部下指導で大切なことや指導方法を解説!管理職の部下指導力を育成しよう
部下の実力を伸ばすためには、上司の部下指導スキルが重要です。しかし、初めての部下指導となると、「何をどう教えればよいのかわからない」と戸惑ってしまう管理職も多いのではないでしょうか。また、最近は昔のマネジメントスタイルが通用しないと感じているベテラン管理職も多いでしょう。
部下指導の際には、いくつかの大切なポイントがあります。
本記事では、部下指導で大切なことや、部下指導の方法、管理職の部下指導スキルを向上させる方法など、徹底解説します。
▼管理職育成におすすめの研修3選
目次[非表示]
部下指導で大切なこと
部下指導で大切なことは、以下の8つです。
- ティーチングとコーチングを使い分ける
- 耳が痛いこともストレートに伝える
- 普段から部下の言動を観察しておく
- 問題が発生したらすぐに指導する
- 部下の習熟度に合わせて指導スタイルを変える
- 普段から部下とよくコミュニケーションを取る
- 部下の話を傾聴する
- 指導の最後にモチベーションを上げる
それぞれの項目について、順番に詳しく解説します。
ティーチングとコーチングを使い分ける
部下指導の際には、ティーチングとコーチングを使い分けることが大切です。
ティーチングとは、上司が持っている答えを部下へ直接教える指導方法を指します。一方でコーチングは、部下が持っている答えを上司が引き出す指導方法です。
両者にはそれぞれメリットとデメリットがあるため、効果的な指導のためには、場面に応じてこれらを適切に使い分ける必要があります。
ティーチングとコーチングの違いや、両者を使い分ける方法は以下の記事から詳しくご覧ください。
『コーチングとティーチングの違いとは|使い分けや効果をメリットを紹介』
耳が痛いこともストレートに伝える
効果的な指導を行うためには、部下にとって耳が痛いような内容でもストレートに伝えることが大切です。
上司の中には、部下の心情を推し量るあまり、伝えるべきことを伝えられない人がいます。しかし、事実を伝えるべき場面で変にフォローしてしまうと、かえって部下の成長機会を奪ってしまうことになりかねません。ネガティブな内容であっても、伝えるべき内容はしっかりと伝える意識が大切です。
普段から部下の言動を観察しておく
日頃から部下の言動を観察することも、効果的な指導を行うためのポイントです。
部下を育成する際には、部下の課題や成果を伝える「事実通知」が行われます。この事実通知の質を高められるかどうかは、上司が部下を日頃から観察できているかにかかっています。
日頃から細かく部下を観察したり記録したりして、部下の課題や問題行動について詳しく把握しておきましょう。また、頻度の高い短時間の1on1ミーティングを行うことも効果的です。
1on1ミーティングについて詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。
『1on1とは?目的や意味がないと言われる理由、効果を高めるポイントを紹介!』
問題が発生したらすぐに指導する
効果的な部下指導を行うためには、問題が発生したらすぐに指導する意識も大切です。
部下指導においてなにか問題が発生した場合は、問題処理を行ったあとに、できる限り早く個別面談を設定しましょう。
問題が発生した直後は、部下も上司も問題意識が高い状態です。問題意識が高い状態で面談を設定すれば、「何が原因で問題が発生したのか」といった原因特定や、「今後どうするべきか」といった対策の設定がしやすくなり、失敗を部下の成長に活かすことができます。
部下の習熟度に合わせて指導スタイルを変える
部下の習熟度に合わせて指導スタイルを変えることも、効果的な部下指導を行うためのポイントです。
具体的には、以下のように指導スタイルを変えましょう。
関わり方 |
上司・先輩が発揮すべき行動例 |
スタイル1 |
|
スタイル2 |
|
スタイル3 |
|
スタイル4 |
|
まずは指示型からの脱却を目指しましょう。部下が指示を忠実にこなせるようになってきたら、徐々にコーチとして伴走するよう意識することが大切です。その後、自走できるようになるにつれ支援が中心のスタイル3へ進み、最終的には業務を主体的にこなすスタイル4への移行を目指します。
普段から部下とよくコミュニケーションを取る
部下指導を成功させるためには、普段から部下とよくコミュニケーションを取ることも大切です。
普段から部下とこまめにコミュニケーションを取ることで、部下と信頼関係を構築できます。部下と強固な信頼関係があれば、指導時の指摘や指導内容を受け入れてもらいやすいでしょう。
また、信頼関係は部下から本音を引き出すことにもつながります。指導を一方的な指摘で終わらせず、建設的なすり合わせを行うためにも、日頃から部下とのコミュニケーションを怠らないことが重要です。
管理職に求められるコミュニケーションスキルや身につけ方は以下の記事で詳しく解説しています。
『管理職に必要なコミュニケーションスキルとは|コツやスキルの身につけ方を解説』
部下の話を傾聴する
部下の話を傾聴することも、部下指導を効果的に行うポイントの一つです。
部下指導を行う際には、部下の口にする意見に上司側が納得できないこともあるでしょう。しかし、こうした場面で即座に部下の意見を否定しないことが重要です。まずは部下の話を心から理解しようと思って話を聞くように意識してみてください。
また、指導の際に部下へ投げかけた質問に対して、部下がすぐ答えを出せないこともあるでしょう。そのような場面では、上司側から話し出さず、部下からの回答を待つことが大切です。沈黙を恐れて間を埋めようとするのは避け、部下の話に耳を傾けることに集中してみてください。
管理職の傾聴力を高める方法や、傾聴力を高めるメリットや目的は以下の記事で詳しく解説しています。
『管理職の傾聴力を高める育成方法とは?傾聴力を高めるメリットと目的』
指導の最後にモチベーションを上げる
部下指導を成功させるためには、指導の最後にモチベーションを上げるよう意識してみましょう。
ネガティブな点を指摘してばかりいると、部下のモチベーションは下がってしまいます。問題点を指摘して終わるのではなく、指導の中でしっかりと解決策を話し合い、最後に部下へ期待を伝えることが大切です。部下へ期待していることや、上司としてサポートする姿勢があることを重点的に伝え、モチベーションの向上を図ってみてください。
部下指導の方法4ステップ
部下指導は、以下の4つのステップで行いましょう。
- 安心できる場を用意する
- 上司側が観察した事実を提示する
- 上司・部下間の認識の違いを明確にする
- 行動計画を立て、期待を伝える
4つのステップでやるべきことや意識すべきポイントを詳しく解説します。
Step1:安心できる場を用意する
まずは、部下が安心できる場を用意しましょう。
安心できる場を作るためには、第一に十分に話し合える時間を確保することが重要です。トラブル対応や業務過多などで部下がパニックになっているタイミングは避け、上司と部下双方がゆっくりと話せる時間を確保してください。他人に話が聞かれない場所、情報が漏れない環境を用意することも大切です。
また、話す際には上司が部下の斜めや横の位置に座ることがおすすめです。正面に座ると、部下へ威圧感を与えてしまいます。
もし部下が緊張している場合は、指導の本題に入る前に雑談などでリラックスさせましょう。腕組みや足組みをしないなど、威圧感を与えないように姿勢にも注意してください。普段から挨拶などでコミュニケーションを取り、部下に心から向き合う姿勢を示して話しかけやすい環境を作ることも大切です。
Step2:上司側が観察した事実を提示する
次に、上司側が観察した事実を提示します。
この段階の目的は、部下の評価をすることです。指導対象となっているトラブルがある場合には、トラブル案件の原因と対策を洗い出すことも目的となります。
「状況」「行動」「影響」という3つの観点(SBIモデル)を中心に、日々の観察でわかった部下の具体的な現状を指摘してください。この段階では事実のみをストレートに伝え、主観を入れないことが大切です。また、部下のフォローは事実からフォーカスが外れてしまう可能性があるため、この段階では行わないようにしましょう。
事実を提示したら、最後に「〜についてどう思う?」と問いかけ、部下の気付きや内省を促します。
Step3:上司・部下間の認識の違いを明確にする
次に、上司と部下間の認識の違いを明確にします。部下に意見を口にしてもらい、上司と部下の間ですり合わせを進めていきましょう。
この段階では、上司が聞き役に徹することが大切です。途中で「その意見は違う」と思っても、相手の認識をまずは傾聴して理解することに努めましょう。「認識のズレは必ずある」という前提のもと、横槍を入れずに最後まで話を聞くことが大切です。
また、上司としては「対策を急ぎたい」という気持ちになりがちですが、部下側は気になっていることが残っている場合も多いです。相手から答えが出てくるまでじっくりと回答を待ち、最後にも「他に何か気になっていることはない?」と入念に確認しましょう。
Step4:行動計画を立て、期待を伝える
最後に、指導後の行動計画を立て、期待を伝えます。
この段階ではコーチングを実践し、原因と対策を整理することが重要です。部下自身の言葉で振り返りをさせ、真の原因がどこにあるのかを特定してください。目標と行動計画も、上司が押し付けるのではなく、部下に決めさせることが大切です。
ただし、「なぜ?」という問いを単純に繰り返すだけでは、尋問面談になってしまいます。「どんな原因を解決すれば目的を達成できると思うか?」など、目的を意識した問いを投げかけることが大切です。
指導の最後には、「部下をサポートする」という宣言を上司が行ってください。Step2の段階で事実を提示された部下は、モチベーションが低下していることも多いです。Step4でモチベーションを回復させ、仕事に対して前向きな姿勢を持ってもらいましょう。
やってはいけない部下指導4選
部下指導の際には、やってはいけないいくつかのパターンがあります。ここから紹介するような部下指導を行ってしまうと、部下のモチベーションを下げてしまうばかりか、最悪の場合パワハラとみなされたり、離職や休職につながったりする場合もあるでしょう。
やってはいけない部下指導4選を解説します。
部下の人格そのものを否定する
部下指導の際には、部下の人格そのものを否定することは避けましょう。
指導の際には、部下の性格や価値案といった「人」にフォーカスするのではなく、「何をしたか」「どんな結果が出たか」といった「事」にフォーカスすることが大切です。「人」や「事」にフォーカスする指導の例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 「事」にフォーカスする指導例(OK):「ビジネスメールは、相手が理解しやすいように結論から書いてください」
- 「人」にフォーカスする指導例(NG):「君からのメールはわかりづらいよ。君は話もわかりづらいし、コミュニケーションが下手だよね。」
人格そのものを否定すると、パワハラとなる場合もあります。人格を否定することは避け、あくまでも行動や結果などの事実を中心に指導するよう意識してみましょう。
他人がいる場で指導する
他人がいる場で指導することも、やってはいけない部下指導の一つです。
指導する際には、他の社員に聞かれないような場所で、情報が漏れないように行ってください。大勢の前で指導すると、部下の本音を引き出すことができません。また、部下に対して必要以上に心理的負荷を与える可能性もあります。1on1ミーティングなどを設定して、周りに話が聞かれない1対1の環境を確保した指導を行いましょう。
嫌われるのを恐れて曖昧な指摘をする
部下指導の際には、嫌われることを恐れて曖昧な指摘をする上司がいます。しかし、こうした指導もやってはいけない指導の一つです。
曖昧なフィードバックしか提供しないと、部下の成長を阻害することになります。指摘が曖昧なままだと、部下も「自分はどうすればよいのだろうか」「上司は自分のことをどのように評価しているのだろうか」とかえって不安になりかねません。フィードバックは耳の痛いことでもストレートに伝え、部下の成長を引き出しましょう。指摘によってモチベーションが下がりそうな場合には、指導の最後に期待を伝えたり、サポートの姿勢を示したりすることでフォローしてみてください。
部下の話を聞かない
部下の話を聞かず、一方的に指導することもやってはいけない部下指導の一つです。
部下指導を行う際に、部下へ一切意見を求めず一方的に話し続けてしまう人がいます。また、形の上では部下へ意見を求めていても、実際には上司が部下の話を真摯に聞いていないケースも少なくありません。
部下指導の際には、しっかりと部下に話す機会を与えましょう。その上で、部下の話していることを最後まで聞く姿勢が大切です。部下の言っていることが的はずれだと感じても、最後までまずは傾聴してください。
部下指導には、上記のように傾聴力が必要です。傾聴力に関しては以下のページでも詳しく解説しております。
『管理職の傾聴力を高める育成方法とは?傾聴力を高めるメリットと目的』
部下の指導に必要なスキル
部下指導に必要なスキルとしては、以下の7つが挙げられます。
- 傾聴スキル
- マネジメントスキル
- フィードバックスキル
- コーチングスキル
- ティーチングスキル
- ロジカルコミュニケーション
- 目標設定スキル
上司のこうしたスキルを伸ばすことで、効果の高い部下指導を実践できるようになるでしょう。部下指導に必要な7つのスキルを解説します。
傾聴スキル
部下指導のためには、傾聴スキルが欠かせません。
部下指導は「場の用意→事実の提示→認識のすり合わせ→行動計画の立案」という流れで進んでいきます。このうちの3つめのステップでは、部下の持つ本音を引き出すことが重要です。上司は傾聴を常に意識しながら、部下の持つ考えや価値観などを深く理解するよう努めましょう。
管理職の傾聴力を高める方法や、傾聴力を高めるメリット、目的は以下のページで詳しく解説しています。
『管理職の傾聴力を高める育成方法とは?傾聴力を高めるメリットと目的』
マネジメントスキル
部下指導を行うためには、マネジメントスキルも重要です。
業務全体の管理だけでなく、部下を適切に管理するマネジメントスキルを磨いてもらいましょう。なお、マネジメントスキルには以下の3つの要素が含まれます。
- リーダーシップ
- チームビルディング
- 状況把握能力
リーダーシップはチームを牽引するために欠かせないスキルです。チームの目標に対して進むべき方向をしっかりと示すことで、メンバーのモチベーションを高めることができ、結果として仕事のクオリティの向上にもつながります。
また、チームビルディングを実施するとコミュニケーションが促進されるため、メンバー間の信頼関係が生まれます。チームビルディングを実施すれば、一致団結できるチームを作り上げられるでしょう。
状況把握能力は、部下の業務遂行状況や課題への取り組み方を把握し、適切なタイミングでフォローするために必要です。
上記の3つの観点を意識しながら、部下指導のマネジメントを的確に行いましょう。
フィードバックスキル
フィードバックスキルも、部下指導の際に必要な能力の一つです。
フィードバックを行う際には、部下が納得できるように具体的な事実や指摘を盛り込むことが重要です。また、部下のモチベーションを維持するためには、ネガティブフィードバックとポジティブフィードバックの割合なども意識する必要があります。
高いフィードバックスキルがあれば、納得度が高くモチベーションを維持できるようなフィードバックを提供することが可能です。研修などでフィードバックスキルを磨き、部下指導に役立ててもらいましょう。
コーチングスキル
部下指導に必要な能力として、コーチングスキルも挙げられます。
コーチングとは、相手の主体的な学びを促進する取り組みです。上司は質問を投げかけて部下の持っている答えを引き出していきます。
コーチングの際には、上下関係ではなく、相手と対等な関係を築くことが大切です。コーチングの概念や方法について理解を深め、コーチングスキルを高めておきましょう。
コーチングの進め方やメリット、デメリットは以下の記事で詳しく解説しています。
『コーチングとは|メリット・デメリットや必要スキルについて紹介』
ティーチングスキル
ティーチングスキルも、部下指導の際には欠かせない能力の一つです。
前述したコーチングとは異なり、ティーチングは上司の持つ答えを部下へ直接提示する取り組みです。コーチングと比べると学習の主体性は損なわれますが、業務の進め方や段取りといった基本的な内容を効率よく教えることができるメリットがあります。
また、コーチングは部下が答えを持っていることを前提とした取り組みであるため、情報不足や経験不足によって部下がそもそも答えを持っていない場合には役立ちません。そうした際には、ティーチングを行い、部下の弱点を補強する必要があります。
ロジカルコミュニケーション
部下指導の際に必要な能力として、ロジカルコミュニケーションも挙げられます。
ロジカルコミュニケーションとは、論理的に相手の考えや相手の話を整理して、相手と円滑なコミュニケーションを取ることです。ロジカルコミュニケーションを行うためには、以下の2つが求められます。
- 自分の伝えたいことを、相手にとってわかりやすく伝える
- 相手の言いたいこと、伝えたいことを正しく理解する
ロジカルコミュニケーションが取れるようになれば、指導内容に説得力が生まれ、部下の成長を効果的に引き出すことが可能です。
ロジカルコミュニケーションの概要や鍛える方法、研修のポイントは以下の記事で詳しく解説しています。
『ロジカルコミュニケーションとは|鍛える方法や研修のポイント』
目標設定スキル
部下指導の際には、目標設定スキルも求められます。
高い目標設定スキルがあれば、部下の成長にとって有益な目標を正しく設定できます。その結果、方向性がぶれない一貫した指導ができるようになるでしょう。
目標設定の際には、部下の成長につながる内容であるとともに、「頑張れば達成できる」といった程度の難易度を意識することが大切です。部下指導を担当する上司は、目標の決め方も身につけておきましょう。
リーダーに求められる目標設定のポイントはスキルは、以下の記事で詳しく解説しています。
『リーダーの目標設定のポイントとは|必要なスキルや具体例を紹介』
部下の指導が難しい理由
部下の指導には、困難が生じる場合も少なくありません。部下の指導が難しい理由としては、以下の3つが考えられます。
- 指導する時間がない
- 指導方法がわからない
- 指導とパワハラの区別が難しい
部下の指導が難しい理由について、一つずつ詳しく見ていきましょう。
指導する時間がない
部下の指導が難しい理由として、指導の時間が十分に確保できない点が挙げられます。
部下指導をするはずの上司が、プレイヤーとして業務を行っているケースは少なくありません。こうした場合、指導まで手が回らず、部下指導が不十分になってしまいます。
上司が部下を指導する時間が取れない場合は、上司の業務量を調整する、上司の業務をサポートするポストを増やすといった調整が必要です。指導に割く時間が確保できているかを上司へヒアリングするのもよいでしょう。
指導方法がわからない
指導方法がわからないことも、部下指導が難しくなる理由の一つです。
多くの企業では、新入社員や若手社員向けには充実した研修を用意しています。しかし、上司を対象とした研修に力を入れている企業はそれほど多くありません。そのため、「指導方法を習ったことがないため、見よう見まねでやっている」という上司も多いです。しっかりと研修を実施して、指導スキルを体系的に身につけさせる必要があります。
また、最近ではパワハラへの目も厳しくなりつつあります。自分が教わった方法をそのまま実施しているだけだと、時代にそぐわない指導方法になる可能性も否めません。現代にマッチした効果的な方法で指導できるよう、上司への教育が必要です。
指導とパワハラの区別が難しい
部下指導が難しい理由の一つに、指導とパワハラの区別が難しい点も挙げられます。
職場でのハラスメント行為が社会問題化している現代では、パワハラに対する目が一層厳しくなりつつあります。「上司は指導だと思っていたのに、パワハラだと指摘されてしまった」というケースも多いです。また、パワハラと言われることを恐れて、適切なフィードバックができない、本当は必要な厳しい指導ができないと感じる上司もいるでしょう。
パワハラに関する研修を実施すれば、パワハラと指導の線引きができるようになり、こうした問題を解消できます。
パワハラと指導の違いについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご確認ください。
『パワハラと指導の違いとは?適切な指導方法・パワハラを発生させない対策を紹介』
部下指導スキルを身につけるならアルーにお任せください。
部下指導スキルを身につけさせる研修は、ぜひアルーへお任せください。人材育成を手掛けているアルーでは、部下指導スキルを伸ばすための研修プログラムを数多くご用意しています。
どんなに優れた指導スキルを持っていても、「叱責した方が部下は伸びる」といった誤ったマインドセットがあると、適切な部下指導ができません。アルーの提供するプログラムは、演習中心でスキルとマインドセットの両面にアプローチできることが特長です。指導方法やノウハウはもちろん、指導の際の心構えや考え方など、マインド面での成長を徹底的に引き出します。
アルーの提供する部下指導力研修は、以下のページからご覧ください。
部下育成力研修
アルーの部下コミュニケーション研修事例
アルーでは、これまでにさまざまな企業で部下とのコミュニケーションスキルを磨く研修を実施してまいりました。ここからは、それらの中から特に参考となる事例を3つピックアップして紹介します。
部下コミュニケーション研修の具体的な流れやプログラムについて知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
帝人株式会社 リーダーシップ研修事例
帝人株式会社様では、人事制度の見直しにより設けられた「AS職」という新たな管理職の職掌で、期待役割に見合ったスキルや意識を開発・醸成する必要がありました。そこで、リーダーシップと指導育成力を身につけるための新任AS職研修を実施しています。
本研修プログラムでは、部下との信頼関係を構築する方法や、部下指導に役立つフレームワークなどを体系的に学んでもらいました。研修のまとめとしてアクションプランを設定し、短い研修期間ながらも現場での実践を意識させたことがポイントです。
研修後には、これまで暗黙知とされていた指導スキルが共通言語化され、研修ゴールとして設定していた期待行動・意識の発現率も68%から95%へ向上しました。
本事例の詳細は、以下のページからご覧いただけます。
【帝人株式会社研修導入事例】現場管理者としての リーダーシップを強化する 「新任AS職研修」
▼事例資料をメールで受け取る
Wismettacグループ マネージャー研修事例
Wismettacグループ様では、上場後の新たなビジネス展開を加速する中で、自己流のマネジメントを共通言語に基づく最新のマネジメント手法へアップデートしたいという課題がありました。そこで、部下の成長支援を実現するための仕事アサインを行う方法を学ぶ研修を実施しています。
本研修では、部下の成長につながる業務アサイン方法を学んでもらうだけでなく、業務アサインの際の伝え方や、アサイン後のフォロー方法まで細かく学んでもらったことがポイントです。研修後には「部下の成長支援」という視点を持った業務アサインができるようになり、現場からも「まさに困っていた内容だったのでとても参考になった」といった声が上がりました。
本事例の詳細は、以下のページからご確認ください。
【Wismettacグループ研修導入事例】多様な「個」の特性や能力を活かし、部下の成長を支援するマネージャー育成
▼事例資料をメールで受け取る
コスモ石油株式会社 新任ライン長研修事例
コスモ石油株式会社様では、組織変更に伴って、会社の将来的なキーパーソンであるライン長に役割認識を深めてもらいたいという課題がありました。そこで、新任ライン長約30名を対象とした研修を実施して、部下指導のノウハウを学んでもらっています。
本事例では、「他責から自責」をスローガンに掲げ、部下指導の際のマインドセットにも重点的にアプローチしたことがポイントです。
研修後には、ライン長の間に「伝わったことがすべて」という意識が浸透し、現場での研修に役立っています。
本事例についてさらに詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。
【コスモ石油株式会社研修導入事例】信じて任せる。 人をマネジメントする 新任ライン長研修の意義とは。
まとめ
部下指導の方法や進め方、やってはいけない部下指導などを幅広く解説しました。
部下指導を成功させるためには、ティーチングとコーチングを使い分けたり、耳が痛いこともストレートに伝えたりするなど、いくつかのポイントが存在します。また、傾聴力やフィードバックスキル、ティーチングスキルやコーチングスキルなど、幅広い能力を伸ばすことも大切です。
ぜひ上司を対象とした研修を実施して、部下指導に必要なスキルや心構えを習得してもらいましょう。アルーの部下指導力研修は、以下のページからご覧いただけます。
部下指導力研修
この記事の内容を参考に、効果的な部下指導を実現していきましょう。