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研修でのロールプレイングのやり方は?種類や事例、効果的に行うポイント

ロールプレイングは、ビジネスマナー研修や営業研修などで取り入れられることの多い研修手法です。本番の状況を想定した動きを練習できるため、実践的なスキルを身につけやすいのが特徴です。
それでは、ロールプレイングを取り入れる際にはどういった点に気をつけながら、どのように進めていけばよいのでしょうか。
本記事では、研修でロールプレイングを取り入れる方法や種類、事例やポイントなどを徹底解説します。
ロールプレイングがどんな研修に向いているか、効果的な研修テーマも解説しています。ぜひ最後までご覧ください。


【人事担当者の皆様へ】研修後の行動変容を促すコツをご存知ですか?


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目次[非表示]

  1. 1.研修で行うロールプレイングとは?
  2. 2.研修でロールプレイングを行うことによる効果
  3. 3.研修でのロールプレイングの種類
  4. 4.ロールプレイングが効果的な研修テーマ
  5. 5.ロールプレイング研修の進め方
  6. 6.研修ロールプレイングを効果的に行うポイント
  7. 7.ロールプレイング研修の事例
  8. 8.研修でのロールプレイングに関する質問
  9. 9.ロールプレイング研修ならアルーにお任せください


研修で行うロールプレイングとは?

ロールプレイングという言葉自体は聞いたことがあるが、研修にどう取り入れたらよいのかわからないという方も多いかもしれません。
まずは、研修で行うロールプレイングの概要について確認していきましょう。


ロールプレイングとは

研修におけるロールプレイングとは、実際の現場で起こりうるような場面を想定し、社員が「当事者役となって演じてもらう実践形式の演習」のことです。「役割」を意味する英単語である「role」と、「演じる」を意味する「play」を組み合わせて「ロールプレイング」と呼ばれます。
さまざまな研修で実施されるロールプレイングですが、特にビジネスマナー研修や営業研修、コーチング研修など、実践的な演習が大切な研修で取り入れられることが多いです。


ロールプレイング研修の目的

ロールプレイングを研修に取り入れる目的は、「実際の場面を想定した演習を通じて、実践力を高める」ことです。例えばビジネスマナーにおける基本動作や営業時における顧客との接し方などは、座学やマニュアルだけではなかなか身につきません。
こうした内容はただの知識インプットで終わらせるのではなく、現場で使えるようになるまで練習を積む必要があるでしょう。ロールプレイングは、こうした練習の機会を提供し、身につけた内容を自分のスキルとして体得してもらうために実施されます。さらに一度身につけた内容を定着させ、忘れにくくする効果も期待できます。


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研修でロールプレイングを行うことによる効果

研修にロールプレイングを取り入れると、以下のような効果があります。


  • 実践的なスキルを習得できる
  • 成功体験を得られる
  • 個人の課題を知ることができる


研修でロールプレイングを効果的に活用するためには、ロールプレイングのメリットを知ることが大切です。研修でロールプレイングを行うことで期待できる効果を確認していきましょう。


実践的なスキルを習得できる

研修でロールプレイングを行えば、マニュアルや座学では身につきづらい実践的なスキルを習得できるというメリットがあります。
例えば営業で顧客対応を行う際には、説明力や商品知識はもちろん、信頼関係構築を行うコミュニケーション能力や傾聴力、ビジネスマナーなど幅広い能力が必要です。ロールプレイングを実施すれば、こうした実践に必要な能力を一通り復習することができます。
またロールプレイングを通じて、実践につなげるためには自分自身にどこが足りないのか、どういった部分を伸ばす必要があるのかを把握できるでしょう。


成功体験を得られる

ロールプレイングを実施すると、実践を積む中で成功体験を積み重ね、自信を持つことが可能です。そのため、実際の業務にチャレンジしてもらう敷居も低くなるでしょう。経験の浅い社員の場合、いきなり実践に入ることに不安を感じやすい傾向にあります。いきなり顧客対応やクレーム対応を任されるのは、本人にとってストレスとなってしまうでしょう。
特に社会人経験のない新入社員を対象とした研修の場合は、ロールプレイングでビジネスマナーを実践し、小さな成功体験を積み重ねてもらうことが重要です。


個人の課題を知ることができる

ロールプレイングを実施すれば、個人ごとの課題を把握し、さらなる成長につなげることができます。シミュレーションした内容を客観視したり、ロールプレイングの結果をフィードバックしてもらったりすることで、自分自身に何が足りないのかを浮き彫りにできるのです。研修内容を的確に身につけるためには、個々の課題を知る必要があります。自分自身にどういった点が不足していて、成長のためには何が必要なのかを理解しなければ、なかなかスキル育成は進みません。
ロールプレイングで弱点を明らかにしておけば、実践でのミスを防げるでしょう。


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研修でのロールプレイングの種類

研修で取り入れるロールプレイングには、


  • ケース型ロールプレイング
  • グループ型ロールプレイング
  • 問題解決型ロールプレイング
  • モデリング型ロールプレイング


以上の4種類があります。

こうしたロールプレイングはそれぞれ特徴が異なるため、研修で身につけさせたい内容に合わせて使い分けるのがポイントです。
研修で取り入れられるロールプレイングにおける、4つの種類を詳しく解説します。


ケース型ロールプレイング

ケース型ロールプレイングは、業務で直面する特定の場面を想定して実施するロールプレイングです。具体的には、顧客と折衝する場面や取引先と交渉する場面、寄せられたクレームに対応する場面などを想定した演習を行います。
ケース型ロールプレイングを実施する際は、想定している場面を詳しく状況設定することが大切です。また、想定される場面をいくつか用意して実践を行いましょう。具体的な状況設定を通じて、社員に現場で実践してもらうイメージを持ってもらうのが大切です。


グループ型ロールプレイング

グループ型ロールプレイングは、2名〜4名程度のグループに分かれてもらい、ロールプレイングを行う手法です。グループ型ロールプレイングでは、役割を変えてロールプレイングを繰り返してもらいます。
例えば「報連相を実践するロールプレイング」を、上司と部下の2つの役に分けて実践したとします。このとき、報連相を行う部下役だけでなく、報連相を受ける上司役も交代で演じてもらいましょう。これによって、「どのような報連相が相手にとってわかりやすいのか?」といった、上司側の観点からも考えられるようになります。


問題解決型ロールプレイング

問題解決型ロールプレイングとは、過去に発生したトラブルや困難を想定して実施するロールプレイングのことです。現在実際に直面している問題をテーマとして設定する場合もあります。
問題解決型ロールプレイングでは、直面している問題に対してどのようなアプローチが有効なのか見つけられるメリットがあります。ロールプレイングを行っている社員はもちろん、ロールプレイングを見ている社員も、客観的な視点から考察することで新たな学びが得られるでしょう。また、実際に起こっている問題をテーマとして採用すれば、これまでは見えてこなかった新たな問題解決の糸口が見つかる場合もあります。


モデリング型ロールプレイング

モデリング型ロールプレイングは、参加者から1人の代表者を選抜し、その社員のロールプレイングを他の参加者が後から模倣して実施するタイプのロールプレイングです。
代表者を全員が模倣するため、決まりきった動作や同じ対応を身につけてほしい場合に役立ちます。特に大切なスキルを習得させたい場合や、定型的な動作を習得させたい場合に有効な手法です。基礎的な内容と相性がよいため、新入社員を対象としたビジネスマナー研修などで取り入れられることが多い研修手法です。


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ロールプレイングが効果的な研修テーマ

ロールプレイングは、クレーム対応研修や営業研修、コーチング研修といった実践的な能力を身につけさせたい場合に役立つ手法です。
たとえば、以下のような研修テーマにおすすめです。


  • クレーム対応
  • 営業研修
  • コーチング研修
  • ビジネスマナー研修
  • コミュニケーション研修
  • OJTトレーナー研修


ここでは、ロールプレイングが効果的な研修テーマと、それぞれにおける取り入れ方を解説します。


クレーム対応

クレーム対応研修では、ロールプレイングが効果的です。実際に顧客からクレームが入る場面を想定したロールプレイングや、クレームを他の担当者から引き継いで対応する場面を想定したロールプレイングを実践してみましょう。
クレーム対応は心理的な障壁を感じることも多く、クレーム対応自体に苦手意識を持っている社員も多いでしょう。ロールプレイングを通じて研修の中で成功体験を積んでもらい、苦手意識を払拭することが大切です。


営業研修

営業では、コミュニケーション力や説明力、傾聴力などさまざまなスキルが求められます。そのため、営業研修ではロールプレイングを取り入れて、営業に必要なスキルを総合的に身につけてもらいましょう。
具体的な内容としては、顧客に商品説明を行う場面や、顧客との商談を行う場面を想定したロールプレイングを取り入れるのがおすすめです。ロールプレイングでは自社の商材を用いることによって、自社の商品知識を確認する機会にもなります。

営業力を強化するためのアルーの研修については、以下の資料をご覧ください。

  『BtoB営業力強化研修(商談戦術編)紹介資料』ダウンロード BtoB営業向けの営業力強化研修の紹介資料をダウンロードいただけます。ソリューション営業が身につけるべき「商談戦術」「心構え」を身につけられる研修です。 アルー株式会社


コーチング研修

コーチング研修にロールプレイングを取り入れることも有効です。コーチングとは、相手の自発的な学びを促すことによって部下や後輩社員を育成する手法です。答えを直接相手に提示するティーチングとは異なり、あくまでも自発性を尊重するためのサポートがコーチの役割となります。
コーチングには、相手の本音を引き出すコミュニケーション力や、相手の必要としているサポートを効果的に提供する力など、幅広いスキルが必要です。コーチング研修にも、実際にコーチングする場面を想定したロールプレイングを取り入れてみましょう。

ロールプレイングを積極的に活用したアルーのコーチング研修は、以下のページからご覧ください。
コーチング研修のプログラム詳細

▼資料ダウンロードはこちら

  部下のやる気を引き出すコーチング100本ノックサービス資料ダウンロード 「部下のやる気を引き出すコーチング」のサービス資料をダウンロードいただけます。 アルー株式会社


ビジネスマナー研修

ビジネスマナー研修も、ロールプレイングと相性のよい研修テーマの一つです。新入社員などを対象にビジネスマナー研修を実施する場合も、ロールプレイングを取り入れてみましょう。
具体的には、名刺を渡す場面を想定したロールプレイングや、電話応対を実施する場面を想定したロールプレイングなどを取り入れることがおすすめです。社会人経験のない新入社員の場合、これから社会人として活躍していくイメージが湧いていない場合も少なくありません。自信を持った状態で現場配属を迎えられるように、ビジネスマナー研修でのロールプレイングを通じて、少しずつ成功体験を積み重ねてもらうことが大切です。
アルーのビジネスマナー研修は、以下のページから確認いただけます。
ビジネスマナー研修のプログラム詳細

▼資料ダウンロードはこちら

  『ビジネスマナー研修』資料ダウンロード 「ビジネスマナー研修」の資料をダウンロードいただけます。一人ひとりが会社の代表として相手に信頼感・安心感を与える必要があることを理解し、印象管理(身だしなみ、挨拶、表情、立ち居振舞い、言葉遣い)や実務マナー(名刺交換、電話応対、メール応対、訪問・来客・席次など)を身につけます。 アルー株式会社


コミュニケーション研修

コミュニケーション研修でも、ロールプレイングを取り入れてみましょう。実際に相手とコミュニケーションする練習を積んでもらい、相手と信頼関係を築くノウハウを体得してもらうことが大切です。コミュニケーション能力は、座学やマニュアルだけでは身につきづらいスキルです。実際に相手とコミュニケーションをする体験を通じて、どのような対話が有効なのか、傾聴にはどういった姿勢が必要なのかといった内容を学んでもらう必要があります。

ロールプレイングを豊富に取り入れたアルーのコミュニケーション研修は、以下のページから詳しく確認いただけます。
コミュニケーション研修のプログラム詳細


OJTトレーナー研修

OJTトレーナー研修でも、実際のOJTを想定したロールプレイングを取り入れてみましょう。相手の反応を見ながら指導を進める方法や、効果的にフィードバックを提供する方法を、ロールプレイングを通じてつかんでもらうことが重要です。
OJTを実施する際にありがちな課題として、「OJTトレーナーの質にバラつきがあり、教育効果に差が生じてしまう」というものがあります。これを克服するために有効なのが、OJTトレーバーを対象として実施するOJTトレーナー研修です。

OJTトレーナーを対象としたアルーの研修は、以下のページで詳しくご紹介しています。
OJTトレーナー研修のプログラム詳細

▼資料ダウンロードはこちら

  『OJT指導』資料ダウンロード 『OJT指導』の資料をダウンロードいただけます。こちらの研修ではOJTトレーナーとしての期待役割を学び、新人を支援するための方法を理解する方法を学びます。本資料では、実際の研修で扱うアジェンダやワーク資料などをご紹介しています。 アルー株式会社


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ロールプレイング研修の進め方

	立ちながらディスカッション

ロールプレイング研修を進める際には、事前にロールプレイングを取り入れた研修の流れを知っておくとスムーズです。


  1. 【研修準備】目的を決める
  2. 【研修準備】シーンや場面設定を決める
  3. 【研修準備】役割・人物設定を決める
  4. 【研修準備】設定を資料に落とし込む
  5. 【研修当日】目的を説明する
  6. 【研修当日】シーンや場面設定を説明する
  7. 【研修当日】実施方法や注意点を説明する
  8. 【研修当日】実施方法や注意点を説明する
  9. 【研修当日】実践してもらう
  10. 【研修当日】フィードバックする
  11. 【研修当日】振り返りをする


ここからは研修でロールプレイングを取り入れる流れを、「研修の目的やロールプレイングのシーンを決める準備段階」と「研修当日の動き」に分けて解説します。


【研修準備】目的を決める

まず、ロールプレイングを取り入れる目的をはっきり決めておきましょう。
あくまでもロールプレイングは、研修で能力を獲得してもらう手段の一つとして捉え、目的を定めることが重要です。
目的を決めるには、研修にロールプレイングを取り入れることによって「どういった能力を身につけてほしいのか」を明確にしましょう。この段階でロールプレイングの目的をはっきりさせておくことで、次ステップ以降で決めるシーンや役割設定の内容も見えてきます。


【研修準備】シーンや場面設定を決める

ロールプレイングの目的を決めた後は、シーンや場面設定を決めましょう。
ロールプレイングが効果を発揮するためには、できるだけ実際の業務に近い場面を取り上げる必要があります。
なおロールプレイングのシーンや場面を決める際には、できる限り具体的に状況を設定してください。例えばクレーム対応の場合は、「どの商品に対するクレームなのか」「どのようなクレーム内容なのか」「クレームを入れた顧客の年齢や性別、購入履歴はどうなっているのか」といった設定を、入念に準備する必要があります。本番に近い環境を設定できれば、実践に結びつきやすいロールプレイングができるでしょう。


【研修準備】役割・人物設定を決める

次に、役割や人物設定を決めていきます。例えば報連相のロールプレイングであれば上司役と部下役、クレーム対応であれば顧客役と担当者役など、ロールプレイングを実施するのに必要な役を設定していきましょう。
また、ロールプレイングを実施する際の人物設定には、さまざまなものが考えられます。例えば3人以上でロールプレイングを実施する際には、第三者の視点からフィードバックを提供する「オブザーバー」を追加するのもよいでしょう。状況や人数に応じて、適切な役割分担を考えてみてください。


【研修準備】設定を資料に落とし込む

状況や役割分担が決まったら、ロールプレイングの設定を資料に落とし込んでいきます。先程までのステップで決めた内容を、箇条書きなどを活用しながらわかりやすく文章にしていきましょう。
ここで大切なのが、できる限り資料を読んだだけで状況設定が理解できるような資料を作成することです。口頭での補足を前提とした資料作りを行ってしまうと、ロールプレイングを行っている最中に「どのような設定だったのか忘れてしまった」という事態を招いてしまいます。ロールプレイングの質を高めるためにも、必要な情報をしっかりと盛り込んだ資料を作成してください。


【研修当日】目的を説明する

研修当日には、まず研修全体の目的や、ロールプレイングの目的を説明するところからスタートしましょう。研修目的が理解できていなければ研修に対する前向きな姿勢を引き出せず、実践の効果が半減してしまいます。
目的を説明する際には、研修の冒頭で目的について触れるのがおすすめです。「この研修で、社会人としての基礎であるビジネスマナーが身につきます」「ロールプレイングを通じて、ビジネスマナーを実践するイメージが湧きます」といったように、目的を理解してもらいましょう。


【研修当日】シーンや場面設定を説明する

目的を説明した後で、いよいよロールプレイングに入ります。ロールプレイングを行う際には、まずシーンや場面設定をしっかりと説明しましょう。どういった状況を想定しているロールプレイングで、参加者はどういった動きをすればよいのかを理解してもらうのが大切です。
なお、研修の冒頭でいきなりロールプレイングに取り組んでもらうのはあまりおすすめではありません。ロールプレイングに入る前に、ロールプレイングに取り組む上で必要な事前知識や基礎事項を習得してもらってから、ロールプレイングに入るようにしましょう。


【研修当日】実施方法や注意点を説明する

ロールプレイングの概要を説明したら、次はロールプレイングの実施方法や注意点を説明します。ロールプレイングに参加してもらう参加者に対して、それぞれどのような動きをすればよいのか、またどういった役割を果たす必要があるのかを説明しましょう。
なおオブザーバーを追加する場合は、事前にどのような点に着目して見てほしいのかを伝えるのがおすすめです。そのポイントを見ればよいかが分かれば、オブザーバーも質の高いフィードバックを行うことができるでしょう。


【研修当日】実践してもらう

事前の説明がすべて終了したら、いよいよロールプレイングに入っていきます。説明した注意事項などを意識してもらいながら、実際にロールプレイングを進めていきましょう。
ロールプレイングを進める際には、同じ役で固定して繰り返すのではなく、何度か役割を交代してもらうのがおすすめです。例えばビジネスマナーにおける電話応対で電話を受ける側とかける側をどちらも演習してもらうなど、工夫してみましょう。異なる役割を演じることで、相手の立場から自分のスキルを客観視することにつながります。


【研修当日】フィードバックする

ロールプレイングを実施している最中は、自分の動きを客観的に認識しづらいです。ロールプレイングが終了したら、フィードバックを提供しましょう。オブザーバーや講師がフィードバックするのはもちろん、ロールプレイングに参加した社員同士で振り返ることも効果的です。
フィードバックの際には、あらかじめチェックシートを準備しておくのもよいでしょう。フィードバックの際の観点を明確にしておくことで、重要なポイントを意識しながらロールプレイングに取り組むことができます。


【研修当日】振り返りをする

ロールプレイングとフィードバックがすべて終了したら、最後に振り返りを行います。ロールプレイングを通じてできるようになったことや、ロールプレイングで明らかになったこれからの課題などを整理し、振り返りを進めましょう。
また、現場での実践に向けた振り返りに取り組んでもらうのも有効です。ロールプレイングの内容を現場でどのように活かしていくつもりなのかを、アクションプランの形で宣言してもらうのもよいでしょう。


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研修ロールプレイングを効果的に行うポイント

研修でロールプレイングを効果的に行うためには、目的や役割を明確にすることが大切です。また、参加者が実際の現場での実践をイメージしやすくなるよう、シーンや場面設定を詳細に決めておくことも欠かせません。
研修でロールプレイングを効果的に行うために意識しておきたいポイントを5つ解説します。


  • 目的を明確にする
  • 役割を明確にする
  • シーンや場面設定を詳細に決める
  • 実践的な状況で行う
  • 具体的なフィードバックを行う


目的を明確にする

ロールプレイングを研修で取り入れる際には、なぜロールプレイングを取り入れるのか、目的を明確にしましょう。ロールプレイングの目的がはっきりしていれば、どのような状況設定や役割分担が必要なのかも定まります。ロールプレイングを取り入れる際に陥りがちな失敗として、「いつのまにかロールプレイングを行うこと自体が目的化してしまった」というものが挙げられます。ロールプレイングはあくまでも研修内容を実践し、定着させるための手段に過ぎません。必ずロールプレイングの目的を明確にしましょう。


役割を明確にする

ロールプレイングを実施する際には、役割を明確に指示しましょう。それぞれの参加者がどのような立場で、ロールプレイングでどのような役割を果たすべきなのかを明確にするのが大切です。役割を明確に決めずにロールプレイングをスタートさせてしまった場合、参加者はどのように動けばよいのかわかりません。明確に指示を出さずに進めた結果、ロールプレイングが本来の想定とは異なる方向へ着地してしまうのは避けるべきです。
また、役割は口頭で説明するだけでなく、できるだけ資料に記載しておき、いつでも振り返ることができるようにしておきましょう。


シーンや場面設定を詳細に決める

ロールプレイングを実施する際には、シーンや場面設定を詳細に決めてください。シーンや場面設定も、ロールプレイングの質を左右する重要な要素です。
シーンや場面の設定が甘い場合、ロールプレイングがアドリブの練習のようになってしまいます。これでは、ロールプレイングの狙い通りの学びを引き出すことは難しいでしょう。
いつ、どこで誰が何に対応する場面なのかなど、まずは基本的な5W1Hに沿って整理するのがおすすめです。


実践的な状況で行う

ロールプレイングのテーマ設定をする際は、実践的な状況を想定するのがポイントです。そもそもロールプレイングとは、実践的な学びを促進するための研修手法です。ロールプレイングという練習の場を通じて、実際の現場で学びを実践するイメージをつかんでもらうのが、ロールプレイングを実施する大きな目的の一つといえます。
例えば顧客対応やクレーム対応のロールプレイングを行う際には、実際に現場で発生した事例をテーマとして採用するのがよいでしょう。ビジネスマナーのロールプレイングなども、できるだけ自社で想定される状況に合わせた内容にカスタマイズするのがおすすめです。


具体的なフィードバックを行う

ロールプレイングを実施する場合には、フィードバックの質が重要です。フィードバックの際には、改善点などを明確に示しながら、できるだけ具体的なフィードバックができるよう心がけましょう。
そのためには、事前にどのような観点からフィードバックするのかを整理しておくのがおすすめです。例えばビジネスマナーであれば、「お辞儀の角度は適切か」「はきはきと喋っているか」「肘をついたり、足を組んだりしていないか」といったチェック項目を設けておきます。こうした点を整理したチェックシートやルーブリックを事前に配布するなど、フィードバックの質を高め、研修を実施していきましょう。


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ロールプレイング研修の事例

	計画をたてる様子

人材育成を専門に手掛けているアルーでは、ロールプレイングを取り入れた研修を数多く実施してきました。
ここではその中から特に参考となる3つの事例をピックアップして紹介します。


  • 営業研修
  • ビジネスマナー研修
  • 部下マネジメント研修


ロールプレイングを研修に取り入れる方法やプログラムの構成例などを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。


営業研修

ジョブ理論を理解し、ソリューション営業を実践する

通信会社のA社では、さらなる会社の成長に向けて営業の「提案力」が欠かせないと考えていました。そこで、顧客の真のニーズをつかんで的確な提案につなげるためのヒアリング強化研修を実施しました。
2回に分けて実施した研修のうち、第1回ではヒアリングに必要な基礎知識をインプットしてもらい、第2回でヒアリングをアウトプットするロールプレイングに取り組んでもらいました。ロールプレイング後にはアクションプランの策定を行い、現場での実践とスムーズにつなげることを意識した事例です。

本事例は、以下のページからさらに詳しくご覧いただけます。
ジョブ理論を理解し、ソリューション営業を実践する営業研修事例

▼事例資料ダウンロードはこちら

  『ジョブ理論を理解し、ソリューション営業を実践する営業研修事例』資料ダウンロード 通信会社の研修事例資料です。 セールスエンジニアの選抜メンバーに対して、ジョブ理論を軸とした、顧客自身も気づいていない真のニーズを引き出すことができるヒアリング強化のための研修を企画しました。 アルー株式会社


ビジネスマナー研修

ブレンディッドラーニングを活用し、配属前にマナーが定着している状態を作る

4月にビジネスマナーを学んだ新入社員が現場配属までに内容を忘れてしまうという課題のあった通信業のB社では、配属直前までビジネスマナーが定着した状態を維持することを目指してビジネスマナー研修を実施しました。
本研修ではeラーニングと対面研修を組み合わせるブレンディッドラーニングの手法を活用し、ビジネスマナーのインプットをeラーニングで、インプットした内容を定着させるロールプレイングを対面研修でそれぞれ取り組んでもらっています。中間フォローや事後フォローなども充実させ、マナーの定着を徹底的に促した事例です。

本事例は、以下のページから詳しくご覧いただけます。
ブレンディッドラーニングを活用し、配属前にマナーが定着している状態を作るビジネスマナー研修事例

▼事例資料ダウンロードはこちら

  『ブレンディッドラーニングを活用し、配属前にマナーが定着している状態を作る新入社員研修事例』資料ダウンロード 通信業社の研修事例集です。新入社員が4月にマナーを学んでいるものの、配属前に忘れてしまい現場で実践できていない事が課題だった。 上記経緯より、 研修後も実践を行いながら配属前にマナーテストを行う事で、マナーを定着させる研修を行った。 アルー株式会社


部下マネジメント研修

年上部下の力を最大限引き出すマネジメント研修施策例

組織の活性化やイノベーション創出を目指す過程で、年上部下のマネジメントに苦労する管理職がいる課題を抱えていた製造業のC社では、部下マネジメント力の向上を目的とした管理職向け研修を実施しました。
本事例ではまず、「関係性構築」「期待役割の伝達」といったテーマ別にコミュニケーションの方法を学んでもらい、その後にそれぞれのコミュニケーションを実践するロールプレイングに取り組んでもらいました。ロールプレイング後には現場での実践に向けたアクションプランも策定してもらうなど、研修での学びと現場での活用の接続に注力した研修事例です。
本事例は、以下のページからさらに詳しくご覧いただけます。
年上部下の力を最大限引き出すマネジメント研修施策例

▼事例資料ダウンロードはこちら

  年上部下の力を最大限引き出すマネジメント研修 年上部下の力を最大限引き出すマネジメント研修と題する管理職研修の導入事例をダウンロードいただけます。課題の特定から解決までのフローをご確認いただけます。 アルー株式会社


ビジネススキル研修


研修でのロールプレイングに関する質問

研修でのロールプレイングに関して人事担当者からよくある質問と、それらの解決策を2つ紹介いたします。


参加者の緊張をほぐすためのアイスブレイクはどのようなものがよいですか?

ロールプレイングに参加する社員は緊張していない人の方が少ないです。特に初めてロールプレイングに取り組んでもらう場合にはどうしても雰囲気が固くなってしまい、なかなか自然体での演習が実現しないかもしれません。
参加する社員の緊張をほぐすためには、アイスブレイクを取り入れるのが効果的です。中でも、自己理解や他己理解を促進するための他己紹介ゲームなどに取り組んでもらうのがよいでしょう。また、さらにリラックスした雰囲気を作るためには、共通点探しなどの簡単なゲームもおすすめです。仲間意識が生まれ、早く打ち解けることができるでしょう。

研修で使えるアイスブレイク集は、以下の記事で詳しく解説しています。
研修で使えるアイスブレイク11選!新入社員研修にもオススメ


おすすめのシナリオは?

ロールプレイングを実践する際には、シナリオの設定が大切です。シナリオを設定する際には、できる限り現場に近い内容を意識して設定するのがよいでしょう。
例えばビジネスマナー研修で取り入れるロールプレイングのシナリオとしては、


  • 「お客様から電話がかかってきた場合の対応方法」
  • 「初めてお会いする取引先との名刺交換の方法」


などがおすすめです。
営業の場合は、


  • 「相手のヒアリングをおこなって、自社商材の提案につなげる場面」
  • 「迷惑をかけた取引先に謝罪する場面」


などを想定してみましょう。


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ロールプレイング研修ならアルーにお任せください

アルーは、人材育成のプロフェッショナルとしてこれまでに数々の人材育成をサポートしてきました。階層別研修やテーマ別研修はもちろん、ロールプレイングを盛り込んだ研修の実績も豊富にございます。
ロールプレイング研修なら、ぜひアルーへお任せください。アルーでは「習うより慣れろ」をキーワードに、アウトプットを重視した研修を数多くご用意しております。
ロールプレイングを研修に効果的に盛り込むノウハウも豊富です。ロールプレイングに関することなら、ぜひお気軽にアルーまでご相談ください。
アルーが行っている研修のテーマは、こちらから一覧で確認いただけます。
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