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DX人材の育成ステップとポイントをわかりやすく解説【育成事例あり】


変化の激しい昨今のビジネス業界において、デジタル技術を用いて課題を解決する「DX(デジタルトランスフォーメーション)」に力を入れる企業がますます増えてきました。

しかし、DX人材不足は深刻化しているため、今後各企業は人材の採用だけでなく自社での育成にも力を入れていく必要があるでしょう。

この記事では、DX人材の育成を成功させるための5つのポイントから、実際のDX研修の事例まで、詳しく紹介していきます。


【人事担当者の皆様へ】DX研修での学びを実践してもらう秘訣をご存じですか?




目次[非表示]

  1. 1.DX人材とは
  2. 2.DX人材不足は深刻化している
  3. 3.DX人材を育成するメリット
  4. 4.DX人材に求められるスキル
  5. 5.DX人材の育成ステップ
  6. 6.DX人材の育成を成功させるポイント
  7. 7.DX人材育成の事例
  8. 8.DX人材育成の課題
  9. 9.アルーはDX人材育成を支援いたします


DX人材とは

DX人材とは、新しい価値創造や顧客ニーズへの対応、生産性向上を目的に、デジタル技術を活用してビジネスモデルやサービス、組織、業務プロセスなどの変革を推進する人材のことです。変化が激しく先の見えないVUCAと呼ばれる現代において、経済産業省もその重要性を説いています。

常に変化する顧客ニーズを正確に把握したり、少子高齢化による人手不足に対応したりするために、あらゆる業界でDX推進が急務となっており、DX人材のニーズは高まっています。

DX人材について詳しくは以下の記事も参考にしてください。
DX人材とは?必要なスキルや人材獲得方法をわかりやすく解説



DX人材不足は深刻化している

昨今あらゆる業界において、競争上の優位性確立や時代の変化に対応するため、デジタル技術を活用してビジネス変革を推進するDXが、重要視されるようになりました。

企業のDX推進のためには専門知識やスキルを持ったDX人材が必要ですが、ニーズの高まりとともに人材不足が深刻化しています。平成31年に経済産業省が行った「IT人材需給に関する調査(概要)」によると、2030年にはIT人材が45万人不足する可能性があるといわれています。

今後、採用だけではDX人材を確保できなくなる可能性も高いため、企業は社内での育成・リスキリングにも力を入れていく必要があるでしょう。

リスキリングについては以下の記事もご確認ください。
リスキリングとは?注目される理由や導入方法、注意点をわかりやすく解説


監修者からひとこと
DXが重要視され、DX人材の需要が増えたものの供給が追い付いていないため、社外から調達するだけでなく、今いる社員のリスキリングを行うことで、DX人材を増やしていくことが必要になっています。ただ全社員が高度なDX人材になる必要はなく、育成コストを考慮しながら、DX人材の母集団を増やすには社内教育が効果的でしょう。




DX人材を育成するメリット

談笑する社員

DX人材を調達する方法として、社内で人材育成する方法と、外部委託や中途採用する方法があります。外部委託や中途採用をするとスピーディにDXを推進できますが、自社に最適なものになりにくかったり、社内システムの一貫性が失われてしまったりする点がデメリットです。

一方、DX人材の育成は時間や労力のかかる方法ですが、長い目で見ると企業に多くのメリットをもたらしてくれます。ここでは、DX人材を社内で育成するメリットを紹介していきます。


システムの一貫性を保てる

DX人材を育成することで、新規システムの導入や更改の際にシステムの一貫性を保ちやすくなります。社内人材は既存システムや業務内容などを熟知しているため、認識の齟齬が生まれにくく、想定していたとおりのシステム導入へ繋げられる可能性が高いでしょう

一方、システム導入を外部委託したり中途採用者頼みにしたりすると、認識齟齬が原因で、機能が十分でなかったり既存システムとの互換性に問題が出てしまったりするトラブルが起こることがあります。

また、システムはリリース後にも運用や改善が続くため、業務への理解が深い社内人材が長期的に関与していくことは不可欠ともいえるでしょう。


社内体制を構築しやすい

DX人材を育成することで、適切な社内体制を構築しやすくなる点もメリットの一つです。

DX推進は、企画担当者から開発エンジニア、さらには運用を担う現場社員まで、さまざまな部署・職種の人が関わります。そのため、スムーズなコミュニケーションを取れる体制作りがポイントです。

社内人材の方が業務内容や社内ルールについての共通認識を持っているため、スムーズなコミュニケーションが可能です。そのため、DX人材を社内で育てることにより、適切な体制を構築しやすくなる可能性が高いでしょう。


自社に最適なDX化が可能

DX人材を育成することで、自社に最適なDX化が可能になります。

DX推進を外部委託したり中途採用者頼みにしたりすると、彼らは当事者である社員に比べて業務や会社への理解が浅いため、根本的な課題解決に繋がらない可能性があります。

一方、業務の課題や組織の風土まで深く理解した社員であれば、自社に最適なDX化が進みやすいでしょう。また、組織や事業の変化などにも柔軟に対応できるため、長い目で見ても多くのメリットがあります。


監修者からひとこと
DX人材を育成するメリットの1つは、テクノロジーの進化や変化に対して、社員もその変化に対応しやすくなることで、生産性を向上し続けやすい組織文化を作ることもあるでしょう。



DX人材に求められるスキル

パソコンを見ながら打ち合わせる様子

DX推進は、これまでにない課題にチャレンジしたり、多様な職種の人を巻き込むプロジェクトを推進したりすることが多くあります。そのためDX人材には、以下のようなビジネススキル・マインドが必要です。


  • 課題発見力
  • 自律的学習力
  • デジタル理解力
  • データ分析力
  • 柔軟な対応力
  • 社外・異種を巻き込む力
  • 失敗を恐れず挑戦する力
  • 前向きに取り組む姿勢
  • リーダーシップ
  • ロジカルシンキング


なお、DX人材に求められるスキルについての詳細は以下の記事をご覧ください。
DX人材とは?必要なスキルや人材獲得方法をわかりやすく解説

ITの専門スキルだけがあっても、課題を適切に把握できなければ、間違ったDX推進を進めてしまう可能性があります。

また、隠れた課題や顧客ニーズを発見するためには、現状を適切に把握する力や、仮説を立てて検証する課題発見力が必要です。

デジタルやITの領域は、日々新たな技術やツールが生まれていく世界です。一度学んだら終わりではなく、常に自分の知識やスキルを最新のものへアップデートしていく自律的学習力がDX人材には求められます。プログラミングやソフトウェアなどのIT全般に関する基本知識はもちろん、クラウドやIoT、ビッグデータなどの新しい技術に関しても理解した上で、活用を検討していく必要があります。

データを分析して課題への答えを導き出す、データ分析力も、DX人材にとって欠かせないスキルといえるでしょう。これまで担当者の勘や主観に頼っていた業務を、客観的なデータに基づいて分析することで、効率化したり付加価値の創出に繋げたりすることができます

そしてDX人材には、すべてを計画どおりに進める力よりも、状況を見極めそのときの最善策を選択しながら進めていく柔軟な対応力が必要です。これまでのビジネスモデルを抜本的に変革することもあるため、社外を含めた多くの職種の人が関わります。そのため、社内外の多様な人との丁寧なコミュニケーションが欠かせません。

これまでにないビジネス創造や抜本的改革へ挑戦するため、失敗してしまうケースも多くあります。また、なかなか成果が見えずに諦められてしまうケースもあります。失敗した際に諦めるのではなく、失敗や停滞を糧に、柔軟に計画を変更しながら根気強く継続できるような対応力が必要になります。

最後に、リーダーシップと論理的な思考力もDX人材にとって重要なスキルです。DX推進派多様な職種の人が関わったり、これまでにない課題に挑戦したり、多くのハードルや失敗があったりと、さまざまな困難を伴います。
これらの困難を突破するためには、難しい状況でも諦めずに、解決方法を模索できるリーダーシップや責任感が不可欠です。

▼リーダーシップに関する研修は、以下のページでご確認いただけます。
リーダーシップ研修

また今のやり方を変えたり新たなツールを導入したりする際には、関係部署の同意を得たうえで進めなければいけません。そのためには、情報を構造的に整理し、立場の異なる複数の関係者に分かりやすく伝えられる力が求められます。この力がロジカルシンキングです。

ロジカルシンキングについて詳しくは以下の記事をご参照ください。
ロジカルシンキングとは?メリットや基本的な考え方・鍛え方について紹介


監修者からひとこと
DX人材に求められるスキルといえば、AIやIT関係、ビッグデータ関係の技術系スキルを想起されやすいですが、技術系スキルを扱うからこそ、ベースとなるロジカルシンキングやデザインシンキングなどのソフトスキルも不可欠になります。大量な情報を構造的に整理し形に落とし込むソフトスキルもDX人材育成体系に含まれているか確認してみましょう。



DX人材の育成ステップ

DX人材を育成するためには、次の4つのステップで企画していくことをおすすめします。


  1. 育成対象の優先順位を決める
  2. 必要なスキルやマインドを可視化する
  3. 研修テーマや内容、研修形式を決定する
  4. 研修を実施後、効果測定とフォローを行う


1.育成対象の優先順位を決める

まずは、育成対象の優先順位を決めましょう。自社の課題や不足している人材に沿って計画するのがポイントです。
会社全体でDXを推進したい場合、管理職から育成していくことをおすすめしています。管理職は組織への影響力が大きいため、管理職がDXを学んで実践することでDXの取組みが全社的に広がりやすくなります。
さらに、デジタル活用への意欲が高い人材を選抜するとなおよいでしょう。DX研修は内容が難しかったり、今までやったことのない新しい分析手法に挑戦したりせねばならず、意欲が低い人では最後まで学びきれないことが多いためです。意欲の高い社員から育成し成功事例を社内で共有することで、意欲の低い社員の興味関心を喚起することに繋げやすくなります。

育成対象の優先順位について詳しくは以下の記事をご参照ください。
全社員をDX人材に!育成の優先順位と学びの内容


2.必要なスキルやマインドを可視化する

育成対象者が決まったら、対象者の現在のデジタル知識や活用レベルを把握し、学ぶべきスキルやマインドを洗い出しましょう。
デジタル活用人材を育成する場合、下記図のようなステップで段階的に知識やマインドを身につけてもらうことがおすすめです。

デジタル活用人材の育成ロードマップ


育成対象者がステップ0の段階の場合、まずはDXの意味や必要性について啓蒙することから始めましょう。同業他社や他部署などの成功事例を共有したり、実際に自身の業務フローを一部デジタル化してもらったりするのがおすすめです。

ステップ1「デジタル理解者」からステップ2「デジタル使用者」やステップ3「デジタル活用者」への成長を目指す場合、データ分析や統計の知識を身につけて実践できるレベルが必要です。また、問題解決力を身につけ、職場の課題の発見と解決策の立案、周囲の巻き込み方などを学んでもらうこともよいでしょう。

アルーの問題解決力研修については下記ページをご覧ください。
問題解決力研修


3.研修テーマや内容、研修形式を決定する

必要なスキルやマインドを洗い出したら、具体的にどのような研修形式で行うか、どのような内容を組み込むかなど、具体的な研修設計を行っていきましょう。

DX人材育成におすすめの研修方法は以下の3つです。


  • 社内で研修を行う
  • OJTで学ぶ
  • 社外から講師を招く


社内で研修を行う場合、現場の業務に即した実践的な内容を取り入れることが可能です。また、社内のリソースを活用し、企業独自のニーズに合わせたカスタマイズが容易に行えます。業界特有のシミュレーション演習を取り入れたり、業務で使っているITツールを活用したワークを実施したりと、自社の課題に合わせて柔軟にカリキュラムを設計できることがメリットです。
ただし、講師を担える人材を社内で探す必要があるため、DX推進の進んでいない企業には向いていません。

OJTは、実際の業務を通じてスキルや知識を習得する方法です。業務を行いながら知識を身につけられるので、現場での実践に繋がりやすいことがメリットです。ただし、OJTトレーナーによって教育の質がまちまちになってしまうこと、OJTトレーナーに通常の業務以外の負担がかかることはデメリットです。

DXの専門人材が社内にいない、あるいは多忙で教育を依頼できない場合には、社外から講師を招いてDX人材育成をするのがおすすめです。社外から専門知識を持つ講師を招くことで、最新の技術やトレンドを学ぶ機会を提供できます。また、外部の視点を取り入れることで、新たな知見や刺激を得ることもできるでしょう。


4.研修を実施後、効果測定とフォローを行う

研修後に現場で実践してもらい、数か月後にフォロー研修を実施するのがおすすめです。自身やチームのルーティン業務をデジタル化して業務効率化を図ったり、営業成績データから新たな顧客開拓方法を提案したり、受講者の業務に関係のあるアクションを実施してもらうことが重要です。
アクション後、成功事例として全社共有すれば、DXへの関心が薄い他の社員の学習意欲を向上させることにも繋がるでしょう。

効果測定には、統計検定3級などの資格取得者数をおくのがおすすめです。資格取得という明確なゴールがあることで受講者の学習意欲が上がり、経営陣にも研修の効果を数字で分かりやすく伝えることができます。


監修者コメント
DX人材育成には公募型で育成する方法と選抜型で育成する方法に分かれます。公募型では社員一人一人が学びたいものを学べる環境づくりが必要ですが、選抜型ではいつまでに何をできる人材に育てるか?というゴールが明確にあります。





DX人材の育成を成功させるポイント

後輩指導の様子

ここまでで、DX人材にはITスキルやビジネススキルなど、多様なスキルが求められることを紹介してきました。

しかし、これらのスキルを持ち合わせた人材を育成するのは簡単ではありません。研修を実施してみたものの、「DX推進には繋がらなかった。」と悩んでいる人事担当者の方も多いのではないでしょうか。

そこで、ここからはDX人材の育成を成功させる5つのポイントを説明していきます。


育成対象の優先順位をつける

DX人材の育成ポイントは、学習意欲が高い人、管理職など会社全体に及ぼす影響が大きい人から優先して育成することです。

DX研修では、ITに関する難しい用語を学んだり、慣れない統計などの学習にも取り組んだりする必要があります。意欲のない人は学習が続かない可能性もあるでしょう。そのため、今のデジタルスキルの高低よりも、常に問題意識を持ち、DX推進に対する意欲を強く持っている人を優先して育成することが成功のポイントです。

また、周囲への影響力が大きい管理職などを優先して育成することで、職場のDX化が進みやすくなったり、他のメンバーの学習のきっかけになったりすることもあるでしょう


自業務の課題発見・解決との繋がりをイメージしてもらう

DX人材の育成ポイントは、DX研修で学ぶ内容が自身や組織の課題解決にどう繋がるのかを、育成対象者にイメージしてもらうことです。

職場での活用がイメージできなければ、難しい内容を学ぶモチベーションが生まれません。研修後に、職場で実践に移される可能性も低くなるでしょう。机上の知識として学ぶだけでなく、育成対象者がいかに当事者意識を持ちながら学習に取り組めるかがポイントです。

対策として、受講生が自分の仕事への活用イメージを持てるように、研修プログラムの中に実際の業務に近いケースワークを組み込むのもおすすめです。


成功体験を早期に創出し共有する

早期にDX人材育成による成果を創出し、研修を受講していない社員や経営層に成功例を共有することもポイントです。そうすることで、まだDX研修を受けていないメンバーの学習意欲が上がったり、経営層にもDX人材育成の進捗を理解し、応援してもらえたりするでしょう。

DX研修を受講した人には、小さな改善でもいいので職場でDX推進を実践してもらいましょう。研修内で、自分の業務や組織の課題解決にワークとして取り組むのもおすすめです。

実際の成果が見えることで、DX人材の育成に対して会社全体がポジティブな印象を持ち、さらなる推進に繋がっていくでしょう。


ITスキル以外も身につけてもらう

DX人材には、ITスキル以外にも、課題発見力や柔軟な対応力など、欠かせないビジネススキルが多くあります。それらのスキルについても重要性を理解してもらい、身につけてもらうことが大切です。

DXというと、ITツールやプログラミングなどの専門スキルにばかり目を向ける人もいます。しかし、各職場で必要なDX人材は、ITの専門家ではありません。現場で働いているからこそ見つけられる課題に対して、デジタル技術やITツールをどう活用していくか考え、実際に改善・改革を進める人材です。

DX人材育成の際には、ITスキル以外のビジネススキルの重要性も丁寧に説明し、それらのスキル習得の機会も作っていくことをおすすめします。

DX人材に必要なスキルについては、以下の記事で詳しく解説しています。

DX人材とは?育成方法やスキルマップ、人材不足への対策法を解説


長期視点で育成する

DX人材は、長期視点での育成が必要です。多くの社員に、研修などを通じて基礎知識をインプットしてもらうだけでも一定の時間がかかります。その後、習得したスキルを各現場で活用してもらうまで、その取り組みが功を奏して成果が出るまでには、さらに時間がかかるでしょう。

DX人材の育成は即効性がないため、諦めてしまいそうになることもあるかもしれません。しかし、DX推進及び人材の育成は、企業の競争力強化や生き残りに必要不可欠な取り組みです。長期視点で、じっくりと育成を進めていきましょう。

とはいえ、短期的な成果が全く見られないと経営層から「DX人材育成には本当に意味があるのか?」と疑問を抱かれてしまう可能性もあります。そのため、DX研修を実施したことによる職場の改善事例を早めに公開する、デジタルに関する資格取得者数を報告する、といった方法で、短期的な成果が上がっていることもアピールしましょう。


DX推進者を応援する風土を作る

DX推進者は孤独になりがちです。既存の業務フローを変えたがらない現場から反発を受けたり、短期で成果を挙げるように経営陣から要求されたりと、多くの壁にぶつかります。

人事部は、DX推進者を全社で応援する風土を作ることも意識しましょう。
役員をDX施策育成に巻き込む、DX研修の受講者の上司に研修内容を共有し協力を求める、受講者の成功例を全社に共有する機会を設ける、などの工夫を行なうと効果的です。
全社員がDX推進の重要性やメリットを理解することで、DX推進者に協力して応援しようという風土が生まれやすくなります。


ロジカルシンキングの力を養ってもらう

DX推進の際には往々にして、社員が慣れ親しんでいる業務フローを変更する必要があります。そのため、ほとんどのケースで反対意見が出てくると考えた方がよいでしょう。

DXを推進するには、そういった反対意見に対して論理的な説明を行なうことで、社内の理解を得る必要があります。

また、新たなデジタルツールを導入する際には社内向けのマニュアルを作ることが多いです。新たなツールを使用する際に起こり得る問題をMECEでとらえて、抜け漏れやダブりなく説明し、誰もが理解できるマニュアルに落とし込む必要があります。そのためにもロジカルシンキングの力は必須と言えるでしょう。

社員にロジカルシンキングの力を養ってもらうには、ロジカルシンキング研修の実施がおすすめです。

アルーでは、DX推進業務においても汎用的に使える「ピラミッド構造」に特化したシンプルなロジカルシンキング研修をご提供しています。

詳しくは「ロジカルシンキング研修」をご覧ください。

▼ロジカルシンキング研修の資料はこちらからダウンロードできます。

  『ロジカルシンキング研修』資料ダウンロード 「ロジカルシンキング研修」の資料をダウンロードいただけます。分かりやすい口頭報告や簡潔でポイントを押さえたビジネス文書作成など、あらゆるビジネスの場面で役に立つロジカルシンキングの基本的な思考プロセスとスキルを身につけます。 アルー株式会社


監修者コメント
DX人材育成が成功したかどうかを見ていくためには、効果測定をしていくことが必要です。気づきがあっただけでなく、どの程度スキルを活用したのか?それによって業務にどの程度変化があったのか?を事後アンケートなどで追跡し、成功した施策と変化しない施策を仕分けしてみましょう。



DX人材育成の事例

アルーでは、管理職層や一般社員など様々な層に向けたDX研修を提供してきました。その中から3つ事例をご紹介します。


大手企業の現場社員を対象「データ分析基礎研修」に実施した事例

ある大手企業の現場社員を対象に実施した「統計検定3級相当データ分析基礎研修」を紹介いたします。

DX研修事例


本研修のポイントは以下のとおりです。


  • 内容が難しすぎて学習についていけない受講生が出てしまうのを防ぐため、事前テストにより受講者選定を実施。
  • 現場でのデータ活用分析において、レベルが高すぎず低すぎない「統計検定3級相当」のスキル習得をゴールとする。
  • 普段の業務で活用できるように、専門的な統計ツールではなくExcelを使用した実践的な内容。
  • 知識・技能の学びの徹底・忘却防止のため、研修の複数回実施・毎回の復習・確認テスト・卒業テストを実施


このように、DX研修では、現場で活用できる実践的な知識を提供し、スキルの定着までしっかりサポートしていくことが大切です。


メーカーA社で「管理職層向けのDX研修」を実施した事例

メーカーA社で実施した、管理職層向けのDX研修事例をご紹介します。

DX研修事例①

A社では、管理職層のDXに関する知識やスキル、認識が古く、DX推進が進まないという課題がありました。そこで、管理職に対し、DXに関する知識や認識を身につけ、自分ごと化することを目的とした研修を実施しました。

事前課題として、定量思考や仮説思考など、DX推進に向けて必要となる基礎知識を資料で読み込んでもらいます。また、世の中にあるITツールやサービスを調べてもらい、世の中にDXがどれほど浸透してきているかを実感できるように工夫しました。

研修当日には事前課題としていた定量思考や仮説思考について講義と演習を通じて学びます。また、実際の現場でどのような課題があるかを洗い出し、ITツールやサービスを通じて解決できるかどうか検討してもらいました。

知識習得と現場の課題解決を両方行うことで、管理職のDXに対する「自分ごと化」を促進できました。


インフラ業界B社で「DXリテラシー習得研修」を実施した事例

インフラ業界B社にご提供した選択型研修の事例です。

DX研修事例②

B社では既にDX人材育成に取り組んでおり、DX推進専門部署や各部門のDX推進担当への育成は成功していました。しかし、それ以外の多くの社員にはDXに関する知識やスキルがなく、全社的なDX推進の妨げとなっていました。

そこで、全社員を対象に、手挙げ式の研修としてDXリテラシー研修を提供しました。
DXリテラシー研修では、DXの必要性や基本的な流れ、必要なスキルを習得してもらった後、DXのリスクやデジタルツール・技術についても学んでもらいました。
まずはDXへのアレルギーをなくすことを目的に、基礎から丁寧に学べるプログラムになっています。


メーカーC社で「デジタル企画人材育成」を実施した事例

メーカーC社で実施したデジタル企画人材育成の事例をご紹介します。

DX研修事例③

デジタル企画人材とは、デジタル技術を活用した商品・サービスの開発や業務プロセスの革新などのテーマについて、中核となって推進していける人材のことを指します。

C社では、各部門が場当たり的にDXを推進しており、組織やビジネスモデルに対する真の改革に至っていないことが課題でした。そこで、各部門の中堅社員・管理職社員を対象に、自部門のビジネスモデルを踏まえたうえで、DX推進をどのように行なうべきか検討するワークショップを開催しました。

ワークショップでは、ビジネスモデルキャンバスを用いて自部門の変革店を見つけ、新たなモデルを描くことに挑戦しました。その後、描いた未来に向けて自身が始めたいことをアクションプランとして発表してもらい、職場での実践にもつなげています。

その他のDX研修事例については下記ページをご参照ください。
DX人材の育成事例を6つご紹介!育成が進まない原因と推進の3つの段階を解説

▼アルーのDX・デジタル活用人材研修については、以下の資料もご確認ください。

  デジタル活用人材研修サービス資料 現場社員のDX化に特化した「デジタル活用人材研修」のサービス資料をダウンロードいただけます。今までのDX研修では効果が得られなかった方、デジタル初心者へのDX研修を検討している方におすすめです。 アルー株式会社

▼こちらのページでも詳しくご紹介しています。
DX・デジタル活用人材研修



DX人材育成の課題

DX人材の育成は一朝一夕で実現できるものではない上に、専門知識やスキルも必要とされるため、難易度の高い育成といえるでしょう。

企業の育成担当の方からも「研修を実施しても受講者が行動を起こさず、職場でDXが推進されない。」「一部のメンバーや部署でしかDX化が進まない。」といった悩みが寄せられています。
企業がぶつかることの多い、DX人材育成における課題について解説します。


DX人材の育成方法が分からない

まず、DX人材の育成方法がそもそも分からないという課題が挙げられます。 DX人材育成をこれから行うという企業の中には、社内にIT技術やテクノロジーについての知識がある社員がいなかったり、どういった人材を育成すればよいのか明確でなかったりする企業も多いでしょう。 まずは、自社の目指すDXについて定義し、どのようなDX人材が必要なのかを定義しましょう。

DXと一言でいっても、デジタル技術を用いて既存の業務フローの改善などを目指す「守りのDX」と、ビジネスモデルそのものの変革を目指す「攻めのDX」の2種類があります。自社の目指すDXによって、どのような人材がどの部署に必要なのかが異なります。 まずは自社の目指すDXを定義し、必要な人材像や研修テーマを洗い出していきましょう。


DX研修を行っても現場のDX化が進まない

DX研修を行っても現場のDX化が進まないのもよくある課題の一つです。 DX研修を行い、ITスキルやITリテラシーを向上させたとしても、その知識が現場で活かされないケースが多々あります。 そのような場合には、DXを推進するための組織改革や人事制度改革など、研修以外の取り組みが必要とされるでしょう。

また、研修内で「いま学んでいる知識は現場でどう役立つのか」をきちんと伝えることも必要です。現場で活用できる簡単な知識や技術を学んでもらったり、ケーススタディを取り入れて活用イメージを持ってもらったりするのがおすすめです。


一部の社員・部署しかデジタル化しない

DX推進部や技術部門など、一部の部署や社員しかデジタル化しないことも課題の一つです。 社員の中には、数字が苦手で「データ」「IT」と聞くだけで消極的になってしまう人もいるのではないでしょうか。また、DXの必要性を理解できていないという社員もいるかもしれません。

こういった社員が多いと、DX推進部などの専門部署がデジタル化を推進しても現場に浸透しづらくなってしまいます。 DX推進部などの専門部署への研修も必要ですが、それ以外の一般社員に対してもDXの必要性を学んでもらったり、すぐできる簡単な学びを通してデジタルアレルギーを取り除いたりする取り組みも求められています。


受講者の学ぶ意欲が長続きしない

DX研修の受講者の学ぶ意欲が長続きしないのも、よくある課題の一つです。 DX研修では、ソフトウェアやITツールの基本技術だけでなく、データ分析や統計を扱います。しかし、日本の企業では「統計に触れたことがない」「高校卒業以来、数学に触れていない」という社員も多いでしょう。 社員にとっては苦手意識のある新しい分野に挑戦しなければいけないため、学ぶモチベーションが続かないことがよくあります。

そのような場合には、受講者が興味を持てるような身近なテーマを取り上げるのがおすすめです。いつも手作業で行っているExcelへの入力作業を自動化する、自分宛のメールが届いたらチャットに通知が来るようにする、など、日常業務で役立つ簡単な技術をまず実践してもらうことがおすすめです。 小さな成功体験を積むことで、DXへのモチベーションを向上させることができるでしょう。


研修で得たスキルを活かす場がない

受講者が研修で得たスキルを発揮する場がないという課題もあります。 研修で学んだスキルをどう活かしてよいかが分からなかったり、普段の業務では活かすシーンがない可能性があります。 研修の中で具体的にスキルを活かせるシーンについて解説したり、受講者の上司に協力を仰ぎ、デジタルスキルを活かす業務をアサインしてもらったりするのが効果的です。


受講者のキャリアに対する当事者意識が希薄

受講者のキャリアに対する当事者意識が希薄な場合も、DX人材育成が上手くいかない可能性が高いです。 DX人材になるには、自律的に行動し自身のキャリアを切り拓いていくマインドが必要です。

キャリアに対する当事者意識が欠けていると、自らのあるべき姿を設定できず、何を目指し何を学ぶべきなのかが不透明になります。 DX研修と併せて、キャリア研修を実施したり、ロールモデルとなる社員との交流会を実施したりするのがよいでしょう。 キャリアデザイン研修については以下の記事もご覧ください。
キャリアデザイン研修とは?年代別の設計方法を紹介


監修者コメント
DX人材育成の課題の1つは、社員の年齢が上がれば上がるほど学習意欲が低かったり、自ら新しいものを学ばないこともあると思います。その場合は、公募型研修だけでなく階層別教育にも一部DX関係の研修を取り入れることで、各階層でリスキリングやDX関係のスキル習得が期待されていることを伝えていくとよいでしょう。




アルーはDX人材育成を支援いたします

アルーでは、現場社員のデジタル化に特化した「DX・デジタル活用人材研修」を用意しています。

本研修は、ヤフー株式会社などのIT企業との共同開発プログラムを使用し、デジタルに苦手意識のある現場社員の人にもわかりやすい形でノウハウをお届けできるのが特徴です。また、数週間〜数か月程度の中長期の研修も実施可能で、職場での実践や継続的な学びもサポートします。

▼アルーのDX・デジタル活用人材研修については、以下の資料もご確認ください。

  デジタル活用人材研修サービス資料 現場社員のDX化に特化した「デジタル活用人材研修」のサービス資料をダウンロードいただけます。今までのDX研修では効果が得られなかった方、デジタル初心者へのDX研修を検討している方におすすめです。 アルー株式会社

▼こちらのページでも詳しくご紹介しています。

DX・デジタル活用人材研修

今回は、DX・デジタル活用人材研修のプログラム例を紹介していきます。


アルーのDX研修プログラム例

アルー株式会社のDX・デジタル活用人材育成研修は「統計検定3級レベルのExcelを使ったデータ分析について、ケース演習に繰り返し挑戦することで『わかる』から『できる』を実現する」ことをゴールとしています。

受講生はこのプログラムを通じ、統計分析を用いて、現場の課題に対する仮説構築・検証を行うスキルを身につけられます。


<推奨プログラム>


プログラム概要
プログラム詳細
DAY1
データ分析概論
  • 学習の目的
  • データ分析の5ステップについて
  • ケース演習での全体理解
DAY2
Excelを活用した統計分析
  • 統計分析の知識理解
  • Excelによる統計分析方法の習得
DAY3
総合演習
  • ケース演習
  • 自身のスキル振り返り
  • 仕事で活用するためのアクションプラン作成


上記のプログラムの一部はeラーニングコンテンツへ置き換えも可能です。また、このプログラム内容は研修の一例ですので、貴社の課題に合わせたプログラムに変更できます。

DX研修を検討中の経営者や人事担当者の方は、ぜひ一度アルー株式会社の研修プログラムをご検討ください。お客様のニーズや課題に寄り添った研修プログラムをご提案します。

▼アルーのDX・デジタル活用人材研修について詳しくはこちらのページをご覧ください。

DX・デジタル活用人材研修



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