コミュニケーション研修の事例11選|対象者別・テーマ別の研修内容と資料を紹介
社内のコミュニケーションを円滑化させる際に役立つコミュニケーション研修。
一言でコミュニケーション研修といっても、新入社員向けや中堅社員向け、管理職向けなどさまざまな種類が存在します。
本記事では対象者別やテーマ別に、コミュニケーション研修の事例11選を紹介します。
具体的な施策例なども解説するので、コミュニケーション研修を企画する際はぜひ参考にしてください。
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- すぐ使える!ビジネスコミュニケーションを簡単に向上できる10のコツ
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目次[非表示]
対象者別のコミュニケーション研修の事例8選
コミュニケーション研修は、「若手社員向け」や「中堅社員向け」、「管理職向け」など対象層によって内容を変える必要があります。
また、海外拠点社員を対象として研修を実施する場合でも、異なるテーマの設定が必要です。
ここでは、対象者別にコミュニケーション研修の事例を8つ紹介します。
新入社員・若手社員に向けたコミュニケーション研修の事例
新入社員や若手社員向けに、ビジネスパーソンとして基礎的なスキルを身につけてもらうことを目指した事例です。
項目 |
概要 |
進め方 |
イントロダクション |
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- |
頭の体操 One Word Pass ゲーム |
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グループワーク |
ケーススタディ① |
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グループワーク |
ケーススタディ② |
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ペアワーク |
ケーススタディ③ |
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グループワーク |
ケーススタディ④ |
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ペアワーク |
ケーススタディ⑤ |
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ペアワーク |
ケーススタディ⑥ |
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ペアワーク |
まとめ |
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- |
まずはイントロダクションとして研修目的の確認を行い、アイスブレイクとして周囲と対話するワークに取り組んでもらいました。
その後、相手と良い関係性を築く重要性の認識や、自分の思い込みに気づくことを目的としたケーススタディを6つ実施します。
最後に振り返りと質疑応答でまとめ、ビジネスパーソンの基本となるコミュニケーション能力の獲得を促しています。
詳しくは以下のページをご覧ください。
コミュニケーション研修のプログラム詳細
中堅社員に向けたコミュニケーション研修の事例
中堅社員を対象に、上下左右とのコミュニケーションを通じて会社のハブとなる役割認識を深めてもらうことを目指した事例です。
項目 |
概要 |
進め方 |
イントロダクション |
研修目的を確認する |
- |
係長に求められるコミュニケーションを理解する |
係長は、与えられた役割を果たすために、「チームの情報流通の結節点(「コミュニケーションのハブ」)」となることが求められることを理解する |
講義 |
ワーク① コミュニケーションの基本プロセスを理解・実践す |
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ペアワーク |
ワーク② 上司と円滑な関係を築 |
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個人ワーク・ |
ワーク③ 現場の意見を吸い上げる |
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ペアワーク |
ワーク④ 他部署と折衝す |
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ペアワーク |
まとめ |
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- |
まずは講義によって役割認識を深め、その後のペアワークを通じてコミュニケーションの基本プロセスを理解してもらいました。
また、ロールプレイングを導入し、上司と部下のコミュニケーションをシミュレーションしてもらいます。
中堅社員は必ずしも利害関係の一致しない他部署と折衝する場面もあるため、部署間で生じる認識のギャップを理解し、解消するための方法も学んでもらいました。
詳しくは以下のページをご覧ください。
コミュニケーション研修のプログラム詳細
管理職に向けたコミュニケーション研修の事例
管理職向けに、部署運営において発生する対人コミュニケーションを実践できることを目指した事例です。
項目 |
概要 |
進め方 |
イントロダクション |
研修目的を確認する |
- |
ワーク① |
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グループワーク |
講義 |
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講義 |
ワーク② |
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グループワーク |
シミュレーション① OJTにおけるコーチングの基 |
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グループワーク |
シミュレーション② OJTにおけるコーチングの実 |
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グループワーク |
まとめ |
振り返り |
- |
イントロダクションやアイスブレイクを実施し、講義を通じて管理職としての役割認識を深めてもらいました。
その後、ありたい姿について考えてもらうワークを導入し、実際のOJTの場面を想定したロールプレイングを行います。
最後にアクションプランを策定し、今後のコミュニケーションスタイルをどう変革させていくのか宣言してもらいました。
詳しくは以下のページをご覧ください。
コミュニケーション研修のプログラム詳細
経営層に向けたコミュニケーション研修の事例
経営層を対象に、社員視点で心地良いコミュニケーションを実現する方法を学習した事例です。
テーマ |
概要 |
形式 |
今の自分の振り返り |
今までの自分の歴史を振り返り、今の自分を構成している要素を認識する |
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現状との向き合い |
この研修が設けられた意味、意義から今後自分たちに求められる要素を理解する |
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今後への反映 |
経営層として、コストをかけたこの施策を踏まえ、自分に対して何を生み出すかを具体化する |
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まずは今の自分を振り返るワークを実施し、これまでの自分のコミュニケーションスタイルを見直してもらいました。
その後、講義によって求められる経営層としてのコミュニケーションを認識してもらい、最後に「これからどう変わっていくのか」を言語化してもらいます。
本研修では、頭ごなしに「あなたのコミュニケーションはもっと〇〇であるべき」と直接指摘するのではなく、研修でのワークを通じて自分自身による気づきを促すことが大切です。
海外拠点社員のコミュニケーション研修の事例
日系企業に勤める駐在員を対象にした、異文化コミュニケーション研修の事例です。
受講者の経験や役職、課題に応じて、モジュールを組み合わせて研修を実施しています。
モジュール |
コンテンツ |
時間 |
対象者イメージ |
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海外赴任経験 |
役職別 |
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あり |
なし |
拠点長 |
管理職 |
スタッフ |
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異文化知識 | |||||||||
あり |
なし |
あり |
なし |
||||||
異文化知識とグローバルマインドセット |
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2~3時間 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
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異文化コミュニケーション基礎 |
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2~3時間 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
||
異文化コミュニケーション実践 |
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2~3時間 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
日本人が当たり前と思っていることが海外では必ずしもそうでないこと、異文化の相手と接したときの基本姿勢は「I’m OK, You’re OK」であることを座学や演習を含めて理解してもらいました。
日本との違いを理解したうえで、現地の外国人スタッフに対して適切なコミュニケーションが取れる社員に育成することが可能です。
詳しい事例は以下のページでご確認いただけます。
駐在員向け異文化コミュニケーション力研修のプログラム詳細
▼サービス資料をダウンロードする
全社員に向けたコミュニケーション研修の事例
全社員を対象にコミュニケーション研修を実施した事例です。
不動産業のA社では、中長期のビジョンを実現するため、「自ら考え・行動できる自律型人材」「多様な人材との協働で成果を創出できる人材」の実現に向けて、新入社員研修のフォロー研修としてコミュニケーション研修を実施しました。
テーマ |
概要 |
イントロダクション |
- |
現場での業務の振り返り |
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導入研修で学んだ内容の振り返り |
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まとめ |
- |
この事例では、事前にeラーニングを活用し、「他者の受容と尊重」について学習し、研修内ではディスカッションや理解を深めてもらいました。
この事例では、9割以上の受講者が、研修を通じて職場で役立つ学びを得ることができました。
詳しくは以下のページでご確認いただけます。
【研修事例】成長と課題を認識し、周囲と良好な関係性を構築するコミュニケーションスキルを学ぶ
▼事例資料をダウンロードする
職種別のコミュニケーション研修の事例
社員の階層ごとに、コミュニケーション研修の事例を紹介しました。
コミュニケーション研修は階層ごとだけではなく、職種ごとに分けて実施したほうが有効な場合もあります。
ここでは、職種別のコミュニケーション研修の事例として、営業職向けとコールセンター向けの2つを紹介します。
営業職
営業職向けに、顧客との信頼関係の形成方法を身につけることを目指した事例です。
営業職は顧客と近い立場でコミュニケーションを図る職種であるため、顧客と信頼関係を築けることが重要です。
そこで、本事例ではロールプレイングを取り入れて顧客側と営業側をどちらも体験してもらいました。
テーマ |
概要 |
イントロダクション |
これまでの振り返り(事前課題の振り返りシート共有) |
信頼関係(ラポール)の重要性 |
事前課題の共有(自身の営業経験や考え) |
法人営業担当者の役割 |
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信頼関係構築に必要な考え方 |
安心感を持ってもらうための印象管理と接触の積み重ね |
信頼関係構築のための積極的傾聴 |
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次回以降の訪問に向けて |
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商談内容の振り返りと報告 |
ケースを元に内容をまとめ、ネクストアクションを考える |
商談情報の活用 |
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まとめと振り返り |
行動計画の作成 |
顧客側の立場を体験することで、自分自身のコミュニケーションスタイルを客観視できるようになります。
また、ヒアリングや質問の方法についても学び、相手のニーズを理解する方法も獲得してもらいました。
コールセンター
コールセンターのスタッフを対象に、ロジカルコミュニケーションの力を身につけてもらう研修を実施した事例です。
コールセンターでのコミュニケーションは、共感だけでは通用しないケースが多いです。
物事を深く且つスピーディーに考え、分かりやすく伝えるために、体系的に筋道立てて考える力は必要不可欠です。そのため、演習中心のロジカルコミュニケーションを実施しました。
テーマ |
内容 |
形式 |
イントロダクション |
アイスブレイク(エレベータートーク) |
ペアワーク |
ロジカルシンキングの原則 |
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講義 |
演習① |
エレベータートーク(2回目) |
ペアワーク |
演習② |
エレベータートーク(3回目) |
ペアワーク |
演習③ |
論理関係の把握 |
グループワーク |
演習④ |
論理関係のミスを指摘せよ |
グループワーク |
演習⑤ |
わかりやすい文書の作成 |
グループワーク |
演習⑥ |
ピラミッド構造をベースに討議 |
グループワーク |
まとめ |
振り返り |
- |
まず、研修冒頭でロジカルシンキングの大原則であるピラミッド構造と4つのルールを理解します。そして4つのルールを複数のノック演習を通じて学び、最後に1日の理解度を確認しました。
ロジカルシンキングの基礎の習得と演習に時間を割くことで、効率的にロジカルコミュニケーションを身につけることができました。
テーマ別のコミュニケーション研修の事例3選
コミュニケーション研修の目的は幅広く、「基本的なスキルや知識を身につけてもらいたい」や「チームビルディングを行いたい」など、テーマによって内容が異なります。
また、部下育成のためのコミュニケーション研修を実施したいと考える場合も多いでしょう。
ここでは、テーマ別のコミュニケーション研修の事例を紹介します。
基本のビジネスコミュニケーション研修
通信業のA社では、オンラインでの勤務になったため、ビジネスマナーの意識が下がっているという課題がありました。
そのため、新入社員に対して、自身の行動に責任を持ち実施することでマナーを身につける研修を行いました。
1日目(8時間) |
2日目(8時間) |
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狙い |
なぜ信頼が必要なのかを考えて理解し、新入社員としてできる信頼の積み方を考える |
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アジェンダ |
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この研修では、行動を変えるための前提となる、社会人としてのマインドセットを丁寧に行い、自信がキャリアを歩むために必要なステップであることを納得させる設計にしていました。
9割以上の受講者が、社会人としての基本的な心構えを再認識し、職場で活用できる学びを得られました。
詳しくは以下のページでご確認いただけます。
【研修事例】社会人として求められる基本的な心構えを再度認識し、ビジネスマナーを定着させる
▼事例資料をダウンロードする
チームビルディングのためのコミュニケーション研修
製造業のO社では、育成風土が根付いておらず、体系的なOJT施策を整える必要がありました。そこで、指導員が中心となって上長・新人を巻き込みながら組織全体で新人育成を行えるようにするため、チームビルディングを含めた研修を設計しました。
導入 |
中間フォロー |
最終フォロー |
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狙い |
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新人合同でチームビルディングを行い、OJTリーダーの自己認知を促し、OJT及び新人育成風土醸成のレベルを上げる |
OJT活動全体の振り返りを通し、OJTトレーナーの学びの定着化と来期OJTの改善を明確にする |
アジェンダ |
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新人のみ・OJTトレーナーのみではなく、上長も含めて合同で研修を行っています。
上長と指導員で改めて育成について話す機会を設けたり、新人とOJTトレーナーの関係性を向上させるための場を設けたりすることで、全体として新人育成を行う風土を醸成しました。
この研修では、88%の受講者が業務上で活かせそうな内容であるとの声をいただいています。
詳しくは以下のページでご確認いただけます。
▼事例資料をダウンロードする
部下育成のためのコミュニケーション研修
サービス業界のD社では、継続的に成果を上げるため、現場力の強化を戦略として掲げていました。
そこで、中堅社員に対してプレイヤーではなくマネジメント側への視点返還、部下育成を強化し、組織成果につなげるリーダーを創出することをめざし、研修を実施しました。
1日目 |
2日目 |
事後施策 |
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狙い |
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アジェンダ |
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この研修では、業務を自分で全てやるのではなく、メンバーを動機付けていくことの重要性を理解してもらうことができました。
周囲を巻き込んでいくためには、自組織のビジョン・戦略・目標の理解が必要であるということに気付いたという声も多く見られました。
詳しい事例は、以下のページでご確認いただけます。
部下育成の強化と組織成果につなげるリーダー育成 施策事例
▼事例資料をダウンロードする
コミュニケーション研修で活用する資料の事例
階層別やテーマ別など、コミュニケーション研修のさまざまな事例を解説しました。
ここでは、コミュニケーション研修で役立つ資料の事例を見ていきましょう。
コミュニケーション研修の資料を作成する際は、ぜひ参考にしてください。
アサーティブコミュニケーション研修
アサーティブコミュニケーション研修では、アサーティブコミュニケーションの概念を理解してもらうためのスライドを活用しましょう。
「私が相手を大切にする」「相手が私を大切にする」という2軸に沿ってコミュニケーションを整理し、どういう状況や気持ちであれば「I’m OK, You’re OK」が実現するのかを考えます。
同時に、同じような軸を用いて自分のこれまでのコミュニケーションを整理することも大切です。
それぞれの象限でどのような場面が思い浮かぶかを考えてもらうことで、自然と自分自身の今のコミュニケーションスタイルが見えてきます。
異文化コミュニケーション研修
異文化コミュニケーション研修では、日本と海外のコミュニケーションスタイルの違いを見える部分と見えない部分に分けて表現するとよいでしょう。
見える部分と見えない部分は、氷山のイラストを用いて以下のように整理してみると分かりやすいです。
また、日本と海外ではローコンテクストかハイコンテクストかといったコミュニケーションの違いも存在します。
それぞれの文化の特徴について、具体例も交えつつ整理することも大切です。
コミュニケーション研修ならアルーにお任せください
それぞれの状況に合わせたコミュニケーション研修を実施するなら、ぜひアルーへお任せください。
アルーは人材育成を専門に手掛けている企業であり、アウトプット重視型の研修を実施しているため、研修を現場での実践へとスムーズに接続できることが特徴です。
本記事で紹介したような階層別コミュニケーション研修やテーマ別コミュニケーション研修などの実績も豊富にあります。
アルーの提供しているコミュニケーション研修は、以下のページから詳しくご覧ください。
コミュニケーション研修のプログラム詳細
ぜひ本記事で紹介した事例を参考に、効果的なコミュニケーション研修を実践してみてはいかがでしょうか。