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チームビルディングとは?目的やプロセス、具体的な手法を解説

​​​​​​チームビルディングとは、個々の力を最大限に発揮しメンバー同士が信頼しあいながら目標達成できるチームを作り上げることです。
チームビルビルディング理論として「タックマンモデル」があり、段階を経て良いチームができあがります。実際のチームの段階を理解し、段階に合わせた手法でチームビルディングをしていかなければなりません。一方、チームビルディングの手法が分からずどのような対策を取れば良いか分からない方もいるでしょう。

そこで本記事では、チームビルディングの目的やプロセス、具体的な手法を解説します。より良いチームを組織内で増やすために、ぜひ参考にしてください。


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目次[非表示]

  1. 1.チームビルディングとは?
  2. 2.2.チームビルディング理論「タックマンモデル」について
  3. 3.チームビルディングに必要な3要素
  4. 4.チームビルディングの具体的な手法
  5. 5.チームビルディング研修ならアルーにお任せください


チームビルディングとは?

チームビルディングとは、目標達成のために一致団結できるチームを作り上げることです。
チームビルディングを実施すれば、個人の能力を最大限に発揮しメンバー同士が信頼し支えあうことで、相乗効果をもたらしてくれます。

チームを結成しても、お互いが個々の業務を淡々とこなしているだけでは付加価値はつきません。一方チームビルディングを実施すると、コミュニケーションが促進されるため、メンバー間の信頼関係が生まれ、団結しやすくなるといったメリットがあります。
結果、目標達成に向けて個々が最大限の力を発揮して、業務の効率化が進んだり難しいプロジェクトが達成できたりします。

お互いのスキルを活用し、苦手分野はチーム内で補っていけば企業を支える強いチームが完成するのです。


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2.チームビルディング理論「タックマンモデル」について

	タックマンモデル

チームビルディングを実施する際、役立つ理論として「タックマンモデル」があります。
「タックマンモデル」とは、チームの成長段階を5段階に分けたモデルのことです。
本章では、それぞれの時期にチームはどのような状態なのか順番に解説します。


1.形成期

形成期とは、チームが形成されたばかりの状態のことです。
チームメンバーがお互いの性格やスキルなども分からないため、遠慮しあったり不安や緊張感があったりします。

個人の目標だけでなく、共通の目標も定められていない場合があり、チームメンバーがリーダーの指示待ちをして自分から行動はしません。
和やかな雰囲気が見られる場合もありますが、お互いのことを知っているわけではないためチームワークはない状態です。


2.混乱期

混乱期とはチームが結成されて少し経ち、それぞれの違いに気付いた状態のことです。
チームの目標が定まり個々が目標に動き出す中で、自分のイメージする行動と違う行動をするチームメンバーに気付き、お互いの意見がぶつかり合います。

ぶつかりあう内容は、業務内容だけでなく人間関係や意見の食い違いなどでも発生する場合もあるでしょう。
また、チーム内での上下関係を意識して、意見があるのにも関わらず意見が言えないメンバーもでてきます。意見や不満があるのにも関わらず、心の中にしまっているため相手は気付きません。チーム全体が意見を言わなければ、次のステージには進めないので注意しましょう。
また、この時期は一時的にチーム全体のモチベーションが下がりやすい傾向にあることにも注意が必要です。


3.統一期

統一期とは、目標に向かって各メンバーが役割を認識し統一感が生まれてきた状態です。
混乱期で意見を言い合い統一感が生まれ、それぞれのメンバーのスキルや特徴をお互いが理解し始めるのも統一期のタイミングです。

メンバーは個々の役割を理解するだけでなく、行動に責任を持つようになってきます。またチームとしての愛着が沸き始めてくるでしょう。
チーム内で相手を尊重しあいながら意見を出し合うことで、チーム内の活性化が始まります。


4.機能期

機能期とは、チーム内で結束力が生まれお互いがサポートしあい、相乗効果が生み出される状態です。
形成期では指示待ちだったメンバーも、機能期になれば率先して動き出すようになります。

たとえば他のメンバーが苦手な分野を手伝ったり、他のメンバーの動きを推測し業務効率が上がる方法で先回りし業務をこなしたりし始めます。
チームメンバー全員の性格やスキル・行動を理解したうえで、メンバー全体が動きやすい状態が形成されてくるでしょう。このように機能期では、チームメンバーへの信頼感も厚く、チーム全体で成果が生み出されます。


5.散会期

散会期とは、目標が達成しチームが解散する状態のことです。目標が達成して、チーム全体で振り返り、讃えあうのもこの時期です。
チームメンバーによっては新しいチームに入り直し、違う目標に向かって行動し始める者もでてきます。契約やメンバーの状態によっては、退職や異動を検討するメンバーもいるでしょう。


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チームビルディングに必要な3要素

チームビルディングに必要な要素は、主に以下の3つです。


  • チーム目標を明確化する
  • チームメンバーの役割を明確化する
  • リーダーシップをとる


順番に解説します。


1.チーム目標の明確化

チームビルディングを成功させるには、チーム目標の明確化が大切です。
チーム目標を明確化し、チーム内で認識をすり合わせると「タックマンモデル」の混乱期を早く抜け出せるからです。

メンバー内で共通の目標認識がされないまま業務をこなしていると、団結力は生まれず向かうべき道が分からないままになります。
一方、チームメンバー内での理解された目標があれば、目標を達成しようとするモチベーションが保たれます。

混乱期にチームでディスカッションを行い、課題に対して取り組むべき目標を意見し合いながらすり合わせていくと、より効果的です。意見を出し納得した目標であれば達成しようという気持ちも高まります。その結果、混乱期を早く脱し統一期に入るでしょう。


2.チームメンバーの役割の明確化

チームビルディングでは、チーム目標だけでなくチームメンバーの役割を明確化する必要もあります。
自身のポジショニングを理解することで、責任感や使命感が生まれ、より業務に集中しやすくなるからです。
また個々がそれぞれに業務をこなすのではなく、メンバーの役割が可視化されることで、指示しやすいのはもちろん結束力も固まり機能期に到達しやすくなります。


3.リーダーシップ

リーダーがチームをまとめるためにリーダーシップを発揮することも大切です。
リーダーがチームメンバーのまとめ役になることで、より早く機能期に到達できるからです。

たとえば形成期では、コミュニケーションが取れる機会をリーダーが作れば、早くにチームが打ち解けられます。また個性を潰さないような配慮をすることで、チームメンバーそれぞれが個性を活かし、のびのびと仕事ができるようになるでしょう。

そのほか混乱期では、ディスカッションをする場所を提供するのも良いでしょう。定期的な意見の場を設け尊重しあえる機会ができれば、モチベーションが下がりにくく結束しやすくなります。

統一期や機能期でも個々の特性を理解し気を配ることで、メンバーが働きやすい環境となり、貢献したい大切なチームという認識をメンバーそれぞれが持てるようになるでしょう。


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チームビルディングの具体的な手法

チームビルディングの手法としては、以下の3つが取り入れやすく、おすすめです。


  • メンバーの心理的安全を確保するための環境整備
  • 1on1ミーティングの実施
  • ゲームやアクティビティの実施


順番に解説します。


メンバーの心理的安全性を確保するための環境整備

チームビルディングの具体的な手法として、心理的安全性を確保するための環境配備が大切です。
心理的安全性とは、チームメンバーが不安を感じることなく自分の意見を言ったり行動したりできる心のゆとりのことを指します。

心理的安全性を確保する方法として、ルール作りやバリュー作成が最適です。
心理的安全性を確保するルールの一例を、見てみましょう。


  • 相手が発言しているときは、否定しない
  • 意見には、感謝したり拍手を送ったりする


どんなにスキルが高いメンバーが集結していたとしても、意見を否定され続けたりリーダーの指示に口出しできなかったりすれば、心理的安全は確保できません。心理的安全性が確保されないと、スキルが高いメンバーが揃っていても、実力を発揮できないので注意しましょう。

ささいな発言であっても、皆が意見交換をして互いに協調性を保てるチームであれば、失敗を恐れず何事にも挑戦できるチームが作りあげられます。

また、リーダーとメンバーが密にコミュニケーションを取り、風通しの良い環境を作ることも大切です。
守ってくれる仲間がいて発言しても尊重してもらえるチームができあがれば、心理的安全性は確保されます。

心理的安全性について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
関連記事『心理的安全性とは?高める方法や人事が行うべき施策について


1on1ミーティングの実施

チームビルディングの手法として、1on1ミーティングの実施も大切です。
1on1ミーティングとは、リーダーとメンバーが1対1で実施するミーティングのことで、チーム内で困っていることや悩んでいることなどを話す機会が設けられます。
もちろんチーム内の話題だけでなく、体調面なども含めフランクな会話ができると良いでしょう。

普段リーダーにはなかなか言えない内容であったとしても、1対1であれば相談しやすい環境が整えられます。
1on1ミーティングができれば、風通しの良い環境を整えられるだけでなくコミュニケーションを図れるため、リーダーとメンバー間で信頼関係が築きやすいといったメリットもあります。
一方、1on1ミーティングを実施する場合は、定期的に実施しなければ信頼関係は築かれないので注意が必要です。
定期的に1on1ミーティングを実施することで、お互いの特性や性格を理解でき、メンバーの今の悩みを敏感にキャッチすることができます。

1on1ミーティングについて知識を深めたい方は、以下の記事もご覧ください。
関連記事『1on1とは?目的や意味がないと言われる理由、効果を高めるポイントを紹介!


ゲームやアクティビティの実施

チームビルディングには、チームの状態に応じたゲームや体験型アクティビティ、ワークショップ、ミーティングにおけるアイスブレイクなど、さまざまな手法があります。
具体的な例を6つ紹介しますので、参考にしてください。


チェックイン(形成期におすすめ)

チェックインとは、司会者の質問に対してチーム全員が一言ずつ発言するアイスブレイクです。
形成期など、お互いのことをまだ理解できていないタイミングに実施するのがおすすめです。

チェックインでは全員が話すため、話し出すハードルが低く、周りの雰囲気を和ませる効果が見込めます。
チェックインで質問する内容としては、仕事に関わるものでなくても問題ありません。

たとえば、以下のような質問であれば皆が簡潔に発言できるでしょう。


  • 「マイブームを教えてください」
  • 「今の気持ちを教えてください」
  • 「呼ばれたい名前を教えてください」


上記のように、発言が苦手な人でもハードルが低い質問をすれば、良いコミュニケーションを図れます。


マシュマロ・チャレンジ(形成期におすすめ)

マシュマロ・チャレンジとは、乾燥パスタやマシュマロ、ヒモ・テープなどを使用し、自立したタワーの高さを競うゲームです。
タワーを高くするには、チーム内での協力が必須です。形成期など、まだ一緒に仕事をしたことがない状態でマシュマロ・チャレンジをすれば、仲良くなるきっかけにもなります。

基本的なルールは、以下のとおりです。


  • 4人1チーム
  • 時間は18分
  • 足場はテープで固定してはいけない
  • 建てたタワーには、マシュマロを置く
  • 計測時も自立していなければならない
  • マスキングテープや紐、パスタは切ったり貼ったりして良い


マシュマロ・チャレンジでは決められた時間の中で、メンバーと試行錯誤しながら良い結果を導き出せる楽しいゲームです。
そのため、今後のチームビルディングにも役立つのです。


ワールドカフェ(混乱期におすすめ)

ワールドカフェは、話すテーマをひとつ決め落ち着いた場所で意見を出し合うワークショップのひとつです。

ワールドカフェを行うことで、新しい気付きを得られたり相手の意見を理解できたりします。
ワールドカフェで大切なポイントは、否定したり相手の会話を遮ったりしないことです。相手の意見を尊重し意見交換をすることで、協調性が生まれチームビルディングでも大切な傾聴する心を養えます。


NASAゲーム(混乱期におすすめ)

NASAゲームとは、チームメンバーのコンセンサスを取りながら進めていくゲームです。

ゲーム内容は以下の通りです。

設定


  • 宇宙船が故障し、200キロ離れた場所に不時着した
  • 15アイテムが残っており、アイテムの優先順位を審議しながら決める


続いて、ゲーム内にでてくる15個のアイテムは、以下の通りです。


  • 宇宙食
  • 照明弾
  • 方位磁石
  • パラシュート
  • 水19リットル
  • 月面用の星座表
  • 箱に入ったマッチ
  • 酸素ボンベ(2本)
  • 粉ミルク(1ケース)
  • 45口径ピストル(2丁)
  • 注射器の入った救急箱
  • 15mのナイロン製ロープ
  • 太陽電池のFM送受信機
  • 自動的に膨らむ救命ボート
  • ソーラー発電式の携帯用ヒーター


意見が違うメンバー同士が、相手の声に耳を傾けひとつの回答を導き出す必要があります。NASAゲームではコミュニケーション能力を高められる効果も見込めます。


謎解きゲーム(機能期におすすめ)

謎解きゲームとは、制限時間内で謎を解いていくゲームです。
4〜6人程度のチームに分かれ、直感で問題を解いていきます。
謎解きゲームを提供している企業もあり、屋内屋外どちらでも楽しめます。

謎解きゲームの内容によっては、個人では達成できない問題もあるため、チームワークを高めるのに役立ちます。

チームビルディングにおすすめのゲームやアクティビティについては、以下の記事でも解説しています。
関連記事『【事例あり】チームビルディング研修の目的やおすすめのゲームを紹介


オンラインの場合

オンラインの場合は、なかなかコミュニケーションが取りにくくチームビルディングの実施が難しいといった課題があります。
オンラインで不足しがちなコミュニケーションを活性化させるためにも、ゲーム形式でチームビルディングを実施するのがおすすめです。

具体的なゲームについては、以下の関連記事で紹介していますので参考にしてください。
関連記事『オンラインチームビルディングにおすすめのゲームと事例を紹介


テレワークだからこそ活きる!社員のつながりが生まれるチームビルディング


チームビルディング研修ならアルーにお任せください

チームビルディングとは、目標達成のために一致団結できるチームを作り上げることです。チームビルディングには、タックマンモデルというチームの成長段階があり、段階を経て良いチームが作り上げられます。そのため段階に合った手法を用いて、成長させていかなければなりません。

チームビルディングを実施したいけれど、研修の方法や関わり方などが分からず実践できないチームもあるでしょう。
そのようなお悩みをお持ちの方は、ぜひアルーにお任せください。アルーでは、課題に合わせたオーダーメイド研修の提供が可能です。
1on1ミーティングを始め、さまざまなチームビルディング研修の手法をサポートできます。受講者数80,000人以上の人材育成研修を行っているアルーにぜひご相談ください。
またアルーのチームビルディングに関する資料は、以下のページよりダウンロードいただけます。

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アルー株式会社
アルー株式会社
20年以上、企業向けに人材育成コンサルティングや研修を提供してきた。新入社員・管理職といった階層別研修や、海外駐在員やグローバルリーダーなどのグローバル人材育成、DX人材育成に強みを持つ。その実績は取引企業総数1400社以上、海外現地法人取引社数400社以上に及ぶ。京都大学経営管理大学院との産学連携など、独自の研究活動も精力的に行っている。
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