人事インタビュー
株式会社NTTドコモ 人事部 人事企画担当主査 髙木 純様
株式会社NTTドコモ 人事部 人事企画担当 岩本 晃典様
株式会社NTTドコモ 人事部 人事採用担当 藤﨑 秀平様
※記載部署名は2020年取材当時のものであり、その後変更されている場合もあります
ドコモグループで働いていく上で、本当に必要になる武器を身につけさせたい
Q. 新入社員導入研修実施において、大事にしていることは何ですか?
株式会社NTTドコモ 人事部 人事企画主査 髙木 純様(以下、敬称等略 髙木):教室研修で顔を合わせて実施することに強くこだわっていました。
2020年度は、ドコモグループ全体で約700名の新入社員がいます。この700人が一堂に会するのは、この新入社員導入研修が最初で最後です。ドコモグループの事業領域は幅広いため、業務を進めていくためにはお互いに理解し、協力し合うことがとても大事です。同期とのつながりを持つことは、新入社員にとって今後、大きな力となります。そのため、同期のコミュニケーションや絆にこだわりました。
さらに、ビジネスマナー・スキルについては独り立ちできる状態にまでレベルを向上させたいと考えていました。ビジネスマナー・スキルを「知っている」のではなく、「できる」状態です。これらに強いこだわりを持っていましたので、新入社員導入研修は対面で行う教室研修で実施する方向で動いていました。
オンラインの可能性を感じた
Q. オンライン研修を実施して、いかがでしたか?
株式会社NTTドコモ 人事部 人事企画担当 岩本 晃典様(以下、敬称等略 岩本):オンラインだと講師が発信し、受講者が受信するだけという一方通行型なのかと考えていたのですが、まったく違いました。教室研修とはまた違った形ではありますが、ストレスなく双方向コミュニケーションができており、「意外にできるのだな」というのが、正直な感想です。
株式会社NTTドコモ 人事部 人事採用担当 藤﨑 秀平様(以下、敬称等略 藤﨑):特に電話対応の個別指導については、本物の電話対応をしているような状態を実現することができ、大変効果が高かったと思います。研修後、新入社員と電話でコミュニケーションをする機会がありましたが、その際、「〇〇の件で〇分お時間いただけますか」と私に話しており、学びを活かして実践している様子が分かります。
髙木:実施方法を色々変えた中、ここまで実施していただいたことに大変感謝しています。その上で申しますと、当初教室研修で実施することにより達成したかった同期間のつながりや絆づくりは、達成できていないと考えています。オンライン研修のグループワークにより、少人数でコミュニケーションを図ることはできていました。しかし、周囲の人のちょっとした反応や話から自分を相対化し、自身の立ち位置を理解することや、今後自分が伸ばしていくべきスキルについて考えるということは、今回の環境下では難しい状態でした。
Q. 自分の立ち位置を相対化するとは、具体的にはどのようなことですか?
髙木:例えば、誰かが全体を見て、パッと行動を起こしたとします。日直のサポートをするといったものでもいいかもしれません。それを見て、「自分は気づかずにいた」とか、「〇〇のマインドを体現するとは、こういった行動だ」など、場を見て刺激を受け、学ぶことができるものもあると考えています。今後、これらを補完するような施策を検討していきたいと思います。
もちろん、最初からオンライン研修の実施が前提であった場合には、オンライン研修により適したコンテンツに作り替え、ビジネスマナー・スキル研修の実施より前に新入社員同士のコミュニケーション機会を増やすなど、さらに工夫ができたかもしれません。
Q. オンライン研修を実施してみて、良かったところはありますか?
髙木:アウトプットのハードルが下がっているように感じました。教室研修だと、なかなか手を挙げにくい場合もあるかもしれませんが、オンライン研修では、それをあまり感じませんでした。また、発表者に対して全員がフィードバックできることも、オンライン研修のよさだと思います。
藤﨑:教室研修だと広く全体を見ることはできますが、人数が多い分、一人ひとりを見ることは難しいです。しかし、今回は一人ひとりの顔を見て、彼らがどのように受講しているのかがよく分かりました。場という全体は捉えにくいですが、一人ひとりが分かるのがオンラインのよさだと思います。
髙木:その他、受講者のデバイスが揃っていることを前提にすると、Excelやパワーポイントを使い、教室研修では手書きにしていたアウトプットをパソコンで作成させることができます。個別指導もオンラインの方が実施しやすいかもしれません。当然、新入社員だけではなく、他の階層でもオンライン研修の良さを取り入れることができるでしょう。
さらに範囲を広げると、講師に自社の会議の場面に入っていただき、ファシリテートの指導をしていただくことや、OJTの面談場面に入っていただき、指導の仕方を教えていただくということもできるかもしれません。オンラインのよさを活かすと、人材育成の可能性が広がりますね。
Noと言わずに寄り添い、実現に向けた様々な可能性を提案してくれた
Q. アルーを選んでいただいた理由をお聞かせください。
髙木:御社に新入社員導入研修をお願いしているのは、ビジネスマナー・スキルの定着にコミットしてくださっているのが大きな理由です。ビジネスマナー・スキルの定着度合いについていくつかの定義に分けていますが、研修終了後、御社から何名ぐらいの新入社員がどのレベルに到達できたのかをしっかり共有いただけます。導入研修後、配属先に新入社員の様子を伝える必要があるので、とても助かっています。
また、今年度に関しては日に日に実施方針を変えていった中、御社はNoと言わずに、実現に向けて様々な可能性をご提案くださいました。感謝しかありません。新入社員のことを想い、一緒にバリューを提供していくという想いを感じました。
さらに、オンラインでビジネスマナー・スキル研修を実施する場合、何ができて何ができないのかを明示してくださったのが、とても心強かったです。
Q. アルーへの今後に向けた期待をお聞かせください。
髙木:長くご支援いただき、弊社のことをよく知ってくださっているからこそ、新入社員が抱える課題についてどのように打破していくかを一緒に考えていただきたいです。研修だけでどうにかなる問題ではないかもしれません。OJTも含め、組織の巻き込みが必要になることもあるでしょう。さらなるご提案を期待しています。