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人材開発の成功事例10選!人材育成との違いや必要な理由・手法をご紹介

さまざまな業界において人材不足が深刻化している昨今、企業内における人材開発の重要性は年々増しています。しかし、人材開発の必要性はなんとなく理解しているものの、具体的にどのように施策を進めていけばいいのかお悩みの方も多いのではないでしょうか。
この記事では人材開発について、人材育成との違いや具体的な進め方について詳しく解説します。人材開発に成功した事例も豊富に紹介するので、この記事を通じて人材開発に対するイメージを膨らませてください。


▼人材開発に成功した事例3選


支援実績・研修事例集(階層別・グローバル人材育成)



目次[非表示]

  1. 1.人材開発とは?
  2. 2.人材開発と人材育成の違い
  3. 3.人材開発が必要な理由
  4. 4.人材開発で使われる手法
  5. 5.人材開発の成功事例7選
  6. 6.アルーが支援した人材開発成功事例3選
  7. 7.まとめ


人材開発とは?

人材開発とは、企業の競争力を高めるため、戦略的に社員の知識やスキルを磨くことです。新入社員を対象とした教育はもちろん、若手社員や管理職を対象とした教育も人材開発に含まれます。
人材開発を実施する主な目的は、社内の課題解決や生産性向上です。個人の能力を磨くことで、組織全体のパフォーマンスを改善していくことが重視されます。労働人口の減少により採用コストが増加している昨今では、戦略的な人材開発が欠かせません。人材開発の必要性については、後ほど詳しく解説します。
人材開発の仕事内容・必要スキルについては、以下の記事で詳しく解説しています。
『人材開発とは?仕事内容・必要スキル・人材開発で行われる手法をご紹介』


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人材開発と人材育成の違い

人材開発とよく似た言葉に、「人材育成」が挙げられます。
人材育成とは、仕事を進める上で必要な最低限の知識やスキルを社員へ習得させることです。例えば、新入社員に対して実施するビジネスマナー研修や、業務の基本的な段取りを学ぶ研修が人材育成の典型例といえるでしょう。
一方で人材開発は、企業の競争力を高めるために行う戦略的な教育という側面が強いです。基礎的なスキルを中心に学んでいくのが人材育成、社内の課題解決や経営戦略の実現に向けて行う体系的な教育が人材開発であると区別しておきましょう。
人材育成の詳細は、以下の記事で詳しく解説しています。
人材育成とは?5つの大切なことと、4つのよくある課題


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人材開発が必要な理由

	shutterstock_406835635

昨今では、組織における人材開発の重要性がますます高まっています。ここからは、企業における人材開発が必要な理由を3つ解説します。


経営戦略の達成

人材開発が必要な理由の1つとして、経営戦略の達成が挙げられます。
企業が経営戦略を達成するためには、それを下支えする社員が必要です。経営戦略の内容に合わせて、さまざまな能力を獲得させる必要があります。
特に、IT化やグローバル化の進展によってビジネス環境が激しく変化する現代は、VUCAの時代とも呼ばれています。最近では、経営戦略と人的マネジメントを連動させる「戦略人事」という言葉も一般化しました。激しい環境変化に取り残されないためにも、経営戦略を実現する人材開発が重視されています。
戦略人事については、以下の記事で詳しく解説しています。
戦略人事とは?必要な4つの役割やスキル、実現のためのポイントを紹介


短期間での生産性の向上

生産性の向上を促していくことも、人材開発が必要な理由の1つです。
人材開発によって社員がスキルを習得すれば、組織全体の生産性が向上します。例えばITリテラシーやツールの使い方を教育すれば、DX化やデジタル化が進み、業務効率が改善するでしょう。営業力やコミュニケーションスキルを鍛えれば、営業成績の向上が期待できます。社員のスキル開発を通じて生産性を向上させれば、長期的な業績改善が期待できるのです。


離職率の低下が期待できる

人材開発が必要な理由の1つとして、離職率の低下も挙げられます。
企業側が人材開発施策を充実させれば、社員に成長を実感してもらえます。「この環境なら成長できるな」と感じてもらえれば、離職を検討する機会が減るでしょう。
特に、最近では自己啓発制度やeラーニングなどを導入して、社員の自律学習を推進する企業が増えてきています。社員が自分自身で成長できる環境を整えることで、会社へのエンゲージメント向上につながります。
自律学習については、以下の記事で詳しく解説しています。
自律学習とは|企業が社員の自律学習を支援するポイント


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人材開発で使われる手法

人材開発で使われる手法は、以下の5つが主流です。


  • OJT
  • Off-JT
  • 自己啓発支援
  • タフアサインメント
  • コーチング


ここからは、それぞれの手法の概要やメリット、デメリットなどを解説します。


OJT

OJT(On the Job Training)とは、実務を通じて実施する教育のことです。
OJTを行う際には、教育を受けるOJTトレーニーに対し、1人ずつOJTトレーナーが配属されます。OJTトレーナーには、業務を自走できる先輩社員を選任することが一般的です。
OJTでは、実際の仕事を題材としながら、トレーナーが仕事の進め方やコツ、心構えなどを伝えていきます。実務を題材として学びを深めるため、業務に直結する実践的なスキルが身につきやすい点がメリットです。
しかし、教育効果はOJTトレーナーの力量に左右されるというデメリットがあります。事前にトレーナーを対象とした研修を実施するなど、対策が必要です。
OJTの詳細や効果的な実施方法をさらに詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。
OJTとは?OFF-JTとの違いや効果的な方法をわかりやすく解説


Off-JT

Off-JT(Off the Job Training)は、実務を離れて行う研修の総称です。
Off-JTでは、OJTとは異なり、実際の業務を離れて研修を実施します。例えば研修会場へ集まって講義形式で学びを深めてもらう集合研修や、Zoomなどを通じて行うオンライン研修がOff-JTの典型例です。
OJTほど実践的なスキルは身につきませんが、ビジネスマナーやロジカルシンキングなど、汎用性の高い内容を効率的に教育できます。なおOff-JTは、OJTと組み合わせて実施していくことが効果的です。OJTとOff-JTの違いや、両者の組み合わせ方は以下のページで詳しく解説しています。
OJTとOFF-JTの違いは?それぞれのメリットや組み合わせ方を紹介


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自己啓発支援

自己啓発とは、読書や資格取得などを通じて社員が自発的にスキルを磨く教育手法です。
自己啓発では社員自身が主体的に取り組むことが重視されるため、Off-JTのように必須の研修を実施することはありません。その代わり、以下のような制度を導入して、社員が自己研鑽しやすい環境を整えます。


  • 書籍購入費補助制度
  • 資格取得支援制度
  • 社員が自発的に参加する公募型研修の実施
  • 外部セミナーや勉強会への参加費用負担


このほか、社内勉強会の開催に対してランチ代を支給したり、eラーニングを導入したりするなど、企業によって実施形態はさまざまです。自己啓発支援制度の方法や具体例、成功事例は以下のページから詳しくご確認ください。
自己啓発とは?自己啓発支援の方法や具体例・実施企業事例をご紹介


タフアサインメント

タフアサインメントとは、あえて本人の能力を超えるような仕事を任せることで、対象者のスキルアップを促す教育手法です。
特に経営人材の育成を目的として実施されることが多いです。ポテンシャルを備えた経営人材を育成するため、これまでの経験とは異なる業務を任せたり、事業の垣根を超えた仕事をアサインしたりします。
また、責任の重い仕事を任せていくこともタフアサインメントの一環です。経営層からのプレッシャーがある中でプロジェクトを任せたり、数値責任を負わせたりして、能力開発を目指します。


コーチング

企業における人材開発の手法としては、コーチングも有効な手法です。
コーチングは、社員の自発的な学びを重視する教育スタイルです。コーチングでは、社員にコーチが配属されてマンツーマンの指導を行います。この際に、「この部分が良くないね」「こうするべきだよ」といった具体的な指示を与えないことがコーチングの特徴です。本人の気付きを促すことが目的であり、、コーチは気づきを促すような質問を投げかけたり、フィードバックを提供したりすることに徹します。
コーチングを行うために必要な能力を習得するコーチング研修の詳細は、以下のページからご覧いただけます。
【事例あり】コーチング研修の内容や目的、メリットを解説


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人材開発の成功事例7選

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人材開発に取り組む際には、人材開発の成功事例が参考になります。ここからは、人材開発の成功事例7選を紹介します。人材開発のポイントや段取りを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。


株式会社ニトリホールディングス

株式会社ニトリホールディングスでは、ニトリ独自のカリキュラムを学べる「ニトリ大学」と呼ばれる制度を創設しました。
ニトリ大学では、配属前の全体研修や1年目の新人研修、年次別若手研修や部署別・職位別研修が体系的に実施されています。多彩なカリキュラムが用意されているため、社員はそれぞれのキャリアプランに沿った学習が行えます。
また、グローバルに活躍できる人材を育成するため、「グローバルトレーニー制度」も設けています。同制度では数年間に渡って海外へ赴任できるため、国内では得難い貴重な経験が積めます。
参考:研修制度詳細 | ニトリのキャリア採用


富士通Japanソリューションズ株式会社

富士通Japanソリューションズ株式会社では、本人の意欲と自主性を尊重した人材開発を実施しています。同社の研修体系図は、社員が「新人」「若手」「中堅」「サブリーダー」「リーダー」「部長・マネージャー」という6つの階層に分かれており、それぞれで必要な階層別研修やテーマ別研修、自己啓発支援が設定されています。研修が積極的に実施されているため、効果的な人材開発に成功しています。また、部門や世代を超えて社員同士が交流する「FJJSコンベンション」といった場も用意されています。
参考:FJJS教育体系 - 富士通Japanソリューションズ東京


株式会社ニコン

株式会社ニコンは、いきいきと社員が働ける環境を整えることを目標に、教育・研修制度を充実させています。
例えば新入社員研修は3週間に渡って実施され、ビジネスパーソンとしての基礎力を習得できます。また、3週間の研修が終了した後も、5年間に渡って業務に関連する内容を学び続けていくことが特徴です。ここでは実務と並行しながら、自身の専門分野以外のことも幅広く学んでいきます。
さらに、キャリアアップ支援として必修研修や応募型研修、自己啓発支援なども実施しています。英文ライティングや技術英語、オンライン語学学習やOfficeスキルといった幅広い内容をカバーしており、社員は多彩なスキルを自律学習によって獲得することが可能です。
参考:教育・研修制度 | 環境・制度 | ニコン採用ポータルサイト | Nikon


キヤノンITソリューションズ株式会社

キヤノンITソリューションズ株式会社では、企業理念である「共生」や、行動指針である「三自の精神」に基づく行動がとれる人材開発を念頭に、スキル別教育や階層別教育を実施しています。
スキル別教育では、職種を問わず必要とされるビジネススキルなどを、他部署メンバーとの交流を意識しながら実施します。階層別教育では、今よりも一段上のポジションを担うにあたって必要とされるスキルを習得したり、キャリアデザインを促進したりします。
このほか、「ビジネス共創モデル」「サービス提供モデル」「システムインテグレーションモデル」の中核を担う人材を育成するための高度人材開発も行っています。
参考:人材育成|キヤノンITソリューションズ

ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社では、社員の多様性を尊重した、個性豊かな人材の育成を目指した人材開発を行っています。
具体的には、社員が自分自身の学びたい内容を主体的に選択できる「ソフトバンクユニバーシティ」制度や、オンライン研修が充実しています。また、場所を問わず社員が学びたい内容を学べるよう、eラーニングの導入も行っています。
さらに2021年からは、AI関連の学習コンテンツを体系化して提供する「AI Campus from SBU Tech」を展開しました。日本ディープラーニング協会が実施しているG検定やE資格を念頭に、さまざまな形で学習支援を行っています。
参考:キャリア開発・能力発揮 | 企業・IR | ソフトバンク


豊田合成株式会社

豊田合成株式会社では、以下の3つを人材開発の柱として掲げています。


  • 高い専門性と広い視野を持ったプロ人材の育成
  • グローバルに多様な人材を登用することによる、地域課題への対応強化
  • 地域や事業を超えた人的資源の相互補完・チームワーク発揮


具体的な施策としては階層別研修や専門教育の充実、OJTの強化に取り組みました。また、自己啓発の一環としてeラーニングを導入し、語学教育を実施しています。さらに、eラーニングと並行してネイティブ講師による集中講習も実施し、グローバルな人材開発を進めました。

参考:人材育成事例233


サントリーホールディングス

サントリーホールディングスでは、個人のキャリアビジョンを尊重した「全社員型タレントマネジメント」を実践しています。
同社では人事部が社員の様子を管理職から間接的にヒアリングするのではなく、社員一人ひとりと面談を行って直接把握していることが特徴です。春季や秋季に行われる人事異動によって年間700名程度の社員がリージョンをまたいだ異動を経験し、能力開発につなげています。
また、2015年からは企業内大学として「サントリー大学」を運営しています。サントリー大学では、サントリーグループがグローバルに発展していくための人材開発プログラムを幅広く提供しています。このグローバルな取り組みは国内外から高く評価され、米国のChief Learning Office誌が優れた社員教育を表彰する「2022 Leraning Elite」においてブロンズを受賞しました。
参考:日本発のグローバル企業を実現する人材育成と成長機会


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アルーが支援した人材開発成功事例3選

アルーでは、これまでにさまざまな企業で人材開発を支援してきました。ここからは、これまでにアルーの支援した人材開発の事例から、3つピックアップして紹介します。


【株式会社オカムラ】自ら学ぶ文化の醸成

株式会社オカムラ様では、自ら学ぶ文化を醸成することを目的として人材開発に取り組みました。本事例では社名変更を機に、人材開発全体の見直しから着手しました。
本事例では外部環境の激しい変化に対応できる人材を育成するため、自律型人材の育成を重視しました。その一環として、アルーの提供しているLMSである「etudes」を導入したeラーニングを積極的に推進しています。eラーニングを効果的に活用したことで、効率的に知識をインプットできる環境が整い、社内で互いに学び合う文化の醸成に成功した事例です。
本事例の詳細は、以下のページからご確認ください。
社名変更を機に人財育成も問い直す。学ぶ意欲を喚起し、自律的に学ぶ文化を醸成。(株式会社オカムラ)


【大同特殊鋼株式会社】教育体系の再構築

大同特殊鋼株式会社様では「つなげ。次の100年へ」というスローガンのもと、抜本的な教育体系の再構築を行いました。本事例では、経営理念や行動指針の見直しからスタートし、教育体系全体の見直しを図っています。
具体的には、それぞれの階層に求められる行動や期待役割、次のグレードで必要なことを表形式で整理し、育成体系図を作成しました。その結果、これまでは単発で実施されていた研修が有機的に結びつき、経営理念の実現を下支えできる人材開発に成功しています。
本事例の詳細は、以下のページからご確認ください。
つなげ。次の100年へ(大同特殊鋼株式会社)


【株式会社ヤクルト本社】グローバル人材育成体系構築

ヤクルト本社様では、グローバル人材の体系的な育成をアルーが支援しています。
同社では以前から単発のグローバル研修が存在していましたが、研修同士のつながりが定義されていないという課題がありました。そこで、アルーでは「点から線へ」をキーワードに、グローバル人材の育成施策を体系化する支援を行っています。
実際の研修プログラムを策定する際には、駐在員アンケートや関連部署の部長クラスに対するヒアリングを実施して、研修に対する現場ニーズの把握を行っています。その後、グローバル人材像を定義した上で育成計画を策定し、それに沿った海外赴任前研修とフォローアップ研修を実施しました。
本事例の詳細は、以下のページからご覧ください。
「点」から「線」の育成へ。経営戦略に基づいたグローバル人材育成体系構築のポイント(株式会社ヤクルト本社導入事例)

▼事例資料をメールで受け取る

  『株式会社ヤクルト本社様 研修導入事例』資料ダウンローページ この度、ヤクルト本社様へアルーのグローバル人材育成サービスをご提供しました。「点」で実施する研修から脱し、経営戦略に基づいた「線」の育成につなげた事例資料をダウンロードいただけます。 アルー株式会社


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まとめ

今回の記事では、人材開発の概要や進め方、事例などを幅広く解説しました。
人材の新規採用コストが増加している昨今では、企業が積極的に社員教育へ取り組むことが重要です。人材開発を成功させるためには、求められる人物像を明確に定義した上で、人材開発の体系化を意識する必要があります。ぜひこの記事で紹介した成功事例などを参考にしながら自社の人材開発を戦略的に進め、企業の競争力向上を実現してください。

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アルー株式会社
アルー株式会社
20年以上、企業向けに人材育成コンサルティングや研修を提供してきた。新入社員・管理職といった階層別研修や、海外駐在員やグローバルリーダーなどのグローバル人材育成、DX人材育成に強みを持つ。その実績は取引企業総数1400社以上、海外現地法人取引社数400社以上に及ぶ。京都大学経営管理大学院との産学連携など、独自の研究活動も精力的に行っている。
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