
2024年の新入社員研修はオンラインで行うべき?事例から読み解く
昨今の新入社員研修は、自社内で行う研修やホテルなどの会場を借りて実施する集合型研修だけではありません。
近年では新型コロナウイルス感染症の影響もあり、インターネットを活用したオンライン研修も増加しています。
この記事では、新入社員研修のオンラインを成功させるためのポイントやメリットなどを解説します。
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目次[非表示]
- 0.1.【テンプレートプレゼント!】新人教育育成計画書
- 0.2.テンプレートのサンプル
- 1.半数以上の企業が新入社員研修でオンライン研修を活用している
- 2.新入社員研修にはブレンド型がおすすめ
- 2.1.オンライン研修がおすすめの研修テーマ
- 2.2.対面研修がおすすめの研修テーマ
- 2.3.ブレンド型研修を成功させるコツ
- 2.4.ブレンド型を取り入れた新入社員研修事例
- 3.オンライン研修とは
- 3.1.オンライン研修のメリット
- 3.2.オンライン研修のデメリット
- 3.3.オンライン研修とeラーニングの違い
- 3.4.eラーニングのメリット
- 3.5.eラーニングのデメリット
- 3.6.集合研修などと合わせて行うブレンディッドラーニングも主流になっている
- 4.新入社員研修をオンライン化するメリット
- 4.1.時間や場所にとらわれずに学習が可能
- 4.2.コスト削減につながる
- 4.3.研修機会や質を均一にできる
- 4.4.質問やアウトプット共有・集約が容易
- 5.新入社員研修をオンライン化するデメリットと対策
- 5.1.ネットワーク環境が必要
- 5.2.実習や実技を伴う研修などは行えない
- 5.3.参加者の反応がわかりにくい
- 5.4.コミュニケーションの機会が少なくなる
- 6.新入社員研修をオンライン化する際のポイント
- 6.1.事前に使用するツールを吟味する
- 6.2.新人社員の傾向に合わせたカリキュラムを取り入れる
- 6.3.フォローやフィードバックが重要
- 6.4.グループワークやチャット機能でコミュニケーションを促す
- 7.オンライン研修におすすめのグループワーク
- 7.1.ロールプレイング
- 7.2.ブレインストーミング
- 7.3.ディベート
- 8.オンライン研修でグループワークを成功させる方法
- 8.1.グランドルールを設定する
- 8.2.会議ツールの操作方法を事前にレクチャーしておく
- 8.3.チャットを活用する
- 9.アルーが行ったオンライン新入社員研修の事例
- 10.新人社員研修をオンライン化するならアルーにお任せください
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半数以上の企業が新入社員研修でオンライン研修を活用している
株式会社manebiの2023年の調査によると、新入社員研修を「オンライン研修のみ」で実施予定の企業は14.6%、「オンライン研修と対面研修を併用」する予定の企業が36.2%、「対面研修のみ」で実施予定の企業が49.2%となっています。
したがって、新入社員にオンライン研修を取り入れている企業は約50%となっています。前年と比較すると、新型コロナウイルス感染対策が緩和されたため、「対面研修のみ」または「オンライン研修と対面研修を併用」する予定の企業が増えています。それに伴い「オンライン研修のみ」で予定している企業は減っています。
参考:株式会社manebi:【2023年新入社員研修に関する動向調査】対面研修の実施企業は前年比+12%上昇で5割に。オンラインと対面を合わせた研修も定着
今後もオンライン研修を続けていく企業が多い
では、オンライン研修を行なわなくなるかというとそうではありません。「新型コロナウイルス終息後には対面研修に戻す」と回答した企業は16%にとどまります。一方、「オンライン研修のみ」または「オンライン研修と対面研修を併用する」と答えた企業は8割を超えており、オンライン研修を続けることが有効だと感じている人事担当者が多いといえるでしょう。
これは、オンライン研修には研修ノウハウを蓄積できる、遠隔地からの参加がしやすい、移動コストを減らすことができるなどのメリットがあるからだと想定されます。また、オンライン研修、対面研修のそれぞれの特性を踏まえて、併用していくことで研修効果を高める取り組みも増えてきています。
参考:株式会社manebi:【2023年新入社員研修に関する動向調査】対面研修の実施企業は前年比+12%上昇で5割に。オンラインと対面を合わせた研修も定着
新入社員研修にはブレンド型がおすすめ
新入社員研修はオンライン研修と対面研修を組み合わせた”ブレンド型”で実施するのがおすすめです。
新入社員が学ぶべき内容は、学生から社会人への意識転換やビジネスマナー、報連相、関係構築力など多岐にわたります。どの内容を学ぶかによって、オンライン研修と対面研修を使い分け、組み合わせることが必要です。
オンライン研修、対面研修それぞれに適した学習テーマは以下の表のとおりです。
テーマ分類 |
オンライン研修のみ |
対面研修のみ |
ブレンド型 |
スタンス/マインド |
- |
一定の緊張感が伝わるコンテンツ
|
初期教育で学んだことを発揮するコンテンツや期間性があるコンテンツ
|
スキル(基礎) |
アウトプット中心のコンテンツ
|
途中のプロセスが重要なコンテンツ
※リモートワークを前提とする場合は |
|
スキル(応用) |
個人ごとのアウトプット力を確認するコンテンツ
|
配属後を想定したコンテンツ
|
各学習テーマに合った開催形式を選択し、導入研修期間中に使い分けるとよいでしょう。
オンライン研修がおすすめの研修テーマ
オンライン研修はスキル習得に適しています。次のようなテーマはオンライン研修での実施を検討しましょう。
- ロジカルシンキング
- ビジネス文書
- ホウレンソウ
- 仕事の進め方
- ビジネス文書をはじめとした個別添削
これらは受講者にアウトプットを出してもらうことが重要なテーマです。プログラム内に実践ドリルなどをふんだんに取り入れ、アウトプットとフィードバックを繰り返すことが有効です。
オンライン研修では、受講者が作成したアウトプットをすぐに画面共有ができるため、講師からの個別フィードバックが効率的に進むというメリットがあります。
また、リモートワークが浸透している企業では、関係構築力や仕事の進め方についてもオンライン研修で実施するとよいでしょう。オンライン研修で実施することで、配属後の実践イメージが湧きやすくなります。
一方、オンライン研修に向いていないテーマはスタンスやマインドの習得です。学生から社会人への意識転換やビジネスマナーなどが該当します。
スタンスやマインドを習得してもらう際には、受講者に一定の緊張感を感じてもらわなければなりません。オンライン研修は対面研修より緊張感を保つことが難しいため、スタンスやマインド習得は対面研修で実施することがおすすめです。
対面研修がおすすめの研修テーマ
対面研修はスタンスやマインド、スキルの獲得のどちらも適しています。たとえば、以下のようなテーマは対面研修で実施するとよいでしょう。
- 学生から社会人への意識転換
- ビジネスマナー
- レジリエンス
- チームビルディング
- 関係構築力-コミュニケーション-
- 仕事の進め方
- 提案/訪問ワークのような業務の疑似体験ワーク
特に、学生から社会人への意識転換やビジネスマナー、レジリエンスなどスタンスやマインドに関するテーマは対面研修で実施しましょう。オンラインより研修の雰囲気や熱量が伝わりやすいため、緊張感をもって学習に臨んでもらえます。
また、他者との関係構築力や仕事の進め方など、アウトプットよりプロセスが重要なテーマも対面研修がおすすめです。講師や人事担当者が受講者の取り組む様子を見ることができるので、プロセスに対してもフィードバックを行なえます。
訪問ワークのような業務の疑似体験ワークも対面研修で実施すると効果的です。配属後の業務の流れを具体的にイメージできるため、現場へのスムーズな接続を期待できます。
ブレンド型研修を成功させるコツ
ブレンド型研修をうまく活用すれば、効果的な新入社員研修を実施することができます。
オンライン研修と対面研修のメリットやデメリットを把握し、それぞれに適した研修テーマを実施しましょう。
ただし、学習形態が複雑になるため、研修スケジュールや各研修のルールは分かりやすく設定し、受講者への共有を徹底してください。オンライン研修と対面研修ではグランドルールが異なることも多いため、受講者が混乱しないように整理して伝える必要があります。
ブレンド型を取り入れた新入社員研修事例
ブレンド型研修の事例をご紹介します。約18日間の導入研修を実施した企業の事例です。
当事例では、研修期間の前半に対面研修でビジネスマナーやパーパス理解、仕事の進め方などを実施しました。まずは、知識やスキルを型として学ぶことに注力しています。
その後、後半からはオンライン研修を交えながら、答えがない中で相手の期待に応えることの難しさを実感してもらいました。
特に、パーパス理解プログラムとして「Value Discover Program」を実践し、オンラインで報告会を行なったことが特徴です。自社のパーパス理解に向けて社員インタビューなどの情報収集にチームで取り組み、その結果を発表してもらいました。
スタンスやマインドの習得は対面研修で行ない、自社に関する知識獲得やワークショップの発表会はオンライン研修で行なうことで、導入研修期間中に効率よく学習を進めることができました。
オンライン研修とは
オンライン研修とは、Web会議ツールを利用して、講師と受講者が集まり、リアルタイムで講義やグループワークを行う研修形式のことを言います。
オンライン研修のメリット
オンライン研修のメリットは研修のアウトプットを集約しやすいことにあります。参加者全員の考えをチャットで集めることで、他者のアウトプットを知り、相互に学ぶことができます。実地での集合研修と比較しても、質問や発表がしやすく、発言者が偏らない傾向にあります。また、研修内容が保存できるので、後から見直したりすることも可能です。
性質として、場所を選ばず、遠隔地からの受講、自宅からの受講も可能なので、多忙な管理職社員、時短勤務で働く社員など、多くの社員が参加しやすい研修形式でもあります。複数回に渡る選抜研修や多拠点間での研修等では有効な形式となるでしょう。
オンライン研修のデメリット
オンライン研修のデメリットとしては、場所をともにしていないため、講師や他者の熱量が伝わりにくかったり、ネットワークを深めにくいことがあげられるでしょう。内定者同士で絆を深めたり、会社の理念や方針を浸透・共有する場としては、向かないかもしれません。
また、オンライン研修を受けるネットワーク環境が不足していると、快適な受講ができない可能性があるので、事前に受講環境を確認しておく必要があります。
オンライン研修とeラーニングの違い
オンライン研修とeラーニングはインターネットを使用して行うものであり、一見同じように感じますが仕組みが異なります。
オンライン研修は、ZOOM等のWeb会議ツールを利用して、 講師と受講者がリアルタイムで研修を行い、講師や受講者は コミュニケーションを図りながら、学習します。
一方で、eラーニングは、オンデマンド形式で、受講者は好きな時間に、それぞれにプログラムを受講します。
eラーニングのメリット
eラーニングのメリットは、場所と時間を選ばないうえに、時間制限もないため、個人のペースで学習を進められることです。自分で主体的に学べる方には適した学習手法になります。また、コンプライアンスなどの全社一斉の必須教育に向いています。
eラーニングのデメリット
eラーニングのデメリットは、取り組みが個人に依存するので、人によっては、流し見をするだけで理解できていない方やそもそも受講をしない方もでてくる可能性があることです。また、集合研修やオンライン研修と比べると、アウトプットの機会が少なくなることも多く、学んだ知識が定着している、活用できる度合いまで達成することは難しいかもしれません。
そのため、研修に向けた事前事後課題としてeラーニングを行うことで強制力をもたせる、定着度合いは研修で高める、未受講者へのリマインドを行う、理解度テストを行うなどの工夫をすることも必要です。
集合研修などと合わせて行うブレンディッドラーニングも主流になっている
近年ではブレンディッドラーニングも注目を集めており、主流となりつつある研修方法です。
ブレンディッドラーニングとは、集合研修やeラーニング、動画、OJTなど、さまざまな学習方法を組み合わせた教育手法をいいます。
それぞれの学習方法のメリットを活かすことで効率的に学習することができます。
基本的なパターンとして、eラーニングや動画などで基礎的な部分を学習し、それを踏まえた応用的かつ実践的なアウトプットを集合研修やオンライン研修、OJTで行うのが一般的です。
習からアウトプットまでを1回だけで終わらせるのではなく、徐々に高度化を図るようにサイクルすることで、さらに効率的に成長を促すことができるでしょう。
新入社員研修をオンライン化するメリット
ここまでオンラインで行う新入社員研修の具体的な内容とその目的について解説してきました。
では、実際にオンラインによる新入社員研修を行うとどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、オンライン化することで得られるメリットについて解説します。
時間や場所にとらわれずに学習が可能
オンラインによる新入社員研修での最大のメリットは、地方や海外に住んでいる方でも研修を受けられるという点です。
また、配信型のオンライン研修であれば受講者の都合でいつでも動画視聴ができるため、時間にとらわれるということもなくなります。
人によって住んでいるところがバラバラだったとしても、常に同じクオリティの研修が行えるため、教育の格差を失くすことができるでしょう。
コスト削減につながる
上述した通り、オンライン研修は場所を選ばずに行えるため、研修会場を押さえる必要はありません。
そのため、研修会場の使用料はかからず、コストを削減することができます。
そのほかにも、受講者の交通費や宿泊費なども削減することが可能です。
また、本来かかる予定だった移動時間を他の研修や業務に当てられるため、業務効率化を図ることができるでしょう。
研修機会や質を均一にできる
集合研修では、受講者の人数が多ければ同じ内容の研修をグループで分けて行うことも多いです。
しかし、グループに分けて研修を行った場合、講師の質の違いなどが原因で研修内容の理解度にムラができることもあります。
その点、オンライン研修であれば一度に多くの受講者が研修を受けることができるため、学びの質を均等にできます。
それに加え、研修を録画すれば、その日参加できなかった新入社員も学ぶことができるため、育成のムラをなくすことができます。
質問やアウトプット共有・集約が容易
集合面接では、他の受講者の目が気になって質問が出来なかったり、後から気付いた質問を伝える場がなかったりして、受講者が疑問を残したままになってしまう危険性もあります。
ですが、オンライン研修であればチャットでわからないことをすぐに質問できるため、受講者は疑問をすぐに解決することができます。
また、アウトプットを紙のレポートにせずとも、画面共有やファイル共有ですぐに提出できるため、共有と集約も容易です。
新入社員研修をオンライン化するデメリットと対策
上記ではメリットについて解説しましたが、その一方でどのようなデメリットがあるのでしょうか。
ここでは、主なデメリットとその対策について解説します。
ネットワーク環境が必要
オンライン研修は場所を問わず、離れている場所からでも研修に参加することができますが、そのためにはネットワーク環境が必要不可欠です。
全ての受講者が安定しているネットワーク環境を確保できているというわけではなく、人によっては「画面がフリーズした」や「ラグがすごかった」、「雑音が入り聞き取りづらかった」といった事態が発生する可能性があります。
そういった場合は、安定したネットワーク環境を準備してもらうことと、スマホではなくパソコンで参加することを事前に案内しておくことが必要です。
実習や実技を伴う研修などは行えない
オンライン研修は、会場などで行う研修ではないため、VR研修等を用意していない場合、実習や実技を指導することが難しいです。
そのため、特に技術職の場合は実践を行えないため、なかなか難しいかもしれません。
ただし、上述でも触れたように近年ではブレンディッドラーニングという研修方法があります。
オンライン研修やeラーニングで基礎を学び、実習や実技はOJTの場で行うなど、方法を組み合わせることで効率的な新入社員の育成を行うことができるでしょう。
参加者の反応がわかりにくい
対面式の新入社員研修では、講師は参加者の様子を見ながら伝え方や進行ペースを調整できます。
しかし、オンラインによる新入社員研修では、講師が参加者の様子を見ながら進めていくということが難しいです。
オンライン研修はどうしてもカメラ越しとなってしまうため、把握できる情報には限りがあります。
それを解決するためには、チャットやリアクションを含めた双方向型のコミュニケーションを増やし、研修の途中で一旦止めて簡単な確認テストを実施するなどを行うことで参加者の反応を把握しやすくなります。
アイスブレイクの手段や、質問以外の単純な感想やコメントにもチャットを活用することも参加者の反応を分かりやすくする工夫の一つです。
Zoom研修を成功させるコツについては、以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご確認ください。
『Zoom研修を成功させるコツ7選。プロはチャットをフル活用する』
コミュニケーションの機会が少なくなる
対面式の新入社員研修と比べ、オンラインの新入社員研修の場合は、受講者同士のコミュニケーションの機会が少なくなってしまいます。
対面による集合研修であれば、研修前や研修後に受講者同士で会話する機会がありますが、オンライン研修ではそういった機会がほとんどありません。
新入社員研修の目的の一つとして、新入社員同士の親睦を深めるという目的があるため、新入社員同士のコミュニケーションは必須といえます。
オンラインで研修を実施する際は、グループワークやディスカッション、ゲームなどを行うことで、必然的にコミュニケーションを取る機会が増えるでしょう。研修の冒頭でアイスブレイクを行うのも効果的です。
▼新入社員研修で活用できるアイスブレイクの実例を紹介しています。
新入社員研修をオンライン化する際のポイント
ここまではオンラインによる新入社員研修のメリットとデメリットについて解説しました。
ここからは、新入社員研修をオンラインで行う際のポイントを4つ紹介します。
事前に使用するツールを吟味する
受講者に対して、事前にパソコンやタブレットなどを準備するように伝えることはもちろんのこと、機材の動作確認やネットワークの接続テストを行っておくことは欠かせません。
しかし、それだけではなく、事前にどのツールを使用するかを決めておくことも大切です。
ZoomやMicrosoft Teams、Cisco Webex Trainingなどがオンライン研修ツールとして有名です。グループワークのやりやすさやセキュリティ面など、それぞれ特徴があるため、自社に合ったツールを選ぶようにしましょう。
どのオンライン研修ツールを選ぶか迷った際には、次の記事も参考にしてください。
『Zoomを使った研修を実施するコツ|開催方法や準備方法を紹介』
『Microsoft Teamsでの研修のやり方を解説。グループワークも可能』
また、それぞれのツールの詳しい資料はこちらからダウンロードできます。
新人社員の傾向に合わせたカリキュラムを取り入れる
新入社員研修は、毎年同じような研修内容で進めれば良いというわけではありません。
その年によって新入社員の傾向は異なるため、それらに合ったカリキュラムを取り入れることが重要です。
カリキュラム内容を作成するポイントは、その年の新入社員の傾向を理解したうえで現場担当者の意見を参考にし、実際に必要となるであろうスキルや知識を把握することです。
2022年度の新入社員研修の特徴については『【2022年最新】新入社員の特徴といまどき新入社員の成長を促すポイント』の記事をご参照ください。
▼アルーの独自調査データ「2023年度新入社員レポート」はこちらからダウンロードできます。
フォローやフィードバックが重要
オンライン研修となると、対面式研修とは違い、参加者の反応が分かりづらい傾向があります。
そのため、定期的にフォローやフィードバックなどを行い、受講者のモチベーションを保つことが重要です。また、カメラをオンにして受講者の反応を分かりやすくすることも対策の1つとして挙げられるでしょう。
定期的にフォローやフィードバックを行うことで、「分からないところがあるけど質問しづらい」や「今の説明はイマイチ分からなかった」という事態も防ぐことができ、効率的に研修を行うことができます。
また、講師側も状況を把握しやすくなって研修内容を改善しやすくなるため、次回の研修内容をブラッシュアップできるようになるでしょう。
グループワークやチャット機能でコミュニケーションを促す
上述でも触れましたが、オンライン研修の場合は受講者同士のコミュニケーションが取りづらくなってしまいます。
そのため、グループワークやディスカッションの実施や、チャット機能を活用するなどのコミュニケーションを図りやすくする工夫が必要です。
そのほかにも、オンライン交流会や新入社員同士の親睦を深めるゲームを開催するなど、気軽に交流を図れる場を企画するのも効果的です。
下記では、チャットの活用術を解説しているので、併せてご確認ください。
新入社員研修で使えるアイスブレイク集は、以下の動画でも紹介しています。
オンライン研修におすすめのグループワーク
オンライン研修では、受講者の集中力が続きにくいという課題があります。そこで、受講者への問いかけやグループワークを積極的に取り入れ、インタラクティブな研修を行う必要があります。ここでは、オンライン研修におすすめのグループワークを紹介します。
ロールプレイング
一つ目はロールプレイングです。例えば、顧客役と担当者役に分かれて電話応対や模擬商談を行うなどが挙げられます。役割を演じながら、コミュニケーションし、相互にフィードバックができる形式です。自身の言動が相手にどのような印象を与えるのかを知ることができるため、講義での知識インプット後に実施したいグループワークです。
ブレインストーミング
二つ目は、ブレインストーミングです。ブレインストーミングとは、問題の解決策や新しいアイデアを出すために、グループで短時間でたくさんのアイデアを共有することをいいます。画面共有機能や同時編集可能なドキュメントアプリを利用して、ディスカッション時に利用するとよいでしょう。
ディベート
三つ目はディベートです。お題に対して、賛成側と反対側に分かれて、議論を行う形式です。ロジカルシンキングやプレゼンテーションの練習におすすめです。結論を導くための論理的なピラミッド構造を考えたり、MECEで理由を挙げたりといったプロセスはロジカルシンキングのインプットを活かすのに最適です。また、発表の経験を通してプレゼンテーションに必要なストーリーラインの作成スキルやスライド作成スキルの向上に繋がります。
オンライン研修でグループワークを成功させる方法
オンライン研修でもブレイクアウトセッションなどをうまく利用すれば、対面研修と変わらないクオリティのグループワークを実施することができます。ただし、成功させるにはいくつかのコツがあります。オンライン研修でグループワークを成功させるために気を付けるべきポイントを3つ紹介します。
グランドルールを設定する
研修でのグランドルールとは、研修をより意義のある場とするためにあらかじめ設けられるルールのことです。例えば、「研修中にわからないことがあれば必ず質問する」「研修中にメモを取る」といったグランドルールがよく設定されます。
オンライン研修においては、「相手の発表にはあいづちや拍手で反応する」「質問はチャットで好きな時に行う」などのルールを設定しておくとよいでしょう。このようなルールを設けておくことで、主体的な参加を促すことができます。
グランドルールについて詳しく知りたい方は以下のページをご覧ください。
『研修でのグランドルールの例5選|ルール設定のポイントもご紹介』
会議ツールの操作方法を事前にレクチャーしておく
使用するWeb会議ツールの操作方法を事前にレクチャーをしておくことで、グループワークをスムーズに進めることができます。例えば、ブレイクアウトセッションへの参加方法、チャットや反応ボタンの使い方、接続不良時に試すことなどを事前に伝えておくとよいでしょう。
また、操作が分からないときや接続不調になったときに誰に問い合わせればよいのかも事前に伝えておきましょう。
チャットを活用する
チャットを活用することもオンライン研修でのグループワークのポイントになります。
オンライン研修ではチャットで全員の意見を集めたり、質問をしやすいというメリットがあります。気軽な内容を受講者にチャットを打たせてみたり、アイスブレイクや質問でチャットする場面をたくさん用意したりすることで、双方向のコミュニケーションを実現できます。講師には、チャットを活用するよう事前に伝えておくとよいでしょう。
オンライン研修でのチャットの活用方法の具体例を知りたい方は以下をご覧ください。
『Zoom研修を成功させるコツ7選。プロはチャットをフル活用する』
アルーが行ったオンライン新入社員研修の事例
アルー株式会社では2003年の設立以来、さまざまな業種の新入社員研修を支援してきました。
その結果、2023年度の導入企業数は112社、受講者数は約2.3万人を誇っています。
ここでは、アルーが実際に行った株式会社NTTドコモ様(以下、NTTドコモ)の事例を紹介します。
オンライン新入社員研修の事例:株式会社NTTドコモ
NTTドコモでは、新型コロナウイルス感染症の影響により、新入社員研修をこれまでの対面ではなく、オンラインで実施するようになりました。
その際、ビジネスマナーやスキル支援を行ったところ、研修後の受講者や人事担当者の方から高い評価をいただきました。
研修後の受講者からの声として、
- グループワークが数多く取り入れられていて、受け身になることなく実践的な研修を受けることができた
- 使用する会議システムの使い方資料が読みやすく、当日も慌てることなく臨めた
- アルー事務局の方が講師をよくサポートされていて、非常にスムーズな運営が行われていた
という声が上がっていました。
また、人事担当者からも、
- オンラインだと講師が発信し、受講者が受信するだけという一方通行型なのかと考えていたが、まったく違った。教室研修とは違った形ではあるが、ストレスなく双方向コミュニケーションができており、「意外にできるのだな」と感じた
- 電話対応の個別指導については、本物の電話対応をしているような状態を実現することができ、大変効果が高かった。研修後、新入社員と電話でコミュニケーションをする機会があったが、その際、「〇〇の件で〇分お時間いただけますか」と話しており、学びを活かして実践している様子が分かった。
- 一人ひとりの顔を見て、彼らがどのように受講しているのかがよく分かった。場という全体は捉えにくいが、一人ひとりが分かるのがオンラインのよさだと思った
というお声をいただいております。
オンライン研修においても、ビジネスマナーやスキルの定着にコミットした点や実現に向けたさまざまな可能性を提案した点などについて評価いただいています。
詳しくは、こちらの記事をご確認ください。
学生から社会人への変革(オンライン研修)(株式会社NTTドコモ)
新人社員研修をオンライン化するならアルーにお任せください
新入社員研修をオンラインで行う際のメリットやデメリット、オンラインで行う際のポイントなどを解説してきました。
現代における新入社員研修は、54%がオンラインで実施されており、今後も増加していくことが予想されています。
そのため、オンラインによる新入社員研修を成功させ、効率的に行えるように万全な準備を行っておくことが肝心です。
アルー株式会社は設立以来、約20年にわたって人材育成を手掛けてきた企業です。
オンラインによる新入社員研修をはじめ、新人フォローアップ研修や若手社員研修など、さまざまな研修を展開しているため、研修に関するお悩みをお客様一社一社にあわせて解決いたします。
新入社員研修をオンラインで行いたいと考えている際は、ぜひアルーにお問い合わせください。
▼アルーの新入社員研修の資料はこちらからダウンロードいただけます。
▼学べる内容やプログラム例についてはこちらからご覧ください。