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営業マネジメント研修とは?学ぶスキルや効果を高めるポイントを解説

営業部の管理職は、営業チーム全体のパフォーマンスを左右する重要な役割です。営業成績の向上だけではなく、チーム全体の士気を高め、管理していく必要があります。営業マネジメント研修では、営業部の管理職に必要なスキルを網羅的に学べます。本記事では、営業マネジメント研修の目的や学ぶスキルについて解説します。


▼営業マネジメント育成におすすめの研修3選




目次[非表示]

  1. 1.営業マネジメント研修とは
  2. 2.営業マネジメント研修を実施する目的
  3. 3.営業マネジメント研修で学ぶスキル
  4. 4.営業マネジメント研修の効果を高めるポイント
  5. 5.営業マネジメント研修ならアルーにお任せください
  6. 6.アルーが行っている営業マネジメント研修・営業研修の事例
  7. 7.まとめ


営業マネジメント研修とは

営業マネジメント研修とは、営業チーム全体を統括し、管理するスキルを身につけるための研修です。この研修では、営業部の管理職としてチーム全体の成果を上げるために必要な知識やノウハウを習得します。

営業マネジメント研修を通じて、管理職に必要な知識やスキルを網羅的に学ぶことで、営業部のパフォーマンスを最大化できるでしょう。



営業マネジメント研修を実施する目的

営業マネジメント研修を実施する目的は、下記の2つです。


  • 安定的に営業部全体の成果を上げるため
  • 部下の能力を最大限に発揮させるため


安定的に営業部全体の成果を上げるため

営業マネジメント研修は、安定的に営業部全体の成果を上げるために実施されます。
営業部全体の成果を上げるためには、市場や競合他社の動きを分析し、自社の強みを活かせる営業戦略を策定する必要があります。また、策定した戦略を実行し成果を上げるためには、部門全体と各メンバーの目標を設定し管理することが重要です。そのため、研修を通じて、戦略・戦術の策定スキルやマーケティングスキル、マネジメントスキルを学びます。


部下の能力を最大限に発揮させるため

営業マネジメント研修の目的の一つは、部下の能力を最大限に発揮させることができる管理職の育成です。
営業は個人のスキルや努力に大きく左右する仕事ですが、メンバーに任せきりでは思うような結果が出ない場合があります。そのため、管理職が各メンバーの状況を的確に把握し、サポートを行うことで、部署全体の成果を上げていけるでしょう。
営業マネジメント研修を通じて、コーチングスキルやティーチングスキル、コミュニケーションスキルを学ぶことで部下との信頼関係を築き、彼らの潜在能力を引き出せます。


監修者からひとこと
一部の企業では、組織改変やジョブローテーションなどにより、営業未経験者が営業マネージャーとして配属されることもあります。その場合、営業マネージャーが必ずしも自社の営業マネジメントをすぐ実践できるわけではありません。全営業マネジャーが自社の営業マネジメントを実践できるよう、共通言語を作るために営業マネージャー研修を実施するケースも多いです。



営業マネジメント研修で学ぶスキル

営業マネジメント研修で学ぶスキルは、下記の通りです。


  • マネジメントスキル
  • 問題解決スキル
  • 戦略・戦術の策定スキル
  • 意思決定スキル
  • マーケティングスキル
  • ロジカルシンキングスキル
  • コーチングスキル
  • ティーチングスキル
  • コミュニケーション能力


マネジメントスキル

マネジメントスキルは、営業チーム全体を管理する能力のことです。
具体的には、プロジェクトが円滑に進行するよう、メンバーの能力や特性を考慮しながら業務を割り振ることが求められます。また、定期的に進捗状況を確認し、必要に応じてスケジュールの調整を行うことも重要です。さらに、組織が立てた目標に沿って行動できているかを常に意識し、軌道修正が必要な場合には適切な判断を下さなければいけません。営業マネジメント研修では、こうしたマネジメントスキルを体系的に学べます。

管理職に必要なマネジメントスキルについては、下記の記事で詳しく解説しています。
管理職に必要なマネジメントとは?リーダーシップとの違い・スキルを高める方法を紹介


問題解決スキル

問題解決スキルとは、直面する課題や障害を効率的に解決する能力のことです。
問題を解決するためには、下記のようなプロセスを踏むことが重要です。


  1. 問題を明確に特定する
  2. 情報収集・分析を行う
  3. 複数の解決策を検討する
  4. 解決策のメリットと最適解を比較する
  5. 最も適切な方法を選択し、実行する


営業マネジメント研修では、こうした問題解決のプロセスを体系的に学べます。研修のなかで、ケーススタディやグループディスカッションを行えば、より実践的なスキルを身につけられるでしょう。ただし、問題解決スキルは一朝一夕で身につくものではありません。研修で基本的なスキルを学んだ後は、実務で経験を積むことが重要です。

問題解決能力については、下記の記事で詳しく解説しています。
問題解決力とは?トレーニング方法や鍛えるコツ、問題解決の流れを解説


戦略・戦術の策定スキル

営業マネジメント研修では、戦略・戦術の策定スキルを磨きます。
戦略・戦術の策定スキルとは、市場動向や競合他社の分析をもとに、自社の強みを活かした営業戦略を立案し、具体的な行動計画に落とし込むことです。

戦略策定では、市場動向やニーズの変化を捉え、自社の強みを活かせる方向性を見極めることが重要です。一方、戦術策定では、現場の営業活動を支える仕組みづくりや環境整備に力を入れます。
これらのスキルを身につけることで、市場の変化に柔軟に対応しつつ、一貫性のある営業戦略を策定・実行できるでしょう。

アルーが提供している管理職への戦略策定スキル研修は、以下のページからご覧いただけます。
組織の重点戦略の立案(管理職研修)


意思決定スキル

意思決定スキルは、営業部の管理職に必須のスキルです。
意思決定スキルとは、市場動向や競合他社の状況を的確に分析し、自社のビジネス戦略を策定する能力のことです。

営業部の管理職は、限られたリソースを最大限に活用し、部署の目標達成に向けて判断を下さなければいけません。そのためには、営業チームのリソース管理や必要な予算の判断を適切に行うスキルが求められます。

また、営業活動のなかで発生するトラブルへの対応や、業務スケジュールの調整なども、意思決定スキルが問われる場面です。状況を的確に判断し、スピーディーかつ適切な意思決定を下すことが、営業部の管理職には必要です。意思決定スキルを高めることで、営業チームのパフォーマンスを最大化し、安定的な成果につなげられるでしょう。

管理職に必要な意思決定スキルについては、下記の記事で詳しく解説しています。
管理職の意思決定力を向上させるには?うまくいかない理由と必要なスキル


マーケティングスキル

マーケティングスキルとは、自社のサービスや商品を効果的に販売するために、市場調査や企画、販促などを行うスキルのことです。

営業マネジメント研修では、このマーケティングスキルも重要なテーマの一つです。
営業部の管理職は、自社の商品やサービスの強みを的確に把握し、顧客に効果的に伝えなければいけません。そのためには、市場動向や顧客ニーズを分析し、自社の強みを活かせる営業戦略を立案するマーケティングスキルが必須です。研修を通じてマーケティングスキルを身につけることで、営業戦略の立案や販促活動の企画・実行力を高められます。
アルーが提供しているマーケティング研修は、以下のページからご覧いただけます。
マーケティング研修


ロジカルシンキングスキル

ロジカルシンキングとは、物事を論理的に分析し、筋道を立てて考える力のことです。営業部の管理職は、複雑な状況のなかで的確な判断を下し、課題解決に導く必要があるため、高度なロジカルシンキングスキルが求められます。

例えば、組織の課題分析では、売上や顧客満足度、営業プロセスの効率性など、複雑なデータを論理的に紐解き真の課題を特定しなければなりません。プロジェクトの進捗管理においては、スケジュールや予算、リソース配分など、多岐にわたる要素を論理的に把握し、課題発生時には速やかに対応することが求められます。このように営業部の管理職は、常に論理的な思考を働かせ、的確な判断を下すことが必要です。研修を通じてロジカルシンキングを身につけることで、複雑な状況のなかで的確な判断を下せるでしょう。

ロジカルシンキングについては、下記の記事で詳しく解説しています。
ロジカルシンキングとは?メリットや基本的な考え方・鍛え方について紹介


コーチングスキル

コーチングスキルとは、部下やメンバーの能力を最大限に引き出し、成長を促すことです。
コーチングでは、ただ一方的に教えるのではなく、相手の個性や強みを活かしながら、行動する力を引き出すことが求められます。

具体的には、下記のようなアプローチが効果的です。

項目

内容

傾聴と質問

  • 相手の話に耳を傾ける
  • 適切な質問を投げかける
  • 相手自身の考えや気づきを引き出す

フィードバック

  • 相手の行動や成果に対して具体的かつ建設的なフィードバックを行う
  • 相手が自分の強みや改善点を認識できるようにする

目標設定のサポート

  • 相手が自ら目標を設定できるようサポートする
  • 目標達成に向けたプランの策定を支援する

承認とモチベーション

  • 相手の成果や努力を認め、モチベーションを高める

日々の業務のなかでコーチングを実践することで、営業メンバー一人ひとりのパフォーマンスを高められるでしょう。

コーチングスキルについては、下記の記事で詳しく解説しています。
コーチングとは|メリット・デメリットや必要スキルについて紹介


ティーチングスキル

営業マネジメント研修では、ティーチングスキルも重要な学習項目の一つです。
ティーチングスキルとは、部下に対して営業に必要な知識やスキルを効果的に教える能力のことです。

ティーチングの際には、下記のポイントが大切です。


  • 論理的な説明:体系立てて分かりやすく教える
  • 具体例の活用:実践的なイメージを持たせる
  • 部下の理解度の確認:質問し、フィードバックを得る


営業部の管理職がティーチングスキルを身につけることで、部下の営業スキル向上を効果的にサポートでき、チーム全体のパフォーマンス向上につながります。
アルーが提供しているティーチング研修は、以下のページからご覧いただけます。
ティーチング研修


コミュニケーションスキル

営業部の管理職は、社内外のステークホルダーと折衝する機会が多いため、高いコミュニケーションスキルが求められます。

社内の他部署や経営層との調整では、自部署の営業活動の状況や課題を的確に伝え、必要なサポートや協力を引き出すことが重要です。また、顧客や取引先との交渉では、相手のニーズを的確に把握し、Win-Winの関係を構築するコミュニケーションスキルが問われます。管理職が高いコミュニケーションスキルを発揮することで、社内外から信頼を獲得し、ビジネスチャンスを広げられるでしょう。さらに、営業部の管理職は、自部署のメンバーとも密にコミュニケーションを取る必要があります。メンバーの状況を的確に把握し、適切なサポートやアドバイスを行うことで、メンバーのモチベーションを高め、チームの団結力を強化できます。

管理職に必要なコミュニケーションスキルについては、下記の記事で詳しく解説しています。
管理職に必要なコミュニケーションスキルとは|コツやスキルの身につけ方を解説


監修者からひとこと
職種に関係なく必要なスキル(例:コミュニケーションスキル、ティーチングスキル等)は、公募研修や階層別研修で学べるようにするとよいでしょう。戦略策定スキルなどの営業マネージャー向けのスキルは、営業部門内の研修体系で実施すると効果的です。



営業マネジメント研修の効果を高めるポイント

営業マネジメント研修の効果を高めるポイントは、下記の3つです。


  • 研修の目的を明確にする
  • インタラクティブな要素を取り入れる
  • 継続的なフィードバックとサポートを行う


研修の目的を明確にする

営業マネジメント研修の効果を最大限に高めるためには、研修の目的を明確にすることが重要です。

営業マネジメントのあり方は、会社の規模や業種、ビジネスモデル、組織風土などによって大きく異なります。例えば、大手企業と中小企業では、営業チームの人数や構成、マネジメントの範囲が違います。

また、BtoBとBtoCでは、営業プロセスや顧客との関係性が異なるため、求められるマネジメントスタイルも変わってくるでしょう。そのため、画一的な営業マネジメント像を押し付けるのではなく、自社の事業特性やビジョンに合致した理想像を描く必要があります。経営層や人事部門が中心となって、目指すべき営業マネジメント像を明文化し、受講者に共有することが大切です。
研修の目的について、以下のページでより詳しく解説しています。

研修の目的とは|効果的に研修を実施するための目的の設定方法を徹底解説


インタラクティブな要素を取り入れる

研修の効果を高めるには、受講者が積極的に参加できるインタラクティブな要素を取り入れましょう。
具体的には、グループディスカッションやロールプレイング、ケーススタディなどが挙げられます。

手法

内容

効果

グループディスカッション

受講者同士が意見を交換し、多様な
視点から営業マネジメントについて
考える

  • 新たな気づきや学びが生まれる
  • 受講者同士の交流が深まる

ロールプレイング

実際の営業マネジメントの場面を
想定し、受講者が役割を演じながら
対応方法を学ぶ

  • リアルな設定のなかで、マネジメントスキルを実践的に学べる
  • 受講者同士でフィードバックを行うことで、自身の強みや改善点を認識できる

ケーススタディ

過去の事例や架空のシナリオを
もとに、グループで討議しながら
最適解を導き出す

  • 問題解決のプロセスや意思決定のポイントを体系的に学べる
  • 他の参加者の意見を聞くことで、多角的な視点から営業マネジメントを捉えられるようになる

インタラクティブな要素を取り入れることで、座学だけでは得られない気づきや学びを習得できます。アウトプットの機会が増えることで、理解度も深まり、研修の効果が高まるでしょう。


継続的なフィードバックとサポートを行う

営業マネジメント研修の効果を高めるためには、一過性の研修で終わらせるのではなく、受講者の成長を長期的に支援する仕組みづくりが大切です。
具体的には、研修後1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月といった節目で、受講者の実践状況を確認するフォローアップ面談が効果的です。受講者が研修内容を実務で活用できているか、課題や悩みがないかを丁寧にヒアリングし、必要なアドバイスやサポートを提供します。また、研修後のサポートとして、フォローアップ研修の実施も検討しましょう。実務で経験を積んだ後だからこそ、研修で学んだ知識やスキルの理解が深まることがあります。改めて研修を受講することで、新たな気づきを得たり、自身の強みや課題を再認識したりできるでしょう。

このように継続的なフィードバックとサポートを行うことで、スキルの定着が図れます。



営業マネジメント研修ならアルーにお任せください

営業マネジメント研修なら、ぜひアルーへお任せください。

人材育成を手掛けているアルーでは、営業マネジメントに必要な研修を数多く用意しています。
アルーの研修を実施すれば、営業部の管理職に必要なスキルを高められます。


アルーが行っている営業マネジメント研修・営業研修の事例

アルーでは、これまでにさまざまな業界で営業マネジメント研修を実施してきました。
ここでは、特に参考となる研修事例を2つ紹介します。


サービス業A社 マネージャー候補向け営業研修

サービス業を展開しているA社では、マネージャーとして仮説を持って顧客の潜在的な課題を整理することや、説得力のある提案をするために必要なコンセプチュアルスキルの不足が課題でした。そこで、マネージャー候補の社員を対象に選抜教育を実施し、思考力の強化を行いました。

本研修では、下記2点をゴールとして設定しました。


  • 営業として、顧客の課題を構造的に整理し、説得力のある解決策を提示する
  • マネージャー候補として、複雑な状況を構造的に整理し、意思決定ができる


研修は4日間で実施され、ロジカルシンキングや仮説思考、問題解決など、マネージャーに必要な思考について幅広く学んでもらいました。また、2日目の研修の事前学習として、eラーニングを受講してもらいました。eラーニングで知識をインプットしておくことで、研修の効果を高めることに成功しました。

受講者からは、「知識としては知っていたが、スキルとして実際に身につける重要性に気づいた」など、普段はできているつもりになっていたが、実際はできていないことに気づけたというコメントが見られました。

本事例の詳細は、以下のページからご覧ください。
複雑な状況を構造的に整理し、意思決定できるようになる問題解決力研修事例


NTTコミュニケーションズ株式会社 顧客の課題を解決するソリューション営業力強化・提案力強化事例

NTTコミュニケーションズ株式会社様は、無線や通信を軸としたソリューションを提供し、街づくりや医療、ヘルスケアなどの社会課題を解決していくことを主な事業としています。
同社では、事業統合により、フィールドセールス未経験者の社内異動が増加しました。また、取り扱う商材が多様化したため、お客様の課題を解決するソリューション営業を増やす必要がありました。そこで、御用聞き営業からお客様の課題を解決するソリューション営業にシフトするためのスキルを身につけ、現場で実践できるソリューション営業研修を実施しました。

ソリューション営業研修では、受講者のレベル別に下記3つに分けて実施されました。


  • 転入者向けソリューション営業研修(営業未経験・異動者)
  • ソリューション営業研修初級(営業経験者)
  • ソリューション営業研修中級(営業経験者)


レベルに合わせた研修にカスタマイズすることで、効果的かつ連動性のある研修になりました。
研修の結果、8割以上の受講者が「スキルレベルが上がった」と回答しており、「法人営業を一人称でもできるようになりました」「教えられるレベルになりました」という声が聞かれました。
本事例の詳細は、以下のページからご覧ください。

NTTコミュニケーションズ株式会社 顧客の課題を解決するソリューション営業力強化研修事例



まとめ

本記事では、営業マネジメント研修の目的や学ぶスキルについて解説しました。
営業マネジメント研修は、部下の能力を最大限に引き出し、安定的に営業成果を上げることを目的としています。研修では、マネジメントスキル、問題解決スキル、戦略・戦術の策定スキル、意思決定スキルなど、営業部の管理職として必須のスキルを網羅的に学びます。研修の効果を高めるには、目的を明確化し、インタラクティブな要素を取り入れ、継続的なフィードバックとサポートを行うことが重要です。研修を通じて、営業部の管理職にふさわしいスキルを身につけましょう。


アルー株式会社
アルー株式会社
20年以上、企業向けに人材育成コンサルティングや研修を提供してきた。新入社員・管理職といった階層別研修や、海外駐在員やグローバルリーダーなどのグローバル人材育成、DX人材育成に強みを持つ。その実績は取引企業総数1400社以上、海外現地法人取引社数400社以上に及ぶ。京都大学経営管理大学院との産学連携など、独自の研究活動も精力的に行っている。
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