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課長代理は管理職?役割や必要なスキルを解説

課長代理は、課長不在時に対応を任されることが多く、部下のマネジメントや上司との連絡調整などを担う重要な存在です。課長代理には多くのスキルが必要なため、課長代理として研鑽を積むことで、管理職としてのスキルを早期に身につけることができます。本記事では、課長代理の役割や必要なスキルなどを詳しく解説します。


▼課長・課長代理の育成におすすめの研修3選

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目次[非表示]

  1. 1.課長代理とは
  2. 2.課長代理を置く理由
  3. 3.課長代理、課長代行、課長補佐の違い
  4. 4.課長代理の役割・仕事内容
  5. 5.管理職として課長代理に求められるスキル
  6. 6.課長・課長代理への研修事例
  7. 7.課長代理から課長へ!マネジメントスキル育成はアルーの課長研修にお任せください
  8. 8.まとめ


課長代理とは

課長代理とは、課長の業務を一時的に代行する立場の人のことです。
課長が不在や欠勤の際に、課長に代わって課の運営や管理業務を行います。ここでは、課長代理の立場や権限について詳しく解説します。


課長と同等の権限をもつ管理職

課長代理とは、課長と同等の権限をもち、課長が不在時に業務を円滑に進められるよう、課長の代理を完全に務められる役職のことです。厚生労働省は、管理職を「課長級」と「課長級より上位の役職(役員を除く)」と定めています。そのため、課長と同等の権限をもつ課長代理は、権限上は管理職に該当するといえます。

出典:よくあるご質問(Q&A)


残業代が支払われる管理職

課長代理の特徴は、管理職でありながら残業代が支払われることです。これは、法律上の「管理監督者」の要件を満たさないためです。
部長や課長などの管理職で「管理監督者」に該当する場合は、労働基準法で残業代が支給されないと定められています。「管理監督者」とは、「責任と権限」「職務内容」「勤務形態」「待遇」の4つの項目で一定の条件を満たす必要があります。課長代理は、課長と同等の権限をもつ管理職ではあるものの、4つの条件をすべて満たすケースは少ないため、法的な「管理監督者」には該当しません。そのため、原則として残業代の支払い対象となります。ただし、企業や状況によっては、課長代理が「管理監督者」の要件を満たした場合、残業代が支払われない可能性もあります。

出典:労基法 41 条 2 号の管理監督者の該当性

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役職順位は課長の下、主任の上

会社によって役職の呼称や順位は異なりますが、一般的な役職順位は、「部長→課長→課長代理→係長(主任)→平社員」の順となっています。この中で、課長代理までが管理職に該当し、係長(主任)は中間管理職であるものの、正式な管理職ではないと捉えられることが多いです。



課長代理を置く理由

課長代理を置く理由は、企業によってさまざまです。
一般的な理由としては、課長が病気や出張などで長期不在となる場合に、部署の業務運営に支障をきたさないようにすることが挙げられます。
その他の理由としては、課長への昇進前の試用期間として課長代理を置くことがあります。課長代理として管理職の業務を経験することで、必要なスキルやマネジメント能力を評価し、課長昇進への判断材料にするためです。また、課長ポジションに空きがない時期に、優秀な人材の離職を防ぐ目的で、一時的に置く場合があります。
このように、課長代理は企業の状況や人事ローテーションなどに応じて、臨機応変に置かれます。



課長代理、課長代行、課長補佐の違い

ここでは、課長代理と課長代理・課長補佐の違いを紹介します。
それぞれの職種は似ているようで、職務内容や権限、責任範囲が大きく異なります。



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課長代理と課長代行の違い

課長代理は、課長がいる前提で「課長不在時の代理」として権限などを部分的に委任されている役職です。つまり、通常業務では課長の指示に従い、課長が不在の際に一時的に課長の権限を代行する立場にあります。一方、課長代行は、課長が存在しない状況で、本来課長がもっている権限のすべてを委任されることが多いです。そのため、一般的には課長代行の方が課長代理よりも権限や立場が上位となります。ただし、企業によっては課長代理を課長代行と呼ぶ場合もあり、その際は課長代理と課長代行は同じ責任や権限をもつことになります。


課長代理と課長補佐の違い

課長代理と課長補佐の違いは、主に権限と役割の違いにあります。
課長代理は、課長と同等の権限をもつ管理職であり、課長不在時に課長業務をほぼすべて代行できます。一方、課長補佐は決裁権限がない場合が多く、主に部下の育成や課長の社内業務の一部を肩代わりし、課長の負担を軽減する役割が中心です。
つまり、課長代理は課長の完全な代理を務める立場であり、課長補佐は課長をサポートする補助的な立場といえるでしょう。このため、役職順位としては課長代理の方が上位に位置づけられています。


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課長代理の役割・仕事内容

課長代理の役割や仕事内容は、下記の通りです。


  • 課長不在時の代理役
  • 課長と部下のパイプ役
  • 部下のマネジメント役


課長不在時の代理役

課長代理は、課長不在時に課長の代理として重要な役割を担います。
不在期間が短期間であれば、その間の通常業務の遂行が主な役割です。一方、出張や病欠などで課長が長期間不在となる場合は、代理として課長と同等の権限をもち、決裁を含むすべての業務について自らの判断で意思決定を下す立場となります。具体的には、社内の重要な会議への代理出席や年間の事業計画の作成など、課長に代わって指揮を執ります。
このように、課長不在時には課の責任者として、重要な役割を果たさなければいけません。

課長の役割と必要なスキルについては、下記の記事で詳しく解説しています。

課長の役割と必要なスキル。マネジメントできる課長を育てる方法


課長と部下のパイプ役

課長代理は、課長の不在が多い部署において、上司と部下のパイプ役を担います。
具体的には、下記のようなことが期待されます。


  • 部下から業務上の相談や報告を受け、自ら対処した上で状況を課長に報告する
  • 大きなトラブルが起きた場合、対処前に課長に報告し、被害を最小限に食い止める
  • 課長の不在が多い場合、こまめに状況報告し、課長が状況を把握できるようにする
  • 部下とのコミュニケーション不足が生じないよう、フォローを行う


課長代理は、課長不在時に権限を行使しつつ、課長と部下のパイプ役として円滑なコミュニケーションを促進することが求められます。


部下のマネジメント役

部下のマネジメントは、基本的には課長の役割ですが、課長と同等の権限をもつ課長代理にも求められます。
課長代理は、部門の目標達成に向けて、下記のような役割を担います。


  • 部下の作業スケジュールや納期の調整
  • 部下の進捗状況の管理と必要に応じたサポートやフォロー
  • 部下への教育・指導・評価を通じたモチベーション向上
  • 部下の意見を汲み取り、課長に伝える


部下のマネジメントを適切に行うために、日頃から部下とのコミュニケーションを大切にし、信頼関係や円滑なコミュニケーションができる関係を構築しておくことが重要です。



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管理職として課長代理に求められるスキル

課長代理に求められるスキルは、下記の通りです。


  • 業務管理能力
  • リスク管理能力
  • 部下の教育・指導能力
  • コミュニケーション能力
  • 問題解決能力


業務管理能力

課長代理は、課長不在時に課の業務を円滑に進める必要があります。
そのためには、下記のような業務管理能力が求められます。

スキル

説明

業務改善スキル

  • 課の業務フローを常に見直し、効率化や生産性向上に向けた改善を行う能力
  • ムダを排除し、課員の業務負担を軽減することが重要

目標管理スキル

  • 課や個人の目標を適切に設定し、進捗を管理する能力
  • 目標達成に向けた施策を立案・実行することが重要

タイムマネジメントスキル

  • 限られた時間の中で優先順位をつけ、業務を遂行する能力
  • 課全体の業務の可視化と調整が大事

タスク管理スキル

  • 業務を適切に分担し、部下割り振る能力
  • 部下の支援、課題解決のフォローも重要

課長代理には、課全体の業務を円滑に進めるための業務管理能力が必要です。


リスク管理能力

リスク管理能力は、課長代理に求められるスキルの一つです。
課長代理は、課の業務を円滑に進めるために、さまざまなリスクを予測し、対策を立てなければいけません。
具体的なリスクとしては、自然災害、クレーム、情報漏洩などが考えられます。こういったリスクは、企業の業績を大きく左右する可能性もあります。課長代理にはこれらを事前に予防し、実際に問題が生じた場合に適切に対処することが求められます。また、管理職として、ハラスメントの防止やメンタルヘルスケアなどもリスク管理の一つです。部下一人ひとりの状況を把握し、問題が起きないよう予防的な対策が重要です。

リスクマネジメント研修については、下記の記事で詳しく解説しています。

リスクマネジメント研修とは?目的やおすすめの内容を解説


部下の教育・指導能力

課長代理は、部下の教育や指導を行うことが多いため、リーダーシップやコーチング、モチベーション管理、公平な評価スキルなどが必要です。

近年は、働き方や価値観が多様化しており、従来の一方向的な教育方法は通用しなくなってきています。課長代理は、部下一人ひとりの個性や特性を理解し、それぞれにあった柔軟な指導方法を採用する必要があります。例えば、部下のスキルアップを図るために、OJTや研修の機会を提供したり、目標設定や進捗管理をサポートしたりすることが考えられます。
このように、時代の変化に適応しながら、教育・指導スキルのアップデートに努めなければいけません。

部下の指導方法については、下記の記事で詳しく解説しています。

部下指導で大切なことや指導方法を解説!管理職の部下指導力を育成しよう


コミュニケーション能力

課長代理は、課長と部下の間に立ち、双方のパイプ役を担います。
そのため、高いコミュニケーション能力が必要です。具体的には、課長からの指示や目標を部下に分かりやすく伝え、部下一人ひとりの理解を促進しなければいけません。また、部下の意見や要望、現場の課題などを引き出し、課長にうまく伝達することも重要な役割です。
このように、上司と部下のパイプ役をスムーズに行うためには、適切な言葉遣いと傾聴力、状況に応じた的確なコミュニケーションスキルが必要です。さらに、課長代理は、社内外のさまざまな関係者と交渉する場面が多くあります。そのため、相手の立場に立って理解を示し、建設的な関係を築くためのネゴシエーションスキルも求められます。

管理職に必要なコミュニケーションスキルについては、下記の記事で詳しく解説しています。

管理職に必要なコミュニケーションスキルとは|コツやスキルの身につけ方を解説


問題解決能力

問題解決能力は、課長代理に求められるスキルの一つです。
課長代理は、部下のマネジメントや業務の進行管理を行う立場にあるため、さまざまな問題に直面することが予想されます。そのため、問題が大きくなる前に早期に発見し、適切に対処することが求められます。顕在化している問題だけでなく、潜在的な問題にも目を向け、自ら主体的にアプローチする姿勢が必要です。また、問題解決の際には一人で抱え込まず、部下や同僚を巻き込んで協力体制を組むことが重要になります。多角的な視点から問題を分析し、アイデアを出し合うことで、より良い解決策が見つかるでしょう。

問題解決能力については、下記の記事で詳しく解説しています。

問題解決力とは|トレーニング方法・鍛えるメリット・基本の3ステップ



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課長・課長代理への研修事例

ここでは、課長・課長代理への研修に関する研修事例を紹介します。
紹介する事例は、下記の3例です。


  • 東京海上日動あんしん生命保険株式会社 組織マネジメント研修事例
  • 貿易業A社 管理職研修事例
  • B社 管理職研修事例


東京海上日動あんしん生命保険株式会社 組織マネジメント研修事例

東京海上日動あんしん生命保険株式会社では、信頼関係と対話をベースにしたマネジメントが重要という考えから、「対話」をキーワードに公募型の組織マネジメント研修を実施しました。
研修以前は、「対話」が仕事の進捗確認だけになってしまったり、マネージャー側が話し過ぎてしまったりといった課題がありました。そこで外部の知見を取り入れつつ体系立てて学ぶ機会を提供したいという思いから、アル―の研修を導入しました。

研修では、すでに部下がいるマネージャー層を対象としたアドバンスクラスと、マネージャー手前の課長代理層を対象としたベーシッククラスの2つに分けて実施しました。
アドバンスクラスは「1対多の対話」を重視したプログラムを実施し、自身のマネジメント観の見直しを目的としました。ベーシッククラスは、「1対1の対話」を重視したプログラムを実施し、マネージャーに必要なスキルを体系的に学び、育成力を高めることを目的としました。

研修の結果、2クラスともにNPS(顧客ロイヤルティを数値化する指標)が非常に高く、公募研修の中でも1、2を争うような満足度の高さでした。特に講師の方の評価が高く、「研修で学んだことをどのような場面で使えばよいのか」が、分かりやすいと好評でした。

本事例の詳細は、以下のページからご覧いただけます。

東京海上日動あんしん生命保険株式会社 外部の知見を取り入れた体系的な組織マネジメント研修事例


貿易業A社 管理職研修事例

貿易会社のA社では、管理職に昇進する社員に自らの役割を理解し、課長として描いたビジョンに向かって第一歩を踏み出して欲しいと考えていました。そのためには、自らの価値観の棚卸しを行い自己理解を深め、ビジョンを持ってもらう必要がありました。そこで、キャリアからビジョンを考え、ビジョンのブラッシュアップを行う研修をアル―で実施しました。
研修では、キャリアデザイン・管理職の期待役割認識・心理的安全性について学びました。研修後のアンケートでは、90%以上の受講者が「とてもよく理解できた・理解できた」と回答し、「リーダーシップについて考えるいい機会になった」「具体的にどんな場面で活用するか想像できた」などの声が聞かれました。

本事例の詳細は、以下のページからご覧いただけます。

自らの成し遂げたいことを整理し管理職としてビジョンを持ち実行できる管理職育成例


B社 管理職研修事例

B社では、外部環境が大きく変化するなか、会社のValueの言語化を行い「自律型社員」の育成を目標に掲げていました。そのためには、課長層からValueを自分事として捉え、キャリアを描き、自己成長をしていく必要性を理解してもらわなければいけませんでした。そこで、管理職が自身のキャリアを描き、部下のキャリアを描くキャリアデザイン研修をアル―で実施しました。

研修では、自分の経験を振り返る事で、自分のエネルギーの源泉を理解する自己認知や課題を見立てる方法、メンバーの成長支援方法を学びました。

	目指したい管理職像をイメージし行動変革と習慣化を目指す管理職向けキャリア支援

研修後のアンケートでは、95%以上が満足と回答し、「固定概念を捨てて考え方を変えることで環境を変えられるような気がしました。」「改めて育成の必要性があることを感じており、まずは自身のリセットとアップデートとして再度学びを得る機会をいただきました。」などの声が聞かれました。

本事例の詳細は、以下のページからご覧いただけます。

目指したい管理職像をイメージし行動変革と習慣化を目指す管理職向けキャリアデザイン研修事例



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課長代理から課長へ!マネジメントスキル育成はアルーの課長研修にお任せください

課長代理から課長にステップアップするためには、マネジメントスキルが必要です。
階層別研修やグローバル人材研修など、幅広い研修を手がけてきたアルーでは、課長向けのマネジメント研修も数多く実施しています。
新任課長が「プレイヤー」から「マネージャー」への意識転換を図り、これまでの個人での成功パターンにとらわれることなく、より広い視野で組織全体の成果を導けるプログラムになっています。
マネジメントスキルが学べる課長研修について詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。

課長研修

管理職研修については、下記の記事で詳しく解説しています。

管理職研修の目的と内容は?研修の種類とおすすめカリキュラムをご紹介【事例あり】



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まとめ

本記事では、課長代理を置く理由や仕事内容、必要なスキルについて解説しました。
課長代理は、課長不在時に代理を務めるほか、部下のマネジメントや課長と部下のパイプ役も担います。課長代理には、業務管理能力、リスク管理能力、部下の教育・指導能力、コミュニケーション能力、問題解決能力などが必要です。課長代理を置くことで、課長不在時の業務運営に支障をきたさないようにできたり、課長昇進への判断材料にできたりします。本記事を参考に、課長代理職を上手に活用して社内の人材育成につなげていきましょう。

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20年以上、企業向けに人材育成コンサルティングや研修を提供してきた。新入社員・管理職といった階層別研修や、海外駐在員やグローバルリーダーなどのグローバル人材育成、DX人材育成に強みを持つ。その実績は取引企業総数1400社以上、海外現地法人取引社数400社以上に及ぶ。京都大学経営管理大学院との産学連携など、独自の研究活動も精力的に行っている。
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