研修の目的とは|効果的に研修を実施するための目的の設定方法を徹底解説
働き手不足が深刻化している昨今では、人材育成に力を入れる企業が増えています。人材育成を成功させるためには、正しい研修目的の設定が欠かせません。
この記事では、研修目的の定義や効果的な目的の設定方法などを徹底的に解説します。研修目的を達成する際に使えるカークパトリックモデルや、実際の研修事例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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- 1.研修の目的は?
- 2.階層別研修の主な目的
- 3.公募研修の目的
- 4.選抜研修の目的
- 5.職種別研修の目的・目標
- 6.テーマ・スキル別研修の主な目的・目標
- 7.目的に合わせて研修方法はさまざま
- 8.研修目的の決め方4ステップ
- 9.研修目的達成の評価に使える「カークパトリックモデル」
- 10.企業研修ならアルーにお任せください
- 11.まとめ
研修の目的は?
研修は、参加者が研修で得た学びを自分のスキルや知識として吸収し、現場で活かし成果につなげてもらうことが目的です。
どんなに充実したカリキュラムを用意しても、現場での行動変容が得られなければ研修を実施する意義はありません。研修を通じて得たスキルや知識を現場に持ち帰ってもらい、成果につなげてもらうことこそが、すべての研修に共通する目的といえるでしょう。
研修の目的と目標の違い
研修目的とよく似た概念に、研修目標が挙げられます。研修目的と研修目標は、どのような違いがあるのでしょうか。
まず研修目的とは、研修の最終的なゴールを指します。例えば、「生産性を30%向上させる」「受注率を向上させる」といった内容が研修目的の一例です。
一方で研修目標は研修目的よりも内容が具体化されており、自社の理想とする人材へ社員を成長させるための道標として用いられます。例えば「生産性向上に向け、業務改善のマインドとスキルを獲得してもらう」「受注率向上のためにヒアリング力を向上する」といった内容が、研修目標の具体例です。研修目的は研修全体のゴール、研修目標は研修後に期待する行動やマインドセットを具体化したものだと捉えておきましょう。
人材育成の目標を立てる方法については、以下の記事で詳しく解説しております。
『人材育成の目標を立てる方法。定量的な数値に落とし込んだ具体例を紹介』
研修の目的設定が重要な理由
研修を成功させるためには、研修の目的設定が大切です。
研修の目的が曖昧なまま企画をスタートさせてしまうと、研修内容に一貫性がなくなってしまいます。手当たり次第に内容を詰め込んだ結果、「結局なにが研修のゴールなのかわからなくなってしまった」という事態につながりかねません。
また、研修の目的設定が曖昧だと、研修の効果測定もしづらくなります。研修を通じてどのような成果が出たのかわからなくなるため、研修の改善点や反省点を見つけることが難しくなるでしょう。
階層別研修の主な目的
効果的な研修目的とは、具体的にどういったものなのでしょうか。ここからは、さまざまな研修における研修目的の具体例を見ていきましょう。
まずは、新入社員研修や管理職研修をはじめとした階層別研修における目的を紹介します。
新入社員研修
新入社員研修の主な目的は、学生から社会人への意識改革です。学生から社会人への意識改革がうまくいかない場合、積極性や責任感が身につかなかったり、報連相など基本的な行動が出来なかったりします。まずは社会人として働くマインドセットを獲得してもらうことが重要です。
また、ビジネスマナーを確実に身につけさせることも新入社員研修の目的です。ビジネスを進めていく上での基本行動を身につけさせる必要があるためです。そのほか、企業理解や業界理解なども、新入社員研修における主な目的となるでしょう。
新入社員研修の目的については、以下の記事で詳しく解説しております。
『新入社員研修の目的とは?目標の決め方や必要なカリキュラムを紹介』
若手社員研修
若手社員研修の主な目的としては、仕事に対する志の獲得が挙げられます。ある程度経験を積んだ若手社員は、仕事に対する情熱やこだわりを深めることで、より当事者意識を持って仕事に取り組めるようになるでしょう。相手の意図を汲んだプラスアルファの提案ができるようになることや、担当業務の改善も、若手社員研修における目的の一つです。
業務面以外では、経験学習サイクルの回し方や、ビジネスネットワーキングスキルの獲得なども研修目的となります。OJTや部下育成を見据え、後輩のメンタリングスキルの獲得を目的として設定するケースも多いです。
中堅社員研修
担当業務がチームレベルになる中堅社員を対象とした研修では、視野を広げることが主な目的となります。チームレベルでの問題解決や他部署との連携、マーケティングなどビジネス全般に関する知見の獲得が重要です。
また、管理職への昇進に備え、中堅社員の段階から部下育成力やリーダーシップを鍛えておくこともおすすめです。このほか、上下左右のつながりを形成するコミュニケーション力の獲得も、中堅社員にとって有意義な研修目的となるでしょう。
中堅社員研修の目的については、以下の記事で詳しく解説しております。
『中堅社員研修の目的とは?目標の決め方や育成のポイント』
管理職研修
管理職研修の主な目的は、プレイヤーからマネージャーへの意識転換です。管理職は、指示に従って業務を遂行するプレイヤーから、チームを率いて全体を管理していくマネージャーに意識を転換していく必要があります。
管理職は、チームや部門の目標設定、社員の育成などを担う重要な立場です。管理職研修では、リーダーシップ、KPIマネジメントの手法、チームビルディングスキルなどを学び、プレイヤーからマネージャーへの意識転換を行います。
管理職研修の目的と内容については、以下の記事で詳しく解説しています。
『【事例あり】管理職研修の目的とおすすめの内容は?3つの成功ポイント』
公募研修の目的
公募研修の主な目的は、社員一人ひとりに必要なスキルやマインドを身につけることです。
社員の伸ばしたいスキル、身につけたいスキルは業種やキャリアプランによって異なります。そのため、幅広いテーマで募集し、社員自ら必要な研修を受けてもらいます。公募研修を実施することで、プレゼンテーションスキルや問題解決スキルなど、社員一人ひとりが必要なスキルを身につけることが可能です。
公募研修に参加する社員は、自ら率先して参加しているため学習に対するモチベーションも高く、自律型学習の推進にもつながります。
公募型研修については、以下の記事で詳しく解説しています。
『公募型研修とは|社内で浸透させる方法や効果的に行うポイント』
選抜研修の目的
選抜研修の主な目的は、幹部候補や管理職候補などの優秀な人材に、次のステップに進むためのスキルやマインドを早期に身につけてもらうことです。
選抜研修では、リーダーシップや問題解決力など、期待される役職に就く前に必要なスキルやマインドを身につけることができます。
早期に必要なスキルやマインドを身につけることで、実務でアウトプットする機会が増えます。そうすることで、実際に役職に就いたときに即戦力として活躍することが期待できます。
選抜研修については、以下の記事で詳しく解説しています。
『【事例あり】選抜研修とは?目的や効果的に導入するポイントを解説』
職種別研修の目的・目標
職種別研修の目的は、特定の職種に求められるスキルを習得させ、業務遂行能力の向上につなげることです。
例えばエンジニア研修では、「特定のプログラミング言語を用いてプロダクトを作れるようになる」ことを目的に、「特定のプログラミング言語を習得し、新規プロジェクトに活用する」という目標が設定されることがあります。マーケティング研修では、例えばプロダクトアウトからマーケットインでマーケティング戦略を考えられるようにすることを目的に、「顧客分析の手法を理解する」「ツールの使い方を覚え、業務に活かす」といった目標を設定することが多いです。
テーマ・スキル別研修の主な目的・目標
ハラスメント研修やメンタルヘルス研修など、テーマ別やスキル別の研修を実施する場合もあります。こうした研修を実施する場合には、どういった目的が有効なのでしょうか。
ここからは、テーマ・スキル別研修の主な目的を解説します。
ハラスメント研修の目的
ハラスメント研修の場合は、ハラスメントの防止が目的となり、以下のような研修目標が考えられます。
- ハラスメントに関する法的な要件を学ぶ
- ハラスメントの現状を知る
- ハラスメントによってどのような事態が起こるのか、ハラスメントの影響を知る
- ハラスメントを起こさないための予防策を知る
- ハラスメントにならないためのコミュニケーション方法を知る
自分自身がハラスメントの当事者にならない方法を学ぶのはもちろん、自組織でハラスメントが起こらないような環境を整える方法を学ぶことが大切です。
ハラスメント研修の目的や概要についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
『【事例あり】効果のでるハラスメント研修とは?目的や内容を解説』
メンタルヘルス研修の目的
メンタルヘルス研修では、社員のメンタル不調の軽減等を目的に、以下のような目標設定が有効です。
- ストレスへの理解を深め、対処法を学ぶ
- 部下のメンタル管理の方法を学ぶ
- 部下のメンタル不調に気づくためのサインを学ぶ
- 部下がメンタル不調に対応するためのコミュニケーション手法を身につける
まずは、自分自身のメンタルヘルスを維持する方法を学ぶことが大切です。管理職には、部下のメンタル不調を防いだり、メンタル不調に対応したりする方法もあわせて学んでもらいましょう。
メンタルヘルス研修の内容や目的は、以下のブログ記事で詳しく解説しています。
『【事例あり】メンタルヘルス研修の内容や目的。管理職や新人に適した内容とは』
キャリアデザイン研修の目的
キャリアデザイン研修の目的は、対象となる社員の年代によって異なります。
20代の社員を対象としたキャリアデザイン研修の場合には、キャリアを自己決定するマインドの獲得が主な目的です。また、キャリアの可能性を広げることも意識しましょう。
30代〜40代の中堅社員を対象としたキャリアデザイン研修の場合、「キャリアを切り拓く意識の獲得」「自己の再構成」「成功パターンからの脱却」などが主な目的です。
キャリアのゴールが見えてくる50代以降の社員を対象とする場合は、キャリアの完結に向けた自分の経験の棚卸しや、退職後のキャリア、生き方を見つめることなどが研修の目的となるでしょう。
キャリアデザイン研修の具体的な内容や、年代別の設計方法は以下の記事で詳しく解説しております。
『キャリアデザイン研修とは?年代別の設計方法を紹介』
リーダーシップ研修の目的
リーダーシップ研修の目的は、リーダーシップを発揮するために必要な決断ができるようになることや自社で求められるリーダーシップの発揮などです。組織としての意思決定を的確に行うためには、チームが直面する状況を正確に分析する論理的思考力や、重要な意思決定をはっきりと行う決断力が欠かせません。研修を通じて、こうした能力を磨いてもらいましょう。
また、チームの方向性を示すのに必要な目標設定能力や、複雑なVUCA時代に必要な学び続ける姿勢の獲得も、リーダーシップ研修の主な目的です。リーダーシップの概要や種類、リーダーシップを磨く方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
『リーダーシップとは?種類やリーダーシップがある人の特徴、身につける方法』
ビジネスマナー研修の目的
ビジネスマナー研修の主な目的は、ビジネスマナーを実践することで相手から信頼を得ることです。具体的には、以下の10項目を着実に実践できるようになることが、ビジネスマナー研修におけるゴールといえます。
- 言葉遣い
- ビジエネメール
- 電話応対
- 挨拶
- 名刺交換
- 身だしなみ
- 訪問・来客・席次
- 表情
- 立ち居振る舞い
- ちょっとした気配り
一度にこれらの内容をすべて身につけるのは大変ですが、ビジネスパーソンとして一生もののスキルです。新入社員にはビジネスマナーを学ぶ意義をしっかりと伝え、現場で実践できるようになるまで繰り返し練習を行ってもらいましょう。
ビジネスマナー研修の具体的な内容や研修目的は、以下の記事で詳しく解説しています。
『ビジネスマナー研修で扱う内容一覧と目的を解説。厳しい研修は必要か?』
目的に合わせて研修方法はさまざま
人材育成には、集合研修以外にもさまざまな手法があります。例えばマンツーマンでの指導を行うOJTが有効な場合もあれば、オンライン上での学習が有効な場合もあるでしょう。研修手法にはそれぞれメリットとデメリットがあるため、目的に合わせて適切な研修方法の選択が大切です。
ここからは、さまざまな研修方法の特徴や使い分けのポイントを解説します。
集合研修
集合研修は、研修会場に集まり実施する研修です。あらかじめ研修会場を確保しておき、研修当日は講義やグループワークなどを通じて研修テーマに対する学びを深めていきます。
集合研修のメリットは、双方向的なコミュニケーションが取りやすいことです。グループワークなどを豊富に取り入れることができるため、受講者間の交流が促進されます。参加者間の交流や、ディスカッションによる理解促進を目的とする研修に向いている形式です。一方で、研修運営のコストが高くなりがちというデメリットがあります。
OJT
OJTは、実務を通じて実践的なスキルの習得を目指す教育手法です。一般的には、OJTトレーナーと呼ばれる先輩社員が若手社員に一人ずつ配属され、実務を題材としたマンツーマンでの指導を通じて成長を促します。
OJTは、実務に直接役立つ実践的なスキルの習得に向いています。そのため、業務遂行能力向上を目的とした場合におすすめの手法です。一方、OJTはトレーナーの力量によって教育効果が左右されやすいというデメリットがあります。
OJTの実施方法や、失敗しないためのコツは以下のブログ記事から詳しくご覧ください。
『OJTとは?OFF-JTとの違いや効果的な方法をわかりやすく解説』
eラーニング
eラーニングは、LMSと呼ばれる学習管理ツール上で配信する教材を通じた学習を行う研修手法です。参加者は、タブレット端末やパソコンなどを通じて各自で動画教材を視聴し、研修テーマに対する理解を深めます。
eラーニングの最大のメリットは、個々のペースで学習をすすめやすい点です。動画視聴による学習がメインとなるため、知識のインプットを目的とする研修と相性がよいでしょう。ただし、eラーニングでは双方向のコミュニケーションを取り入れづらいというデメリットがあります。ディスカッションやロールプレイングは、別途対面形式で実施するなどの工夫が必要です。
eラーニングを活用した研修の進め方やメリット、デメリットは以下の記事で詳しく解説しています。
『【簡単解説】eラーニングとは?企業研修で活用するメリット・デメリット』
オンライン研修
オンライン研修は、ZoomやMicrosoft Teamsなどのオンライン会議ツールを用いて実施する研修のことです。研修規模やテーマによっては、YouTube Liveなどを用いることもあります。
オンライン研修のメリットは、研修運営のコストを削減できる点です。オンラインであれば、研修会場の確保や交通費の支給といった手間を削減できます。また、研修会場へ集合してもらう必要がないため、研修に参加する負担やハードルが低くなるメリットもあります。
オンライン研修を実施する方法やメリット、成功事例などは以下の記事で詳しくご覧ください。
『オンライン研修とは?効果的な実施方法やメリット、成功事例を解説』
研修目的の決め方4ステップ
研修の目的を決める際には、以下の4つのステップで進めていくことがおすすめです。
- 課題の洗い出しをする
- 研修後どうなってほしいかを決める
- 研修プロセスを明確にする
- 目的を設定する
研修目的を設定する際の4ステップを解説します。
課題の洗い出しをする
まずは、課題の洗い出しを行います。
具体的には、現場へのヒアリングやアンケートの実施がおすすめです。特に管理職を対象として、「業績面の課題は何か」「組織面での課題は何か」「新入社員や若手社員に足りない能力は何か」「業務遂行力で不足している部分はあるか」などを聞いてみましょう。
現場での課題を明確化することで、効果的な研修内容が見えてきます。反対に、現場ニーズと研修内容が乖離してしまうと、研修に対する現場からの協力を引き出しづらくなるため注意が必要です。
研修後どうなってほしいかを決める
課題の洗い出しが終了したら、研修後にどうなってほしいのかを明確化していきます。
例えば現場から、「コミュニケーションが不足している」という課題の声が上がったとします。その際には、「自分からコミュニケーションを取る積極性を身につけている」「年代の離れた社員とコミュニケーションを取る際の心構えやポイントを習得している」といった状態が、研修後の理想の状態となります。ルーブリックなども活用しながら、具体的な行動を明確に定義することが大切です。
研修プロセスを明確にする
研修後の理想像が定まったら、次に研修プロセスを決めていきます。研修後の理想像に到達するために、どういったアプローチを行うのかを考えていきましょう。
なお、研修を1回実施するだけでは、行動変容は起こりづらいです。現場での課題解決につながる研修を実施するためには、中長期的な視点に立つ必要があります。一つの大きな目的だけを設定するのではなく、マイルストーンのように細分化して、ステップバイステップで進めていくことが大切です。
目的を設定する
最後に、研修の目的を設定します。
これまでのステップがしっかりとこなせていれば、研修全体の目的は自然と見えてきているでしょう。研修プロセスや研修後の理想像などを踏まえながら、研修全体の目的を明確化します。前までのステップで策定した内容と一貫性が保たれるように注意しましょう。
研修目的達成の評価に使える「カークパトリックモデル」
研修目的を達成したかどうかを評価するためには、カークパトリックモデルと呼ばれるフレームワークが役立ちます。
カークパトリックモデルは、研修の内容を「反応」「学習」「行動」「結果」という4つの段階で評価するフレームワークです。ここからは、研修目的の評価に役立つカークパトリックモデルを詳しく解説します。
研修効果測定の方法については、以下の記事で詳しく解説しております。
『研修効果測定の方法とは|4つの評価レベルや効果測定のポイント』
レベル1:反応(Reaction)
カークパトリックモデルにおけるレベル1は、反応(Reaction)です。この段階では、「研修内容を肯定的に受け止めているかどうか?」が判断されます。
例えば、研修後に実施する満足度アンケートの結果などは、参加者からの研修に対する反応を端的に表しているといえるでしょう。アンケートを実施すれば、参加者が研修へどの程度満足したのかを定量的に把握できますし、感想や意見を分析できます。
レベル2:学習(Learning)
カークパトリックモデルにおける2つめのレベルは、学習(Learning)です。この段階では、研修参加者が研修内容を理解し、自分のものとして吸収できているかを判断します。
この段階は、研修当日から研修実施の数日後にチェックされることが多いです。例えば、フォローアップ施策の一環として実施される理解度テストや、検定試験などで測定できます。
レベル3:行動(Behavior)
レベル3は、行動(Behavior)の段階です。この段階では、研修で学んだ内容をもとに、現場での行動がどれほど変わったかを測定します。
研修で知識やスキルを習得していても、それを現場で活かせるとは限りません。そのため、たとえ理解度テストや検定試験の結果が良かったとしても、行動変容が現れているかどうかは別途測定する必要があります。
具体的な測定方法としては、研修終了後3ヶ月〜6ヶ月で実施するアンケートなどがおすすめです。受講者の上司や同僚に対して、行動変容に関するヒアリングを実施するのもよいでしょう。
レベル4:結果(Result)
カークパトリックモデルにおける4つめのレベルは、結果(Result)です。この段階では、研修の結果、業績や組織の状態が変わったかどうかを測定します。企業に対して研修の成果を残せているかどうかを測定する、いわば研修の最終的な到達段階とも言えるでしょう。
この段階の測定は、研修後6ヶ月〜12ヶ月程度など、研修から時間を空けて行われることが理想的です。具体的な結果は研修テーマによって異なりますが、売上向上や業務効率の改善、サービスの質の向上などが挙げられます。できる限り定量的な観点を用いながら、客観的な評価を心がけることが大切です。
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アルーは、人材育成を手掛けている企業です。これまでに階層別研修やテーマ別研修などを、幅広い企業で支援してまいりました。この記事の最後に、アルーの提供している研修の特徴をいくつかご紹介します。
目的に合わせて研修をカスタマイズできます
アルーでは、研修目的に合わせて柔軟にカリキュラムをカスタマイズできます。
最近は、グローバル化やIT化の進展により、企業を取り巻く外部環境が激しく変化するVUCAの時代です。こうしたビジネス環境では、企業の研修ニーズも多様化・個別化しています。
アルーでは、研修の設計段階からヒアリングを実施します。そのため、研修の目的に合わせて柔軟に内容をカスタマイズすることが可能です。研修目的を踏まえ、個別最適化した研修プランを提案いたします。
研修後の効果測定も可能
アルーでは、研修後の効果測定を徹底的にサポートするツールである「Compath」を提供しています。
Compathでは、研修前後の行動変容がひと目で把握できます。誰にどのような行動変化があったのかを画面上で詳しく把握できるため、研修実施後のフォローを提供しやすくなります。また、研修の成果を視覚的に理解できるため、経営層へ報告する際もスムーズです。
研修後の効果測定を容易にするツールであるCompathは、以下のページからご覧ください。
Compath(行動変容にこだわる職場学習支援システム)
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行動変容を目的とした研修を実施しています
アルーでは、行動変容を目的とした研修を実施しています。
記事の前半でもお伝えした通り、研修では行動変容が起こらなければ意味がありません。どんなに優れた研修を実施しても、行動変容が起こらなければ「楽しい研修だったな」で終わってしまいます。
アルーの研修は、研修による行動変容を促すさまざまな仕掛けが特徴です。現場での実践をサポートするチェックシートを活用するのはもちろん、必要に応じて管理職も巻き込んだ施策を実施します。
行動変容を促す社員研修を実施するポイントは、以下の記事をご覧ください。
『行動変容を促す社員研修のポイント|ステージ理論に沿った働きかけとは』
まとめ
研修目的の設定方法や、具体的な研修目的の内容を解説しました。
一貫性のある有意義な研修を実施するためには、的確な研修の目的設定が欠かせません。そのためには、課題の洗い出しや理想の決定など、目的設定に向けたステップを1つずつ着実に進めていくことが大切です。また、研修目的に合わせて、研修形式の使い分けも意識してみましょう。
ぜひこの記事をきっかけに研修目的に対する理解を深め、効果的な人材育成へつなげてください。