
【事例あり】チームビルディング研修の目的やおすすめのゲームを紹介
近年、企業においてチームビルディング研修が注目を集めています。
リモートワークの普及によりメンバー同士のコミュニケーション方法が変化したり、メンバーのダイバーシティが進んだりする中で、効果的なチームビルディングはますます重要となっており、組織を構築する上で非常に重要な要素です。
今回は、チームビルディング研修の目的やおすすめのゲームを紹介し、実際に活用された事例を交えながら、チームメンバー同士の信頼関係を深めるための方法を解説します。
目次[非表示]
- 1.チームビルディングとは
- 2.チームビルディング研修の種類・施策
- 3.チームビルディング研修で使えるゲーム・アクティビティ
- 3.1.チェックイン
- 3.2.自己紹介:私の好きなもの
- 3.3.みんなで当てよう!3択クイズ!
- 3.4.今だから話せる恥ずかしい〇〇
- 3.5.今こそ話したい〇〇
- 4.チームビルディングが必要な理由
- 5.チームビルディングが求められる時代的な背景
- 6.チームビルディングができない理由
- 6.1.チーム目標が明確でない
- 6.2.メンバーの役割が明確でない
- 6.3.リーダーシップを持つメンバーがいない
- 7.チームビルディング研修のメリット
- 7.1.組織の結束力を高め、生産性を向上させる
- 7.2.相互理解を深める
- 8.チームビルディングの対象者と目的
- 8.1.タックマンモデルとは
- 8.2.形成期の特徴とおすすめのチームビルディング研修
- 8.3.混乱期の特徴とおすすめのチームビルディング研修
- 8.4.統一期の特徴とおすすめのチームビルディング研修
- 8.5.機能期の特徴とおすすめのチームビルディング研修
- 9.チームビルディング研修に盛り込みたい内容・テーマ
- 9.1.自己理解と他者理解
- 9.2.傾聴力
- 9.3.相手を尊重する力
- 9.4.フィードバック力
- 9.5.リーダーシップ・主体性
- 10.チームビルディングをオンラインで行った事例①
- 10.1.状況と実施目的・企画方針
- 10.2.行った取り組み
- 10.3.ワークショップ後のメンバーの声
- 11.チームビルディングをオンラインで行った事例②
- 11.1.状況と実施目的・企画方針
- 11.2.行った取り組み
- 11.3.ワークショップ後のメンバーの声
- 12.チームビルディング研修ならアルーにお任せください
チームビルディングとは
チームビルディングとは、チームメンバーが目標達成のために協力して働くための力関係や信頼関係を築くための取り組みのことです。
効果的なチームビルディングを実施することで、チームメンバー同士のコミュニケーションや協調性が向上し、目標達成に向けての意識統一や業務効率化が図られます。
また、チームビルディングによって、各メンバーがお互いの強みや弱みを理解することができ、それに応じた業務分担や役割分担ができるようになるため、企業に必要な取り組みです。
チームビルディング研修の種類・施策
チームビルディング研修と言っても、さまざまな種類や施策があります。自社の組織や対象者に合った方法を模索して試してみるのが良いでしょう。
チームビルディング研修の種類や施策には、以下のようなものがあげられます。
- ゲーム形式
- アクティビティ形式
- オンライン形式
1つずつどのように行うのかをご紹介します。
ゲーム形式
ゲーム形式のチームビルディングは、チームメンバーが楽しみながら協力し、共同目標を達成することを目的とした研修方法です。
様々なゲームを通じて、チームワーク、コミュニケーション、創造性、問題解決能力などを向上させます。
例えば、ボードゲームやロールプレイングゲームなどでコミュニケーションを活性化させ、ゲームを楽しむ中で自然とお互いを知ることができます。
ゲームという遊びの場なのでプライベートな一面を見ることもでき、「堅苦しい人だと思っていたけど、話してみると明るい人なんだな」「怖い人だと思ってたけど、負けず嫌いなだけなのか」と、メンバーの新たな一面を発見できることもあるでしょう。
ゲーム形式のチームビルディングはチームメンバーのモチベーションを高め、ストレス解消にもなるため、有効な研修手法として多くの企業で採用されています。
アクティビティ形式
アクティビティ形式のチームビルディングは、チームメンバーが集まって、実際に体を動かしたり協力したりすることで、コミュニケーションや協調性を養成する方法です。
例えば、チームで合宿をしたり、旅行に行ったり、軽いスポーツをすることが挙げられます。
アクティビティ形式は、ゲーム形式と比べてよりリアルな環境で、より深い関係性を築くことができるため、チームのメンバー同士の信頼関係や協力関係を構築するのに最適です。
また、アクティビティ形式は、チームメンバーの健康やストレス解消にもつながり、チーム全体のモチベーションを高めることができます。
しかし、アクティビティ形式は、時間や費用がかかる場合が多く、事前に綿密な計画を立てる必要があります。
オンライン形式
オンライン形式のチームビルディングは、リモートワークや遠隔地にいるメンバーとのコミュニケーションを強化するために最近注目を集めています。
ビデオ会議システムを使用し、コラボレーションやゲームを通じてチームの協調性やコミュニケーションスキルを向上させるのに効果的です。
例えば、オンラインで実施できるクイズやディスカッション、ブレーンストーミングセッションなどがあります。
また、オンライン形式では時間と場所の制約が少ないため、柔軟なスケジューリングが可能です。
ただし、ビデオ会議の技術的な問題やオンライン上でのコミュニケーションのハードルなど、リモートでのコミュニケーションには課題もあるため、事前の準備や配慮が必要です。
オンラインでのチームビルディングについてまとめました。
チームビルディング研修で使えるゲーム・アクティビティ
では、チームビルディング研修におすすめのゲームやアクティビティを5つご紹介します。
- チェックイン
- 自己紹介:私の好きなもの
- みんなで当てよう!3択クイズ!
- 今だから話せる恥ずかしい〇〇
- 今こそ話したい〇〇
どれも楽しくチームビルディングを行うことができます具体的な進め方や得られる効果について詳しく解説します。
チェックイン
「チェックイン」はチームビルディング研修でよく使われるアクティビティの1つであり、特に初対面の人同士が集まる場合やグループ内での緊張感をほぐす場合に効果的です。
テーマを一つ決め、研修の冒頭でメンバー一人ひとりが数分テーマについて話します。「今の率直な気持ち」や「最近あった楽しかったこと」など、誰もが話せるテーマにするとよいでしょう。
チェックインで一人一人が話すことで、誰が参加しているのかを認識し、その後の研修をスムーズにする効果があります。
自己紹介:私の好きなもの
参加者が自分自身を他のメンバーに紹介し、自分の好きなものや興味を共有することを通じて相互理解を深めることを目的としています。
このアクティビティは、お互いをより深く理解したい際に取り入れるとよいでしょう。部署に新しいメンバーが配属された、新入社員が配属された、といった際のチームビルディング研修におすすめです。
チームメンバーはお互いをより深く知ることができ、その結果、チームの結束力と生産性を向上させることができるでしょう。
みんなで当てよう!3択クイズ!
みんなで当てよう!3択クイズは、自分のことで3択クイズを作り、お互いに当てあうゲームです。参加者が自己紹介や自分の興味関心を共有し、互いに理解を深めることを目的として行われます。
例えば、
- 私は、絶叫マシーンが好きだ
- 私は、片付けが好きだ
- 私は、ロックミュージックが好きだ
などのクイズを作成し、2つは本当のこと、1つはウソのことを混ぜます。
聞き手は、ウソの選択肢だと思うものに手を上げて当てあいます。
聞き手は自由に質問・コメントをしても良いので、自然にコミュニケーションが生まれ、相手の趣味嗜好などを知ることができます。
今だから話せる恥ずかしい〇〇
チームメンバー間の信頼関係を深めるためのゲームです。
参加者がこれまでに経験した過ちや失敗、恥ずかしい出来事など、本音で話すことで、お互いの人間性や性格、価値観などを知ることができます。
これにより、相手をより深く理解することができ、互いの間に強い結束力を生み出すことができます。
新しいメンバーが増えた部署や、普段は業務の話ばかりでなかなか打ち解けられていないチームに最適なゲームです。
チームメンバー間の信頼関係を高め、より良いチームワークを発揮するのに効果的です。
今こそ話したい〇〇
「今こそ話したい○○」は、自分の楽しかったことやうれしかったことなどを共有し、お互いを理解しあうことを目的として行われるゲームです。
まず、これまでの人生で「うれしい」「誇らしい」「達成した」「夢中になった」「没頭した」ときの話を思い浮かべます。この時、テーマは仕事に絞っても、人生全体のことでもかまいません。
話し手はその経験を聞き手に話します。聞き手は話し手のエネルギーを一緒に感じながら話を聞きます。
このゲームは、新しいメンバーが加わった際に、お互いの考え方や価値観を知るためにも有効です。
また、このゲームを通じて自分自身の気持ちを整理し、相手に伝えるためのコミュニケーション力も養うことができます。
チームビルディングが必要な理由
チームビルディングがなぜ企業に求められているのか、3つの理由を説明します。
個人のパフォーマンスを最大化するため
メンバーがそれぞれ自身の業務を遂行することに集中すると、他のメンバーに自身の業務状況を共有したり、業務に対して意見を言い合ったり、協力したりする環境ではなくなってしまう可能性があります。このような環境では、メンバーはチームに対する帰属意識や貢献意識を持てない状況になってしまいます。すると、業務へのモチベーションが保てなかったり、メンタル面で不調になってしまったりすることもあります。
メンバーがモチベーション高く、意欲的に業務に取り組むためには、まずは心理的安全性の高いチームを作っていく必要があります。心理的安全性の高いチームでは、忌憚なく意見を言い合い、分からないことやできないことを素直に共有できます。そのため、チームとしての生産性も向上します。チームビルディングの一貫として心理的安全性の高いチームを作ることが、個人のパフォーマンスを高めるために欠かせません。
チームとしての成果を最大化するため
チームとしての成果をあげていくためには、メンバーが個性を発揮し、チームとしての相乗効果を生み出していく必要があります。そのためには、チームのビジョンについてメンバー全員が認識をそろえ、メンバー同士が互いに信頼して積極的に意見交換をする必要があります。ビジョンの実現に向けて、積極的に他の人を助ける協働関係ができていることが求められるのです。ビジョン共有や相互理解の機会として、チームビルディングの機会を設けることが増えてきています。
長期的に会社のパフォーマンスを最大化するため
メンバーがチームの目標やビジョン実現を理解できると、目標達成のために意欲的に働こうという意志が生まれます。そのような人材が増えれば、会社全体としてよい組織づくりができ、会社全体のパフォーマンス向上につながるでしょう。
会社全体のパフォーマンスを長期的に高めるための活動の一貫として、チームビルディングが注目されています。
チームビルディングが求められる時代的な背景
なぜ今、チームビルディングが求められるようになったのでしょうか。
チームビルディングが求められるようになった背景として、
- 企業のグローバル化・ダイバーシティが進んでいる
- コミュニケーション手段が変化している
- 労働人口の減少による生産性向上が求められている
という3つがあげられます。
グローバル化や多様化が進む現代社会において、人々がより多様な価値観や文化を持って生活するようになり、それに合わせた柔軟な対応力が求められています。
また、テクノロジーの進化により、ビジネスの仕組みやコミュニケーション手段が変わっています。
そのため、スムーズな情報共有やタスクの遂行には、チームメンバー間の信頼関係やコミュニケーション力が不可欠です。
また、業務の複雑化により、1人で完結できる業務は少なくなっており、複数人で協力して仕事を進めることが必要です。
このような背景から、効果的なチームビルディングがますます求められるようになっています。
チームビルディングができない理由
企業内でチームビルディングの必要性は高まっていますが、実際にはチームビルディングを取り入れようとしてもうまくいかないケースも多くあります。ここでは、チームビルディングが失敗する要因を解説します。
チーム目標が明確でない
1つ目は、チームの目標が明確ではないケースです。チームビルディングにおいては、チームの目標やビジョンは何か、それをメンバーはどのように捉えているかについて対話し、共通認識や相互理解をもつことが欠かせません。このプロセスを行なわずに関係構築や交だけを進めてしまうと、メンバーはどこに向かっていくべきかをイメージできず、何のためのチームビルディングの場なのかが分からないまま終わってしまいます。企画者も参加者も、「メンバー同士の関係を深めるだけでなく、チームの目標やビジョンについて考える場である」という前提を認識する必要があります。
メンバーの役割が明確でない
2つ目は、各メンバーの役割が明確になっていないケースです。日頃の業務において各メンバーの役割が決まっていないチームにおいては、メンバーが「チームの目標達成のために、自分はどんな役割を果たすべきか」をイメージしにくくなってしまいます。マネージャーが日頃からメンバーに担ってほしい役割や発揮してほしい強み・経験を伝え、お互い共通認識をもっておくことが重要です。チームビルディングの場においても、チームの目標達成にむけた自身の役割を具体的に考えることができるでしょう。
リーダーシップを持つメンバーがいない
3つ目にリーダーシップを発揮する人材が不足しているケースです。チームビルディングを行う上では、社員一人ひとりが主体的に組織に関わっていく意識が必要です。チームにこのような意識をもった人材が不足していると、チームビルディングが機能しません。チームビルディングはトップダウンに行うと失敗しやすいため、日頃からメンバーが発言しやすい機会を用意したり、メンバーの意見を取り入れながら、社員一人ひとりの主体性を養っていくことが必要です。
チームビルディング研修のメリット
チームビルディング研修は、チームメンバー同士の信頼関係を深め、協調性やコミュニケーション力を高めるための取り組みです。
たとえば、コロナ禍で社員同士が顔を合わせる機会がなかった場合などに実施すると効果的だという事例があります。製造業のA社では入社3年目の社員がまだ一度も対面で同僚や上司に会ったことがないという状況になっていました。チームビルディング研修を行ったことで、同期社員の顔・名前・人柄が一致し、仕事の悩みが相談できるようになりました。チームビルディング研修のワーク内で協働したことにより、一つのものを作り上げた達成感が出て、絆が強固になったようです。
ここからは、実際にチームビルディング研修によってどのようなメリットが得られるのかを解説していきます。
組織の結束力を高め、生産性を向上させる
チームビルディング研修による組織の結束力の向上は、チームメンバー同士の信頼関係の構築によってもたらされる効果の一つです。
研修では、チームメンバー同士がお互いを理解し、協力することで目標達成に向けた連携を強化することができます。
また、コミュニケーション力や問題解決力の向上も研修の効果の一つであり、チーム全体のパフォーマンス向上やストレス軽減にもつながり、組織の生産性を高めることができます。
結束力が高まることで、チームメンバー同士の情報共有や意見交換が円滑に行われ、業務プロセスの効率化につながります。
また、結束力が高まることで、チームメンバーのモチベーションも向上し、生産性が向上することが期待できます。
相互理解を深める
チームビルディングは、「他人同士でお互いに異なる価値観や立場を理解しあう」こと、つまり相互理解を深めることにもつながります。
同僚同士の横の関係や上司部下といった縦の関係、他部署といったナナメの関係など、どの関係性でも相互理解を深めることで、コミュニケーションを円滑に行うことができ、連携が取りやすくなります。
相互理解に関しては、以下の記事でも解説していますので、あわせてご確認ください。
『相互理解とは?組織における相互理解を促進する施策例を紹介』
チームビルディングの対象者と目的
チームビルディング研修の対象者は多岐にわたります。チームビルディングの対象と目的を決める際には、タックマンモデルを参考にするとよいでしょう。タックマンモデルを用いて、対象チームの状態を把握することで、チームの到達すべき目標を把握できます。
タックマンモデルとは
タックマンモデルとは、心理学者のブルース・W・タックマンが提唱したチームビルディングの考え方です。チームが形成されてから成熟するまでの間に、ぶつかりあったり規範が形成されたりすることで、チームは成長できるとする考え方です。チームが形成されてからの過程は4つに分けられ、それぞれ「形成期」「混乱期」「統一期」「機能期」と呼ばれています。
形成期→混乱期→統一期→機能期のすべてを経て、高い成果を出せる状態になっているチームが理想的です。
チームビルディング研修の対象者と目的を決める際には、タックマンモデルを用いてどの段階のチームを対象とするか、そのチームの到達目的をどこにおくかを決めるとよいでしょう。
形成期の特徴とおすすめのチームビルディング研修
形成期は、チームが形成されたばかりの状態を指します。まだメンバーがお互いのことを知らず、チームの共通の目標等も分かっていません。
形成期のチームに対しては、メンバーが互いに知り合えるようなチームビルディング研修が望ましいでしょう。
例えば、MBTIなどの自己理解メソッドを用いた研修がおすすめです。
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お互いの価値観や考え方の傾向を知り、会話や議論が生まれやすい状態を目指しましょう。
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混乱期の特徴とおすすめのチームビルディング研修
混乱期のチームは、目的や各自の役割と責任などについて意見を発するようになり、対立が生まれている状態です。混乱期のチームに大切なことは、ぶつかり合いを恐れず、お互いの考え方や価値観を発信することです。
チームビルディング研修では、メンバー同士が徹底的に話し合う時間を設けましょう。メンバー同士が率直に話し合えるようになるには、チームの心理的安全性が高まっている必要があります。
心理的安全性が十分でない場合には、次の記事を参考に心理的安全性を高める施策から取り組んでみましょう。
『心理的安全性とは?高める方法や人事が行うべき施策について』
統一期の特徴とおすすめのチームビルディング研修
統一期のチームは、共通の行動規範が確立された状態です。他のメンバーの考え方を受容し、目的や役割に対する認識が一致しています。これにより、チーム内の関係性が安定するようになります。
統一期から機能期に移行するためには、メンバーがより主体性を発揮して自律的に業務に取り組む必要があります。また、自身の業務だけでなくチーム全体や他のメンバーの業務・目標に目を向けた行動も求められます。
チームビルディング研修を実施する際には、メンバーの視座を上げられるよう、リーダーシップを磨くワークショップなどを実施するのがよいでしょう。
機能期の特徴とおすすめのチームビルディング研修
機能期に入ると、チームに結束力や連動性が生まれ、相互に支援ができるようになります。チームとしての成果も出始めているでしょう。
一方、なれ合いが発生し、問題の根本的な解決を図らず表面的な平和を維持しようという動きが見られるのも機能期の特徴です。
機能期のチームに対しては、チームの問題について改めてしっかり話し合う時間を設け、より高い成果を目指せる状態を目指しましょう。
チームビルディング研修に盛り込みたい内容・テーマ
チームビルディングに盛り込むべき内容は対象としている組織によって異なりますが、基本的には以下のような内容です。
- 自己理解と他者理解
- 傾聴力
- 相手を尊重する力
- フィードバック力
- リーダーシップ・主体性
しっかりテーマを練った上で、チームビルディング研修を行なっていきましょう。
自己理解と他者理解
チームビルディングの目的の一つであるメンバーの相互理解を深めるためには、自己理解と他者理解のプログラムを組み込むことがおすすめです。
まず、メンバーそれぞれが自分自身についてよく理解することから始めましょう。とは言え、自分自身がどのような人間なのかを客観的に判断することはなかなか難しいものです。そこで、チームビルディング研修では客観的に自身や相手の強み・特徴を明らかにできるツールを活用するのがおすすめです。
たとえば、Gallup社が開発した「ストレングスファインダー」では、質問に答えることで自分自身の強みを診断できます。また、心理学者ユングの考え方をベースとした「MBTI」もよく使われる自己理解のためのメソッドです。
▼アルーのMBTIを用いたワークショップについてはこちらからご覧いただけます。
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このようなツールを研修に取り入れることで、楽しみながら自己理解と他者理解を進めることができます。
傾聴力
傾聴力は、相手の話を理解し共感することができる能力であり、コミュニケーション能力を高める上で重要なスキルです。
チームビルディング研修においては、傾聴力を育むために、グループディスカッションやペアワークなどを通じて、積極的な聞き手になることや、相手の感情や立場を理解することを促すプログラムを盛り込むことが有効です。
また、傾聴力を高めるためのトレーニングとして、ストーリーテリングやフィードバック練習なども効果的です。
傾聴力が高まることで、チーム内でのコミュニケーションがスムーズになり、意見の共有や意思決定においてより良い結果を生み出すことができるようになります。
相手を尊重する力
「相手を尊重する力」はコミュニケーション能力の一つであり、チームビルディングにおいて重要なテーマの一つです。
このテーマを研修に盛り込むことでチームメンバー同士の信頼関係が構築され、コミュニケーションの円滑化が図られます。
具体的には、自分の意見を主張する際に相手の意見にも耳を傾けることや、相手の立場や気持ちを理解することが重要です。
研修では、ロールプレイやシミュレーションを通じて相手を尊重するコミュニケーションの方法を学び実践してもらいましょう。相手との関係性を良好に保ち、チームの生産性を高めるコツを身につけてもらえるでしょう。
また、相手を尊重する力はビジネスにおけるマナーの一つといっても過言ではないでしょう。相手を尊重する力を身につけることは、社員の社会人力向上にも繋がります。
フィードバック力
フィードバック力は、メンバーがお互いに適切なフィードバックを行うことで、相手の成長やチームの発展を促す力です。
具体的には、フィードバックの種類や方法、フィードバックをするためのコミュニケーションスキル、適切なタイミングなどを学びます。
また、受け取る側のスキルやマインドセットも重要です。
フィードバックを受け取ることで自己成長を促し、それがチーム全体の成長につながります。
研修では、フィードバックの具体的な方法や技術を学び、実践的な演習を通じてスキルアップすることを目指しましょう。
リーダーシップ・主体性
「リーダーシップ・主体性」をテーマとしたチームビルディング研修では、チームメンバーの中での役割を自覚し、主体的に行動する力を育成します。
具体的には、メンバー同士で互いの強みや弱みを理解し、相手の特性や能力を尊重しながら協調するためのコミュニケーションスキルを身につけることができます。また、自己理解をすることで自己管理能力の向上も見込めます。
また、リーダーシップについては、チームのビジョンや目標設定の重要性、リーダーとしての役割やリーダーシップスタイルの多様性について学ぶことで、チームメンバーが主体的に行動できるようになることが狙いです。
チームビルディングをオンラインで行った事例①
チームビルディングと聞くと、直接会って絆を深めることを想像しがちですが、オンラインでも行うことができます。
実際にオンラインでチームビルディングを行なったアルーの事例を紹介していきます。
状況と実施目的・企画方針
アルーの商品開発部ではある時期に組織が一新され、新体制となりました。この際にメンバーの多くが入れ替わったため、オンラインでのチームビルディングを行いました。
お互いに交流の機会がなかったメンバーもいたため、メンバー同士がお互いの人となりを知ることが大きな目的の一つです。また、部署の役割や歴史への理解も十分でなかったため、組織への理解を深めることも目的としました。
「メンバーの負担は極力減らし、楽しく実施できるアクティビティを準備する」ことを計画方針に掲げ、メンバーに「やることが増えた」「面倒くさい」と思われないように工夫を行いました。
行った取り組み
チームビルディングは、以下の流れで行いました。
- 主旨説明・チェックイン
- 自己紹介:私の好きなもの
- 部の歴史を知る
- チェックアウト
チェックインでは、テーマに沿って一言ずつ話をしました。「今の気持ちを天気で表すと?」、「最近あった楽しいことは?」などの問いをメンバー同士で問いかけます。
その後、お互いを知るために「私の好きなもの」をテーマに自己紹介を実施しました。
「部の歴史を知る」では、部の歴史を整理した資料を共有し、グループワークで意見交換を行いました。
ワークショップ後のメンバーの声
ワークショップ後には、
- メンバーのことを知ることができてうれしかった。もう一つのグループのメンバーの共有を聞いてみたい
- 入社前は知らなかった部の変遷を知ることができてよかった。現在、なぜこういった体制になっているのかが理解できた
などの声がありました。
ワークショップ後には、「私の好きなもの」シートを、部内の共通フォルダに格納し、閲覧できるようにしたり、「私の好きなもの」で知った共通のトピックでの雑談が増えたり、自分の仕事の成果物を共有し、承認のメッセージを送り合うようになるなど、コミュニケーションが活性化し、前向きな変化が生まれました。
チームビルディングをオンラインで行った事例②
次は、組織が形成されてから半年以上経った部署を対象とした、オンライン形式でのチームビルディングの事例です。
状況と実施目的・企画方針
組織が結成されてから約半年が経ち、経験の浅い社員が経験のある社員に質問をしたり全体会議で意見をしたりすることに躊躇しているという課題がありました。
このような状況を改善するため、社歴や経験の壁をこえて、より気軽に話しかけたり、意見を発信できる関係性作りを目的として行いました。
「組織の外部の人がファシリテーターを担当することで、企画者含む全員が公平に遠慮なく意思表明ができる場をつくる」ということを計画方針に掲げ、より開かれた場という認識を持ち、自己開示がしやすくなるように工夫をしました。
行った取り組み
行ったのは、オンラインでのクリスマスパーティーです。昼食を挟んで5時間ほどで、
- 主旨説明・チェックイン
- みんなで当てよう!3択クイズ!
- 今だから話せる恥ずかしい〇〇
- 今こそ話したい〇〇
- 対話 どう働いていたい?どんな場で働いていたい?
- チェックアウト
を行いました。
クリスマスパーティーという懇親会の要素を兼ねて開催したため、トナカイやサンタなどの被り物をしたり、部の費用で豪華なランチを宅配し、話をしながら一緒に食事も行いました。
ワークショップ後のメンバーの声
ワークショップ後には、
- メンバーの意外な一面を知った。メンバーのことを思っていたよりも知らないことに気づいた
- グループマネジャーも昔はそんなミスをしていたのかと知って、親近感が湧いた
- 部長・グループマネジャーが、忙しい中、自分たちのために、企画や昼食の手配などをしてくれたことに感動した
などの声があがりました。
また、ワークショップ後には全体会議でビデオをONにするメンバーが増え、全体で質問や意見を発信するメンバーが増えたり、小さな疑問もチャットなどで発信するようになったりと、良い効果が生まれました。
チームビルディング研修ならアルーにお任せください
り、社員のコミュニケーション能力を向上させることにつながります。
チームビルディング研修は、対象者や目的にあわせて、研修の種類や施策を計画する必要があります。
チームビルディングを実施するには、ゲーム形式やアクティビティ形式、オンライン形式など、さまざまな種類があるため、目的や自社の状況にあわせて選定していきましょう。
アルーはオンラインでのチームビルディングや、対面でのチームビルディング研修を行っています。
アルーの研修内容は、参加者のニーズや目的に合わせてカスタマイズでき、多彩なアクティビティやゲームを取り入れた独自の研修を行えます。
チームビルディング研修をお考えの方は、ぜひ一度アルーにご相談ください。
▼チームビルディングにも役立つMBTIワークショップはこちらから詳細をご覧いただけます。
自分らしさを活かすことで仕事と他人との関わり方を考えるワークショップ~MBTI~
▼MBTIワークショップの資料はこちらからダウンロードできます。