
新入社員研修に電話応対をとりいれるメリット|事例と共に解説
電話応対は、日常的に最もよく発生する業務の一つです。しかし、入社したばかりの新入社員の中には電話応対の経験が全くない人も少なくありません。
そこで、多くの企業では新入社員研修で電話応対が取り入れられています。この記事では、効果的な研修にするポイントや電話応対を取り入れるメリットなどを、研修の事例とともに解説します。
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目次[非表示]
- 1.【テンプレートプレゼント!】新人教育育成計画書
- 1.1.テンプレートのサンプル
- 2.電話応対研修の概要
- 3.新入社員が注意すべき電話対応の特徴と改善策
- 3.1.電話応対は企業のイメージに直結する
- 3.2.姿が見えないため声のみで判断される
- 3.3.聞き間違い・聞き漏らしなどに注意する
- 4.電話応対研修を効果的にするポイント
- 4.1.基本的なビジネスマナーから身につけさせる
- 4.2.適応課題と技術的課題の両方に対応する
- 4.3.電話応対への苦手意識を払拭し自信をつけさせる
- 4.4.実践とフィードバックを繰り返す
- 4.5.メモのテンプレを作る
- 4.6.配属前に行動が定着していることをゴールにする
- 4.7.配属先の上司や先輩社員にフォローを依頼する
- 5.電話対応を新人社員研修で取り入れるメリット
- 5.1.基本的なビジネスマナーも学べる
- 5.2.コミュニケーション能力の向上も見込める
- 5.3.ロールプレイング形式の演習ができる
- 5.4.講師からのフィードバックにより上達が早い
- 6.新入社員の電話応対研修でのよくある質問
- 6.1.新入社員の電話応対研修にはどんな形式がある?
- 6.2.研修の時期はいつが最適?
- 6.3.電話応対に関連して学んでおきたいことは?
- 6.4.電話応対研修はどんな内容を教えてくれるの?
- 7.アルーの電話応対研修の事例
- 8.新入社員研修をご検討の際はアルーへ
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電話応対研修の概要
電話応対研修では、取引先や関係者からかかってきた電話へ適切に対応するためのスキルを学びます。一言で電話応対スキルといってもいくつかの段階がありますが、ひとまず新入社員研修では「一次応対は安心して任せられる」レベルを目指しましょう。
そのためには、まず敬語や尊敬語、謙譲語を違和感なく使いこなし、相手の話へ耳を傾ける「理解」の段階が重要です。その後、相手に合わせて伝える内容を工夫したり、相手の話の背景を推察したりするといった「応用」の段階へと進み、一次応対をしっかりこなせるようになってもらう必要があります。
新入社員が注意すべき電話対応の特徴と改善策
電話応対スキルは、日常的に使う社会人としての基本スキルといっても過言ではありません。それでは、電話応対に不慣れな新入社員が電話応対を行う際には、どういった点に注意するべきなのでしょうか。
新入社員が注意しておきたいポイントと、その改善策をご紹介します。
電話応対は企業のイメージに直結する
電話応対では顧客や取引先をはじめとした外部とのやり取りが多く発生するため、電話応対の質が会社全体のイメージを大きく左右すると言っても過言ではありません
要点をおさえたスマートな電話対応ができれば、「この会社は教育が徹底されているな」「信頼して仕事を任せられるな」といったイメージを持ってもらえるでしょう。反対に、マナーが不十分な電話対応を行ってしまった場合、会社に対する不信感を抱かれてしまうかもしれません。
電話応対をするということは、企業の「顔」として取引先と接するということでもあります。新入社員にはこのことを意識してもらい、失礼のない電話対応を常に行なえるようになってもらいましょう。
姿が見えないため声のみで判断される
対面でやり取りを行う際には、身だしなみや清潔感といった見た目が第一印象を大きく左右します。そのため、ビジネスにおいて「声」の重要性にあまり注意を払えていない新入社員が少なくありません。
電話では相手の姿が見えないため、印象の全てが相手の声で決まります。そのため、電話応対ではいつも以上に明るくハキハキと話すことを意識する必要があります。姿が見えないため、声だけで判断される点も新入社員に伝えるようにしましょう。
聞き間違い・聞き漏らしなどに注意する
電話応対を行う際には、聞き間違いや聞き漏らしに注意する必要があります。電話で話した内容は必ずメモをとり、曖昧な部分があればその場でしっかりと先方に確認する姿勢が重要です。
電話応対に不慣れな場合に起こってしまいがちなのが、聞き間違いや聞き漏らしです。取引先が電話で話した内容を聞き間違えたり聞き漏らしてしまったりした場合、後から再び確認し直すといったムダが生じてしまいますし、認識のズレによるトラブルにつながるかもしれません。
新入社員には、聞き間違い・聞き洩らしによるリスクを説明し、どうすれば聞き間違いや聞き洩らしを減らせるのか伝えましょう。
電話応対研修を効果的にするポイント
新入社員研修として、電話応対を取り入れる企業は少なくありません。しかし、「研修ではできていたのに、現場に配属される頃には忘れてしまっている」といった課題が多いのもまた事実です。電話応対研修を効果的に行うためには、どういったポイントを意識すればよいのでしょうか。
電話応対研修を効果的に実施するために意識しておきたいポイントを解説します。
基本的なビジネスマナーから身につけさせる
電話応対を正しく行うためには、基本的なビジネスマナーが身についている必要があります。電話応対研修を実施する前に、ビジネスマナーの基礎を固めるための研修を実施しておくのがポイントです。
特に、電話応対の際には基本的な敬語が正しく使えるかどうかが大切です。顔が見えない分、言葉遣いや敬語の正しさは相手の印象を大きく左右します。不適切な敬語で相手の印象を悪くしないためにも、敬語を始めとした基本的なビジネスマナーをしっかりと身につけさせましょう。
新入社員に伝えるべきビジネスマナーについては、以下の記事で詳しく解説しています。
『新入社員に伝えるべきビジネスマナーの一覧と大切なこと』
適応課題と技術的課題の両方に対応する
適応課題とは、本人の持つ価値観や心構えに起因する問題のことです。反対に技術的課題とは、本人の現時点におけるスキルや知識によって起こる問題を指します。
研修では技術的課題のみにフォーカスされがちですが、効果的な研修を実現するためには適応課題と技術的課題をバランスよく扱うことが大切です。例えば電話応対の場合、「相手のことを思いやる心構え」「相手基準で物事を考える」といった適応課題にアプローチする必要があります。適応課題と技術的課題の双方を扱うよう心がけてみてください。
適応課題については、以下の記事で詳しく解説しています。
『適応課題と技術的課題の例を紹介。研修で適応課題にアプローチする方法』
電話応対への苦手意識を払拭し自信をつけさせる
新入社員の中には、電話応対を苦手とする社員も少なくありません。ビジネスにおける電話応対の経験が浅いため苦手意識を持っているケースも多いですし、電話をする頻度が少ないZ世代の新入社員の中には、電話そのものがあまり得意ではないと感じている人も多いです。
電話応対研修を成功させるためには、こういった苦手意識を払拭し、自信をつけさせることが必要です。電話応対の実践などを盛り込みながら、「やってみたら案外できた」という自信を持ってもらえるようなプログラムにしましょう。
実践とフィードバックを繰り返す
電話応対を実践する際には、周囲からのフィードバックが大切です。
「知っている」ステージから、「定着している」というステージになるには、個別の電話対応シュミレーションを行い、内省の反復を行うことが大切です。
アウトプットの機会とあわせて、講師がフィードバックしたり、ペアからのフィードバックを提供したりする機会を設けるようにしましょう。
特に、電話越しに伝わる自分の声は、なかなか自分自身で把握しづらいものです。そのため、自分の電話応対が相手にどういった印象を与えるのかは、他者からの指摘がなければなかなか理解できません。相手に自分の声がどういった印象を与えたのかも含めてフィードバックするのがポイントです。
アウトプットの機会を設ければ、実際の業務でもスムーズに活かすことができます。また、電話対応特有の言い回しなども、繰り返し実践を重ねるうちに自然と覚えていくでしょう。
メモのテンプレを作る
電話応対の際にメモを正しく取らなければ、電話の内容を先方へ再確認するという手間が発生してしまいます。電話応対を行う際には、要点をおさえながらメモを取ることが欠かせません。
ポイントをおさえたメモを作れるようにするためには、メモのテンプレートを用意するのがおすすめです。研修中にテンプレートを通じてどういった観点から情報をメモに整理すればよいのかを理解してもらい、スムーズに実践へつなげられるようサポートしましょう。
配属前に行動が定着していることをゴールにする
研修を実施する際には、配属前に行動が定着していることをゴールにするよう心がけましょう。
研修のゴールを知識習得においてしまうと、配属後に現場が新入社員の指導をしなければなりません。結果として、「電話応対も身についていないなんて、新入社員研修は意味があるのか?」と疑問を抱かれてしまうことにもつながるでしょう。研修を実施するからには、各部署に配属されたときにはすぐに実践できるレベルになっている必要があります。
そのためには、研修中に電話応対の実践を積極的に取り入れたり、研修終了後もフォローアップなどを通じて継続的にスキルの定着をサポートしたりするのが大切です。
配属先の上司や先輩社員にフォローを依頼する
研修でスキルの定着まで行なえていたとしても、現場ではどうしてもイレギュラーな事態が発生します。新入社員が積極的に電話応対に取り組み成長していくために、配属後も継続的にフォローしていく必要があります。そのために、研修内容を先輩社員や配属先の上司へ共有し、どのようなフォローが必要かを伝えましょう。
具体的には、現場での電話応対に対して先輩や上司からフィードバックを行ってもらうのが大切です。必要に応じて上司や先輩社員のティーチングスキルを向上させる研修も実施して、配属先の上司や先輩社員が効果的にフォローできる体制を整えるのもよいでしょう。
アルーが行っているティーチング研修については、以下のページでご確認いただけます。
電話対応を新人社員研修で取り入れるメリット
新人研修で電話対応を取り上げれば、電話応対だけでなく基本的なビジネスマナーが身についたり、コミュニケーションスキルの向上が見込めたりといったメリットがあります。電話対応を新人社員研修で取り入れるメリットを見ていきましょう。
基本的なビジネスマナーも学べる
ビジネスマナーは、社会人として基本中の基本です。正しいマナーを習得できれば、周囲との信頼関係構築につながりますし、対外的なイメージアップも実現できます。
新入社員研修で電話応対を学んでもらえば、電話応対を学ぶ中で自然とこうしたビジネスマナーが身につくメリットがあります。ハキハキとした話し方や敬語を何度も電話で実践することによって、基本的なビジネスマナーを学ぶことができるのです。
ビジネスマナーを学んでもらうコツについては、以下のページで詳しく解説しています。
『ビジネスマナー研修で扱う内容一覧と目的を解説。厳しい研修は必要か? 』
コミュニケーション能力の向上も見込める
電話応対の演習を通じて、コミュニケーション能力の向上も見込めます。
コミュニケーション能力は、ビジネスの様々な場面で必要です。相手と信頼関係を構築し、スムーズに情報共有しながら仕事を進めていくためには、高いコミュニケーション能力が欠かせません。
「相手はどういった情報がほしいのだろうか」「どのように話せば相手に伝わりやすいだろうか」といったことが電話応対を通じて意識できるようになるため、対面でのコミュニケーションや上司への報告といった場面でも電話応対研修の内容が役立つのです。
ビジネスに欠かせないコミュニケーション力を伸ばす方法は、以下のページで解説しています。
『仕事で必要なコミュニケーション能力と鍛える方法』
ロールプレイング形式の演習ができる
電話応対を新人社員研修で扱えば、ロールプレイング形式での演習を取り入れることができます。ロールプレイングでの演習があれば、新入社員は実際の仕事に取り組むイメージが湧きやすくなるでしょう。ロールプレイング形式での演習を取り入れやすいのも、電話応対を扱うメリットの一つです。
例えば、研修中にペアを作って片方が取引先役となってもらうようなワークを取り入れてみましょう。電話で話すだけでなく、電話の受け手側の立場を体験させることで、より自分自身の電話応対を客観視することができます。
講師からのフィードバックにより上達が早い
自分自身の電話応対が相手にどういった印象を与えるのかは、なかなか認識しづらいものです。また、敬語や言葉遣いに誤りがある場合でも、講師からのフィードバックがなければそれに気づけないかもしれません。
研修中には、講師からのフィードバックを積極的に取り入れ、電話応対スキルの向上を促しましょう。ロールプレイングで実践できていた点とできていなかった点を整理して、受講者へしっかりと伝えるのが重要です。
フィードバックをふんだんに受けられる研修として、「コンバット式トレーニング」がおすすめです。詳しくは以下のページをご覧ください。
『Business Combat Training 考え抜く力、書き抜く力』プログラムの詳細
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新入社員の電話応対研修でのよくある質問
ここでは、新入社員の電話応対研修でよくある質問をいくつか取り上げます。
新入社員の電話応対研修にはどんな形式がある?
新入社員の電話応対研修には、集合研修やOJTといった選択肢があります。集合研修では、電話応対を実践するためのロールプレイングなどを取り入れやすいのが特徴です。OJTの場合も、実際の業務を通じて電話応対を習得できるため、電話応対への苦手意識を取り払う効果が期待できます。
ただし、OJTのみで育成しようとすると、敬語の使い方や基本的な応対のフローについて均一な学びを提供できない可能性があります。集合研修で正しい知識を身につけてもらい、OJTで実践中心のトレーニングを行っていくとよいでしょう。
また、eラーニングによって電話応対スキルを身につけてもらうのもおすすめです。動画などを通じて、メモの取り方や敬語の正しい使い方などを習得してもらい、スムーズに実践へとつなげていきましょう。
ただし、eラーニングだけではロールプレイングができないため、eラーニングで学んだあとに集合研修などで実践も組み合わせることがおすすめです。
研修の時期はいつが最適?
電話応対研修は、入社後すぐの研修と、配属されてから一定期間が経過してから行われる研修の両方へ取り入れるのがおすすめです。
入社後すぐの研修では、敬語などの基本的なビジネスマナーとあわせて電話応対スキルを学んでもらいましょう。配属された後から行う研修では入社直後の研修内容を思い出し、電話応対スキルを定着させるのが目的です。OJTなども交えながら、実践的なスキルを磨いていきましょう。
電話応対に関連して学んでおきたいことは?
電話応対に関連して学んでおきたいこととして、基本的な敬語や敬称が挙げられます。電話応対では相手の顔が見えない分、相手の声や言葉遣いが印象を大きく左右します。そのため、敬語や敬称を正しく使えることは、電話応対においてとても大切です。
加えて、コミュニケーションスキルなども学んでおきたいところです。相手に的確に情報共有するスキルが身につけば、電話でのやり取りもスムーズになるでしょう。
電話応対研修はどんな内容を教えてくれるの?
電話応対研修では、電話でのコミュニケーションに必要な心構えや電話を受けた際の応対フロー、電話特有の言い回しなど様々な内容を扱うことができます。
心構えとしては、まず電話をかける前にはメモや筆記用具などの準備が大切だということを理解してもらいましょう。また、さまざまな状況に対応できるようにシチュエーション別に応対フローを伝えることも重要です。「担当者にそのまま引き継ぐ場合」、「担当者が不在だった場合」など、複数のパターンでの対応方法を伝えましょう。加えて、「お電話が遠いようですが」といった電話特有の言い回しも、スムーズに使えるようになってもらう必要があります。
アルーの電話応対研修の事例
人材育成を専門に手掛けるアルーでは、電話応対研修を実施しています。アルーの電話応対研修では、個別電話応対シミュレーションを繰り返してフィードバックを提供し、それを現場で活用するという3ステップで構成されているのが特徴です。
フィードバックを提供する際には、個別で1人1回10分程度のカウンセリングを実施して、できていた点やできていなかった点を整理します。アウトプットとフィードバックを複数回繰り返し、一人ひとりが自分の課題と向き合うことができる研修です。
新入社員研修をご検討の際はアルーへ
アルーは、導入企業数100社以上、受講者数約2.3万人という豊富な新入社員研修の実績を持っています。新入社員研修をご検討の場合は、ぜひアルーへお任せください。
電話応対はもちろん、メール応対や名刺交換、オンライン会議のマナーなどを幅広く学べるアルーのビジネスマナー研修は、以下のページから詳しくご覧いただけます。
ビジネスマナー研修のサービス詳細
ぜひこの記事の内容を参考に効果的な電話応対研修を実施して、社員の電話応対スキルを向上させていきましょう。