新入社員研修をオンラインで行った事例と開催時の注意点を解説
新入社員研修は、新入社員が自社に適応するために、基本的なビジネスマナーやスキル、社会人としてのマインドを身につけるための研修です。
従来は同期とのコミュニケーションを取るためにも集合研修を行っている企業が多かったのですが、働き方改革や新型コロナウイルスの影響で、リモートワークが普及し、研修もオンライン研修に切り替えている企業も増えてきています。
この記事では、新入社員研修のオンライン化を成功させるためのポイントやメリットなどを解説します。
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新入社員にオンライン研修を取り入れている企業は約50%
株式会社manebiの2023年の調査によると、新入社員研修を「オンライン研修のみ」で実施予定の企業は14.6%、「オンライン研修と対面研修を併用」する予定の企業が36.2%、「対面研修のみ」で実施予定の企業が49.2%となっています。
したがって、新入社員にオンライン研修を取り入れている企業は約50%となっています。前年と比較すると、新型コロナウイルス感染対策が緩和されたため、「対面研修のみ」または「オンライン研修と対面研修を併用」する予定の企業が増えています。それに伴い「オンライン研修のみ」で予定している企業は減っています。
参考:株式会社manebi:【2023年新入社員研修に関する動向調査】対面研修の実施企業は前年比+12%上昇で5割に。オンラインと対面を合わせた研修も定着
今後もオンライン研修を続けていく企業が多い
では、オンライン研修を行なわなくなるかというとそうではありません。「新型コロナウイルス終息後には対面研修に戻す」と回答した企業は16%にとどまります。一方、「オンライン研修のみ」または「オンライン研修と対面研修を併用する」と答えた企業は8割を超えており、オンライン研修を続けることが有効だと感じている人事担当者が多いといえるでしょう。
これは、オンライン研修には研修ノウハウを蓄積できる、遠隔地からの参加がしやすい、移動コストを減らすことができるなどのメリットがあるからだと想定されます。また、オンライン研修、対面研修のそれぞれの特性を踏まえて、併用していくことで研修効果を高める取り組みも増えてきています。
参考:株式会社manebi:【2023年新入社員研修に関する動向調査】対面研修の実施企業は前年比+12%上昇で5割に。オンラインと対面を合わせた研修も定着
オンライン研修とは
オンライン研修とは、Web会議ツールを利用して、講師と受講者が集まり、リアルタイムで講義やグループワークを行う研修形式のことを言います。
オンライン研修について詳しくは以下の記事をご参照ください。
『オンライン研修とは?効果的な実施方法やメリット、成功事例を解説』
オンライン研修とeラーニングの違い
オンライン研修とeラーニングはインターネットを使用して行うものであり、一見同じように感じますが仕組みが異なります。 オンライン研修は、ZOOM等のWeb会議ツールを利用して、 講師と受講者がリアルタイムで研修を行い、講師や受講者は コミュニケーションを図りながら、学習します。 一方で、eラーニングは、オンデマンド形式で、受講者は好きな時間に、それぞれにプログラムを受講します。
新入社員研修でのeラーニング活用について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
『新入社員研修でeラーニングを活用するメリットとデメリットと対策をわかりやすく解説』
新入社員研修をオンライン化するメリット
ここまでオンラインで行う新入社員研修の具体的な内容とその目的について解説してきました。
では、実際にオンラインによる新入社員研修を行うとどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、オンライン化することで得られるメリットについて解説します。
時間や場所にとらわれずに学習が可能
オンラインによる新入社員研修での最大のメリットは、地方や海外に住んでいる方でも研修を受けられるという点です。
また、配信型のオンライン研修であれば受講者の都合でいつでも動画視聴ができるため、時間にとらわれるということもなくなります。
人によって住んでいるところがバラバラだったとしても、常に同じクオリティの研修が行えるため、教育の格差を失くすことができるでしょう。
コスト削減につながる
上述した通り、オンライン研修は場所を選ばずに行えるため、研修会場を押さえる必要はありません。
そのため、研修会場の使用料はかからず、コストを削減することができます。
そのほかにも、受講者の交通費や宿泊費なども削減することが可能です。
また、本来かかる予定だった移動時間を他の研修や業務に当てられるため、業務効率化を図ることができるでしょう。
研修機会や質を均一にできる
集合研修では、受講者の人数が多ければ同じ内容の研修をグループで分けて行うことも多いです。
しかし、グループに分けて研修を行った場合、講師の質の違いなどが原因で研修内容の理解度にムラができることもあります。
その点、オンライン研修であれば一度に多くの受講者が研修を受けることができるため、学びの質を均等にできます。
それに加え、研修を録画すれば、その日参加できなかった新入社員も学ぶことができるため、育成のムラをなくすことができます。
研修の振り返りが簡単にできる
オンライン研修はライブ型の研修であっても、録画をした動画をLMSなどで管理することで、後から見直すことができます。
各部署に配属され業務が本格的に始まってから、ビジネスマナーや会社で使用するツールの説明などの研修動画を見直すことができるのです。
繰り返し何度も研修を見直すことで、知識の定着もしやすいでしょう。
質問やアウトプット共有・集約が容易
集合面接では、他の受講者の目が気になって質問が出来なかったり、後から気付いた質問を伝える場がなかったりして、受講者が疑問を残したままになってしまう危険性もあります。
ですが、オンライン研修であればチャットでわからないことをすぐに質問できるため、受講者は疑問をすぐに解決することができます。
また、アウトプットを紙のレポートにせずとも、画面共有やファイル共有ですぐに提出できるため、共有と集約も容易です。
新入社員研修をオンライン化するデメリットと対策
上記ではメリットについて解説しましたが、その一方でどのようなデメリットがあるのでしょうか。
ここでは、主なデメリットとその対策について解説します。
ネットワーク環境が必要
オンライン研修は場所を問わず、離れている場所からでも研修に参加することができますが、そのためにはネットワーク環境が必要不可欠です。
全ての受講者が安定しているネットワーク環境を確保できているというわけではなく、人によっては「画面がフリーズした」や「ラグがすごかった」、「雑音が入り聞き取りづらかった」といった事態が発生する可能性があります。
そういった場合は、安定したネットワーク環境を準備してもらうことと、スマホではなくパソコンで参加することを事前に案内しておくことが必要です。
実習や実技を伴う研修などは行えない
オンライン研修は、会場などで行う研修ではないため、VR研修等を用意していない場合、実習や実技を指導することが難しいです。
そのため、特に技術職の場合は実践を行えないため、なかなか難しいかもしれません。
ただし、上述でも触れたように近年ではブレンディッドラーニングという研修方法があります。
オンライン研修やeラーニングで基礎を学び、実習や実技はOJTの場で行うなど、方法を組み合わせることで効率的な新入社員の育成を行うことができるでしょう。
参加者の反応がわかりにくい
対面式の新入社員研修では、講師は参加者の様子を見ながら伝え方や進行ペースを調整できます。
しかし、オンラインによる新入社員研修では、講師が参加者の様子を見ながら進めていくということが難しいです。
オンライン研修はどうしてもカメラ越しとなってしまうため、把握できる情報には限りがあります。
それを解決するためには、チャットやリアクションを含めた双方向型のコミュニケーションを増やし、研修の途中で一旦止めて簡単な確認テストを実施するなどを行うことで参加者の反応を把握しやすくなります。
アイスブレイクの手段や、質問以外の単純な感想やコメントにもチャットを活用することも参加者の反応を分かりやすくする工夫の一つです。
Zoom研修を成功させるコツについては、以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご確認ください。
『Zoom研修を成功させるコツ7選。プロはチャットをフル活用する』
コミュニケーションの機会が少なくなる
対面式の新入社員研修と比べ、オンラインの新入社員研修の場合は、受講者同士のコミュニケーションの機会が少なくなってしまいます。
対面による集合研修であれば、研修前や研修後に受講者同士で会話する機会がありますが、オンライン研修ではそういった機会がほとんどありません。
新入社員研修の目的の一つとして、新入社員同士の親睦を深めるという目的があるため、新入社員同士のコミュニケーションは必須といえます。
オンラインで研修を実施する際は、グループワークやディスカッション、ゲームなどを行うことで、必然的にコミュニケーションを取る機会が増えるでしょう。研修の冒頭でアイスブレイクを行うのも効果的です。
新入社員が研修をきついと感じる恐れがある
新入社員が研修内容についていけなかった場合、「きつい」と感じてしまう恐れがあります。
オンライン研修は、基本的に一人で受講します。チャットで質問ができたり、研修内容を見直したりできたとしても、ついていけないことに不安を感じてしまうかもしれません。
対面であれば他の人も難しそうにしているなと雰囲気を感じ取れることもあるでしょう。また、講師が受講者の様子を見て、理解度が低そうな箇所を丁寧に説明するなどのフォローがしやすいです。
オンライン研修ではお互いの様子が見えづらいことから、「一人で学んでいる」「サポートしてもらえない」という不安が募ってしまう可能性があります。
研修プログラム内に分からないことを質問する時間を設けたり、研修後に理解度の低い新入社員のフォローをしたりするとよいでしょう。
▼新入社員研修で活用できるアイスブレイクの実例を紹介しています。
新入社員研修をオンライン化する際のポイント
ここまではオンラインによる新入社員研修のメリットとデメリットについて解説しました。
ここからは、新入社員研修をオンラインで行う際のポイントを4つ紹介します。
事前に使用するツールを吟味する
受講者に対して、事前にパソコンやタブレットなどを準備するように伝えることはもちろんのこと、機材の動作確認やネットワークの接続テストを行っておくことは欠かせません。
しかし、それだけではなく、事前にどのツールを使用するかを決めておくことも大切です。
ZoomやMicrosoft Teams、Cisco Webex Trainingなどがオンライン研修ツールとして有名です。グループワークのやりやすさやセキュリティ面など、それぞれ特徴があるため、自社に合ったツールを選ぶようにしましょう。
どのオンライン研修ツールを選ぶか迷った際には、次の記事も参考にしてください。
『Zoomを使った研修を実施するコツ|開催方法や準備方法を紹介』
『Microsoft Teamsでの研修のやり方を解説。グループワークも可能』
また、それぞれのツールの詳しい資料はこちらからダウンロードできます。
新入社員の傾向に合わせたカリキュラムを取り入れる
新入社員研修は、毎年同じような研修内容で進めれば良いというわけではありません。
その年によって新入社員の傾向は異なるため、それらに合ったカリキュラムを取り入れることが重要です。
カリキュラム内容を作成するポイントは、その年の新入社員の傾向を理解したうえで現場担当者の意見を参考にし、実際に必要となるであろうスキルや知識を把握することです。
▼新入社員の傾向が分かるアルーの独自調査データ「2024年度新入社員レポート」はこちらからダウンロードできます。
アイスブレイクを取り入れる
オンライン研修でも、アイスブレイクを取り入れて参加者の緊張をほぐしてあげることが大切です。
オンライン研修は参加者同士でコミュニケーションが取りづらいため、研修冒頭に自己紹介やゲームを取り入れることで、参加者がリラックスし、講義にも集中しやすくなります。
アイスブレイクは全員が参加できるものを用意し、参加者の立場や年齢を考慮しながら内容を決めておくことがおすすめです。
研修で使えるアイスブレイクについては、以下の記事で詳しく解説しております。
『研修で使えるアイスブレイク11選!新入社員研修にもオススメ』
フォローやフィードバックが重要
オンライン研修となると、対面式研修とは違い、参加者の反応が分かりづらい傾向があります。
そのため、定期的にフォローやフィードバックなどを行い、受講者のモチベーションを保つことが重要です。また、カメラをオンにして受講者の反応を分かりやすくすることも対策の1つとして挙げられるでしょう。
定期的にフォローやフィードバックを行うことで、「分からないところがあるけど質問しづらい」や「今の説明はイマイチ分からなかった」という事態も防ぐことができ、効率的に研修を行うことができます。
また、講師側も状況を把握しやすくなって研修内容を改善しやすくなるため、次回の研修内容をブラッシュアップできるようになるでしょう。
グループワークやチャット機能でコミュニケーションを促す
上述でも触れましたが、オンライン研修の場合は受講者同士のコミュニケーションが取りづらくなってしまいます。
そのため、グループワークやディスカッションの実施や、チャット機能を活用するなどのコミュニケーションを図りやすくする工夫が必要です。
そのほかにも、オンライン交流会や新入社員同士の親睦を深めるゲームを開催するなど、気軽に交流を図れる場を企画するのも効果的です。
下記では、チャットの活用術を解説しているので、併せてご確認ください。
新入社員研修で使えるアイスブレイク集は、以下の動画でも紹介しています。
アルーが行ったオンライン新入社員研修の事例
アルー株式会社では2003年の設立以来、さまざまな業種の新入社員研修を支援してきました。
その結果、2023年度の導入企業数は112社、受講者数は約2.3万人を誇っています。
ここでは、アルーが実際に行った株式会社NTTドコモ様(以下、NTTドコモ)・第一生命保険株式会社様(以下、第一生命)
の事例を紹介します。
オンライン新入社員研修の事例:株式会社NTTドコモ
NTTドコモでは、新型コロナウイルス感染症の影響により、新入社員研修をこれまでの対面ではなく、オンラインで実施するようになりました。
その際、ビジネスマナーやスキル支援を行ったところ、研修後の受講者や人事担当者の方から高い評価をいただきました。
研修後の受講者からの声として、
- グループワークが数多く取り入れられていて、受け身になることなく実践的な研修を受けることができた
- 使用する会議システムの使い方資料が読みやすく、当日も慌てることなく臨めた
- アルー事務局の方が講師をよくサポートされていて、非常にスムーズな運営が行われていた
という声が上がっていました。
また、人事担当者からも、
- オンラインだと講師が発信し、受講者が受信するだけという一方通行型なのかと考えていたが、まったく違った。教室研修とは違った形ではあるが、ストレスなく双方向コミュニケーションができており、「意外にできるのだな」と感じた
- 電話対応の個別指導については、本物の電話対応をしているような状態を実現することができ、大変効果が高かった。研修後、新入社員と電話でコミュニケーションをする機会があったが、その際、「〇〇の件で〇分お時間いただけますか」と話しており、学びを活かして実践している様子が分かった。
- 一人ひとりの顔を見て、彼らがどのように受講しているのかがよく分かった。場という全体は捉えにくいが、一人ひとりが分かるのがオンラインのよさだと思った
というお声をいただいております。
オンライン研修においても、ビジネスマナーやスキルの定着にコミットした点や実現に向けたさまざまな可能性を提案した点などについて評価いただいています。
詳しくは、こちらの記事をご確認ください。
学生から社会人への変革(オンライン研修)(株式会社NTTドコモ)
オンライン新人社員研修の事例:第一生命保険株式会社
第一生命では、2週間の新入社員研修の中でオンライン研修を取り入れました。1週目は、オンラインで社会人として必要な知識やマインドセットのインプットを行いました。2週目は、1週目にインプットした内容をアウトプットするという、オンライン・オフラインの両方をブレンドした研修を実施しました。その中でアル―は、2.5日間のオンライン研修を担当しました。
アル―では、社会人として求められるマインドセットなどのインプット部分を中心に下記の研修をオンラインで実施しました。
- 社会人としてのマインド・スタンス
- ビジネスマナーのスタンス・スキル
- 仕事を進めるためのスタンス・スキル
第一生命の担当者からは、下記のような高い評価を頂いております。
- 大手企業向けの大規模研修の実績があるので安心して任せることができた
- インターネット回線の接続不良など、当日の運営までサポートしてくださり感謝している
- オンラインでありながら、新入社員同士がフィードバックし合う仕組みが取り入れられ『自分から発信する』という経験ができたのがよかった
- 2週間の研修のはじめにマインドセットを学ぶことができたので、その後の研修に目的意識を持って取り組んでもらえた
- 最終日には、それまで発言しなかった社員が手を挙げてくれるようになった
「2.5日間という短い期間に取り入れる研修内容・優先順位をしっかり提案頂き、前日に学んだことを翌日に活かすことができる有意義な研修だった」と評価して頂いております。
第一生命の詳しい研修内容は、こちらの記事をご確認ください。
「つながり」「たくましさ」「しなやかさ」を備えた新入社員への育成(第一生命保険株式会社導入事例)
▼事例資料ダウンロードはこちら
集合研修などと合わせて行うブレンディッドラーニングも主流になっている
近年ではブレンディッドラーニングも注目を集めており、主流となりつつある研修方法です。
ブレンディッドラーニングとは、集合研修やeラーニング、動画、OJTなど、さまざまな学習方法を組み合わせた教育手法をいいます。 それぞれの学習方法のメリットを活かすことで効率的に学習することができます。
基本的なパターンとして、eラーニングや動画などで基礎的な部分を学習し、それを踏まえた応用的かつ実践的なアウトプットを集合研修やオンライン研修、OJTで行うのが一般的です。
学習からアウトプットまでを1回だけで終わらせるのではなく、徐々に高度化を図るようにサイクルすることで、さらに効率的に成長を促すことができるでしょう。
ブレンディッドラーニングについて詳しくは以下の記事をご参照ください。
『【事例あり】ブレンディッドラーニングとは?効果的な方法や注意点を徹底解説』
新入社員研修にはブレンド型がおすすめ
新入社員研修はオンライン研修と対面研修を組み合わせた”ブレンド型”で実施するのがおすすめです。 新入社員が学ぶべき内容は、学生から社会人への意識転換やビジネスマナー、報連相、関係構築力など多岐にわたります。どの内容を学ぶかによって、オンライン研修と対面研修を使い分け、組み合わせることが必要です。
オンライン研修、対面研修それぞれに適した学習テーマは以下の表のとおりです。
テーマ分類 |
オンライン研修のみ |
対面研修のみ |
ブレンド型 |
スタンス/マインド |
- |
一定の緊張感が伝わるコンテンツ
|
初期教育で学んだことを発揮するコンテンツや期間性があるコンテンツ
|
スキル(基礎) |
アウトプット中心のコンテンツ
|
途中のプロセスが重要なコンテンツ
|
|
スキル(応用) |
個人ごとのアウトプット力を確認するコンテンツ
|
配属後を想定したコンテンツ
|
各学習テーマに合った開催形式を選択し、導入研修期間中に使い分けるとよいでしょう。
オンライン研修がおすすめの研修テーマ
オンライン研修はスキル習得に適しています。次のようなテーマはオンライン研修での実施を検討しましょう。
- ロジカルシンキング
- ビジネス文書
- ホウレンソウ
- 仕事の進め方
- ビジネス文書をはじめとした個別添削
これらは受講者にアウトプットを出してもらうことが重要なテーマです。プログラム内に実践ドリルなどをふんだんに取り入れ、アウトプットとフィードバックを繰り返すことが有効です。
一方、オンライン研修に向いていないテーマはスタンスやマインドの習得です。学生から社会人への意識転換やビジネスマナーなどが該当します。
スタンスやマインドを習得してもらう際には、受講者に一定の緊張感を感じてもらわなければなりません。オンライン研修は対面研修より緊張感を保つことが難しいため、スタンスやマインド習得は対面研修で実施することがおすすめです。
対面研修がおすすめの研修テーマ
対面研修はスタンスやマインド、スキルの獲得のどちらも適しています。たとえば、以下のようなテーマは対面研修で実施するとよいでしょう。
- 学生から社会人への意識転換
- ビジネスマナー
- レジリエンス
- チームビルディング
- 関係構築力-コミュニケーション-
- 仕事の進め方
- 提案/訪問ワークのような業務の疑似体験ワーク
特に、学生から社会人への意識転換やビジネスマナー、レジリエンスなどスタンスやマインドに関するテーマは対面研修で実施しましょう。オンラインより研修の雰囲気や熱量が伝わりやすいため、緊張感をもって学習に臨んでもらえます。
また、他者との関係構築力や仕事の進め方など、アウトプットよりプロセスが重要なテーマも対面研修がおすすめです。講師や人事担当者が受講者の取り組む様子を見ることができるので、プロセスに対してもフィードバックを行なえます。
訪問ワークのような業務の疑似体験ワークも対面研修で実施すると効果的です。配属後の業務の流れを具体的にイメージできるため、現場へのスムーズな接続を期待できます。
ブレンド型研修を成功させるコツ
ブレンド型研修をうまく活用すれば、効果的な新入社員研修を実施することができます。 オンライン研修と対面研修のメリットやデメリットを把握し、それぞれに適した研修テーマを実施しましょう。 ただし、学習形態が複雑になるため、研修スケジュールや各研修のルールは分かりやすく設定し、受講者への共有を徹底してください。オンライン研修と対面研修ではグランドルールが異なることも多いため、受講者が混乱しないように整理して伝える必要があります。
ブレンド型を取り入れた新入社員研修事例
ブレンド型研修の事例をご紹介します。約18日間の導入研修を実施した企業の事例です。
当事例では、研修期間の前半に対面研修でビジネスマナーやパーパス理解、仕事の進め方などを実施しました。まずは、知識やスキルを型として学ぶことに注力しています。
その後、後半からはオンライン研修を交えながら、答えがない中で相手の期待に応えることの難しさを実感してもらいました。
特に、パーパス理解プログラムとして「Value Discover Program」を実践し、オンラインで報告会を行なったことが特徴です。自社のパーパス理解に向けて社員インタビューなどの情報収集にチームで取り組み、その結果を発表してもらいました。
スタンスやマインドの習得は対面研修で行ない、自社に関する知識獲得やワークショップの発表会はオンライン研修で行なうことで、導入研修期間中に効率よく学習を進めることができました。
新人社員研修をオンライン化するならアルーにお任せください
新入社員研修をオンラインで行う際のメリットやデメリット、オンラインで行う際のポイントなどを解説してきました。
現代における新入社員研修は、54%がオンラインで実施されており、今後も増加していくことが予想されています。
そのため、オンラインによる新入社員研修を成功させ、効率的に行えるように万全な準備を行っておくことが肝心です。
アルー株式会社は設立以来、約20年にわたって人材育成を手掛けてきた企業です。
オンラインによる新入社員研修をはじめ、新人フォローアップ研修や若手社員研修など、さまざまな研修を展開しているため、研修に関するお悩みをお客様一社一社にあわせて解決いたします。
新入社員研修をオンラインで行いたいと考えている際は、ぜひアルーにお問い合わせください。
▼アルーの新入社員研修の資料はこちらからダウンロードいただけます。
▼学べる内容やプログラム例についてはこちらからご覧ください。
まとめ
新入社員研修をオンラインで実施することのメリットやデメリットとその対策、事例をご紹介いたしました。
オンライン研修は「時間や場所に関係なく研修を実施できる」「コストの削減につながる」「研修機会や質を均一にできる」などのメリットがあるため、多くの企業で導入され、今後も増えていくことが予想されます。
「新入社員をオンライン研修に切り替えたものの、成果が出なかった」
「ノウハウがなく、上手く実施ができていない」
という方は、ぜひ一度アルーにご相談ください。ニューノーマル時代の新たな人材育成に取り組む企業を支援いたします。