コスモ石油株式会社様 導入事例
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信じて任せる。 人をマネジメントする 新任ライン長研修の意義とは。
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会社名
コスモ石油株式会社
従業員数
1,837名(2014年3月末現在)
事業内容
総合石油事業
コスモ石油株式会社様において、2014年7月9日から11日までの3日間行われた新任ライン長研修の中で、アルーは2日目・3日目の実務概念のプログラムについてご支援させていただきました。今回、受講していただいた新任ライン長の山代様と、研修の企画と実施を担われた人事部の藤川様にインタビューにお応えいただくことが叶い、研修の意義と成果についてお話を伺いました。
監査室内部
統制グループ長
山代 幸子 様
経理でのご経験を経て現在の部署に異動。1年の業務遂行後、同じグループでライン長にご就任。
経営管理ユニット人事部
人事グループ
藤川 顕寛 様
製油所でのご経験を経て現在の部署に異動。主に技術系の人事、人材教育の研修企画・実施をご担当。
※記載部署や掲載写真は2014年取材当時のものであり、その後変更されている場合もあります。
信じて任せる。
Q. ライン長に就任なさったのは、2014年6月だと伺いましたが。
監査室内部 統制グループ長山代 幸子 様
(以下、敬称等略 山代)
はい。ライン長に就任してから研修を受講するまでは、2週間半くらい時間があったと思います。
Q. 就任後は、具体的に業務内容がどのように変わったのか聞かせていただけますか?
山代
:変わったのは役割であって、チームが持つ業務が変わったわけではありませんでした。当時は業務目標や評価基準を設定する時期でしたので、これからの業務の計画や役割分担などを行っていました。
Q. 就任前にいらっしゃったチームから、特に違う部署に移ったというわけではなかったのですね。
山代
:現在、私がライン長としてマネジメントするメンバーは3人おりますが、その内2人は前任のライン長のもとで一緒に仕事をしていたメンバーです。私がライン長になり、1人新しく入ってきてチームが新しく構成されたことになります。業務は変わりませんでしたが、私の役割が変わった、それが最も大きな変化でしょうか。
Q. 引き続いてご一緒のメンバーもいらっしゃるという中で、山代さんご自身の役割の変革に難しい場面はありませんか?
山代
:メンバーが同じということよりも、経理部で得た知識をもとに行ってきた業務を、経理業務の経験がない他のメンバーに任せることに難しさがあったかもしれません。今回の新任ライン長研修でもテーマのひとつにあったと思いますが、
「信じて任せる」ということをあらためて意識するようになりました。
ライン長として、最初はプレイングマネージャー的な思想で、ある程度自分も業務を持たざるを得ないかなと思って業務分担をしましたが、上司と相談をする中で、「ライン長はメンバーのマネジメントをするのが本来与えられた職務だから、経理業務の経験がないメンバーに任せることは難しいのも、怖いのもわかるけれども、まずは任せてみてはどうか」とアドバイスを受け、思い切ってメンバーに任せるようにしました。
この意識の変化、実際にそうしてみるといった行動は、研修とリンクした部分でした。
新任ライン長研修の意義。
Q. 研修を終えられての感想を聞かせていただけますか?
経営管理ユニット人事部 人事グループ藤川 顕寛 様
(以下、敬称等略 藤川)
新任ライン長研修は毎年実施しています。弊社では、人事部主催の階層別研修の中で新任ライン長研修が最後の研修になります。新入社員研修からはじまり、新任ライン長研修までの間に会社の方針を踏まえ、数々の階層別研修を企画しておりますが、社員それぞれの努力の結果や成長をあらためて再認識できる場ともなっております。
昨年大きな組織変更があり、160名のライン長を集めて「
他責から自責
」をスローガンに掲げ、研修を行いました。あらためてライン長としての役割の再認識、会社の方針や展望などを、同じ職責を担うキーパーソン達が同じ時間や場所でそれらを共有できたのは大変意義のあることだったと感じています。今年も昨年に引き続き「他責から自責」をスローガンに新任ライン長研修を実施しました。30名の規模ではありますが、会社の将来を担うキーパーソンである新任ライン長が一堂に会して役割認識ができたのは、会社として必要なことですし、非常に良かったと思っています。
Q. アルーがご支援させていただいたのは、どのような内容だったのでしょうか?
藤川
:新任ライン長研修は全部で3日間でした。初日は弊社の人事部が担い、人事評価制度に関する研修等、実務に特化した研修を実施し、2日目以降の「
他責から自責
」をテーマとした研修は、会社の思想をもとに研修の方針は人事部で検討し、当日の企画・運営を御社にお任せしました。
今回の研修では特に講師の方がよかったと思います。実は今回は講師のキャラクター設定までリクエストしました。研修内容によっては、厳しい対応をお願いしたり、やわらかい対応をお願いしたりしますが、
今回は新任ライン長特有のプライドをいったん置いて、研修の場では純粋に受講生の1人として臨んでもらいたいという想いから、厳しい環境づくりをリクエストしました。こちらの要望を細かく受け入れていただき、かなりピリッとした環境づくりができたと思います。
講師は受講生の雰囲気を見て、ポイントポイントで厳しい言葉を出しているところが大変効果的でした。御社が企画から講師選定まで、弊社の要望を深く理解して進めてくださったからだと思います。
受講の意義。
Q. 研修を終えられての感想を聞かせていただけますか?
山代
:今回の研修では、様々な業務のライン長が集まりました。製油所の課長などは、数十人の部下がいるため、名前も顔もまだ覚えきれていない状況の中での受講だったようです。同じライン長就任といっても、技術系や事務系といった違いもありますし、マネジメントするラインの規模も違う中、同じ研修を受講するということに多少違和感はありましたが、人事部としてはその違いがある者同士が同じ研修に臨み、そこから何らかの意義を見出して欲しいという狙いがあったのかもしれません。
私自身も、ずっと3人のライン長というわけではなく、今後、人数が多い組織をマネジメントする場面もあるでしょうし、そんな場合に備えてのヒントは得られたと思います。
違う組織形態の中で働いている仲間がいるということを実感できました。
藤川
:研修におけるグループワークは、あえて技術系の方のなかに事務系の方を入れるなど、工夫しました。
弊社の文化、方針、環境として、ライン長は将来を担うキーパーソンであるため、業務内容や環境を超えてライン長同士の連携がうまくとれていれば会社の財産になると考えております。
さまざまな業務のメンバーを同じグループにすることで、
親睦・交流、お互いの理解を深めてもらうことも目的のひとつだったので、受講生にはそこを感じ取ってもらえたら嬉しいですし、活かして欲しいと思います。
リーダーシップ。
Q. 最近の新入社員のみなさんに対して、どのような感想をお持ちですか?
山代
:新入社員だからといって、区別するということはありませんし、特別に意識することもありません。私のラインには経験豊富な大先輩のメンバーもいれば若いメンバーもいますが、メンバーひとりひとりの個性に向かい合うだけですね。
Q. 新任ライン長に就任された山代様にとって、リーダーシップとは?
山代
:これまで培ってきた業務経験に対する自負はありますし、それを発揮することで人がついてくる、あるいは、牽引していける場面もあるとは思います。
でも、それだけでは人は動かせないし動くものではないと感じています。メンバーそれぞれの生き方とかキャリアプランのどの段階にいるかなどを十分に踏まえた上で、伝えるべき想いを伝えていかなければならないと考えています。
学び得たこと。
Q. 最後になりますが、今回の新任ライン長研修で得た学びがあれば聞かせていただけますか?
山代
:研修中に興味深いエピソードがありました。
とあるグループワークの際に、講師から一連の取組み方法の指示を受け、各グループ取り組みを始めたのですが、気がつけばグループによって、その進め方がバラバラでした。その様子を見て講師も軌道修正が必要と感じたようで、一度作業を止めて、再度取り組み方法を説明してくださいました。
ちょうど、伝え方について「発信した側ではなく受信側に伝わった事実がすべてだ」というお話しの後だったので、講師自ら「伝わっていなかったのは私のせいです」と、非常にタイミングのよい事例を体験することができました。(笑)
「伝わったことがすべて」というのは、やはり重く捉えました。
伝えたつもりで、思ったように伝わっていないといった経験が私自身にもあります。エピソードもあわせてすごく心に残りました。
Q. それは研修の成果として現在につながっていらっしゃいますか?
つなげていきたいと思っています。
自分が伝えた満足感ではなくて、伝わっているという事実がいかに重要かということを、ライン長として常に意識したいと思っています。
時々「伝わったことがすべて」と一人で自分に言い聞かせるように呟いています。(笑)
今回インタビューに応じてくださった山代様と藤川様からは、組織内での部署間において、日頃のコミュニケーションが非常にうまく図れていることが伺えました。業務の現場と人事の連携がスマートに展開されていることは、コスモ石油様全体のチームワークの良さであり、あらゆる立場の社員の皆さまに向けて真摯に人材育成施策が実施されている理想的な環境が想像できました。
貴重なお時間をいただき、一つひとつ丁寧にお答えいただきましたことを、心より感謝申し上げます。どうもありがとうございました。
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