【事例あり】次世代リーダー育成方法とおすすめ研修。よくある課題と解決策
企業が価値を生み出し続けるためには、次世代の組織を牽引するリーダーの育成が欠かせません。会社の10年後、20年後を任せられるような人材を育成するためには、研修を通じて次世代リーダーに必要なノウハウを体系的に学んでもらうことが重要です。
そこでこの記事では、次世代リーダーを育成するために有効な研修方法や、よくある課題と解決策、実際に行われた大企業の施策事例を徹底的に解説します。次世代リーダーの育成をお考えの人事担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
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次世代リーダーとは
次世代リーダー育成とは、経営に関わり組織を牽引する人材を計画的に養成する取り組みです。リーダーシップ、問題解決能力、コミュニケーション能力などを強化し、組織の変革をリードできる人材を育成します。次世代リーダー育成は、企業の持続可能な成長と競争力強化に不可欠です。
次世代リーダーとは
次世代リーダーとは「企業の将来を担う経営幹部や経営幹部候補」のことです。
次世代リーダーの対象は、幹部候補となる中核社員だけでなく、新入社員までの全ての階層に存在します。役員、部長候補、課長候補など様々な層が次世代リーダーになりえます。
次世代リーダーの候補となる対象社員は全社員ではなく、新入社員から管理職までの各階層内の一部となることが多いです。そのため、各階層内で育成対象者を明確にし、計画的に育成をしていくことが重要です。
次世代リーダー育成が重要な理由
現代は、グローバル化やテクノロジーの進歩、コロナ禍による急速な働き方の変化など、企業を取り巻く環境が目まぐるしく変化する時代です。このような環境では、柔軟かつスピーディーに対応できるリーダーが求められています。
また、どの企業の経営者であっても共通課題の1つが次の経営を担う経営者育成のため、多くの企業が次世代リーダー育成を重要な人事課題と考えています。
しかし、そのようなリーダーを育成することは容易ではありません。実際に当社のお客さまの中にも、次世代リーダーの育成に苦戦されている企業が多くいらっしゃいます。では、なぜ次世代リーダーの育成は難しいのか。まずはその理由から確認していきましょう。
監修者からひとこと |
次世代リーダー育成が難しい理由
次世代リーダーの育成がうまくいかない場合、どのような点に問題があるのでしょうか。
ここからは、次世代リーダー育成においてよくある課題と、それぞれの解決策を解説します。
研修後、受講者が行動変容しない
どんなに力を入れて育成施策を実施しても、参加者の行動変容を促せなければ意味がありません。次世代リーダー研修では、「知識を伝えて終わり」とするのではなく、学んだ内容の実践まで含めてサポートする姿勢が大切です。
特に、次世代リーダー研修で扱う内容を実践する際には、組織改革など何らかの変革が求められます。こうした変革を実施する際には、メンバーとの軋轢などがつきものです。また、日常業務の忙しさなどで実践しづらいケースもあります。業務量の調整や配置転換などで実践を阻害する要因をできるだけなくしながら、次世代リーダーに求められる行動変容の実践をサポートしていきましょう。
行動変容について詳しくは、以下の記事でも紹介していますので、併せてご確認ください。
『行動変容を促す社員研修のポイント|ステージ理論に沿った働きかけとは』
受講者が学びを実践していく場が用意されていない
行動変容が起こらない原因として、そもそも受講者が学びを実践する場が用意されていないケースがあります。これも、次世代リーダー育成研修においてよくある課題です。 研修を実施した後は、次世代リーダーとなる人材を組織のサブリーダーにするなど、実際の現場で実践してもらうのが理想です。
それが難しい場合は、そもそも研修対象となる人材や研修内容の見直しが必要かもしれません。学びをアウトプットする場を確保するよう心がけてみてください。 ステージ理論に沿った行動変容を促すコツについて詳しくは、以下の記事で紹介しています。
『行動変容を促す社員研修のポイント|ステージ理論に沿った働きかけとは』
研修後、受講者が実際にリーダーになるまでの間に意欲を失ってしまう
研修が終了してから、実際に受講者がリーダーになるまでにはある程度のタイムラグがあります。この期間に、リーダーとして活躍していく意欲を失ってしまうケースが散見されます。 原因としては、受講者が次世代リーダーとして組織を変革するモチベーションが低下してしまったり、せっかく構築したビジネスネットワークが減衰してしまったりといったものが考えられます。継続的に育成施策を実施する、できるだけ早いタイミングでリーダーの仕事を経験させるといった対策が有効です。
研修後の受講者への期待が定義されていない
次世代リーダー育成には、経営陣や事業部長、人材開発部など様々な立場の人材が関わります。そのため、人事部がアウトプットに成功したと考えていても、経営陣から「もっと挑戦的な変革プランを示してほしかった」と言われてしまったり、事業部長から「新サービスの開発や課題解決に力を入れてほしかった」と言われてしまったりといったケースが少なくありません。
ステークホルダーの意見に左右されて育成方針がぶれると、継続的な次世代リーダー育成は難しくなります。 こうした事態を防ぐためには、あらかじめ育成プログラム実施後の状態や期待するアウトプットについて、関係者同士の合意を取っておくのが重要です。プログラムを継続的に実施していくためにも、経営陣や事業部長などと連携を取りながら育成を進めていきましょう。
監修者からひとこと |
次世代リーダー育成を成功させる5つのコツ
次世代リーダー育成によくある課題を解決するためには、以下のような対策を講じるとよいでしょう。
課題 |
対策の方向性 |
研修後、受講者が行動変容しない |
受講者の心に火をつける(変革意欲を掻き立てる)プログラム設計を行う 変革に対しての意欲に寄り沿う支援者をアサインする |
受講者が学びを実践していく場が用意されていない |
育成プログラム実施後の実践の場の設計も併せて行う 実践の場が用意できない場合は、対象者や実施タイミング、実施内容を見直す |
研修後、受講者が実際にリーダーになるまでの間に意欲を失ってしまう |
人事部が極力、労力を使わない形でのフォロー施策を考える 前年度の研修参加者などを巻き込んで施策を考える |
研修後の受講者への期待が定義されていない |
ステークホルダーを洗い出し、プロジェクトチームを組成する 研修受講者の状態定義や期待行動について、合意を得ておく |
次世代リーダー育成を成功させるためには、受講者の変革意欲を掻き立てたり、受講者に寄り添う「支援者」的な役割の人材をアサインしたりするのが有効です。また、研修後に実践できる場を用意したり、前年度の受講者に協力してもらったりするのもよいでしょう。 次世代リーダー育成を成功させる上で知っておきたい5つのコツを紹介します。
受講者の変革意欲を掻き立てる
人や組織には、「コンフォートゾーン」と呼ばれる、ストレスがなく、居心地の良い環境や精神状態があります。コンフォートゾーンでは安心感や心地よさを感じる一方で、変革を目指す際は多くの場合コンフォートゾーンの外側に理想像があるでしょう。 次世代リーダー育成を成功させるためには、コンフォートゾーンから抜け出して変革を進める意欲を掻き立てるのが大切です。受講者の心に火をつけ、変革の際に発生する軋轢や葛藤を乗り越えるモチベーションを持ってもらいましょう。
コンフォートゾーンから抜け出すためのプロセスについて詳しくは、以下のページをご参照ください。
『コンフォートゾーンとは?抜け出すメリット・プロセスを徹底解説』
受講者に寄り添う「支援者」をアサインする
変革を行う際には、これまで大切にしてきたことを手放すという喪失感や不安がつきものです。大切にしてきたことを意図的に放棄するという心理的な痛みを乗り越えるためにも、受講者に寄り添う「支援者」となる人物をアサインするとよいでしょう。 なお、支援者となる社員は必ずしも受講者の直接の上司である必要はありません。例えば同じプログラムに参加した受講者でも構いませんし、会社全体の変革にイニシアティブを取っている経営層、あるいはビジネスコーチなどの第三者でもよいでしょう。
研修後に実践の場を用意する
育成プログラムを実施した後は、研修で学んだ内容をアウトプットする場を用意しましょう。育成プログラムの設計段階から、どのような場でアウトプットしてもらうのかを考えておくのが大切です。 例えば研修実施後に、新サービスや新規事業を行う部署へ配置転換を行い、事業推進力を実践で伸ばしてもらうといった施策が有効です。先述した通り、こういったアウトプットの場を確保できない場合はそもそも育成施策の対象者を変更したり、実施内容を事業変革から自己変革に変更したりといった対応が求められます。
前年度の受講者にも協力してもらう
次世代リーダーを毎年、あるいは定期的に実施する場合、前回以前の受講者を継続的にフォローアップしていくのはマンパワー的に難しいケースが多いです。こういったケースで次世代リーダー育成を成功させるためには、前年度の受講者にも協力してもらうとよいでしょう。 例えば2023年度の次世代リーダー研修では、2022年度の次世代リーダー研修に参加した社員がメンターとして参加する、といった運用が考えられます。次世代リーダーの間に縦のつながりが生まれるため、ネットワークの構築やリテンションといった効果があるでしょう。
次世代リーダー育成プロジェクトを立ち上げる
次世代リーダーの育成は、経営課題に直結します。また、有効な育成施策を打ち出すためには様々な部署やステークホルダーが密に連携することが欠かせません。 こうした点から、次世代リーダーの育成に取り組む際は、組織横断的なメンバーに参加してもらう次世代リーダーの育成プロジェクトを立ち上げるのが有効です。プロジェクトチームを組成し、様々な議論を行いながら育成プログラムを設計していきましょう。様々なメンバーにジョインしてもらうのは一見手間のようにも思えますが、育成と実践をスムーズにつなげられたり、協力体制が強化されたりといった様々なメリットがあります。
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次世代リーダーを育成する方法
次世代リーダーの育成は、以下の図のような流れで行います。
まずは、求めるリーダー像を考える上で骨子となる組織像を考え、そこから具体的なリーダー像へ落とし込んでいきます。その後、リーダーとなりうる候補者を選抜し、コンピテンシー強化に重点を置いた育成施策や配置を実施する流れです。次世代リーダーを育成する際の流れについて、ステップごとに詳しく解説します。
求める組織像の定義
次世代リーダーを育成する際は、始めに求める組織像を定義する必要があります。近年のビジネス環境は、グローバル化の進展やIT技術の発達により、変化を予測しづらいVUCAと呼ばれる時代に突入しています。
こうした変化の激しい環境で自社のビジネスを存続させるためには、自社が社会とどう共存していくのかを常に考え続ける姿勢が大切です。また、社員に誇りを持ってもらえるようなビジョンを掲げる必要もあります。ビジネス環境の変化にもしなやかに対応できる組織を目指し、具体的に求める組織像を定義しましょう。
求める経営人材像の定義
組織像が定まったら、次にその組織像を実現するために必要な経営人材像を定義します。経営方針を実現するためにはどういった素質が求められるのかを考えながら、具体的な経営人材像を考えていきましょう。
現代のビジネス環境は複雑化しているため、複雑な状況にも対処できるマインドを持った人材が必要です。また、一昔前に主流であった上意下達型の組織では激しい環境変化に対応しづらくなってきています。組織の向かう方向性を提示した上で、多様な人材を束ねることができるようなリーダーが必要です。
候補者の選抜
求める経営人材像が定義できたら、いよいよ候補者の選抜に入ります。ここまでで定義した経営人材像や組織像をもとに、次世代リーダーを担える人材を選んでいきましょう。
なお、現任者が誰に自分自身の後任を任せるのかを決める指名制ではなく、次世代の経営層を担える人材像を複数プールしておくことが重要です。また、多様な人材をマネジメントするためには、マネジメント層自体の多様性が求められます。性別や国籍に関わらず選抜しましょう。また、一度選考から漏れた社員に再チャレンジの機会を与えることも必要です。本人の希望も考慮しながら、多様な次世代リーダー層を作っていきましょう。
育成の運用
次世代リーダーが選抜できたら、実際に育成施策を運用していきます。次世代リーダーの育成では、リーダーとして求められる素質や心構え、価値観などのコンピテンシーに着目した育成に重点を置きましょう。
▼次世代リーダー育成プログラム設計で押さえるべきポイントについてはこちらの資料をご覧ください。
また、研修でリーダーとして必要な知識を提供した後は、それを実践できる場を確保することが大切です。例えば現在の組織のサブリーダーに就かせてリーダーの仕事を学んでもらうなど、研修と実務を接続した学びを意識してみてください。
監修者からひとこと |
次世代リーダー育成におすすめの研修・育成施策
次世代リーダーを育成する際には、リーダーシップ開発研修や、コーチングといった育成施策が有効です。また、経営陣と直接対話してもらえば、本人にとっても刺激になるでしょう。さらに、経営の基礎スキルを研修したり、アクションラーニングを実施したりするのも効果的です。
次世代リーダー育成におすすめの研修や育成施策をご紹介します。
リーダーシップ開発研修
リーダー候補となる社員の中には、メンバーを牽引していけるか自信がなかったり、メンバーの仕事を管理ができなかったりする社員もいるでしょう。プレイヤーとして優秀であったとしても、高いリーダーシップを発揮できるとは限りません。
次世代リーダー育成研修では、リーダーシップ開発研修を実施するのが効果的です。リーダーシップ開発研修では、リーダーとしての心構えや、リーダーとして実践すべき具体的な行動について学んでもらいます。リーダーシップ開発研修を通じてチームの活性化のために必要な行動を示せば、リーダーとしてチームを牽引するための基礎を固めることができます。
アルーのリーダーシップ研修については、以下のページで詳しく解説しています。
リーダーシップ研修
コーチをつけたコーチング
コーチングとは、コーチが育成対象となる社員に直接答えを提示するのではなく、「気づき」を与えることによって能力を引き出す研修手法です。次世代リーダー育成では、コーチをつけたコーチングを実施するのもよいでしょう。
なおコーチングは、指導者との対話を通じて直接答えを示す「メンタリング」とは異なります。リーダーとして必要な素質や価値観は、言葉で説明されてもなかなか体得できないものです。コーチングの資格を持ったプロに依頼し、次世代リーダー本人による「気づき」を促しましょう。
アルーでは、コーチング資格を持った講師による育成プログラムをご提供しています。
グローバルリーダーシップ チャレンジプログラム
経営陣との対話
次世代リーダーを育成する際には、経営陣との対話を取り入れるのも有効です。現在の経営陣と対話すれば、組織を取り巻く環境はどのように変化しており、その中で組織はどのような方向に向かっているのかを理解できます。
普段の業務ではなかなか気づけない経営者としての視点から物事を考えられるため、リーダーとして必要な高い視座も身につくでしょう。また、経営陣と直接対話することは本人にとって良い刺激となります。「次世代リーダーを任されている」という自覚を持つことにもつながるでしょう。
経営基礎スキル研修
経営基礎スキルとは、経営理念を策定したり、理念を実現するための戦略を立案したりする力など、経営に必要なスキルの総称です。次世代リーダー育成では、経営に必要なノウハウを体系的に習得する経営基礎スキル研修を実施するのもよいでしょう。
研修で経営基礎スキルを獲得するための方法としては、講義を通じた学習のほかに、新規事業や社内プロジェクトを通じた実践的な学びも可能です。実際に組織を動かしながら学びを深めることで、経営に必要な考え方や心構えを本質的に理解できるでしょう。
経営基礎の研修に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
『経営に必要な基礎知識とは?経営者に向いている人の特徴や経営成功のコツ』
アクションラーニング
アクションラーニングとは、現実に発生している問題への対処を通じて学習を進める方法のことです。現実の問題への対処するための解決策を立案・実施し、自分自身の行動を振り返ることで、学習する力が向上する効果が見込めます。
アクションラーニングは、以下の図の流れで進めましょう。
まずは問題に対処する必要性を認識する動機付けを行い、その後アプローチの方向を考えていきます。問題に必要な知識を習得してから実践を行い、知識を再構築してプロセスを振り返るという流れです。組織を牽引できる優秀なリーダーは、経験から学習する力が高いことがわかっています。アクションラーニングを通じて経験から学ぶ力を高めれば、次世代を担う優秀なリーダーを育成することにつながるでしょう。
アクションラーニングについて詳しくは以下の記事もご覧ください。
『アクションラーニングとは|効果や進め方・注意点について』
監修者からひとこと |
次世代リーダーの資質と求められるスキル
リーダーには、以下の表のように様々な資質が求められます。
次世代リーダーを育成する際には、リーダーとして求められる多くの資質を意識するのが大切です。次世代のリーダーに求められる資質やスキルについて、項目ごとに詳しく解説します。
コンセプチュアルスキル、ヒューマンスキル、マインドの定義について詳しくは以下のページをご覧ください。
『コンセプチュアルスキルとは?高め方や具体例を一覧でわかりやすく解説』
『【研修事例】ヒューマンスキルとは?8つの要素一覧と高める方法』
『マインドセットとは?意味や重要性、変える方法をご紹介』
ビジョン策定力、浸透力
次世代リーダーに求められる能力として、ビジョンの策定力や浸透力が挙げられます。
リーダーは、組織のビジョンを的確に定める必要があります。また、定めたビジョンを着実に実行に移すためには、ビジョンを浸透させることも重要です。
組織に変革をもたらせるような、意義のある魅力的なビジョンを作成できるようになってもらいましょう。また、組織全体のビジョンは、全メンバーにとっての指針ともなります。メンバーに大切にしてほしい価値観を示し、浸透させる力が大切です。
事業構想力
リーダーは、激しく変化する経営環境の中でもしっかりと事業構想を練る必要があります。事業構想力は、次世代リーダーにとって必要な能力の一つです。
事業を構想するためには、まず複雑な経営環境を多角的に分析する力が求められます。IT化やグローバル化によって激しく変化する経営環境を素早く柔軟に捉えられるよう、問題解決力や仮説思考を磨くのが有効です。さらに、こうした分析を効果的に経営計画や組織体制へつなげる力もつけてもらいましょう。
問題解決力の鍛え方などは、以下の記事で詳しく紹介しています。
『問題解決力のトレーニング方法|鍛えるメリットや基本の3ステップ』
決断力
リーダーは、ときに組織の行く末を大きく左右するような重要な決断を迫られる場合があります。難しい局面でも的確に決断するのは、リーダーの役割です。次世代リーダーには、効果的な意思決定を行うために必要な決断力をつけてもらいましょう。
決断力は、経営計画を実現する際にも大いに役立ちます。例えば経営計画を実行する際には、優先順位を決めて、重要なところから順番に取り組むのが大切です。リーダーがしっかりと決断して優先順位を決めれば、戦略的で効果的な方針を立てることができます。
事業推進力
次世代リーダーには、事業推進力も求められます。事業計画で立案した目標達成に向けて、組織を牽引していく事業推進力も伸ばしてもらいましょう。
事業を推進する際には、PDCAサイクルを回すのが重要です。計画から実行、振り返りから改善までの一連の流れを回す仕組みづくりの重要性や方法について学んでもらいましょう。さらに、事業を推進するためにはKPIマネジメントも重要です。目標管理が形骸化しないためにも、KPIの設定方法や運用方法について学んでもらうのもよいでしょう。
アルーが行っているKPIマネジメントの研修については、以下のページよりご確認いただけます。
KPIマネジメント
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企業風土改革ができる
企業のビジョンを実現するためには、企業風土の改革が求められる場合があります。次世代リーダーには、企業風土改革のための能力を伸ばしてもらいましょう。
具体的には、理想とする企業風土とはどのようなものなのか、そしてそれを実現するためにはどういった取り組みが有効なのかについて知ってもらう必要があります。理想の組織風土は、個々人が自走しており、自由闊達で継続的に革新が起こる組織です。理想とする組織風土を自社の持つ組織文化とうまく調和させられるよう、体制構築や改革のノウハウを学んでもらいましょう。
アルーが行っている組織風土の醸成についての研修は、以下のページから詳しくご確認いただけます。
成果が出せる組織風土の醸成
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人材育成スキル
リーダーの重要な仕事の一つに、次世代を担う社員の育成が挙げられます。会社が継続的に成果を出していくためには、リーダーの高い育成能力が必要不可欠です。次世代リーダーには、ぜひ人材育成スキルを身につけてもらいましょう。
育成の際には、長期的な視点を持つのが大切です。まずは長期的な観点から育成を進める重要性や方法を理解してもらった上で、コーチングやメンタリングといった具体的な能力育成の方法について学んでもらいます。自身を超える後継者を育成できるような育成手法を習得するのが理想です。
次世代リーダーに必要な部下育成力に関する研修は、以下のページからご確認いただけます。
部下育成力研修
リーダーシップ
次世代リーダーには、メンバーをまとめあげて組織全体を牽引するリーダーシップが必要不可欠です。次世代リーダー研修では、リーダーシップを取り扱うのもよいでしょう。
高いリーダーシップがある人材は、組織全体に対して健全な危機意識を醸成し、社員のパフォーマンスを最大化できます。また、メンバーの心に火をつけて士気を向上させるような、明確なビジョンを提示するのも高いリーダーシップを持った人材の特徴です。こうした点を意識しながら、次世代リーダーのリーダーシップを伸ばしていきましょう。
アルーが行っているリーダーシップ研修については、以下のページからご確認いただけます。
リーダーシップ研修
ビジネスネットワーキングスキル
ビジネスを効果的に進めるためには、周囲とネットワークを構築するスキルが重要です。次世代リーダーには、他部署や顧客、専門家や業界外など多様な人材と関わるビジネスネットワーキングスキルを身につけてもらいましょう。
高いビジネスネットワーキングスキルがあれば、他社とのつながりを通じて自分自身の成長を促せるほか、安心感や嬉しさといった心理的なメリット、さらには自分と他者の間で生まれる相互作用といった様々な効果を期待できます。ビジネスネットワークの構築からコミュニティの活性化、さらにはコミュニティ同士をつなげるなど、徐々にステップアップしていきましょう。
誠実さ
リーダーは、立場に関わらずメンバーに対して対等に接する誠実さが必要です。誰もが公平感を持つような接し方を心がけることで、メンバー間の不平等感をなくし、メンバーとリーダーの間での信頼関係を構築できます。
さらに、リーダーは常に組織のために仕事を重ねる姿勢が求められます。組織が問題に直面した際にも、メンバーのせいにせず、自己責任を軸に考えるのが重要です。次世代リーダーを育成する際にもこうした点を意識しつつ、誠実さを磨いてもらいましょう。
自己変革ができる
リーダーは現状に満足することなく、常に次の目標を持ち自身の内面を変え続ける力が重要です。次世代リーダーには、自己変革のための能力や心構えも身につけてもらいましょう。
そのためには、アンラーニングのプロセスを実践してもらうことが必要です。アンラーニングについて詳しくは『【具体例あり】アンラーニングとは?やり方や注意点を解説』をご覧ください。
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次世代リーダー育成の事例
実際にアルーが提供した次世代リーダー育成事例を3つ紹介します。
次世代経営者となる選抜部長研修(東急株式会社様)
アルーでは、東急株式会社様へ選抜部長研修をご提供しています。
次世代経営者となり得る部長を選抜し、自身の内面を変え、周囲にも影響を波及させていく「インサイドアウトのリーダーシップ」を発揮するための研修を実施しました。部長自身が大切にしている志や価値観と、東急グループが進むべき方向性の双方を両立することを目的にしています。
約5ヶ月間の間で計10日間の研修を実施しました。インサイドアウトのリーダーシップについてインプットしたのち、戦略立案のワークショップを行ないました。業務での実践を挟み、振り返りセッションと最終報告会でのフォローも実施した事例です。
▼東急株式会社の事例について詳しくはこちらのページをご覧ください。
経営人材の鍵は、矛盾を両立するインサイドアウトのリーダーシップ(東急株式会社)
次世代リーダー育成施策事例
始めにご紹介するのが、次世代リーダーの育成を4ヶ月間で行った事例です。この育成事例では、以下の図のような流れで次世代リーダーの育成を行いました。
本育成プログラムでは、理想の組織像と自分らしさを調和するリーダーシップの実現や、5年後の未来を見据えたマネジメント、協働するチームづくりに必要な改善行動という3つの観点がバランスよく組み込まれています。育成施策中にはアクションラーニングによる実践も含まれており、実践の場もしっかりと確保されているのがポイントです。
次々世代リーダー育成事例
次々世代リーダー育成研修では、次世代リーダーとなるポテンシャルを持った人材を育成することを目的とした研修を実施しました。研修の全体像は以下の通りです。
まずは組織を牽引するリーダーに求められる理想のリーダー像を、自分の言葉で言語化することを目指しています。さらに、自部署の戦略を踏まえながら他部署、他チームと連携する手法を学んでもらいました。この研修プログラムにおいても、アクションラーニングによる実践が用意されています。
海外拠点のナショナルスタッフ向け研修事例
海外拠点のナショナルスタッフ向け研修事例では、変革推進や人材育成に必要なスキルの体系的な習得を目的とした、1. 5日間に渡る研修を実施しました。
ナショナルスタッフは、各国の受講者間でスキルにばらつきがあったため、ハイレベルではなくベーシックなスキルやマインドセットに重点が置かれています。研修では、演習と講義を8:2の割合で取り入れたため、現場ですぐに役立つスキルを身につけることができました。さらに、講師から各受講者へのフィードバックを行い、現場での実践のサポートを行いました。
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