モチベーションを上げる11の方法。企業が心がけるべきポイントも解説
社員のモチベーションは企業の業績に大きな影響を与えます。モチベーションが高い社員は、仕事への意欲が高く、生産性も向上します。一方、モチベーションが低下すると、仕事の質が落ち、離職率も高くなる傾向があります。
本記事では、社員のモチベーションを上げる11の方法や、モチベーションを上げるために企業が心がけるべきポイント、実際の研修事例についてわかりやすく解説します。企業の人事担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
▼モチベーション向上に役立つ研修3選
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社員のモチベーションを上げる11の方法
モチベーションとは、ある目標に向かって行動を起こし、継続する原動力のことです。仕事におけるモチベーションとは、仕事への意欲や働きがいを指します。モチベーションが高ければ、目標を達成するために積極的に行動し、成果を上げることができるのです。
モチベーションは、個人の価値観や目標、能力などによっても異なりますが、一般的には、「目標(Goal):達成したい目標」「期待(Expectation):目標を達成できると期待する気持ち」「努力(Effort):目標を達成するために努力する気持ち」の3つの要素から構成されます。
では、社員のモチベーションを上げるには、企業ではどのような対策をしていけばよいのでしょうか。以下の項目で11の方法を解説していきますので、参考にしてください。
サーベイを実施する
モチベーションを上げるためには、まず社員一人ひとりのモチベーション状況を把握することが重要です。そのためにはサーベイの実施がおすすめです。サーベイとは、物事の全体像を把握するための情報収集を行う調査のことです。サーベイでは以下のような点を調査するとよいでしょう。
- 仕事へのやりがい・満足度
- 上司・同僚との関係性
- 会社への帰属意識・ロイヤルティ
- 自身のスキル・キャリアの伸び
- ワークライフバランスの実現度
サーベイは記名式・無記名式のどちらでも問題ないですが、本音を引き出すためには無記名式がおすすめです。サーベイの結果を分析し、課題が見えてきたら、それに応じた施策を打っていきましょう。
サーベイに関して、以下のページでより詳しく解説しております。
『サーベイとは?リサーチやアンケートとの違い、ビジネスにおける効果を解説』
人事評価制度を見直す
モチベーションを上げるには、人事評価制度の見直しをしましょう。人事評価制度に不満があると、社員のモチベーション低下や人材流出など、深刻な問題を引き起こす恐れがあります。評価基準を明確にし、公平性・透明性を確保することが重要です。具体的な見直しポイントは以下の通りです。
- 評価基準を数値化し、定量的に評価する
- 評価項目を業務に即したものにする
- 上司だけでなく、同僚や部下からの評価も取り入れる
- 結果だけでなくプロセスも評価する
- 評価結果をフィードバックし、改善点を明確にする
人事評価制度を見直すことで、社員のモチベーションアップにつなげることができます。評価の客観性や納得感が向上し、自身の成長や組織への貢献意欲が高まるでしょう。
定期的に昇給や昇格の機会を作る
社員のモチベーションを高めるためには、定期的に昇給や昇格の機会を設けましょう。具体的には、以下のような取り組みが考えられます。
- 年1〜2回、人事評価に基づく定期昇給の実施
- 業績や能力に応じた臨時昇給の仕組みづくり
- キャリアパスに応じた昇格制度の整備
- 社内公募制度による昇進機会の提供
このように、社員の頑張りを適切に評価し、その成果に報いる仕組みを整えることで、社員のモチベーション向上につなげることができるでしょう。
1on1ミーティングを行う
1on1ミーティングとは、上司と部下が定期的に面談を行い、部下の目標や課題、悩みなどを共有するコミュニケーションの機会です。
1on1ミーティングを実施することで、以下のようなメリットが期待できます。
- 部下の状況を把握でき、適切なサポートができる
- 部下との信頼関係を築くことができる
- 部下のモチベーションを高めることができる
1on1ミーティングを効果的に行うためには、週1回や月2回など定期的に実施することが大切です。また、ミーティングの目的を事前に伝え、話し合う内容を明確にしておくことも重要です。ミーティングの際には、上司は部下の話をじっくりと聞き、配慮を持って対応することを心がけてもらいましょう。上司側にもコミュニケーションスキルやコーチングスキルが必要なため、上司側に事前に研修を実施しておくのがポイントです。
1on1ミーティングに関しては、以下のページでより詳しく解説しております。
『1on1とは?話すことの例や意味がないと言われないための進め方』
360度評価を取り入れる
360度評価とは、上司・同僚・部下など周囲の人から多面的に評価を受ける仕組みです。自分の行動や仕事ぶりを客観的に把握でき、自己認識を高められるメリットがあります。
360度評価の具体的な進め方は次の通りです。
- 評価の目的と対象者を明確にする
- 評価項目と評価基準を設定する
- 評価者を選定する(上司、同僚、部下など)
- 評価者に評価を依頼する
- 評価結果をフィードバックする
- 評価結果を基に改善点を話し合う
360度評価を取り入れることで、社員一人ひとりが自身の強みと弱みを把握し、成長につなげることができます。組織の一員としての自覚も高まり、周囲とのコミュニケーションも活性化するでしょう。結果的に、モチベーションを高めていくことにつながります。定期的に360度評価を行い、PDCAサイクルを回していくことが重要です。
成長につながる業務をアサインする
社員のモチベーションを高めるためには、一人ひとりの強みや目標に合わせて、成長につながる業務をアサインすることが大切です。成長につながる業務の例としては、新しい分野のプロジェクトや業務に挑戦させたり、社員の専門性を活かせる業務を任せたり、社員の目標達成に必要なスキルが身につく仕事を割り当てたりすることが挙げられます。
適材適所の業務アサインを行うことで、社員は自身の成長を実感でき、仕事へのやりがいを高めることができます。
その際、目標達成と社員の成長のバランスをとりながら、適切な成長機会を提供し支援していくことが重要です。現状とのギャップを成長課題として捉え、知識・スキル・態度など必要な要素を見極めましょう。
そして、メンバーに必要な成長機会は何か、チームにある業務は何かを考え、業務達成の重要度や他メンバーの成長機会の希少性なども加味しながら、全体最適の視点で業務を設定していくことがポイントです。
モチベーションマネジメントの方法を学んでもらう
社員のモチベーションを向上させるには、社員一人ひとりがモチベーションマネジメントの手法を身につけることが大切です。社員一人ひとりが仕事に対するモチベーションの源泉を把握し、自身でモチベーションをコントロールできることが理想です。モチベーションマネジメントの方法を身につけてもらうためには、研修を実施するのも有効です。研修では、自己の意欲を維持するための具体的な手法や、ストレスへの対処法などを学びましょう。これにより、社員は自分の状態を管理しやすくなり、仕事の成果が向上します。
アルーが提供しているモチベーションマネジメント研修は、以下の資料をご覧ください。
プロフェッショナルモチベーションマネジメント100本ノック紹介資料
研修以外にも、定期的なフィードバックや目標設定の工夫が効果的です。適切なフィードバックを受けることができれば自らの成長を認識しやすくなります。また目標設定の際には、達成感を得られる小さなゴールを設けることで意欲を保ちやすくなるでしょう。
レジリエンス力(精神的回復力)研修を実施する
レジリエンス力研修を実施することも、社員のモチベーションを上げる方法の一つです。レジリエンスとは、ストレスの多い環境でも前向きな気持ちを持ちながら、困難な状況へしなやかに対処していく力のことです。
レジリエンス力を高めるためには、自分が乗り越えるべき逆境を客観視して、自分が取り組めることを冷静に見つめ直すのが大切です。
レジリエンスが低い場合、難しい状況ですぐに諦めてしまったり、モチベーションが低下してしまったりするでしょう。
一方で高いレジリエンスを持っていれば、困難な状況を乗り越え、実力を伸ばすことができます。
レジリエンス力を高めることで期待される効果としては、ストレス耐性の向上、メンタルヘルスの改善、仕事のパフォーマンス向上、モチベーションの維持などが挙げられます。
こうしたレジリエンス力を高める研修を実施することで、社員一人ひとりのモチベーション維持・向上につなげることができるのです。
レジリエンス力に関しては、以下のページでより詳しく解説しております。
『レジリエンスとは?ビジネスで注目される理由や高めるポイントを紹介』
会社のビジョンや理念を浸透させる
会社のビジョンや理念を社員に浸透させることは、モチベーション向上に重要な役割を果たします。企業ビジョンは会社の方向性の指針です。ビジョンや理念の浸透が行われていると、何のために自らの業務に取り組むのか、どういった基準で判断するかといった社員の価値観が統一され、一体感を持って仕事を進められるようになります。その結果、社員一人ひとりのエンゲージメントは向上し、モチベーションのアップにもつながるのです。
会社のビジョンや理念を浸透させるには、以下のような施策が有効です。
- 社員が理念について話す機会を設ける
- 組織の状況に応じて施策を考える
- 社員の状態に応じて優先施策を考える
- 理念に合わせて社内制度を整備する
- 理念に基づいた行動を評価する制度を作る
- 経営陣・管理職が手本になる
会社のビジョンや理念に共感し、仕事を通じてそれらを体現できていると実感できれば、社員のモチベーションは高まります。
企業のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)については、以下のページでより詳しく解説しております。
『【企業例つき】MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)とは?』
また、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を浸透させる方法と成功事例については、以下のページをご覧ください。
『MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を浸透させる方法と成功事例』
スキルアップ研修を定期的に行う
新しい知識やスキルを身につけることで、仕事への自信がつき、モチベーションの向上にもつながります。そのため、社員のスキルアップのために、定期的に研修の実施をしましょう。研修内容としては、以下のようなものが考えられます。
- 専門分野に特化したスキル研修
- リーダーシップ・マネジメント力向上研修
- 論理的思考力・課題解決力向上研修
- コミュニケーション力・プレゼンテーション力向上研修
これらの研修は、社内講師による研修だけでなく、外部講師を招いての研修も有効です。外部講師の活用により、社内だけでは得られない新しい視点やノウハウを取り入れることができるでしょう。
管理職や評価者向けの研修も実施する
社員のモチベーションを高めるためには、管理職や評価者がモチベーションマネジメントについて正しい知識を持つ必要があります。評価者向けの研修では以下のようなポイントを押さえましょう。
- 部下のモチベーションを引き出すコミュニケーション術
- 適切な目標設定の仕方
- 公正な評価の方法
- 褒めるポイントと注意するポイント
- 部下の成長を支援する方法
管理職や評価者のマネジメント力を高める研修を実施することで、結果的に部下のモチベーションも上がります。そのため、社員のモチベーションを組織として継続的に高めていくことができるでしょう。
管理職研修の目的や研修のおすすめカリキュラムは以下のページで解説しております。
『管理職研修の目的と内容は?研修の種類とおすすめカリキュラムをご紹介【事例あり】』
監修者からひと言 モチベーションを上げる方法には、対本人、対周囲(上司)、対組織、対業務の4つの観点があります。研修などを企画する場合は、どれか一つに偏った施策にならないようにしましょう。本人のモチベーションマネジメント研修だけでなく、周囲の社員や上司向けに他者のモチベーションをマネジメントするための研修を実施すると効果的です。 |
モチベーションの役割
モチベーションは、人の行動を方向づけ、エネルギーを与える重要な役割を担っています。具体的には以下のような効果が期待できます。
- 目標達成への原動力になる
- 高いパフォーマンスを発揮できる
- 仕事へのやりがいを高められる
- 自発的に学習し、成長につなげられる
- 困難な状況でも諦めずに取り組める
モチベーションは人が何かを行動する際の動機や意欲であると言えます。モチベーションが高ければ、仕事の質や生産性は上がり、離職率は下がります。反対にモチベーションが低ければ、仕事の質は下がり、生産性も落ち込み、離職率は高くなるでしょう。モチベーションが高い状態を維持することにより、年齢を問わず活動的で前向きな行動を促す効果があるのです。
このようにモチベーションは、組織にとって欠かせない存在と言えます。一人ひとりが意欲的に働くことで、会社の業績向上や発展につながります。社員のモチベーションを高め、維持していくことが重要なのです。
モチベーションを高い状態で維持するには、次項で解説する内発的動機づけと外発的動機づけのどちらも重要です。モチベーションの種類を把握していきましょう。
モチベーションの種類
モチベーションには大きく分けて以下の2つの種類があります。
内発的動機づけ |
自分自身の興味・関心・価値観から生まれるモチベーション |
外発的動機づけ |
評価や報酬など外部からの働きかけによって生まれるモチベーション |
内発的動機づけは、自分自身の興味関心に基づいて自発的に行動しようとする意欲です。仕事そのものに面白みを感じたり、自己成長につながると感じたりすることで生まれます。向上心や成長意識を高く保ち、こだわりを持って集中して取り組むことができるのが特徴です。
一方、外発的動機づけは、評価や報酬などのために行動しようとするモチベーションを指します。「受注一件あたり〇〇円のインセンティブ」「上司から褒められるために勉強する」といったものが当てはまります。
社員が安定した高いパフォーマンスを発揮するためには、内発的動機づけの方が有効だとされています。内発的動機づけは自分の意思が源となっているため、向上心や成長意識を高く保てたり、こだわりや誇りを持てたり、著しい集中力を発揮できたりするためです。職場において内発的動機づけによるモチベーションが生じれば、主体的に目標に向けて動き、創意工夫をして仕事に取り組む社員が増えます。そのため、企業にとっては内発的動機づけからくるモチベーションがある社員を増やすことが大切です。業績や利益の向上につながるだけでなく、離職率の低下も期待できるでしょう。
外発的動機を高める施策によって一定の成果を上げつつ、長期的な視点で内発的動機づけを引き出していくことが求められます。社員一人ひとりのモチベーションの源泉を理解し、適切な動機づけを行っていくことが、組織力の向上につながるのです。
モチベーションが下がる原因
社員のモチベーションが下がる原因には、以下のようなものが挙げられます。
評価制度の不備や不透明感
努力が正当に評価されていないと感じると、社員のモチベーションは大きく低下します。人事評価の基準があいまいであったり、フィードバックが不十分だったりすると、「頑張っても無駄だ」という諦めにつながりかねません。
人間関係の悪化
職場の人間関係がギクシャクしていると、出社すること自体が苦痛になります。特に上司との関係性が良好でないと、指示命令系統がうまく機能せず、社員のパフォーマンスも落ち込んでしまいます。
仕事へのやりがいの喪失
毎日同じような単調作業の繰り返しでは、仕事へのモチベーションを維持するのは難しいです。担当業務の価値を見出せなくなると、作業効率の低下はもちろん、ミスの増加にもつながります。
スキル不足による自信喪失
求められる能力が変化する中で、自身のスキルが不足していると感じると、社員は自信を失っていきます。「自分にはこの仕事は無理だ」と感じ始めると、新しいことへの挑戦も躊躇するようになります。
ワークライフバランスの崩壊
長時間労働が常態化すると、心身の健康を損ないます。疲弊してしまっては、仕事への集中力も発揮できません。結果として生産性が落ち、悪循環に陥ってしまうのです。
社員のモチベーション低下には複合的な要因がある場合が多いです。企業はこうした原因を一つひとつ取り除き、社員が意欲的に働ける環境を整備していく必要があるでしょう。
監修者からひと言 モチベーションが下がる原因は人によって異なりますし、タイミングによっても変動します。そのため、定期的なサーベイによって、人事や上司が社員の状態を把握できる環境を作りましょう。その時の社員のモチベーション状況に応じた関わり方を組織的に行うことが重要です。この際によくあることが、サーベイを実施しても、現場の上司のかかわりが変わらないということです。上司によっては、サーベイを見た後に具体的にどういうアクションをすることが期待されているかを知らず、行動に繋げられない人もいるかもしれません。もしくは、行動する動機づけがない人もいるでしょう。サーベイを実施する際は、サーベイ結果を元にどういう行動を期待しているか、上司側へ具体的に示すことがポイントです。 |
社員のモチベーションを上げるために企業が心がけるべきポイント
企業が社員のモチベーションを上げるためには、以下のポイントを心がけることが重要です。
- 目標を宣言する機会を提供する
- 感謝の気持ちを伝える機会を提供する
- 社員同士が認め合い、褒め合う風土を作る
- コミュニケーション不足を解消する
社員の頑張りを認め、前向きな目標を持てるようサポートしていくことが、モチベーション向上のカギとなります。以下の項目で詳しく見ていきましょう。
目標を宣言する機会を提供する
社員のモチベーションを高めるには、目標を宣言する機会を積極的に提供することが効果的です。目標宣言には、目標を明確に意識できる、目標達成に向けて行動を起こすモチベーションが高まる、周りの人から応援やアドバイスがもらえるなどのメリットがあります。
目標宣言の方法としては、会議での発表、社内SNSでの投稿、上司との面談などが考えられます。会議で目標を発表すれば、公の場で宣言することで目標達成へのコミットメントが強まります。社内SNSで目標を投稿すれば、多くの社員に目標を知ってもらえ、達成に向けてのサポートを得られます。上司と定期的に目標について面談することで、的確なアドバイスやフィードバックがもらえるでしょう。
このように、目標宣言にはさまざまな効果や方法があります。企業は、社員が目標を宣言しやすい環境を整えることが大切です。例えば、定期的に目標発表の場を設けたり、日頃から社員同士や上司と部下が目標について話し合う文化を作ったりすることが有効です。社員のモチベーション向上のために、ぜひ目標宣言の機会を提供しましょう。
社員同士が認め合い、褒め合う風土を作る
社員のモチベーションを上げるには、社員同士が認め合い、褒め合う風土を作ることが大切です。そのためには、社員が安心して自分の意見を言えたり、ミスを恐れずチャレンジできたりする「心理的安全性」の高い環境づくりが欠かせません。
具体的な取り組み方法としては、優秀な成果を出した社員を表彰する社内表彰制度の導入が挙げられます。 また、社員同士で投票し合うピア・ボーナス制度の活用も効果的でしょう。心理的安全性の高い風土があれば、社員は自発的に同僚の活躍を認め、称賛し合えるようになります。
心理的安全性について、より詳しくは以下のページで解説しております。
『心理的安全性とは?作り方や高める方法、ぬるま湯組織との違いについて解説』
また、日常的に「ありがとう」「助かりました」といった感謝の言葉を社員同士で伝え合うのも大切です。 普段はあまり関わりのない部署同士の交流会やワークショップを実施するのも、社員同士が認め合えるきっかけづくりとして有効な手段の一つと言えるでしょう。
このように、心理的安全性の高い環境の中で、社員一人ひとりを認め、その成果を称賛し合える組織風土が根付くことで風通しの良い職場となり、社員のモチベーション向上につながっていくのです。
風通しの良い職場に関しては、以下のページで詳しく解説しております。
『風通しの良い職場とは?よくある勘違いや作り方を紹介【事例あり】』
コミュニケーション不足を解消する
社員のモチベーションを向上させるには、コミュニケーション不足の解消も不可欠です。
例えば、定期的な部署内ミーティングの実施が効果的です。週1回程度、30分から1時間程度の頻度でミーティングを行い、業務の進捗状況の共有や課題の解決策を話し合います。次に、社内SNSやチャットツールの導入も有効です。チャットツールを活用し、リアルタイムでのコミュニケーションを促進することで、部署を越えたコミュニケーションも活発化します。また、1on1ミーティングの実施も重要です。上司と部下が定期的に1対1で面談を行い、業務の課題や目標、キャリアについて話し合うことで、信頼関係を構築できます。 以上のようなコミュニケーションの機会を増やすことで、社員間の連携が強化され、モチベーションの向上につながります。
職場でのコミュニケーションの重要性に関しては、以下のページでも詳しく解説しております。
『職場のコミュニケーションの重要性と活性化のための具体例8選』
監修者からひと言 社員のモチベーションを上げるためには、社員にどうあってほしいかという組織ビジョンを掲げることも重要です。例えば、組織ビジョンの1つに「社員が幸せに働ける組織づくり」のようなビジョンを掲げている場合と、「社員一人ひとりが自律的にキャリアを描き実現できる組織づくり」というビジョンを掲げている場合では、企業が大事にする方針と施策が変わります。人事として、自社の社員がどうあってほしいかというビジョンは何であったか、立ち返ってみましょう。 |
モチベーション向上のための研修事例
ここからは、弊社アルーが提供・実施したモチベーション向上研修の成功事例を紹介します。
- 株式会社ヤクルト本社 海外赴任者研修事例
- 東京海上日動あんしん生命保険株式会社 マネジメント研修事例
- 花王プロフェッショナル・サービス株式会社 ビジネス基礎力向上研修事例
企業の課題に合わせた研修を行うことで、社員のモチベーション向上を図ることができます。以下の項目で詳しくお伝えしていきます。
株式会社ヤクルト本社 海外赴任者研修事例
株式会社ヤクルト本社様では、少しでも不安を解消し、自信を持った状態でモチベーション高く海外赴任をしてもらえるよう、海外赴任者向けに海外赴任前研修を実施しています。
従来の海外赴任者研修は「点」での実施にとどまり、環境変化への対応が課題でした。そこでアルーでは、経営戦略に沿った育成計画を立て、国内外で活躍できるグローバル人材の育成体制を整備する目的で、研修体系を構築しました。
この研修により、グローバル人材育成の対象者が大幅に増加し、全社での取り組みへと発展しています。全社での取り組みになることで、他部署とも連携した体系的な育成が可能となりました。
本事例に関して、以下のページでより詳しくご覧いただけます。
株式会社ヤクルト本社 グローバル人材育成研修 導入事例
▼事例資料ダウンロード
東京海上日動あんしん生命保険株式会社 マネジメント研修事例
東京海上日動あんしん生命保険株式会社様では、組織のモチベーション維持のため、マネージャー層と課長代理層を対象にマネジメント研修を実施しました。
従来は全員必須の研修で受け身になりがちだったところを、アドバンスとベーシックの2コースに分けて公募制にしたことで、受講者の積極性を引き出しました。アドバンスコースでは自身のマネジメント観の見直しを、ベーシックコースでは必要なスキルの習得を目的としました。
また、研修の中で「対話」を重視し、メンバーとのコミュニケーションの量と質を高めることで、信頼関係に基づいた育成支援につなげています。
受講後のアンケートでは評価が高く、受講者からは「自身のマネジメント観やスキルを見直すきっかけになった」との声も寄せられています。マネージャー層のモチベーションアップを通じて、組織全体の活性化につながったモチベーション研修の成功事例です。
本事例に関して、以下のページでより詳しくご覧いただけます。
東京海上日動あんしん生命保険株式会社 外部の知見を取り入れた体系的な組織マネジメント研修事例
▼事例資料ダウンロード
花王プロフェッショナル・サービス株式会社 ビジネス基礎力向上研修事例
花王プロフェッショナル・サービス株式会社様では、中堅〜ベテラン社員を対象に、eラーニングを活用して自律的な学習意欲を喚起し、さらに対面研修で学び合いの場を設けています。eラーニングに加えて対面研修も実施することで、業務へのモチベーション向上にもつながった事例です。
内容としては、自律的な学習としてロジカルシンキング、マーケティング、財務などをeラーニングで学び、月1回のグループワークや振り返りセッションで学びを定着させる実践的なプログラムを実施しました。
研修の結果、参加者からは以下のような声が寄せられています。
- 自身の業務の理解が深まり、新たな視点が得られた
- 自己スキルの再確認になり、他部署や会社への理解が深まった
- 他部署との意見交換で、多様な視点に気づけた
etudes Plusで学んだことを活用してもらうため、月1回のグループワークや社内講師による研修、振り返りセッションを実施したことにより、自ら学び成長する社員を増やし、組織全体の活力向上に貢献した研修成功事例です。
社員のモチベーションアップには、自律的な学習意欲の喚起が欠かせません。体系的な研修プログラムの設計と、学びを活かす仕組み作りが重要なポイントになります。
本事例に関して、以下のページでより詳しくご覧いただけます。
花王プロフェッショナル・サービス株式会社 eラーニングで学び合いの場を形成!etudes Plusを活用したビジネス基礎力向上研修
▼事例資料ダウンロード
モチベーションを上げるための研修ならアルーにお任せください
この記事では、社員のモチベーションを上げるための具体的な方法を11個紹介しました。現状把握のためのサーベイ実施、公平性確保のための人事評価の見直し、目標達成の動機づけとなる昇給・昇格の機会の設定、コミュニケーション促進のための1on1ミーティングの実施など、さまざまなアプローチがあります。社員のモチベーションアップは一朝一夕ではいきません。研修など専門家のサポートを受けながら、組織を挙げて着実に取り組んでいくことをおすすめします。
アルーでは、社員のモチベーション向上のためのさまざまな研修プログラムをご用意しています。中でも受講者の評価が高い研修プログラムは以下の通りです。
- 管理職向けのマネジメント研修
- 各階層に応じたリーダーシップ研修
- メンタルヘルスやレジリエンス力向上の研修
御社の課題やニーズに合わせて、最適な研修プログラムをご提案いたします。 人材育成のパートナーとして、社員の意欲向上とパフォーマンス発揮を全力でサポートいたします。ぜひ一度アルーまでご相談ください。
アルーが提供しているモチベーションマネジメント研修は、以下のページをご覧ください。
『プロフェッショナルモチベーションマネジメント100本ノック紹介資料』ダウンロード