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グローバル人材とは?定義・必要な能力・育成方法等をわかりやすく解説

​​​​​​グローバル人材とは、語学力やコミュニケーション能力が優れており異文化に合わせビジネス展開ができる人材です。求められるスキルを最初から持ち合わせた人材には、なかなか巡り合えないため、採用や育成をする必要があります。そのなかでも、自社の海外ビジョンに合わせた人材を育てられる育成は、中〜長期的に見ると強みとなります。

そこで、本記事ではグローバル人材の定義や必要な能力(スキル)、育成方法を解説します。グローバル人材の育成事例も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。


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目次[非表示]

  1. 1.グローバル人材とは?
  2. 2.グローバル人材が必要な理由
  3. 3.グローバル人材に必要な経験・スキルは?
  4. 4.グローバル人材の育成と採用を比較する
  5. 5.グローバル人材の育成方法7ステップ
  6. 6.グローバル人材育成の成功事例
  7. 7.グローバル人材の育成ならアルーにお任せください


グローバル人材とは?

グローバル人材とは、語学能力やコミュニケーション能力が優れており異文化に合わせてビジネス展開できる人材のことです。

文部科学省では、グローバル人材の定義を以下のように述べています。

グローバル化が進展している世界の中で、主体的に物事を考え、多様なバックグラウンドをもつ同僚、取引先、顧客等に自分の考えを分かりやすく伝え、文化的・歴史的なバックグラウンドに由来する価値観や特性の差異を乗り越えて、相手の立場に立って互いを理解し、更にはそうした差異からそれぞれの強みを引き出して活用し、相乗効果を生み出して、新しい価値を生み出すことができる人材。

引用:文部科学省「グローバル人材の育成について」


総務省においても同じ定義を使用しています。
上記の定義を読み解くと、日本企業におけるグローバル人材とは海外進出するために世界を視野に入れ、積極的にコミュニケーションを取り、立ち上げから運用まで実行できる人と言えます。

グローバル人材とならび、「グローカル人材」という言葉もよく聞かれるようになりました。グローカル人材については以下の記事をご覧ください。

グローカル人材とは?必要なスキルや育成方法・事例をご紹介


グローバル人材が必要な理由

グローバル人材が必要な理由としては、日本市場が縮小傾向にあり、海外での事業展開が収益向上のかなめになるからです。
昨今、日本で生活をしていても海外の企業が日々の生活に浸透してきています。たとえばInstagramやXなどのSNSや、iPhoneでお馴染みのAppleも海外の企業です。
インターネットの普及もあり、海外企業は日本人にとって身近になりました。
その分日本の国内総生産は縮小傾向にあり、今後海外を視野に入れなければ企業成長も低迷しかねません。
そのため海外の文化に理解があり、協調性と積極性を持ち合わせた語学力のある人材が必要です。

今後、企業の利益拡大はもちろん日本の経済を安定させるためにも、語学能力やコミュニケーション能力が優れており、異文化に合わせてビジネス展開できる人材が必要なのです。

グローバル人材の必要性についての詳細は、以下の記事をご覧ください。

グローバル人材はなぜ必要?背景やメリット、育成手法を解説


グローバル人材育成体系構築の7つのポイント


グローバル人材に必要な経験・スキルは?

①グローバル人材に求められる要件とスキル

グローバル人材育成推進会議による定義では、グローバル人材に求められる要素として以下の3つを挙げています。


  • 語学力・コミュニケーション能力
  • 主体性・積極性、チャレンジ精神、協調性・柔軟性、責任感・使命感
  • 異文化に対する理解と、日本人としてのアイデンティティー


引用:首相官邸「グローバル人材育成推進会議 審議まとめ」

グローバル人材には上記以外にも、以下のような能力が求められます。


  • 異文化対応能力
  • 語学力
  • コミュニケーション力
  • 経営基礎力
  • ビジネススキル
  • マインド
  • マネジメント力
  • リーダーシップ
  • リベラルアーツ


グローバル人材育成体系構築の7つのポイント


グローバル人材の育成と採用を比較する

グローバル人材を確保する方法として「採用」と「育成」があります。
採用と育成、それぞれのメリット・デメリットは下表の通りです。


採用

育成

方法

グローバルビジネス経験がある人材を募集する

社員の中から候補者を選定・育成する

メリット

  • 即戦力になる
  • 教育のコスト削減につながる
  • 自社の経営指針にマッチする
  • 社内のナレッジが蓄積される

デメリット

  • 採用コストがかかる可能性がある
  • 最適な人材がすぐに見つからない
  • 研修により人件コストや時間的コストがかかる

上の表の通り採用は即戦力になる反面、すぐに見つかる保証はありません。
一方、グローバル人材を社内で育成できれば、人的コストや時間的コストはかかるものの、中〜長期的な視点では大きな強みになるでしょう。


グローバル人材育成体系構築の7つのポイント


グローバル人材の育成方法7ステップ

本章では、グローバル人材の育成方法を解説します。ステップごとに解説するので、ぜひ参考にしてください。


Step1.海外ビジョンや戦略を明確にする

始めに自社の海外ビジョンや戦略を明確にします。
海外ビジョンや戦略を明確にしないと、どのようなグローバル人材が必要なのか定まらないためです。

海外進出する目的を定め、目的に対してどのような戦略を立てていくかを検討します。
たとえばコスト削減のために海外工場を作る場合は、専門知識がある技術者のグローバル人材が必要です。一方、新規開拓として海外店舗を設けるのであれば海外マネージャーが必要でしょう。
このように、海外のビジョンや戦略によって必要なグローバル人材が異なるため明確にしていく必要があります。

また海外ビジョンが明確になったら、グローバル人材推進担当部門を作ります。担当部門を作ることにより業務が効率化し、専門的な知識を取り入れながら推進できるからです。


Step2.人材像を定義する

海外ビジョンが明確になったら、ビジョンや戦略を基に人材像を定義します。
海外ビジョンや戦略を基に人材像を定義すると、ビジョン実現のために必要なグローバル人材が明確になるからです。

必要なスキルや能力をリストアップし、グローバル人材推進担当部門で認識を共有しながら確認していきます。
また人材像を定義していく中では、ダイバーシティも意識しなければなりません。ダイバーシティとは「多様性」のことで、人種や性別、文化・宗教・習慣など自身とは異なる価値観を認め、ビジネスに結びつけることです。
たとえば、人材像を定義する際には、人種や性別を分け隔てなく定義し、育成候補者を見つけるようにしましょう。多様な人材を育成候補者とすることで、新しいアイデアが生まれやすいからです。
既に海外拠点がある場合は、現地スタッフなども視野にいれ人物像を定義すると良いでしょう。
上記のように、グローバル人材は男性や日本人だけという固定観念を捨てるだけで、企業にとって大きな利益となります。


Step3.グローバル人材に求められる要件を明確にする

人物像の定義が終わったら、グローバル人材に求められる要素を明確にします。前章のグローバル人材で求められるスキルでも詳しく紹介した通り、グローバル人材に求められる要素は幅広いためです。

自社にあったグローバル人材は、どのような要素を持っていて欲しいかを検討します。
獲得してほしいマインドやスキルなどを決め、最終的に育成後どのような人材になっていて欲しいかをより細かく設計していきます。企業が時代の変化とともに変わるように、求める人材もその時々で変わってきます。そのため、定期的に求める要素を検討していきましょう。


Step4.育成体系を策定する

続いて、現状のグローバル人材における育成体系を把握し、策定します。育成体系を把握し現状の課題を基に策定すれば、自社に最適な育成体系が作れるからです。

企業の予算や海外進出の方針によっても、育成体系は変わってきます。グローバル人材育成体系を一から構築する方法もあれば、既存の階層別研修の体系図にグローバル人材育成をプラスする方法もあるでしょう。
グローバル人材育成体系は、海外ビジョンや予算・人材像など、自社に合った育成体系を策定しましょう。


Step5.候補者を選定する

次に、候補者を選定していきます。
グローバル人材候補者を選定する際、確認するべき点は以下の2つです。


  • 語学力があるか
  • 異文化対応能力があり仕事の成果がでているか


上記2点の中でも異文化対応能力があり仕事の成果が出ている人材を、優先的に育成するのがおすすめです。

選定する際は、人事評価システムを基に選出します。その後、同じ部署の社員への聞き取りや本人との面談を行い、勤務状況や性格などを細かく確認していきましょう。

求めるグローバル人材像に当てはまる社員がほとんどいない場合も珍しくありません。その場合、中長期的な育成を行なうことを前提に複数の人材をリストアップしましょう。

グローバル人材育成体系構築の7つのポイント


Step6.育成施策を決定する

候補者がきまったら、育成施策を決定していきます。
育成施策は候補者の課題に合わせて、検討しましょう。たとえば語学力が課題の候補者には、語学研修をみっちり行います。そのほか異文化に対するコミュニケーション能力が備わっていないのであれば、文化によって異なるプロジェクトの進め方やコンタクトの取り方などを研修し理解を深めます。

育成施策を誤ると求めているグローバル人材が育たないため、個別の課題をよく確認しておきましょう。


Step7.育成施策を実施しながら候補者をアサインする

育成施策が決定したら育成しながら、候補者を現場へアサインします。
アサインは、より候補者が活躍しそうな現場を選択するよう心がけましょう。

語学力・異文化対応能力・実務能力全てが備わっている候補者はほとんどいませんが、育成をしていく上で徐々にスキルアップできる可能性もあります。
特に語学力は育成により上達する可能性が高いため、育成状況を見ながら海外派遣をすると良いでしょう。

グローバル人材の育成ステップについて、詳しくは以下の記事で解説しています。

関連記事『グローバル人材の育成ステップと手法・注意点を解説【事例あり】



グローバル人材育成の成功事例

海外ビジョンがある企業にとって、グローバル人材育成は重要です。そこで、本章ではグローバル人材育成の成功事例を紹介します。


【帝人株式会社】新入社員向け海外派遣研修

帝人株式会社では、新入社員向けの海外派遣研修をベトナムや中国、タイ・インドネシアで行いました。
新入社員という早い段階で海外派遣研修をする理由として、以下の目的があります。


  • 海外におけるビジネス体験をして多様性を肌で感じるため
  • 事前準備と信頼関係があれば、一定の成果が出る体感を早期に持てるから


研修内容としては、フィールドワークやビジネスパーソンへのインタビュー・ディスカッション、プレゼンテーションなどを実施します。英語が苦手な新入社員でも、積極性を養い成功体験を積んで、今後のステップアップが図れるためです。
実際に体験した新入社員研修のインタビューを含む、詳しい内容は下記ページよりご覧ください。
導入事例:帝人株式会社様


【株式会社三菱UFJ銀行】ビジネス英会話トレーニング「ALUGO」導入事例

株式会社三菱UFJ銀行では、ビジネス英会話トレーニング「ALUGO」と「ALUGO BOOT CAMP」を導入しています。
「ALUGO」とは、すき間時間で語学力を磨ける英会話トレーニングのことです。「ALUGO BOOT CAMP」は、フィリピンで2カ月間語学研修を行なうプログラムです。

「ALUGO BOOT CAMP」では、普段の業務から離れて毎日マンツーマンレッスンを受けられたり、フィリピンの生活を体験してダイバーシティを身につけるきっかけになったりします。現在、英会話トレーニングを実施した候補生は、グローバル人材として成長しています。

詳しい事例内容やインタビュー内容は、以下のページをご参考ください。
導入事例:株式会社三菱UFJ銀行様


【株式会社ヤクルト本社】グローバル人材の育成体系構築事例

海外39の国と地域で事業展開をしている株式会社ヤクルトでは、現地販売に力をいれておりグローバル人材の育成が課題です。
そこで、一からグローバル人材の育成体系の構築を行なったところ、20人程度だった育成候補者が100人以上に増加しました。より多くの人材をグローバル人材として育成することができています。

現在、グローバル人材の育成体系が整ったことで、他部署間も連携が取りやすくなりました。
詳しい内容は、以下の記事をご覧ください。
導入事例:株式会社ヤクルト本社様

そのほかにも、グローバル人材育成の成功事例を掲載しています。ご興味のある方は、以下の導入事例をご覧ください。
アルーが支援した企業様の成功事例


グローバル人材育成体系構築の7つのポイント


グローバル人材の育成ならアルーにお任せください

グローバル人材とは、語学力やコミュニケーション力が優れており異文化に合わせてビジネス展開できる人材のことです。グローバル人材には、語学力だけでなく協調性や積極性といったマインド・マネジメント力・ビジネススキルなども欠かせません。また、グローバル人材が欲しい場合は採用か育成どちらかを検討します。中期的に考えるのであれば、育成体系を構築し自社内でグローバル人材を確保できるように整えていくのがおすすめです。
 
一方、グローバル人材の育成に力を入れたいけれど、どのような展開をすれば良いかお悩みの方もいるでしょう。上記のようなお悩みをお持ちの方は、アルーにお任せください。アルーでは、海外経験豊富な人材育成コンサルタントがサポートをし、育成体系の構築から育成施策までサポートします。
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グローバル人材育成体系構築の7つのポイント

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20年以上、企業向けに人材育成コンサルティングや研修を提供してきた。新入社員・管理職といった階層別研修や、海外駐在員やグローバルリーダーなどのグローバル人材育成、DX人材育成に強みを持つ。その実績は取引企業総数1400社以上、海外現地法人取引社数400社以上に及ぶ。京都大学経営管理大学院との産学連携など、独自の研究活動も精力的に行っている。
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