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DX人材の育成事例を6つご紹介!育成が進まない原因と推進の3つの段階を解説

「DXを実現したいが、人材の育成が思うように進まない」「DX人材を育成する研修を実施したいが、方法や流れがわからない」こうした悩みを抱える担当者の方も多いのではないでしょうか。今やDXはすべての企業にとって必須の取り組みですが、DXを推進する人材は不足しているのが現状です。
そこでこの記事では、DX人材を育成するための研修事例6選を紹介します。DX人材の育成が進まない原因や、DXを推進する際の3つの段階も解説するので、ぜひ参考にしてください。


▼DX人材育成におすすめの研修3選


DX人材育成事例3選



目次[非表示]

  1. 1.企業のDX人材育成が進まない4つの原因
  2. 2.DX推進における3つの段階とは?
  3. 3.DX人材の育成事例6選
  4. 4.DX人材の育成ならアルーにお任せください


企業のDX人材育成が進まない4つの原因

最近ではDXの重要性が浸透しつつありますが、DX人材の育成が思うように進まないケースも多いです。企業のDX人材の育成が進まない原因は、主に以下の4つが挙げられます。


  • 経営層のDXに対する知識や認識不足
  • DX人材の不足
  • 社員のDXリテラシーが低い
  • ITシステムの老朽化


企業におけるDX人材育成が進まない4つの原因について一つずつ確認していきましょう。


DXに対する経営層の知識や認識不足

DX人材の育成が進まない理由として、経営層がDXを行う重要性を認識しきれていないことが挙げられます。
経営層の中には、デジタルやITに関する知識が不足しており、DX推進に必要なスキルやリソースを軽視している人も少なくありません。経営層がDX推進に対して十分なリソースを割り振らない場合、DX人材の育成が思うように進まず、企業の競争力が徐々に低下してしまう可能性があります。経営層向けの研修を実施する、DX研修へ経営層の参加を促すなど、経営層を巻き込んだ施策が必要です。


DX人材の不足

DX人材が不足している点も、DX人材の育成が進まない原因の一つです。
昨今ではDX人材の急速な需要拡大に対して、人材市場の供給が追いついていません。高度なITスキルを持つDX人材の獲得競争はますます激化しており、今後もしばらくその傾向は続くでしょう。
DX人材が不足している企業では、DXに必要なスキルや知識を教える機会が限られてしまいます。その結果、DX人材の育成を担える人材が揃えられないという悪循環に陥り、慢性的なDX人材の不足へとつながってしまうのです。

なお、DX人材の採用について詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。
DX人材を採用するポイントとは?求めるスキルや採用市場の状況を解説


社員のDXリテラシーが低い

経営層だけでなく、社員のDXリテラシー不足もDX人材の育成が進まない原因となります。
DXは、企画の担当者だけがITに詳しければよいというわけではありません。DXに関する企画を推進する際には、実行フェーズでさまざまな社員が関わる必要があります。
社員のDXリテラシーが不足していると、この実行フェーズがスムーズに進みません。例えば既存業務を変更する意義が理解できなかったり、ツールを上手く使いこなせなかったりして、DX施策が滞ってしまうでしょう。DX促進には、全社員のDXリテラシーを向上させることが重要です。

DXリテラシーについては、以下のページで詳しく解説しております。
DXリテラシーとは? ITリテラシーとの違いや向上させる方法などをわかりやすく解説


DX人材育成事例3選


ITシステムの老朽化

ITシステムの老朽化によって、慢性的に抱える技術的な課題解決に追われる状況が続き、DX推進に時間を割けない場合があります。
大企業や伝統的な産業では、既存のシステムを更新することが困難なケースも珍しくありません。この場合、DX推進を担うことのできる知識を持った社員が既存システムの保守作業に追われ、DX推進を進めることが難しくなってしまいます。こうしたケースでは、根本的なシステムの刷新や、DX人材の採用拡大によるマンパワーの強化を図ることが必要です。
なお、経済産業省が公表しているDXレポートでは、DX人材の不足と関連して「2025年の崖」が重要なキーワードの一つとなっています。

2025年の崖について詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。
2025年の崖とは?経済産業省が示す現状の課題と対策をわかりやすく解説


DX人材育成事例3選


DX推進における3つの段階とは?

引用:経済産業省DXレポート2中間取りまとめ (概要)

経済産業省は、「DXレポート2 中間取りまとめ(概要)」の中で、DXに必要な3つの段階を提唱しています。DXに必要な3つの段階とは、以下の通りです。


  1. デジタイゼーション
  2. デジタライゼーション
  3. デジタルトランスフォーメーション


原則として、①デジタイゼーション→②デジタライゼーション→③デジタルトランスフォーメーションという順番で影響範囲が広くなり、実現難易度が高くなるため、DXにはこの順番で取り組む企業が多いです。
ただし、必ずしもこの順番で進める必要があるというわけではありません。DXのプロセスを上記の3つに分解して考えることで、具体的な企画の内容や進め方が考えやすくなります。
ここからは、DX推進における3つの段階を解説します。


①デジタイゼーション

デジタイゼーションとは、アナログデータや物理データをデジタル化することです。
例えば、これまで紙で管理していたデータをデジタル化することが該当します。採用活動時に利用するエントリーシートをインターネット上での提出に切り替えたり、日報をオンライン上で記入させたりするといったものがデジタイゼーションの一例です。
また、スマホやPCのようなITデバイスを社内で導入することもデジタイゼーションに当たります。さらに、SlackやMicrosoft Teamsを始めとしたコミュニケーションツールの導入も、デジタイゼーションの一環です。


②デジタライゼーション

デジタライゼーションとは、個別の業務・製造プロセスのデジタル化を指します。
デジタライゼーションの例としては、以下のようなものが挙げられます。


  • 在庫管理のデジタル化
  • POSレジによる、売上や販売数のデジタル管理
  • 商談管理システムを利用した商談進捗管理


前述したデジタイゼーションは部分部分でデジタルツールを導入するのに対し、デジタライゼーションでは業務プロセスを一貫してデジタル化するのがポイントです。デジタライゼーションを実施すれば、デジタルツールによって業務プロセス全体を大きく効率化できるでしょう。


③デジタルトランスフォーメーション

デジタルトランスフォーメーションとは、「全社的な業務・プロセスのデジタル化、顧客起点における価値創造を目的とした事業やビジネスモデルの変革」と定義されています。
例えばタクシー事業を展開している日本交通株式会社は、AIを活用して配車の最適化を行い、稼働率や顧客満足度の向上を実現しました。

また、ソニー損害保険ではAIを活用したスマホアプリの開発を行い、保険料のキャッシュバックを通じた事故リスク軽減を実現しています。

デジタルトランスフォーメーションは、デジタライゼーションを組み合わせて全社的なデジタル化を推進し、ビジネスモデルの変革を行うのがポイントです。上述した事例はいずれも、デジタル技術を用いて消費者へ好影響を与えているため、デジタルトランスフォーメーションの成功例といえます。


DX人材育成事例3選


DX人材の育成事例6選

DX人材の育成を進める際には、すでにDX人材の育成に成功した事例が参考になるでしょう。ここからはDX人材の育成事例として、以下の6つを紹介します。


  • メーカーA社で実施した「管理職層向けのDX研修」の事例
  • インフラ業界B社で実施した「選択型研修」の事例
  • メーカーC社で実施した「デジタル企画人材育成」の事例
  • 大手企業で実施した現場社員向け「統計検定3級相当データ分析基礎研修」の事例
  • 小売業D社で実施した「デジタルマーケティング研修」の事例
  • 情報・通信業E社で実施した「DXに向けたコアBizスキル研修」の事例


DX人材を育成する際の流れやポイントについて知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

DX人材については以下のページでも詳しく解説しております。
DX人材に必要なスキルは?担う職種やスキルマップ・マインドを解説


メーカーA社で実施した「管理職層向けのDX研修」の事例

A社では、管理職層のDXに関する知識やスキル、認識が古く、DX推進が進まないという課題がありました。そこで、管理職に対し、DXに関する知識や認識を身につけ、自分ごと化することを目的とした研修を実施しました。

まずは事前課題として、DX推進に向けて必要となる定量思考や仮説思考といった基礎的な思考スキルに関する資料を読み込んでもらっています。また、ITサービスやツールを調査する事前課題にも取り組んでもらい、世の中にどれほどDXが浸透しているのかを実感してもらえるよう促しています。

研修当日には、事前課題で扱った定量思考や仮説思考について講義を行い、理解を深めてもらいました。また、現場で直面している課題の洗い出しを行い、事前課題で調査してもらったITツールやサービスによってそれらをどのように解決できるのか考えてもらっています。
知識のインプットと現場の課題解決という両面からのアプローチを行い、管理職に対するDXの「自分ごと化」を促進した研修事例です。

アルーが提供している管理職向けDX研修の詳細は、以下のページからご確認ください。
DX入門研修 管理職向け


インフラ業界B社で実施した「選択型研修」の事例

インフラ業界B社にご提供した選択型研修の事例です。
B社ではすでにDX人材の育成に取り組んでおり、DX推進専門部署や各部門のDX推進担当の育成には成功していました。しかし、その他の社員にはDXに対する知識がなく、全社的なDX推進の妨げになっているという課題がありました。
そこで、全社員を対象に選択型の研修としてDXリテラシー研修を実施し、DXに関するスキルや知識の底上げを実現しました。

DXリテラシー研修では、DXの必要性や流れ、DXに必要なスキルを一通り習得してもらいました。また、DXのリスクについても触れることで、DXに対する理解促進を促しています。
DXに対する取っ掛かりを作るため、基礎から丁寧に教えるプログラムになっていることが特徴です。


メーカーC社で実施した「デジタル企画人材育成」の事例

メーカーC社で実施したデジタル企画人材育成の事例を紹介します。
デジタル企画人材とは、デジタル技術を活用した商品やサービスの開発、業務プロセスの刷新などを中核的な立場から進めることのできる人材のことです。C社では、各部門がそれぞれ独立してDXを推進しており、ビジネスモデルの変革をもたらす本質的なDXが進んでいないことを課題に感じていました。
そこで、各部門の中堅社員や管理職を対象として、自部門のビジネスモデルを踏まえながらDX推進の進め方について考えてもらうワークショップを開催しています。

本ワークショップでは、ビジネスモデルキャンバスを活用して自部門の変革すべき点を見つけ、新たなビジネスモデルを描くことに挑戦しています。最後にまとめとして、今後自分が取り踏むべきことをアクションプランとして発表してもらい、職場での実践を促した成功事例です。


大手企業で実施した現場社員向け「統計検定3級相当データ分析基礎研修」の事例

ある大手企業の現場社員を対象に実施した「統計検定3級相当データ分析基礎研修」を紹介いたします。
本事例では、DX推進のために必要なデータ分析スキルが、実務を担う現場社員に不足しているという課題がありました。そこで、統計検定3級レベルの知識習得を目的に、Excelを用いたデータ分析を中心に学んでもらうプログラムを実施しています。

本事例ではまずデータ分析の5つのステップについて学んでもらい、統計分析やExcelの活用方法を学んでもらいました。研修中にはケース演習を多く取り入れ、実践的なスキルの習得をサポートしたのがポイントです。最後に自分自身のスキルの振り返りを行い、仕事で活用するためのアクションプランを作成してもらう流れです。

なお、本事例は対面で実施していますが、ご要望に応じてeラーニングのコンテンツに置き換えることも可能です。


小売業D社で実施した「デジタルマーケティング研修」の事例

小売業のD社を対象として実施した、デジタルマーケティングについて学ぶ研修事例を紹介します。
本事例では、DX推進に必要なIT基盤の構築と、現システムのリスクや課題対応を両輪で実施するため、デジタル人材の育成が課題となっていました。そこで、旧態依然のビジネス感覚から脱却し、データ分析やUXなどを理解した行動を実践できるようにするため、デジタルマーケティングを体系的に学ぶ研修を実施しています。

本事例ではデジタルマーケティングに必要な考え方や思考を学んだあと、具体的な事例を活用してディスカッションなどの演習を行いました。その後、ベンチマークとなる事例を自社へ転用する方法をワークショップ形式で学んでもらい、現場での実践へつなげています。

研修後には、「自社の現状に危機感を覚えた」「KGIとKPI設定を心がけようと思った」など、デジタルマーケティングの必要性について理解が深まったという声を数多く頂きました。

本事例に関して、詳しくは以下のページをご覧ください。
研修事例:デジタルマーケティングの基本的な考え方の吸収と体感

▼事例資料の請求はこちら

  『デジタルマーケティングの基本的な考え方の吸収と体感を行ったマーケティング研修事例』資料ダウンロード 小売業社の研修事例資料です。 手挙げ式でデジタルマーケティングを理解し活用できるようにするたに企画した研修をご紹介します。 アルー株式会社


情報・通信業E社で実施した「DXに向けたコアBizスキル研修」の事例

情報・通信業E社で実施した、DXに必要なビジネススキル習得研修の事例をご紹介します。
「コアBizスキル」とは、DXを円滑に進める上で共通して求められる汎用性の高いスキルセットのことです。本研修ではこの「コアBizスキル」の習得を目的として、DX推進メンバーに対してビジネス基礎力の向上に取り組んでもらいました。

まずはDX推進に必要な基礎知識として、「ロジカルシンキング」「プレゼンテーション」「問題解決」という3つの内容を学んでもらっています。その後、豊富な実践演習を通じて現場の定着を促し、最後にアクションプランの策定を行いました。研修終了後もアクションプランの実践について継続的に上司と面談を進めるなど、フォローアップにも力を入れた研修事例です。

本事例に関して、詳しくは以下のページをご覧ください。
研修事例:DX化推進を行う上で求められるコアBizスキル(共通スキル)を学習する

▼事例資料の請求はこちら

  『DX化推進を行う上で求められる共通スキルを学習する研修事例』資料ダウンロード 情報・通信業社の研修事例資料です。 DX化推進を行う上で求められるコアBizスキル(共通スキル)を学習する研修を実施しました。 アルー株式会社


DX人材育成事例3選


DX人材の育成ならアルーにお任せください

DX人材の育成なら、ぜひアルーへお任せください。
アルーのDX研修は、研修を受講予定の方に合わせてカスタマイズ可能です。研修の規模や期間を問わず実施できますが、中でも数週間から数ヶ月程度の中長期の研修をおすすめしています。アルーの研修プログラムは演習が豊富に含まれているため、座学で学んだ内容をワークや職場で実際に使ってみることで、研修で習得した知識をしっかり現場で活かすことが可能です。
また、IT企業との共同開発プログラムもございます。

アルーのDX・デジタル活用人材育成研修サービス

DX人材を育成するための研修について詳しく解説している資料は、以下のページからご覧ください。

デジタル活用人材研修サービス資料
ぜひこの記事の内容を参考にDX人材の育成に取り組み、全社的なDXの推進へとつなげましょう。


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アルー株式会社
アルー株式会社
20年以上、企業向けに人材育成コンサルティングや研修を提供してきた。新入社員・管理職といった階層別研修や、海外駐在員やグローバルリーダーなどのグローバル人材育成、DX人材育成に強みを持つ。その実績は取引企業総数1400社以上、海外現地法人取引社数400社以上に及ぶ。京都大学経営管理大学院との産学連携など、独自の研究活動も精力的に行っている。
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