。
「自律性」「有能感」「関係性」の3つの基本的欲求を満たす方法について、以下で解説します。
可能な範囲で仕事の進め方に創意工夫を発揮させることで自律性を高める
基本欲求のうち、自律性を高めるにはその時の状況や本人の力量をふまえ、事前にゴールを明確にした上で、進め方に創意工夫を持たせることが有効です。
新入社員のうちは、仕事は与えられるものであり、指示通り進めることが周りに求められます。ですが、これでは自律性を引き出すことができませんので、可能な範囲で仕事のプロセスに創意工夫を発揮させてあげると良いでしょう。
しかし、経験や情報が不足している中では、ゼロから仕事の進め方ややり方を考え出すのは困難です。こういった場合はトレーナーから仕事の進め方ややり方をいくつか提示し、どの方法がよいかを選択してもらう方法で自律性を引き出すのがよいでしょう。
ポジティブな側面に目を向けて積極的に声掛けで有能感を高める
有能感を高めるには「できていること」「成長したこと」といったポジティブな側面を積極的にフィードバック(ポジティブフィードバック)するのが効果的です。一方、新入社員の育成には、「できていないこと」「苦手なこと」を指摘するネガティブフィードバックももちろん欠かせないものです。ネガティブフィードバックをしないようにするのではなく、ポジティブフィードバックを積極的に行うことを意識しましょう。
新入社員は、まだ経験やスキルが足りず、職場の誰よりも仕事ができない状況に置かれることが多いです。そのため、上司や先輩社員からはどうしても足りていないことやできていないことに意識が向いてしまい、ネガティブなフィードバックが多くなってしまうこともあります。そうすると、新入社員は「自分は仕事ができないんだ」「先輩に迷惑をかけているかもしれない」と不安になってしまい、成長を阻害する可能性があります。
適切なものであれば、ポジティブフィードバックはどれだけしてもやりすぎるということはありません。ただ、注意が必要なのは、フィードバックを行う時は本人の成長に注目して絶対評価で行うということです。
双方向のコミュニケーションの機会を増やす
新入社員との関係性を高めるためには、コミュニケーションの機会を増やしましょう。最近の新入社員はZ世代と呼ばれ、承認欲求を強く求める特徴があります。コミュニケーション不足で関係性が得られず、承認欲求も満たされなければ、働くモチベーションまでも低下してしまう可能性があります。
上司や先輩から仕事の進捗を聞かれるなどの一方的なコミュニケーションではなく、新入社員からも率直な意見や考え、気持ちなどを聞き取って寄り添い、共感を持つといった双方向のコミュニケーションが必要になります。
業務が忙しく、なかなか話を聴く時間が作れない場合は、週に1回30分、1on1の時間をスケジュールに組み込んでおくといった業務のルーティンに加えることがおすすめです。このように、さまざまな方法やツールを使ってコミュニケーションの絶対量を増やしましょう。
新入社員のグループ構成に応じて施策を設計する
新入社員育成の施策を設計するには、まず新入社員を「好調なグループ」「標準グループ」「不調グループ」に分け、それぞれに対応したテーマを用意します。3つのグループ構成比によって、施策を実施するタイミングを変えるのが有効です。
3つのグループがほぼ同じ人数の場合:それぞれのグループに合わせたタイミングで、異なるテーマの育成施策を実施する
特定グループが少数の場合:少数のグループと最も多いグループをひとまとめにし、2番目に多いグループに対して取り出しで育成施策を実施する
特定グループが多数の場合:最も多いグループをテーマ・ターゲットにし、グループ共通で育成施策を実施する。さらに、不調グループの新入社員をピックアップし、上司やトレーナーと協力して人事部からフォローする
新入社員を育成する際には、新入社員全体の傾向を知り、社員1人ひとりに対してコミュニケーションを取り、理解することが大切です。
また、ポジティブな声掛けをすること、心理的安全性を与えることなども重要になってくるでしょう。
当社サービスを利用した新入社員とOJTトレーナー1,829名の傾向からわかった、新入社員育成のコツについて詳しくは以下のページをご参照ください。
『【最新】1,829名のデータから読み解く新入社員育成のポイント』
新入社員育成計画の立て方
新入社員育成は計画を立てて体系的に行っていくことが大切です。
計画を立てて実行する際には、以下の8つのステップを踏むとよいでしょう。
- 人材要件の全体像を策定する
- 新入社員育成の方針決定
- 現状把握
- 目標設定
- 研修内容の検討
- プログラムを選定し、研修を実施する
- 振り返り・フォローアップする
- 検証・改善する
詳しくは以下のページをご覧ください。
『新入社員研修の設計と進め方|効果的な研修カリキュラムを徹底解説』
新入社員育成計画シートの無料テンプレート
新入社員育成のみならず、社員の育成を行う場合には育成計画シートを使用することが大切です。
育成計画シートを使用することで、どこに向かって社員を教育しているのかが分かりやすくなります。また、計画書を振り返ることで社員に不足している教育はないかなどを見極めることができるようになるでしょう。
新入社員育成計画シートは以下から無料でダウンロードすることが可能です。
【職種別】新入社員育成のポイント
新入社員育成のポイントは前述しましたが、職種ごとに気を付けておきたい育成のポイントは異なります。
ここでは、特に注意しておきたい以下3つの職種においてのポイントをご紹介します。
- 営業職
- コールセンター
- コンサルティング職
営業職の新入社員育成のポイント
新入営業担当者を育成する際には、以下のようなポイントがあります。
- 放置しない
- 教育担当者のスキルをつける
- 綿密なコミュニケーションを取る
- フィードバック・サポートを行う
営業職は商談同行などのOJTが多くなる傾向にあります。OJTで起きがちなのが、新入社員に任せすぎてしまい放置になってしまうことです。新人営業職の育成をする際には、放置にならないように綿密にコミュニケーションを取ったり、フィードバックやサポートを行ったりすることが重要です。
新人営業の育て方は、以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご確認ください。
即戦力になる新人営業の育て方|目標の立て方や育成方法
コールセンターの新入社員育成のポイント
コールセンターの新入社員育成を行うポイントは、以下の通りです。
- 教育マニュアルを作成する
- オペレーターのモチベーションを保つ
コールセンターでの新入社員育成のためには、マニュアルの作成が求められます。エスカレーションの把握やシステムの使い方などはマニュアルを整備し、誰でも分かりやすいようにしておくことが重要です。マニュアルは定期的に更新し、鮮度を保つことも必要です。
また、オペレーターのモチベーションを保つために新入社員1人ひとりの能力にあわせて適切なフォローを施すことも大切です。特にコールセンターではクレーム対応などが多くメンタルケアが必要になるため、なるべくストレスをかけない環境づくりを意識すると良いでしょう。
メンタルヘルス研修については、以下の記事で詳しく紹介しています。
『【事例あり】メンタルヘルス研修の内容や目的。管理職や新入社員に適した内容とは』
コンサルティング職の新入社員育成のポイント
新人コンサルタントを育成する際には、以下のようなポイントがあります。
- 目標を明確にする
- 期待していることを具体的に伝える
- 主体的にアクションできる場を設ける
- 適切なフィードバックをする
- 心理的安全性を高める
コンサルタントに求められるスキルは幅広いため、座学のみで全ての知識を得ることは難しいでしょう。そのため、実際の業務を例にしたロールプレイやワークなどの演習を組み込むことで、知識を習得するまでのスピードを早めることができます。
また、コンサルタント同士の交流の場作り、心理的安全性を高めることもポイントの一つです。
新人コンサルタントを育成するポイントは以下の記事で詳しく解説しています。
『コンサルタントの育成を成功させるコツと効果的な研修』
テレワークにおける新入社員育成のポイント
テレワークが普及したことにより、新入社員育成での課題が増えている企業も多いのではないでしょうか。
新入社員は、コミュニケーション量の減少により、
- 職場メンバーとの関係ができていない
- 職場メンバーに質問などの行動が起こしづらい
- 取り組むべきことがわからない・実践機会が少ない
などの悩みを持っていることが、弊社が行ったアンケートで分かっています。
▼新入社員がリモートワーク下で陥りがちな課題と対策については、下記の資料もご覧ください。
テレワークでの新入社員育成のポイントには、以下のようなものが挙げられます。
- 新入社員が置かれている環境を把握する
- ティーチングは丁寧に行う
- リモートワーク時のルールを決める
テレワーク時には、新入社員がどのような環境で業務をすすめているか見ることはできません。そのため、通信環境や物理的環境はどのようなものなのか、リモートワーク時の家族の状況はどうなのか、業務の進捗状況など、新入社員が置かれている環境を見える化し、OJTトレーナーや部内メンバーが把握しておくことが大切です。
また、教える際には認識の齟齬がないよう、具体的に伝えることが大切です。例えば、参考資料や作成してもらいたいもののイメージなどがあれば着手前に渡す、最終の納期・成果物だけでなく、進捗確認のタイミングも決める、1回目は実際にビデオ会議ツールなどを用いて、同じ成果物を見ながら丁寧に指導するなどの取り組みが効果的です。
リモートワーク時のルールを設定しておくことも重要です。たとえば、下記のようなルールを設定すると、コミュニケーションが円滑に進むようになります。
- ヘルプを出したいときは誰に相談するべきか
- 定期的な相談タイムの開放
- OJTトレーナーのカレンダー共有
- 報告・連絡・相談のタイミング
社内で顔を合わせている時はOJTトレーナーの状況などを実際に見て、報告や相談を行えます。ですが、テレワークではトレーナーがどのような状況なのかわからず、声をかけるタイミングがわからないこともあるでしょう。
そのため、細かくルール化して「今なら相談できそうだ」「トレーナーは今ミーティング中だから、あとで聞こう」など、新入社員が考えて行動することができるよう、仕組みを作ることが重要です。
新入社員育成の失敗例
新入社員育成の失敗例としては、以下のようなものがあります。
- 威圧的・感情的に指導する
- 説明が不十分
- 作業の背景や目的を説明しない
- 改善点や改善策ばかりを指摘する
- 放置してしまう
新入社員がミスをしてしまった時に、感情に任せて怒鳴ったり、イラついた態度を取ったりすると、新入社員を委縮させてしまい、さらなるミスにつながる可能性があります。また、パワハラとして受け取られることもあるため、指導者にはアンガーマネジメントやコミュニケーションの方法を研修で伝えることが必要になるでしょう。
また、新入社員はまだ業界の用語や内容が把握できていないため、専門用語を多用したり、作業の背景や目的を説明せずに指示したりすると、成長に余計な時間がかかってしまいます。
新しい業務を教える際には、分かりやすい言葉で、背景や目的を説明しながら伝えるようにしましょう。
また、改善点ばかりを指摘されると、モチベーションを下げてしまいます。ネガティブな指摘も大切ですが、ポジティブな内容もあわせて伝えるようにすると良いでしょう。
OJT教育のコツについて詳しくは以下のページもご覧ください。
『OJT教育とは?指導やマニュアル作成のコツ、メリット・デメリット』
OJTで特に起こりがちなのが、新入社員を放置してしまうことです。やってみせる、言って聞かせる、させてみる、ほめるの4つのステップでOJTを行うことで、失敗を防げます。
新入社員へのOJTを放置にしないための方法などは、以下の記事で詳しく解説しています。
『OJTは放置することじゃない!退職されないためのOJTの方法とは』
OJTの成功のカギを握るのはOJTトレーナーの選び方です。OJTトレーナーに向いていない人の特徴について詳しくは以下のページをご覧ください。
『OJTトレーナーに向いていない人の特徴4つ。失敗しない選出方法と支援策』
最近の新入社員の特徴や傾向
新入社員を育成する際には、新入社員の特性を理解して対応することが大切だと紹介いたしました。
ここでは、アルーが実際に新入社員に行ったアンケートから分かった、最近の新入社員の特徴や傾向をご紹介します。
▼アンケートの詳細はこちらからダウンロードできます。
素直で真面目だが、自分から動こうとしない
近年の新入社員は、素直で真面目な人が多い傾向で、周囲の期待を察知できればすぐに行動ができます。言ったことや指示したことは相手の意図を理解して適切な行動を取ることができるのが特徴です。
ですが、自発的な行動はあまりせず、言われたことだけしかできない、自分から動こうとしないというネガティブな特徴もあります。
必要だと理解すれば、柔軟に受け入れられる
研修で学んだことやフィードバックを受けた内容が必要だと理解すると、柔軟に自分の考え方や言動を変える柔軟さがあります。
新入社員のうちに納得できる研修やマインドセットを行うことで、高いパフォーマンスを発揮してくれるでしょう。
周囲からどう見られるか、どういう行動が適切かを知らない
新入社員はまだビジネスマナーが身についていないことや、コロナの影響で対人での社会との関わり方が希薄であるため、その場における適切なふるまいを知らない、周囲からどのように見られるかについての意識が低い傾向があります。
例えば、オンライン研修を行っている際に画面外で足を組んでいたり、勝手に離席してしまったりといった行動が見られました。
そのことについて指摘を受けると、すぐに気が付いて直すことができるため、経験不足が原因だと考えられます。
他者から抜きん出ようとしない、安定志向
同期の間で積極的に目立とうとしたり、他者に勝つことにこだわる姿勢はあまりありません。
上司や人事からどう見られるかという意識は低いものの、同期の視線を強く機にしている傾向にあります。そのため、他者に勝つことよりも自分の働きやすさなどを重視し、安定志向であることが多いようです。
最近の新入社員の傾向については、以下の記事で詳しく紹介しています。
『Z世代の教育方法とは?特徴や接し方のポイント』
新入社員育成に力を入れるメリット
新入社員育成は企業にとって大きなメリットがありますが、新入社員育成に力を入れるメリットを理解していないと、新入社員育成が形骸化してしまうおそれがあります。
ここでは、企業が新入社員育成に力を入れるメリットについて紹介いたします。
生産性の向上
新入社員育成をすることで社員の能力が上がり、生産性が向上するというのがメリットの一つです。
新入社員の特徴や傾向でお伝えした通り、スキルが必要だと理解できれば、素直にスキルや知識の習得に取り組む新入社員が多いです。
そのため、きちんと育成をすることによってすぐに仕事を覚え、即戦力として活躍することができるでしょう。
早いうちからのスキル醸成ができる
新入社員のうちに一朝一夕では身につかないリーダーシップやコミュニケーションスキルなどを教えることによって、早いうちからのスキル醸成ができることもメリットです。
必要になってからリーダーシップなどを身につけようとしても、考え方や価値観を変えるのが難しく、育成に時間がかかることもあるでしょう。
新入社員は必要だと理解すれば、柔軟に受け入れられる傾向にあるため、育成に力を入れることによって企業が得られるリターンも大きいです。
モチベーション向上
新入社員の育成に力を入れないと、「先輩に比べて仕事ができない」「会社に貢献できていない」などと感じてしまい、新入社員のモチベーション低下につながります。
新入社員がモチベーションを保ちながら自律的な行動ができるようになるためには、研修などで必要なスキルを伝えてアクションプランの策定を行ってもらうことが有効です。研修後のアクションプラン実践を通して、成功体験を積ませてあげることが大切です。
離職防止につながる
現在は雇用の流動性が高く、転職することに抵抗がない社員も多いです。そのため、新入社員の教育を重視せず放置してしまうと、寄り新入社員の早期離職を促すことになりかねません。す。
新入社員の離職防止のためにも、しっかりとした新入社員教育が必要になるのです。
新入社員育成の手法
新入社員を育成する手法は、
- Off-JT
- OJT
eラーニング
の3つがあります。それぞれ詳しく解説していきます。
Off-JT
Off-JTとは、「Off-The-Job Training」の略で、職場を一時的に離れて行う教育訓練のことで、主にインプットを中心に行います。
Off-JTは数十人の社員にまとめて知識を提供することができるため、教育の質にムラが生まれにくいのが特徴です。
現在では、集合研修とオンライン研修やeラーニングなどの異なる手法を組み合わせて行うブレンディッドラーニングが増えています。オンライン研修やeラーニングはデジタルネイティブである新入社員には馴染みやすい育成方法といえるでしょう。
Off-JTについて詳しくは以下の記事をご覧ください。
『OJTとOFF-JTの違いは?それぞれのメリットや組み合わせ方を紹介』
OJT
OJTは、「On-the-Job Training」の略で、業務の中で必要な知識を身につけていく研修のことです。
多くの企業で取り入れられており、座学やマニュアルのみでは身につけられない知識を効率的に身につけられるのが特徴です。
ただし、指導担当者によって育成の幅に差が生まれたり、教育の質にムラが生まれたりする危険性があるため、OJTトレーナーの育成も必要になるでしょう。
OJTを成功させるコツについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
『OJTは放置することじゃない!退職されないためのOJTの方法とは』
eラーニング
eラーニングは、パソコンやタブレット、スマートフォンを使い、インターネットを通じて学ぶ学習形態で、主にLMSと呼ばれる学習管理システムを使用します。
eラーニングは時間や場所に制限されず、いつでもどこでも学習を開始することができ、振り返りや予習もしやすいのが特徴です。
一度教材を作っておけば、中途採用者や入社時期がずれてしまった社員にも同じ研修を受けてもらうことができるため、社員が多い企業や支店が全国にある企業などで多く取り入れられています。
内定から入社までの間にeラーニングを視聴してもらうことで、新入社員育成が効率的に進むでしょう。
eラーニングについて詳しくは以下のページをご覧ください。
『新入社員研修でeラーニングを活用するメリットは?事例や成功のポイント』
アルーの提供するLMS「etudes」の新入社員向けeラーニングは、以下のページからご確認ください。
eラーニング教材 セットプラン 新入社員・内定者向け スタンダードプラン
アルーの新入社員育成事例
アルーでは例年110社以上、20,000名以上の新入社員に研修を提供しています。アルーが提供した新入社員育成事例をご紹介します。
第一生命保険株式会社
第一生命保険株式会社では、「つながり」「たくましさ」「しなやかさ」という3つのテーマを掲げ、新入社員研修を実施しました。全2週間の研修の内、アルーからは2. 5日間のオンライン研修を提供いたしました。
新入社員一人ひとりがその日の研修での目標を設定し、他の受講者に共有します。そして研修の最後には目標を達成できたか振り返る時間を設け、他の受講者からのフィードバックを受けられる機会を設けました。
これにより、目標設定と振り返りの習慣が身についたほか、他者に対し率直なフィードバックを行う意識を獲得できました。
第一生命保険株式会社の詳しい新入社員育成事例は下記ページよりご覧ください。
「つながり」「たくましさ」「しなやかさ」を備えた新入社員への育成(第一生命保険株式会社導入事例)
▼資料ダウンロードはこちら
株式会社NTTドコモ
株式会社NTTドコモ様では、新入社員導入研修のうちビジネスマナー・スキル研修についてアルーの研修を提供いたしました。
2020年4月、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、初めて、教室研修ではなくオンラインで新入社員導入研修を実施いたしました。
オンライン研修でも対面研修に近い成果が得られるよう、グループワークを豊富に取り入れ、ビジネスマナーが新入社員に定着するよう工夫しました。
株式会社NTTドコモの詳しい新入社員育成事例は下記ページよりご覧ください。
学生から社会人への変革(オンライン研修)(株式会社NTTドコモ)
帝人株式会社
帝人株式会社では、新入社員の段階で目線を外に向け、世界を舞台に可能性を追求するマインド醸成を図ることを目的に海外派遣研修を行いました。中国、タイ、ベトナム、インドネシアに新入社員を派遣し、現地の人とともにフィールドワークやプレゼンテーションに取り組みます。
研修を通し、相手を受け入れることの重要性や自身の異文化への偏ったイメージを認識することができたという声が挙がっています。
帝人株式会社の詳しい新入社員育成事例は下記ページよりご覧ください。
異文化を受容し、自己成長を実現する(帝人株式会社)
新入社員育成ならアルーにお任せください
新入社員育成は傾向や特徴を理解したうえで、育成計画を立てて行うことが大切です。
育成計画を立てる際には、目標を明確にし、コンピテンシーを作成したうえで必要スキルを洗い出すことで、研修内容を決定しやすくなります。
アルーでは、新入社員育成に必要な研修テーマを幅広く用意しています。また、研修体系や育成プログラムの作成から支援を行っているため、「新入社員育成の計画に迷っている」「なにから手をつければいいかわからない」という方でも、一からサポートいたします。
アルーでは、最新の新入社員の傾向や特徴を踏まえた新入社員研修を提供しています。詳しくは、以下のページをご確認ください。
新入社員研修