新入社員研修テーマの決め方|テーマの例やプログラム事例も紹介
新入社員研修を効果的に実施するには、テーマが重要です。テーマがあやふやではっきりしなければ、受講者も何を学ぶべきなのかが分からず、成長実感を得られません。
しかし、テーマが重要としても、実際にどのようなテーマを設定すればよいかわからない場合もあるでしょう。
この記事では、新入社員研修のテーマの例を紹介しています。また、テーマに沿ったプログラム事例とともに、具体的にどのようにしてテーマを決めればよいかについて解説します。
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新入社員研修のテーマを決める前に行うべきこと
新入社員研修のテーマを決める時に、自社ではどのような事から始めるでしょうか。
例年行っているテーマをそのまま焼き直して実施していても、新入社員が自社の求めるような人材に育っていくのは難しいのです。
ここでは、新入社員研修のテーマを決定する前にあらかじめ行っておきたい準備事項について解説します。
あるべき人材像を設定する
研修のテーマを絞って決定するには、まずは自社において必要な人材について明確にしておくことが不可欠です。
新入社員研修に必要なテーマは、実に様々です。ビジネスマナーなどのスキル習得、ロジカルシンキング、コミュニケーションなど、実際の業務につく前に身に付けておいてもらいたいことは多くありますが、研修に割り当てられる時間は限られています。
研修を受けた後、どのような人材になってもらいたいかというゴールを設定しておけば、自社において必要なテーマの決定がしやすくなるでしょう。
新入社員の傾向とレベルを把握する
新入社員研修のテーマについて考える前に、まずは今年度の新入社員の傾向がどうなのか、知識や語学レベルなどはどれくらいなのかについて知っておかなければなりません。
互いにコミュニケーションを取り合って協働するのが苦手な傾向にあるのならば、研修に組み込むテーマにコミュニケーションを入れなければいけません。また、業務に必要な語学スキルが求めるレベルより低めである場合は語学研修も必要になるでしょう。
新入社員に合わせたテーマ決定には、新入社員の状況を正確に把握することが大切です。
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現場にヒアリングする
新入社員研修で身に付けてもらいたいことについて、現場の声を聞くのも重要でしょう。
特に前年度の新入社員に対して、研修中に学んでおいてよかったテーマや学ばなかったため困ったテーマ、学んでおきたいと思ったテーマを聞いておくと参考になります。
また、現場の教育担当者にも前年度の人材育成についての課題や、新入社員研修で学んでほしいことをヒアリングしておけば、早めに対策ができて良いでしょう。
新入社員研修テーマの決め方
テーマが決定しなければ、具体的なカリキュラムの選定はできません。しかし、新入社員に求めるスキルや知識から考えてしまえば一貫性がなくなり、研修の効果が薄くなってしまいます。
ここでは、新入社員研修のテーマを決定するに当たり、どのようなステップを踏めばよいか解説します。
研修の目的と目標を設定する
新入社員研修にはどのような目的があるのか、研修後のゴールをどのように設定するかがテーマの決定に影響します。
企画側で研修目的があやふやだったり毎年やっているからという惰性で実施したりしていると、テーマを選ぶ基準が曖昧になり、受講者にとって中途半端な印象を受ける研修になってしまいます。
変化があったかどうかはかるためにも、効果測定と振り返りができる目標を設定することが大切です。
たとえば、ロールプレイング形式の研修なら、最後に応用レベルの課題を用意しておき、その状況でも対応ができるかをはかると研修の成果が見えてくるでしょう。
また、OJTなどの他の教育手法でも研修の目的とすり合わせて目標設定を行うことをおすすめします。
研修期間を設定する
上にも述べた通り、研修に充てられる時間は限られています。会社の状況によっては、あまり研修期間を長く取れない場合もあるでしょう。
社内行事との兼ね合いや外部講師のスケジュール、社内研修で講師を担当する社員の業務の繁忙期、研修を実施する場所の確保などを合わせて研修期間を設定した上で組み込むべきテーマを決定していきましょう。
また、研修期間を長くとれない場合には、eラーニングで自学自習を促すことも一つの手です。集合研修とeラーニングを組み合わせることで、短い時間でも効率的に研修を行えます。
アルーでは、eラーニングを効率的に行える学習管理システム「etudes」をご提供しています。詳しくは以下のページをご確認ください。
研修の方法を決定する
研修といえば以前は集合研修が主流でしたが、現在では感染症拡大対策の一環としてオンライン研修を導入する企業が増えました。
集合研修とオンライン研修のそれぞれにメリットとデメリットがあります。
集合研修では、直接受講者がコミュニケーションを取れるため、交流が生まれやすいことがメリットですが、スケジュールの調節が難しいことなどがデメリットとしてあげられます。
オンライン研修は、場所を選ばず行えることがメリットですが、参加者の状況が把握しづらいことがデメリットです。
どのような研修方法を採択するかは、自社と新入社員の状況を合わせて考えるのがよいでしょう。オンラインで行いにくい実技を伴う内容については集合研修で行う、インプットのみで完結するものはオンライン研修で行うなど、研修の内容によって使い分けるのも一つの方法です。
オンライン研修のやり方やメリット・デメリットについては、以下のページをご確認ください。
『オンライン研修のやり方やメリット・デメリットをわかりやすく解説』
内容とスケジュールを決定する
研修方法が決定したら、次に研修をいつどのように実施するか具体的な内容を決め、日程などのスケジュールを作成していきます。
学ぶテーマによって効果的な形式は異なります。例えばビジネスマナーがテーマの場合、講義形式を主軸として進めていくより、グループでお客様の役と社員の役に分かれて実際の場面を体験するロールプレイング形式の方が身に付きやすいでしょう。
その他の研修方法の形式については、以下の見出し「新入社員研修の形式」にて詳しく解説しているのでご参考ください。
新入社員研修のプロに相談するのも一つの手
研修テーマがなかなか絞れず決めるのが難しい場合は、新入社員研修の経験が多い人材育成会社に相談するのも良いでしょう。
アルーでは、2022年度3月〜4月の間で約2万人の新入社員を対象に研修プログラムを提供した実績があります。毎年の新入社員の傾向や研修アンケートの結果から調査・分析を重ねたノウハウから、自社に適した新入社員研修テーマをご提案します。
アルーの新入社員研修については、以下のページをご確認ください。
▼アルーの新入社員研修の詳細資料をこちらからダウンロードいただけます。
新入社員研修の形式
新入社員研修の形式は講義だけに限りません。実施するテーマに適した形式を選ぶことによって、より効率的に知識やスキルを身につけることができます。
講義形式
研修でもっともメジャーな形式です。教室などに受講生を集め、スライドや資料を使用して一度に多くの知識を伝えられるため、自社の概要や歴史などがテーマの際に適しています。
反面、受講生が一方的に受け身の姿勢で受講することになるので集中力の持続が難しいというデメリットがあります。また、ビジネスマナーなど実践が大切なテーマには不向きです。
ケーススタディ形式
ケーススタディ形式とは、講師側から出された事例をもとに受講者が解決方法を考えていく研修形式です。
講義形式のように知識をただ聞いて学んでいくのではなく、学んだ知識をどのように活かして解決していくか受講者が主体的に考えることを促します。
ケーススタディで出たアイディアをロールプレイングで実際の場面に当てはめて行うといったように、ロールプレイング形式と合わせて行うと効果的です。
ロールプレイング形式
受講者の中で顧客役、社員役などの役割を決めて、実際に起こりうる場面を体験する研修形式です。
与えられた役になりきることで、顧客の立場や感じていることに気づいたり、社員として行った対応にリアルなフィードバックを得られたりできます。
営業で顧客対応する場合や、クレーム対応がテーマの場合に有効な形式です。
シミュレーション形式
業務の中で起こる場面を想定して、一連の流れをシミュレーションして体験する形式です。
例えば、顧客対応から上司への報告、企画の提案とプレゼンテーションまでを実際に行ってみるといった内容になります。
顧客に対するビジネスマナーから、上司とのコミュニケーション力、企画出しなど様々なスキルが求められるため、研修の最後のまとめとして行われることが多い方法です。
ワークショップ形式
提示された課題に取り組むことで、スキルや気づきを得る研修形式です。
課題にグループで協力して取り組むパターンが多く、チーム内での話し合いや連携を身につけられるというメリットもあります。
ワークショップで取り上げられる内容は、グループ内で討論し結論をまとめる、実際の業務での企画を立案するなど多様です。
実技&フィードバック形式
業務に自社独自の端末を使う場合やビジネスマナーなど実践が重要なテーマの際に有効な形式です。
受講者一人ひとりが学んだ内容を実践し、指導役が結果に対してフィードバックします。
テスト形式
講習や実技で知識やスキルを習得した後、習熟度を確認するためにテストを行います。
研修では受講生が受け身がちになり、1日がかりでは集中力が続きません。合間にテストを挟むことによって刺激になり、内容も身に付きやすくなります。
新入社員研修テーマ別のプログラム例
新入社員研修のテーマが決定したら、具体的なプログラムを組んでいく必要があります。
ここでは、アルーが提供している研修プログラムの例を紹介します。
社会人としての意識を持ってほしい
学生と社会人の違いを知り、社会人としての立ち居振る舞いや心構えを学ぶことで、ふさわしい考え方や行動を身につけることを目的としたプログラムの一例です。
- イントロダクション
- 社会人の基本とは?
- 導入ワーク 初めての提案(グループワーク)
- ペアワーク①モラルを守る
- ペアワーク②責任感を持つ
- ペアワーク③相手を尊重する
- グループワーク 周囲に貢献する
- まとめ
5人程度のグループに分かれて行うグループワークと二人一組でおこなうペアワークで、講師から出される課題をロールプレイング形式またはワークショップ形式で進めていきます。
詳しい内容はこちらをご覧ください。
ビジネスマナーを身につけてほしい
社会人としてふさわしいマナーを職場や顧客の前でふるまえることを目的とし、講義と実践演習を併せて行うことを中心としたプログラムです。
- イントロダクション
- マナー理解度テスト
- マナーを体現するための心構え
- 講義「印象管理」
- 実践演習「印象管理」
- 講義「実務マナー」
- 実践演習「実務マナー」
- 講義「マナーと人間関係」
- 実践演習「マナーと人間関係」
- まとめ
求められるマナー水準は相手によって異なるため、自分の基準ではなく「他者視点」でのマナーが必要になることを学びます。
また、オンラインならではのマナーにも対応可能です。
詳しい内容はこちらをご確認ください。
ロジカルシンキングを身につけてほしい
ロジカルシンキングの手法の中でも、日常業務で活用頻度が高い「ピラミッド構造」を中心に設計されているため、覚えるルールを「情報のグルーピング」「メッセージの抽出」「メッセージの根拠づけ」「MECE」の4つに絞って学習しやすくしています。
- イントロダクション
- アイスブレイク(頭の体操) エレベータートーク
- ロジカルシンキングの原則を学ぶ
- ケーススタディ① 論理関係の把握
- ケーススタディ② メッセージ・論点の分解
- ケーススタディ③ 議事録の作成
- ケーススタディ④ 会議のファシリテーション
- ケーススタディ⑤ ショッピングモール事業を立て直せ!
- まとめ
全体を通してグループワークを中心とし、ケーススタディ形式で実施します。
詳しい内容はこちらをご確認ください。
コミュニケーション能力を身につけてほしい
ビジネスパーソンとして、人と良い関係性を築くためのコミュニケーションスキルの習得が目的です。自分を大切にするとともに相手も大切にするというコミュニケーションの基本的な考え方とともに、具体的な方法についても学びます。
- イントロダクション
- 頭の体操 One Word Passゲーム
- ケーススタディ①良い関係性を築く重要性の認識
- ケーススタディ②自分と相手に対する向き合い方の確認
- ケーススタディ③自分の中にある思い込みの傾向に気付く
- ケーススタディ④聞き手の態度(反応)が話し手に影響を与えることを理解する
- ケーススタディ⑤良好な関係を築くためのポジティブ・ネガティブな内容の伝え方を理解する
- ケーススタディ⑥伝えにくい内容を伝える場面での日頃のコミュニケーション方法を振り返る
- まとめ
グループワーク、ペアワークでの演習を中心とした研修です。
詳しい内容はこちらをご確認ください。
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新入社員研修を設計する上で、テーマ決定は成功を左右するほど重要なものです。しかし、どのようなテーマが自社の新入社員にとって最適か、社内で判断するのは難しいでしょう。
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アルーは、研修後に新入社員が職場で学びを実践できるようになることを重視しています。
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また、研修のまとめとして受講者それぞれがアクションプランを立て、その実践をサポートする支援ツールもご提供しています。
「わかる」から「できる」に到達できるよう、支援いたします。
まとめ
新入社員研修のテーマを決めるには、まず自社で求める人物像を設定し、今年度の新入社員の傾向とレベルを把握した上で新入社員研修に求めるものを現場にヒアリングしておくことが大切です。
その上で、研修の目的とゴールを具体的に設定してから研修期間や研修方法、スケジュールを決定していきます。
自社にあった新入社員研修のテーマ決定は時間やコストがかかり大変なため、経験豊富な人材育成会社に外注するのも一つの方法です。
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