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ビジネスマナー研修の目的は?研修内容・厳しい研修を行う理由・背景を解説

ビジネスマナー研修とは、ビジネスパーソンとしてのマナーを習得するための研修のことです。社会人としてのマナーを習得する目的はもちろんのこと、関係者との信頼構築のためや、会社のイメージの向上のためにもビジネスマナーは習得する必要があります。今回は、ビジネスマナー研修の大まかな内容についてや、ビジネスマナー研修実施の方法を紹介します。



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目次[非表示]

  1. 1.【無料でテンプレートをプレゼント!】新人教育育成計画書
  2. 2.ビジネスマナー研修とは
  3. 3.ビジネスマナー研修の目的
  4. 4.ビジネスマナー研修の内容
  5. 5.ビジネスマナー研修の重要性
  6. 6.ビジネスマナー研修の資料を自社でつくる際の注意点
  7. 7.ビジネスマナー研修は厳しくすべきか?
  8. 8.ビジネスマナー研修が失敗する要因
  9. 9.ビジネスマナー研修を成功させるコツ
  10. 10.ビジネスマナー研修の実施方法
  11. 11.アルーのビジネスマナー研修
  12. 12.アルーのビジネスマナー研修の事例
  13. 13.まとめ



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ビジネスマナー研修とは

ビジネスマナー研修とは、さまざまな世代に共通する、ビジネスパーソンとしてのマナーを習得するための研修のことです。 社会人としてのマナーを習得する目的で行われるため、新入社員研修や内定者研修に組み込まれることが多くあります。
また、ビジネスマナー研修では、形式や形だけを伝えるのではなく、「なぜこのマナーが必要なのか」を理解させたうえで、実践で使える判断力や考え方を身につけるという流れで実施することが大切です。


ビジネスマナー研修の目的

前項でビジネスマナー研修の目的は、社会人としてのマナーを習得する点にあると紹介しました。しかし、ビジネスマナー研修をする目的はそれだけではありません。本項では、ビジネスマナー研修をする5つの目的について紹介していきます。


  • 社会人としての思想・考え方を身につけるため
  • 仕事を円滑に進めるため
  • 関係者との信頼関係の構築のため
  • 会社のイメージ向上のため
  • CS(顧客満足度)向上のため


以下にて、詳しく内容を見ていきましょう。



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社会人としての思想・考え方を身につけるため

ビジネスマナーは、社会人として持つべき必要最低限の常識です。単に礼儀正しさやマナーの型を学ぶだけでなく、相手を尊重し、理解するための考え方を学ぶことが必要です。
特に、若手社員や新卒社員は社会人としての経験が浅いため、自分の行動がどのように相手に映るかをまだ判断することができません。
例えば、オンライン研修中に勝手に離席してしまう、肘をつくなど、これまでオンラインで授業を受けることが多かった学生にとっては、それが普通となってしまっていることもあるでしょう。
ビジネスの世界にも文化やマナーがあることを知り、適応するための考え方を研修で身につけることが大切です。


仕事を円滑に進めるため

大手求人サイト【エン転職】がユーザーを対象にビジネスマナー意識調査を実施したところ、98%が「ビジネスマナーは必要」と回答しています。
参考:8000人に聞いた「ビジネスマナー」意識調査-ユーザーアンケート-

ビジネスマナーは、相手への気遣いを行動に表すものです。ビジネスマナーができていない人は顧客だけでなく、上司や同僚といった相手にも信頼されなくなってしまいます。挨拶や連絡など、基本的なマナーは社内の人に対しても大切です。相手の信頼を獲得できないと、仕事を円滑に進めることができません。
ビジネスマナー研修は社内の仕事を円滑に進めるために必要なのです。


関係者との信頼関係の構築のため

たとえば、企業に商材を販売する仕事を行っているAさんがいるとします。巧みなトークで商材の魅力をアピールし、商材には好印象を持ってもらうことができました。しかし、Aさんは商談の最中に足を組んだり、敬語を使わなかったりと、ビジネスマナーで失礼がありました。そのため、企業はAさんと信頼関係を築くことはできないとし、その場は解散、Aさんは実績につなげることができませんでした。 いくら商材の魅力を伝えることができていても、基本的なビジネスマナーが欠けていれば、実績につながらないことがあります。ビジネスマナーは、関係者との信頼関係構築のために非常に重要なトリガーとなるのです。


会社のイメージ向上のため 

受付対応や電話対応を行った際に、ビジネスマナーを身につけていない社員が対応していると、「あの会社の教育はどうなっているんだ」「信用できない」と思われ、会社のイメージが損なわれてしまう危険性があります。
受付や電話対応は企業側の人間として対応する最初の社員ですので、いわば「会社の顔」です。どのような方でも好印象を与えられるように、最低限のビジネスマナーは全社員が覚えておくべきでしょう。


CS(顧客満足度)向上のため

最低限のビジネスマナーを身につけていないと、顧客対応の過程で顧客に不快感を与えてしまう可能性があります。例えば、営業として顧客を訪問した際、スーツが汚い、名刺交換のマナーがなっていないなどのことがあれば、その会社からの提案がどれだけ良くても、マイナスな印象が残ります。
きちんとマナーを守って対応すれば、「また頼みたい」「他の人にも紹介したい」と思ってもらえることもあるでしょう。
自分の取った行動で顧客が会社に抱く印象は左右されます。そのため、ビジネスマナー研修では社員一人一人が顧客に対して良い印象を与えるための基本的なマナーを身につけることも目的の一つです。

監修者からひと言


ビジネスマナー研修には様々な目的がありますが、共通する点は相手視点で自らの行動を律することにあります。学生として過ごすうえでは、自分視点で自分の行動を決めていくことが多かったという新入社員が多いでしょう。一方、社会では相手の期待に応えることが求められるため、相手と良好な関係を構築し相手の期待に応えることが必要です。そのためには相手視点に立って、自分自身の身だしなみ、言葉遣い、立ち居振る舞いを律していくことが大切です。ビジネスマナー研修では、どんな場面でも相手視点に立って行動することの重要性を伝えていくとよいでしょう。



ビジネスマナー研修の内容

研修

ここからは、ビジネスマナー研修でなにを行うかをまとめていきます。


顔合わせ

社内外問わず、誰かと顔を合わせる際に求められるビジネスマナーを習得してもらいましょう。具体的には、以下の2つの観点を扱うとよいでしょう。


  • 身だしなみ
  • オンライン会議のマナー


社会人になって間もない新入社員は、おしゃれと身だしなみの違いを理解できていない可能性があります。身だしなみは自分視点で考えるのではなく、相手に不快感を与えないか、信頼感を与えられるかどうかが重要だという点を伝えましょう。そして、具体的なチェック項目を提示し、自身ができているかどうか確認してもらうのがおすすめです。

リモート勤務が増えてきている現在では、オンライン会議のマナーをビジネスマナー研修で扱うことも重要です。オンライン会議は対面時と比べて非言語情報が伝わりづらいため、お互いに気持ちよくコミュニケーションできるような身だしなみや事前準備、心構えが必要です。具体的にどのような点に気を付けるべきか伝えましょう。

※参考:新卒社員は要注意!押さえておきたいビジネススーツの着用マナー|オーダースーツならGlobal Style(グローバルスタイル)

受け答え

社内外問わずコミュニケーションを取る際に必ず身につけておきたい、受け答えのビジネスマナーも取り扱いましょう。具体的には、以下の4つの項目を学んでもらいます。


  • 敬語
  • 業務遂行
  • 電話応対
  • メール・チャット対応


尊敬語と謙譲語を正しく使い分ける、業務を指示された際はメモを取る、電話応対は対面のコミュニケーションより配慮する、メールの基本様式を守る、などの基本を伝え、実践してもらうとよいでしょう。


立ち居振る舞い

立ち居振る舞いとして、名刺交換と訪問・来客対応についてもビジネスマナー研修で学んでもらいます。
名刺交換の流れ、顧客訪問や来客対応の流れを学んでもらったら、何度も実践して身につけてもらいましょう。名刺交換や訪問・来客対応は相手の人数などによっていくつかのパターンがあるため、それらも丁寧に伝えることがポイントです。

新入社員に伝えるべきビジネスマナーの一覧について詳しくは以下の記事をご覧ください。
新入社員に伝えるべきビジネスマナーの一覧と大切なこと


ビジネスマナー研修の重要性

昨今では、

  • 先輩・後輩の上下関係が薄れてきている
  • 社員の平均年齢の若い会社が増えてきている
  • チャットでのコミュニケーションが主流になってきている
  • リモートワークが増えてきている


などの時代背景から、ビジネスマナー研修に意味があるのか?と疑問に感じる方もいるかもしれません。しかし、時代が変わってきた今だからこそ、ビジネスマナーの重要性も高まっています。ここでは、今の新入社員に教えるべきマナーは何か、気を付けることは何かを説明します。


多様な立場の人と仕事を進めるための共通言語

ビジネスの場では、多様な立場の人と関わることになります。年齢や性別、国籍、立場、価値観などが異なる人々が共に働き、成果を出すことが求められます。
このように多様なビジネスの場で共通言語となるのが、ビジネスマナーです。年齢や立場が異なっていても、お互い一定のビジネスマナーを守れていれば、信頼関係を構築しやすくなります。
多様な人材がいるからこそビジネスマナーを守る必要があることを新入社員に伝え、ビジネスマナーの意義を理解してもらいましょう。


信頼関係を構築し、仕事を進めやすくする

今の新入社員には、「周囲からの印象を自らの意識で管理し、誰から見ても、信頼感・安心感を持ってもらえる状態を保つこと」が以前よりも、重要になってきていることを理解してもらう必要があります。現代では、より多様な価値観を持った人や様々な立場の人と協働する機会が増えてきています。そのため、相手の印象をもとに「一緒に働きたいかどうか」が判断されます。どの振舞いが相手に悪影響を与えてしまっているかを知らずにいると、いつのまにか無用な誤解を生み、関係性を築けない危険があることを伝えるとよいでしょう。


対面コミュニケーションの機会が少なかったZ世代の意識改革

リモートワークの影響で、対面で人と会う機会が減ったため、必要なマナーの型も変わってきています。名刺交換や電話応対、訪問応対などの機会も減っているため、実践の機会が少なくなった結果、昨今の新入社員は基本的なビジネスマナーが定着していない可能性があります。しかし、業務の中で、顧客訪問をする機会やお客様が自社を訪れる機会はいつ発生するか分かりません。相手に失礼の無いよう事前に備えておく必要があります。
アルー株式会社で発行している2024年の新入社員レポートでも、「社会人としてのモラルが身についているか」の数値は低下傾向にあり、「時間は厳守できていた」「周囲からの見え方を踏まえ、適切な行動がとれていた」というカテゴリの数値が2018年以前と比べて低くでています。


Z世代の新入社員の特徴として、「必要だと理解した事柄を取り入れる柔軟さ」をもっています。マナーの意義を腹落ちして理解できれば、型の定着に前向きに取り組むことができるでしょう。現代の新入社員にあったビジネスマナー研修を実施することが重要です。
2024年度新入社員レポートの内容を知りたい方は以下からダウンロードいただけます。

  「2024年度新入社員レポート~Z世代と働くヒント~」ダウンロード アルーでは、2024年度3月~ 4月の2カ月間で新入社員約2.7万人に研修プログラムをご提供しました。研修を通じて見えてきた2024年度の新入社員の傾向をまとめた資料をダウンロードいただけます。 アルー株式会社



 ▼アルーのビジネスマナー研修についてはこちらのページもご覧ください。
ビジネスマナー研修



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ビジネスマナー研修の資料を自社でつくる際の注意点

自社でビジネスマナー研修の資料を作る場合、上の章で述べた10個のマナーを網羅的に掲載しましょう。 その上で、それぞれのマナーについて次の情報を記載することが望ましいです。


  • いつまでに身につけるか
  • どこまでのレベルを求めるか
  • なぜそのビジネスマナーが必要なのか
  • イラストや図解を用いた分かりやすい説明


いつまでに身につけるか、どこまでのレベルを求めるかについては新入社員の配属先にヒアリングして決めましょう。配属時にどれくらいのレベルになっていてほしいのか、すり合わせることが重要です。
現場とのすり合わせや分かりやすい資料作成は非常に骨の折れる業務です。人事担当者や現場社員の必要な工数を計算すると、人件費もそれなりにかかってくるでしょう。
そのため、多くの企業では外部の研修会社の教材を利用することがほとんどです。
アルーのビジネスマナー研修では、受講者が納得しやすいようにそれぞれのビジネスマナーがなぜ必要なのか、具体的にはどのような行動が求められているのかを教材に落とし込んでいます。
アルーのビジネスマナー研修について詳しくは「ビジネスマナー研修」のページをご覧ください。


▼ビジネスマナー研修の資料はこちらからダウンロードできます。

  『ビジネスマナー研修』資料ダウンロード 「ビジネスマナー研修」の資料をダウンロードいただけます。一人ひとりが会社の代表として相手に信頼感・安心感を与える必要があることを理解し、印象管理(身だしなみ、挨拶、表情、立ち居振舞い、言葉遣い)や実務マナー(名刺交換、電話応対、メール応対、訪問・来客・席次など)を身につけます。 アルー株式会社




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ビジネスマナー研修は厳しくすべきか?

ビジネスマナー研修を実施する際に悩むのが、挨拶やお礼などの声の出し方や立ち居振る舞いなどのマナーを徹底してもらうために、厳しく指導すべきかという点です。ここでは、新入社員に厳しくビジネスマナーを指導することのメリットとデメリットを紹介します。


厳しいビジネスマナー研修のメリット

厳しいビジネスマナー研修を実施することは、以下2点のメリットをもたらす可能性があります。

  • マナーの型を身につけやすい
  • 相手視点に対する意識を身につけやすい


それぞれ一つずつ解説します。


マナーの型を身につけやすい

厳しいビジネスマナー研修を行うことのメリットとしては、マナーの型を身につけやすいという点が挙げられます。例えば、印象のよいはきはきとした声量であったり、敬語の使い方、お礼の角度など、普段意識して行動しにくいものでも、講師による徹底的なフィードバックを通じて正しいマナーを身につけることができるでしょう。


相手視点に対する意識を身につけやすい

ビジネスにおいては、相手の期待に応えること、もしくは相手の期待を超えることが価値とみなされます。自分の基準で仕事をするのではなく、相手が求める基準を超えるためには、相手視点を常に意識した行動を取る必要があります。厳しいビジネスマナー研修においては、普段よりもさらに強く相手視点を獲得するための行動を求められることから、プロフェッショナルとして必要な相手視点を高いレベルで身につけることができるでしょう。


厳しいビジネスマナー研修のデメリット

厳しいビジネスマナー研修を行うことのデメリットとしては、マナーの型は身についても、なぜマナーを身につけておく必要があるかまで理解しにくいことが挙げられます。本来、ビジネスマナーは、社会人として異なる価値観や考え方の人とも協働していくために、相手に信頼感・安心感をもってもらう目的で身につけておく必要があります。このようなマナーを身につけるうえでの心構えを理解していないと、新入社員の中には、「なぜここまで厳しく指導されているのだろう」「研修の時間さえ正しくできれば、現場ではそこまで必要ないのでは?」という考えをもつ人もでてきてしまいます。 アルー株式会社では、社会人にビジネスマナーが求められる理由や背景を新入社員が腹落ちして理解したうえで、企業で必要なマナーの水準に合わせて、マナーの型を身につけることをお勧めしています。


監修者からひと言


ビジネスマナー研修の厳しさについては、いくつかの観点があります。例えば、ビジネスマナーで期待される期待値が高すぎることもあれば、講師からのフィードバックや合格基準が高すぎることもあるでしょう。もし、自社のビジネスマナー研修が厳しいという評価がある場合は、どのような観点で厳しいのか?そして、厳しくしている目的はそもそも何かを明確にして、見直してみましょう。稀にあるケースとして、講師からのフィードバックの厳しさがあります。ビジネスマナーの習得や相手視点の習得を目的にして研修を実施しているにもかかわらず、いつの間にか、新入社員のタフネス強化のために講師から厳しくフィードバックをしてしまうことがあります。何のために厳しくしているのかを改めて確認し、不要であれば見直してみましょう。


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ビジネスマナー研修が失敗する要因

ビジネスマナー研修を行っても、新入社員にマナーが身につかない、配属先から「マナーができていない」と言われる場合、次のような原因が考えられます。研修内容を見直す参考にしてください。


ビジネスマナーを身につける目的を理解されていない

一つ目に、マナーの型だけをいきなり押し付けて指導してしまい、マナーを身につける意義が伝わっていない可能性があります。特に、Z世代の新入社員は自分のためにならないことや意味を感じないことには真剣にならない傾向があります。また、ネットを中心としたコミュニケーションが多いことから、外部に対する意識が低下していることも、ビジネスマナーの重要性に気が付けない要因となっています。まずはマナーを身につける意義を理解してもらうことから始めましょう。


合格ラインを明確に伝えていない

二つ目に、どこまでできれば合格ラインかを明確に伝えていない可能性があります。例えば、現場配属の前までには、電話応対に必要な敬語が自然と使えている、名刺交換がスムーズにできるようになっているなど、いつまでにどれぐらいの基準でできているとよいかを明確に伝えると良いでしょう。合格水準に達しているか判定テストなどを行うのも効果的です。


実践量が足りていない

三つ目に、実践量が足りてない可能性があります。ビジネスマナー研修は導入研修期間の初期に位置づけられることが多いため、配属前には忘れてしまっているということも起こりえます。例えば、翌日以降の研修で、ビジネスマナー研修で学んだ内容ができているかフィードバックするなど、実践機会とフィードバックの機会を定期的に取り入れるとよいでしょう。



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ビジネスマナー研修を成功させるコツ

新入社員にビジネスマナーが身につかない原因を踏まえて、ビジネスマナー研修を成功させるコツを解説します。


ビジネスマナーを身につける意義を伝える

一つ目はビジネスマナーを身につける意義を伝えるとよいでしょう。先述の通り、ビジネスマナーを身につける必要性としては、「周囲からの印象を自らの意識で管理し、誰から見ても、信頼感・安心感を持ってもらえる状態を保つこと」が挙げられます。ただし、研修においてはこのようなメッセージを伝えるだけではなく、新入社員が自分なりに必要性を感じられることが必要になります。例えば、自社で実際にあったマナーにおける成功事例や失敗事例を伝えたり、実際に新入社員にマナーができていないことでどんなデメリットがあるか、できていることでどんなメリットがあるかを考えてもらったりすると、自分なりに理解することができるでしょう。


合格ラインに達するまで何度も実践してもらう

合格ラインに達するまで、何度も実践してもらうとよいでしょう。マナーの型の定着においては、反復練習が一番の近道です。研修内での実践に加えて、ペアで自主的に練習し、相互にフィードバックをするなどの機会を取り入れると定着しやすいです。また、判定テストの合格を目指してもらうという手法もあります。


配属後のフォローを行う

三つ目は、配属後にビジネスマナーを実践できているかどうか、上司や先輩社員にヒアリングを行い、必要であればフォロー研修を実施するとよいでしょう。フォロー研修では、ヒアリングの結果わかった課題に応じて、実践度合いを振り返ってもらったり、復習の機会を設けたりすると効果的です。また、現場で実践するなかで出てきた悩みを解消するために、実践のコツを受講者同士でシェアすることも有効でしょう。
また、現場でのフォローも重要です。上司や先輩社員に新入社員へのフィードバックのコツを伝えて、現場での実践を通して身につくようにサポートしてもらうことも有効です。


監修者からひと言


ビジネスマナー研修を成功させるコツは、小さな成功体験を積み重ねていくために、フィードバックを与えていく環境づくりです。なぜならば、ビジネスマナーは研修だけでは体得できず、かつ人によって課題が異なるためです。そのため、一人ひとりの課題に合わせて講師、人事、先輩、上司が適宜ポジティブフィードバックとネガティブフィードバックを提供していくことで、小さな成功体験を積み続けていくことができます。これにより、ビジネスマナー研修で学んだことが職場でも実践できるスピードが早まるでしょう。


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ビジネスマナー研修の実施方法

オンライン研修

ビジネスマナー研修を成功させるポイントは、求められるビジネスマナーの基準は相手の価値観によって異なるということを受講者に理解してもらうことです。相手がビジネスマナーに厳しい人であった場合、こちらも厳しくビジネスマナーを徹底する必要があります。

この心構えを説明した上で、反復練習を行い”型”の定着を支援しましょう。講義で学ぶだけでは、いざ実践しようとしても自然に行動できないケースも多いです。

では、社員に対してビジネスマナー研修を実施する場合、具体的にはどのような方法があるのでしょうか。

ビジネスマナー研修の実施方法は、以下の四つの方法があります。


  • 講師派遣型研修
  • オンライン研修    
  • 公開講座    
  • eラーニング


以下にて、詳しく内容を見ていきましょう。


講師派遣型研修

講師派遣型のビジネスマナー研修とは、講師やトレーナーが依頼された企業に出向き、研修を行う方法です。研修会場の設営などの準備は、依頼をした企業が行います。

希望の日時や場所で研修を行うことができ、参加した社員全員が研修を共通言語として認識することができます。
また、マナー習得のための実践練習ができるため、定着が早いことや、講師からの客観的なフィードバックが貰えることもメリットです。
一方で、設営を自社で行わなければならない点や、受講者全員が自社社員であることから研修にメリハリがつきにくいという点はデメリットです。


オンライン研修

オンライン研修型のビジネスマナー研修とは、PCやスマートフォン、タブレットなどを使って、指定の時間に講義を受ける研修の方法です。「Webセミナー」「ウェビナー」「WEB研修」とも呼ばれます。

遠方に住む社員の研修に活用できたり、録音や録画ができたりするメリットがあります。

ただし、一定水準以上の通信環境がない場合はその整備の補助をしなければならないことや、受講者同士のコミュニケーションの減少などデメリットもあります。    

アルーのビジネスマナー研修は、集合研修とオンライン研修のどちらにも対応しています。オンライン研修だからと言って、知識を学んで終わりではありません。動画を活用し、受講者のビジネスマナーについて講師が直接フィードバック致します。
研修で学んだビジネスマナーを職場できちんと実践してもらいたい、とお考えの人事担当者さまにおすすめの研修です。

▼アルーのビジネスマナー研修についてはこちらのページをご覧ください。
ビジネスマナー研修


公開講座型

公開講座型のビジネスマナー研修とは、研修を提供する企業が会場を準備し、そこにさまざまな企業から受講者が来場する方法です。


  • 研修参加対象者が少ない場合でも研修に参加できる
  • 異業種間でさまざまな人と交流を持てるため刺激を得られる
  • 研修会場の設営の手間がかからない


といったメリットがあります。

一方で、スケジュールに融通が効かないことや研修に上限人数が定められていることもあること、受講後のフォローアップが難しいことなどデメリットもあります。


動画などを用いたeラーニング

eラーニングとは、PCやスマートフォン、タブレットを使ってインターネットで研修を受ける学習方法のことです。インターネット環境があれば時間や場所を問わずにいつでも学習ができ、隙間時間の活用にもなります。

いつでもどこでも学習ができる一方で、モチベーションの維持が難しいことや、ロールプレイなどの実践練習ができないというデメリットもあります。

アルーでは、学習管理システム(LMS)「etudes」を通してビジネスマナーのeラーニング教材を学ぶことができます。
etudesの教材内容について詳しくは『ビジネスマナー』をご覧ください。


eラーニングでマナー研修を受ける際の注意点

動画コンテンツやeラーニングを用いた学習は、「いつでも受けられる」メリットがある一方で、その分、自発的に学べる人材でないと効果的に学べないというデメリットがあります。受講を後回しにしてしまう新入社員もでてくるでしょう。

解決策としては、人事部や配属先部署が学習の時間を確保しておくことが挙げられます。eラーニング受講に充てる時間を確保し、他の研修や業務を詰め込まないようにしましょう。特に、現場配属後のeラーニング受講は業務の都合で後回しにされる可能性があるため、現場との協力体制を構築することが重要です。

また、動画だけで完結させるのではなく、オフラインでのロールプレイングも併用しましょう。新入社員が正しくビジネスマナーを理解できているか、スムーズに実践できるかを丁寧に確認してください。


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アルーのビジネスマナー研修

アルーでは、新入社員向けのビジネスマナー研修をご用意しています。社会人としてふさわしいマナーを職場やお客さま先で体現することを目指し、行動習慣としてのビジネスマナーの定着化を図ります。


アルーのビジネスマナー研修のプログラム

項目

概要

進め方

イントロダクション

  • 研修目的とグランドルールを確認する

顔合わせ

  • 狙い:第一印象で安心感・信頼感を持ってもらうためのセルフチェックの観点を得る
  • 学び:ポテンシャルを印象づける
  • 〈身だしなみ〉第一印象に影響を与える服装の様々なスタイルを知り、身だしなみの相互チェックを行う
  • 〈オンライン会議のマナー〉非言語情報が伝わりにくいオンライン会議において印象を管理するための身だしなみ、事前準備、心構えを確認する


ペアワーク

受け答え

  • 狙い:必要な情報を正確に伝達し合う方法と言い回しを知る
  • 学び:丁寧で快適なコミュニケーションをとる
  • 〈敬語〉尊敬語、謙譲語、丁寧語、普通語に関してチェックテストを行う。よくある敬語の間違いや、挨拶の敬語表現を確認する
  • 〈業務遂行〉上司からの業務指示を正確に理解するために、適切な言い回しで確認をする
  • ケース演習を行う
  • 〈電話応対〉電話応対の流れを理解し、電話を受けるときに最適なフレーズを使うシミュレーションを行う。電話をかけるとき、携帯電話で電話をかけるときのマナーを確認する
  • 〈メール・チャット応対〉対社外/社内メールのマナーと基本様式、状況別のメール文例、メールとチャットの使い分けを確認する。お客様へ「打ち合わせ日時の変更のご確認」メールを書く演習を行う


動画視聴
個人ワーク
・ペア
ワーク

立ち居振舞い

  • 狙い:気持ちを伝えるための所作を理解する
  • 学び:相手のポジティブな姿勢を引き出す
  • 〈名刺交換〉1対1の名刺交換、複数人の名刺交換を実践する
  • 〈訪問・来客応対〉訪問・来客応対の流れを動画で確認する


動画視聴
ペアワーク
・グループワーク

まとめ

  • 振り返り、アクションプラン作成​​​​​​

上記プログラムは一例です。自社の業種や働き方に合わせて、内容のカスタマイズが可能です。


アルーのビジネスマナー研修の特徴

アルーのビジネスマナー研修では、まずはマナーの必要性を理解することに重きを置いています。Z世代の新入社員は、必要性を理解したものに対しては素直に学び、実践する傾向にあります。そのため、マナーの必要性を理解してもらい、学ぶ動機づけを行なうことを重視しています。
また、知識としてインプットするだけでなく、ビジネスマナーが定着することを研修のゴールとしています。そのため、プログラムには実践演習や判定試験を多く取り入れています。実践演習を繰り返すことで、意識しなくてもビジネスマナーを実践できる状態で配属できるようなプログラムになっています。
リモートワーク中心の企業向けのビジネスマナー研修にも対応しています。ビデオミーティングでのマナーやチャットでのマナーなど、リモートワークだからこそ知っておくべき知識もお伝えします。また、リモートワークではビジネスマナー実践の機会が減ってしまうため、実践ドリルを用いた自習も支援します。
詳しくは以下のページをご覧ください。
ビジネスマナー研修


その場で使える!新入社員教育で使うチェックシート


アルーのビジネスマナー研修の事例

アルーでは、ビジネスマナー研修を大手企業を中心とした多くの企業様に導入いただきました。事例をご紹介します。


株式会社NTTドコモ様の事例

アルーでは、株式会社NTTドコモ様へビジネスマナー・スキル研修の支援をしています。
2020年4月、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、初めて、教室研修ではなくオンラインでのビジネスマナー研修を実施しました。
オンライン研修でありがちな講師から受講者への一方通行のコミュニケーションに陥ることもなく、電話対応のプログラムではまるで本物の電話対応をしているような状態を実現することができました。
受講者の研修満足度、研修理解度ともに5点満点中4.6点と高い評価を頂いた研修です。

▼事例の詳しい内容はこちらからご覧ください。
学生から社会人への変革(オンライン研修)(株式会社NTTドコモ)


いすゞ自動車中部株式会社様の事例

いすゞ自動車中部株式会社では、営業部に配属された新入社員・中途採用・異動者を対象にビジネスマナーやクレーム対応を強化する研修を実施しました。グループ会社との合併などを背景として、新入社員・中途社員・異動者に、共通言語となる営業スキルを身につけてもらう必要があったため、ビジネスマナーおよびクレーム・トラブル対応を学ぶ研修を2回に分けるかたちでの実施となりました。ポイントとしては、新人だけではなく、上司への再教育も実施した点であり、ビジネスマナーの基礎に支えられたトラブル対処への意識づけによって、会社ルールを守る文化と営業基礎の実践が生まれました。環境の変化などによって、社内人材にいま一度ビジネスマナーをはじめとした営業スキルを身につけてほしい企業様には、ぜひ参考にしていただきたい事例です。

詳しくは以下のページをご覧ください。
いすゞ自動車中部株式会社 導入事例 営業オンボーディングで新入社員・中途社員・異動者の営業基礎力の向上


マナーの意義を再確認した研修事例

通信業のA社では、コロナウイルスの影響からリモートワーク中心の働き方にシフトしました。すると、ビジネスマナーの実践機会が減少し、マナーの意識が下がっているという課題がうまれてしまいました。
改めてマナーの意義を理解し、身につけてもらう必要を感じ、アルーのビジネスマナー研修を導入いただきました。
その場しのぎのマナーにならないよう、マナーが自身のキャリアに影響を与えるのだということを認識してもらうよう研修を設計したことがポイントです。個別フィードバックを通して受講者全員が型を習得したあとは、現場の先輩社員も巻き込んで継続的な実践とフィードバックを繰り返せるようにしました。
9割以上の受講者が、社会人としての基本的な心構えを再認識し、職場で活用できる学びを得ることができました。

▼事例の詳しい内容はこちらからご覧ください。
社会人として求められる基本的な心構えを再度認識し、ビジネスマナーを定着させる



その場で使える!新入社員教育で使うチェックシート


まとめ

ビジネスマナーは、人と人との交流の中で生まれます。相手を尊重し、自分も尊重する。相互尊重の意思を持って、相手を大切にすることこそがビジネスマナーだといえるでしょう。相手や自分を大切にしないビジネスは円滑に進みませんし、お互いに気分のいいビジネスとはいえません。だからこそ、ビジネスマナー研修はすべての企業にとって必要なのです。

アルー株式会社は、人材育成の分野で約20年の実績を持つ人材育成会社です。取引企業総数約1,493社に及ぶ豊富な経験をもとに、貴社のビジネスマナーの課題を解決いたします。

ビジネスマナー研修の実施を検討している、またはお困りのことがある企業様は、是非アルー株式会社にご連絡ください。私たちとともに、ビジネスマナー研修を実施し、施策を成功に導きましょう。

▼アルーのビジネスマナー研修について詳しくはこちらのページもご覧ください。
ビジネスマナー研修

▼アルーの新入社員研修全体の資料はこちらからダウンロードできます。

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20年以上、企業向けに人材育成コンサルティングや研修を提供してきた。新入社員・管理職といった階層別研修や、海外駐在員やグローバルリーダーなどのグローバル人材育成、DX人材育成に強みを持つ。その実績は取引企業総数1400社以上、海外現地法人取引社数400社以上に及ぶ。京都大学経営管理大学院との産学連携など、独自の研究活動も精力的に行っている。
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