
【具体例あり】問題解決能力とは?高い人・低い人の特徴、身につけ方、鍛え方をわかりやすく解説
本記事のテーマは「問題解決能力」です。
この言葉のとおり、問題を解決する能力という意味であり、それが重要であること、この能力が低ければ仕事や私生活のなかで苦労することも、私たちはなんとなく理解しています。
しかし、もっと具体的に
- 「何をすることのなのか?」
- 「何ができれば良いのか?」
と問われるとその答えに迷います。
なぜなら、わたしたちは日々の生活の中でも、いくつもの問題に出くわし、必要な対処をおこなって解決しており、広い意味で言えば問題解決能力が無い人など存在せず、そのやりかたも人それぞれと言えるからです。
本記事では、ビジネスパーソンとしての視点にフォーカスし、問題解決能力とは何か、仕事のなかで必要とされる問題解決能力、問題解決能力の高め方などについて解説します。
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仕事に求められる問題解決能力とは
問題解決能力とは、問題を把握し、その原因を分析、対策を考え、その対策を実行する能力のことをいいます。言葉の響きからは、発生した問題にのみフォーカスした限定的な能力のようにも聞こえます。
しかし、問題発生から解決までに必要な一連の動作には、情報の収集、整理と分析、仮説設定 、アイデア出し、プロセス構想 、行動力など、すべてが含まれるため、問題解決能力とはビジネスパーソンに必要な総合的な能力と捉えることができます。
また、とくに仕事の場面で「問題」として認知されるような不測の事態は、周りにいる人にも影響を与える深刻なケースや、考える暇すら与えてくれない急を要するケースがあります。このような場面では、日常では受けないプレッシャーが掛かります。そのようなときでも落ち着いて冷静に対処できる精神力も問題解決能力には含まれます。
なぜ問題解決能力が必要なのか?
仕事において、目の前の問題を解決することは当然のことですが、ビジネスパーソンとして問題解決能力を高めるということには、この他に2つの意味があります。
ビジネスパーソンとして成長するため
仕事では多くの人と関わり、さまざまな情報を扱います。また、仕事をしながらスキルアップ、キャリアアップしていく過程では、これまでの繰り返しではなく、初めてのことにチャレンジする機会もたくさんあります。
このようなシチュエーションでは、何も問題なく済むことのほうが珍しく、必ず何かしらの問題が発生するものです。そして仕事のなかで日々直面する問題が解決できなければ、現状からステップアップすることができず、職業人としての成長も止まってしまいます。
こうならないためにも、ビジネスパーソンとして問題解決能力は絶対に必須となる能力であるといえます。
仕事の価値を高めるため
仕事において、問題解決能力が必要とされるには、もうひとつの理由があります。それは誰かのためになる価値のある仕事をするということは、問題を解決する行為そのものだからです。誰かのためになるということは、その誰かが抱える何らかの問題を解決する手助けをするということです。
たとえば
- お客様が日々の生活で困っていることを解決する、
- お客様のビジネスを成功させる手助けをする
これは言い換えれば、お客様の抱える問題を、お客様に代わって解決する事に他なりません。お客様の困っていることや、成功を阻害する要因となる問題を正しく把握し、必要な解決策を考えることができれば、問題解決の効果も高まり、それに掛かる労力も抑えられます。
お客様にとっては、自分でやるよりも、あなたに是非お願いしたいと感じるほどの、とても価値のある行為となります。このような意味で問題解決能力とは、仕事の価値そのものを高めてくれる能力といえます。
問題解決能力が高い人の特徴
問題解決能力が高い人には、以下の3つの特徴があります。
同じ失敗を繰り返さない
どんな人にでも、突如発生する問題や不測の事態はおこります。そして時にはその問題が引き金となって、仕事で失敗することもあります。しかし、そんな失敗をしてもただでは起きないのが問題解決能力の高い人です。
問題解決能力が高い人は、失敗を振り返り、 問題の原因を正しく把握し、実現可能な対策を考えることができます。そのため、次に似たような問題が起きたとしても、前回の問題や失敗で得た情報を有効に活用し、同じ失敗を 繰り返しません。
また問題が発生した際に、次に同じことが起きる可能性も想定して対策を立てているため、似たような問題そのものが発生しにくくなっています。
楽に仕事をこなすことができる
問題解決能力の高い人は、問題を見つける能力も高く、またその問題がこの先どうなるか予測することもできます。問題を早めに発見し、それが大きな問題に発展しそうな場合は、それを未然に防ぐ対処をします。
端から見て、いつも楽に仕事をしていると感じる人に対して、「大きな問題にもあわずに、幸運でうらやましい」と思うかもしれません。しかし、楽に仕事をしている本当の理由は幸運などではなく、その人が小さな問題のうちに対処しているからです。
適切に仕事を計画し、柔軟に仕事を進めることができる
問題ごとそのものに変化がなくても、自分自身の状況が変わることで、問題解決が困難になる場合があります。たとえば、時間は少し掛かるが難易度が低い作業などがあるとき、その作業を一旦放置したとしても、難易度自体が変わるわけではないので問題にはなりません。しかし、そのほかの予定が変わってしまい、その作業にあてる時間そのものが無くなってしまったら、これは大きな問題になります。
問題解決能力が高い人は、現在の自分の状況が不変ではないことを理解しています。そのため、すぐに出来ることは先延ばしにすることなく早めに片付けてしまい、余計な問題が発生しないようにしています。また、実際に想定外のことが起こり、状況が変わってしまった場合でも、その時点での最善を考え、柔軟に仕事を進めることができます。
問題解決能力が低い人の傾向
問題解決能力が高くない、と評価されてしまう人には次の3つの特徴があります。
同じ失敗をする(失敗から学ばない)
何か問題が生じてそれを解決するとき、問題の根本原因まで分析し、その原因に応じた対策を取る場合と、とりあえずその問題がなくなれば良いものとして、表面的な対策を取る場合の、2つのケースがあります。
問題解決能力の高い人は、そのときの状況や問題の影響度から、どちらの方針で問題と向き合うかを考えますが、問題解決能力の低い人は、どんな場合でも表面的な対策で片づけようとする傾向があります。
その結果また同じような問題が生じた際、前回と同じ失敗をすることがよくあります。たとえば、資料がとても細かく書かれているために、ところどころ記載ミスをしてしまったというケース。
問題解決能力が高い人は、ミスを修正する際に、資料がもっと見やすくなる工夫をおこない、記載ミスにすぐ気づくような改善を図ります。
その逆に問題解決能力が低い人は、見にくい資料のままミスの修正だけを頑張っておこないます。しかし、資料が見にくいという根本原因は解消されていないため、また修正漏れなどがおきてしまい、結果的にもっと大変なことになります。
最初から無理な計画を立てる
問題解決能力が低い人は、うまく出来ないからといって、決してやる気がないわけではありません。できれば今の問題から早く解放されたいと願っています。しかし、問題解決能力が低い人は、問題に対して原因の深掘りや、客観的な判断が出来ておらず、その結果、無理な対策を立てがちです。
たとえば、これまで意思の弱さからダイエットに失敗してきた人が、「もう明日から何も食べない!」と宣言するような感じです。目標と対策を掲げた本人はいたって本気ですが、根本原因とかみあわない方針や、最初から無理が生じている対策は、長続きすることなく頓挫してしまいます。結局、問題も解決しないままとなります。
周りの状況に流されやすい
問題解決能力が高い人は、自ら動きなんでも早いうちに片付けてしまうのに対して、問題解決能力の低い人は、なかなか動こうとしません。
本人としては状況を見ながら、これならできるというタイミングでやろうとしているのですが、そのタイミングを待っている間に、自分や他の状況が変わってしまい、結局、実行するタイミングを逃しています。
またこうしたことが続くと、今度は待つべきタイミングにも関わらず、状況が少し変わったからといって無理に始めてしまい、そのせいで失敗することもあります。
本当はいつも自分の意思でタイミングを決めたいのですが、実際は状況の変化に振り回されているような状態です。
問題解決能力の高め方
問題解決能力を高めるために、実践の機会を得ようと思ったら、2つのことが必要となります。それは「自ら問題を探す」と「自ら問題を設定する」 の2つです。
自ら問題を探す
日々の仕事のなかで、これまで特に意識してこなかったが、本当は問題といえるものがないかを探します。たとえば、理由はわからないが、なぜか間違いが多い作業、いつも時間が掛かる作業、大変なわりに効果の少ない作業などをピックアップし、そこに何か問題がないか、間違えやすい箇所や効率の悪い手順がないかを考えます。
自ら問題を設定する
現状では何の問題がない仕事でも、今よりさらに良い結果を得ようと思ったら、そのためにクリアしなければいけない事柄に気づきます。そしてこれをクリアすべき問題として定義します。
たとえば、これまで1日かけて実施していた作業を、仮に半日で終わらせようと思ったら、今の自分のスキルレベルや、今の手順のままでは実現できないため、ひとつの問題になります。これらの問題について、どうすれば解消できるのかを考えます。このみずから考えた問題について、解決策まで考えることができたら、実際に実行してみます。そして、
- 原因分析が本当に正しかったのか?
- 考えた解決策は本当に効果のあるものなのか?
を確認します。
これらが実践できるようになると、今度は突発で起きた問題に対しても、情報の整理、原因分析、効果的な対策の判断がスムーズにできるようになります。
問題解決能力の向上に役立つフレームワーク3選
問題解決の際に役立つフレームワークはさまざまありますが、ここでは、以下の3つをご紹介します。
「As is/To be」
現状という意味である「As is」と、理想の状態「To be」を書き出してみて、その2つを比較して両者の間にあるギャップを明確にするフレームワークです。現状と理想のギャップが明確になると、理想の状態になるために、何が必要なのか、クリアすべき問題が何かがわかります。
これはどんな問題であっても、必ず現在の状態とそれを解決した後の状態があるため、どんなケースでも使用できるフレームワークといえます。
また、問題を認識しているつもりでも、改めて現状と理想像を整理することで、問題の本質が見えることもあります。
たとえば、いつもダイエットに失敗し、とにかくダイエットを成功させたいと考えている人がいたとします。このような状況にある人は、ダイエットの方法ばかりに目が向き、もはやダイエットを成功させた暁にどうなりたいのかを忘れてしまっていることがあります。
こんなときに、「As is」と「To be」で整理してみると本当になりたい自分と、そのために何を優先すべきかがわかり、無理なダイエットをやめたり、失敗の原因にも気づけることがあります。
「As is」と「To be」を書き出すだけでも問題解決に効果がありますが、ギャップが明確になってきたら、できるだけその問題を具体化し、そこからさらに自分で解決できる(コントロール可)ものと、自分一人では解決できない(コントロール不可)のものを振り分けると、さらに問題解決の効率が良くなります。
「無理・無駄・ムラ」
日々の仕事のなかにある「最初から無理が生じている計画」や「実現不可の無理な条件」、「誰のためにもなっていない無駄な作業」や「効率を落とすだけの無駄な手順」、「うまくいくときもあればダメなときもある成果にムラがある作業」など、「無理・無駄・ムラ」をキーワードにして、問題のある仕事を書き出すフレームワークです。
これらの視点で問題が見つかったら、それについて解決策を考えたり、根本原因を考えます。たとえば、
- 「なぜ無理な計画を立ててしまうのか?」
- 「なぜ無駄な作業が無くならないのか?」
を考えてみると、関係者間で情報が共有できていないとか、途中経過を誰もチェックできていないなどの問題が発覚することもあります。
「デザイン思考」
デザイナーがクライアントから要望を聞き出し、それを形にするまでのプロセスを参考にして考えられたフレームワークです。
その手順は
- 観察・共感
- 問題定義
- 創造
- プロトタイプ作成
- 検証
の5つのステップで進めます。
- 「観察・共感」:クライアントの体験をよく観察し、彼らの想いやこれまでの背景を考える
- 「問題定義」:顕在化されたニーズだけでなく潜在的なニーズも考慮して問題を定義する
- 「創造」 :問題を解決するためのアイデアを出す
- 「プロトタイプ作成」:これはと思えるアイデアを実際の形にしてみる
- 「検証」・・・・プロトタイプが想定どおりの効果となるか検証する
仕事のなかでなんとなく問題を感じているものや、工夫の余地はあるがこれまでなにもしなかった作業を対象に、デザイン思考のプロセスで、問題定義やプロトタイプの検証ができれば、仕事の改善などがもっとスムーズにできるようになります。
問題解決能力を高める具体的なトレーニング方法8選
問題解決能力を高めるためには、さまざまなトレーニング方法が存在します。
それぞれの社員の特性や抱えている問題解決能力の課題に合わせてトレーニング方法を取り入れることが重要です。
ここでは、問題解決能力を高めるためのトレーニング方法についてご紹介します。
トレーニング方法は以下の8つです。
- 階層教育で段階的に問題解決能力を高める
- 公募研修で問題解決能力を鍛えたい社員が自主的に学べる環境を用意する
- 上司の問題解決能力を高めてOJTで問題発見~解決までのフィードバックの質を高める
- ロジカルシンキングを身につける
- なぜ問題が起きたのかを考える癖をつける
- 問題や原因を可視化させる
- 思い込みや思考のバイアスを取り除く癖をつける
- 本や人から学ぶ
階層教育で段階的に問題解決能力を高める
一言で問題解決能力といっても、新入社員に求められる問題解決能力と部長や課長といった管理職に求められる問題解決能力は大きく異なります。
問題解決能力を高めるためには、階層別に研修を実施して段階的に問題解決能力を高めるのがおすすめです。
例えば、新入社員にはロジカルシンキングと問題解決型のホウレンソウを身につけてもらい、若手社員には問題解決の基本姿勢や問題解決の型を身につけてもらうのがおすすめです。
中堅社員や課長や部長といった管理職には、それぞれのポジションや特性にカスタマイズした個人へのフィードバック形式で実践力を高めることも有効です。
段階的に教育を実施することで、組織的な問題解決能力を高めていくことができるでしょう。
アルーでは新入社員、若手社員、中堅社員・管理職向けに適した問題解決研修を提供しています。詳しくは下記ページや資料をご覧ください。
新入社員向け「問題を整理して報告・相談する」
若手社員向け「問題解決ワークショップ」
中堅社員・管理職向け「チームレベルの問題解決・標準化」
公募研修など、社員が自主的に学べる環境を用意する
公募研修や自己啓発支援制度などで問題解決能力を高められるプログラムを用意することで、問題解決能力を高めたい社員が自ら学べる環境を用意しましょう。その際は、問題解決研修の基礎編、応用編などとレベル別の問題解決研修を用意することを推奨します。例えば以下3つのような問題解決研修です。
- ロジカルシンキング研修
- 発生型問題解決研修
- 設定型問題解決研修
公募型研修について詳しくは、以下の記事を参照ください。
『公募型研修とは|社内で浸透させる方法や効果的に行うポイント』
上司の問題解決能力を高めて部下へのフィードバックの質を高める
OFF-JTだけでなく、OJTが効果的になるよう、管理職やOJTトレーナーの問題解決能力を高めることも検討しましょう。
管理職やOJTトレーナーの問題解決能力が高ければ、現場で部下に適切なフィードバックや指導育成ができるようになります。現場の上司や先輩から、問題解決の各フローについてフィードバックをもらえれば、部下の問題解決能力の成長スピードが上がるでしょう。
問題解決能力の土台となるロジカルシンキングを身につける
ロジカルシンキングは、筋道だった考えを展開する論理的思考力のことです。
ロジカルシンキングを身につければ、正確で合理的な判断を行うことができ、問題解決能力を高める有効なアプローチとなります。
ロジカルシンキングの能力を高めるためには、ロジカルシンキングにおいてよく用いられるフレームワークや考え方の基本を研修などで学ぶのが良いでしょう。
また、データを活用する手法や統計について学ぶこともロジカルシンキングの能力を高めるうえで役立ちます。
▼アルーのロジカルシンキングについては、以下のページでご確認いただけます。
ロジカルシンキング研修
フレームワークを用いてロジカルシンキングの癖付けをする
ロジカルシンキングのスキルを身につける際には、MECEやロジックツリーといったフレームワークを用いることがおすすめです。ロジカルシンキングに慣れていない社員は、まずはフレームワークに沿ってロジカルシンキングの癖をつけるところから始めましょう。
ロジカルシンキングのフレームワークについて詳しくは以下の記事をご覧ください。
『ロジカルシンキングのフレームワーク11選。思考方法や活用方法を解説』
なぜ問題が起きたのかを考える癖をつける
問題解決能力を高めるためには、問題が発生した原因を分析する力が必要です。
問題が発生したときには、「なぜこうなったのか」という問いを常に考える癖をつけるように心がけましょう。
このような問いを常に自分に投げかければ、新たな問題が発生した際にも自然と原因を特定できるようになります。また、表面的な原因ではなく、根本の原因を特定することが大切です。
問題が発生した根本の原因の特定は、再発防止につながる対策を講じるうえでも重要です。
問題が発生した際には決して放置せず、「なぜ問題が発生したのか」を日頃から分析する癖をつけられるように、研修などでレクチャーすると良いでしょう。
問題や原因を可視化させる
問題を解決するためには、問題が発生した原因や背景を特定することが欠かせません。
しかし、多様化・複雑化してきている現在において、問題発生の背景に複雑で複合的な要因が存在していることも少なくありません。
複雑な問題や原因にアプローチするためには、これらを可視化する必要があります。
グラフや図表を用いて状況を視覚的に表現することや、フローチャートを作成してプロセスを可視化することで、問題の把握や解決策の検討がスムーズになります。
問題や原因を可視化できるようにするには、研修で具体的なグラフや図表の使い方、フローチャートの作成方法などをレクチャーし、実践で使えるように人事・企業側でフォローをすることが大切です。
思い込みや思考のバイアスを取り除く癖をつける
人間は、自らが気づいていない思考の偏りや考え方のクセが存在するものです。
問題解決を図る際にはこれらの思考やバイアスを取り除く必要があり、問題解決能力を高めるためには客観的な視点を身につけることが必要不可欠といえます。
客観的な視点を身につけるためには、データや事実に基づいた判断を行うことや、自身の考え方の癖や特性について他者から指摘してもらう機会を設けるのが効果的です。
感情や主観的な判断に基づく判断ではなく、客観的な判断ができるように研修を行い、業務で実践してもらえるようにOJTに組み込むのも良いでしょう。
本や人から学ぶ
問題解決を行う際には、いくつか基本となる型や考え方、フレームワークなどが存在しており、ビジネス書や専門書などを通じて問題解決に役立つ知識や技術を学ぶことも一つの方法です。
また、本と平行して「人」から問題解決プロセスを学ぶのも非常に有効な手段です。
具体例として、上司や先輩社員から後輩に対し、問題解決のノウハウを共有する機会や制度を用意する、研修やコンサルティングなどを展開している企業を利用して学ぶという施策が挙げられます。
人から直接学ぶことで、より実践的な問題解決スキルが身につけることができるでしょう。
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問題解決能力は研修で身につけることが可能
社員の問題解決能力を高めるためには、研修を実施するのが効果的です。
問題解決能力を高める際に研修が有効な理由として、第一に「問題解決に必要な知識やスキルを効率的に身につけられる」という点が挙げられます。
ロジカルシンキングやクリティカルシンキング、データ分析といった個別のスキルを研修で高めれば、問題解決能力は大きく向上するでしょう。
また、実践的なトレーニングを研修に組み込めばさらなる研修効果を高めることができます。
実際のビジネスシーンで発生した問題に基づいたケーススタディやディスカッションなどを導入し、問題解決能力を磨くようにしましょう。
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効果的に問題解決能力を高める研修のポイント
問題解決能力を効果的に高めるためには、考える力を高めるだけでなく、問題について最後まで考え抜く力を鍛えることが重要です。
そこでおすすめするのが、外資系コンサルティングファームなどで導入されている「コンバット式トレーニング」です。
コンバット式トレーニングとは、米国陸軍の新兵用基本戦闘訓練で用いられる「強い人材」を育てるための手法を基にした研修形式であり、思考力を高めるのに向いています。
コンバット式トレーニングを実施すれば、タフネスの強化や醸成などを期待できます。
ここでは、コンバット式トレーニングをはじめとした問題解決能力を効果的に高めるための具体的な研修実施方法を解説します。
【新入社員向け問題解決力研修】問題解決型の報告
新入社員が問題解決に取り組む際にまず身につけるべき能力はホウレンソウです。
ビジネスで基本ともいえるこの力は、発生した問題を整理して相談できる状態に持っていくために必要不可欠といえます。
新入社員向けに問題解決能力を向上させる研修を実施する際には、ホウレンソウの能力に注力した研修を行いましょう。
新入社員のなかには、「何が問題なのか具体的に理解できない」や「自分の仕事のなかでどこに問題があったのか把握できない」といった課題を抱えている社員も少なくありません。
こうしたホウレンソウを行う際の課題に研修でアプローチして、問題解決のための土台を作っていきましょう。
▼アルーが行っているホウレンソウができるようになるための研修は、以下のページで詳しく紹介しています。
【若手社員向け問題解決力研修①】問題解決の基本姿勢を学ぶ研修
ある程度のビジネスの基本が身につき、実務に慣れてきた若手社員には、問題解決の基本姿勢を学ぶ研修を実施しましょう。
問題解決を行う際に求められる基本スキルを学ぶためには、まず問題解決プロセスの全体像を把握する必要があります。
記事の前半でご紹介した「問題解決のための基本3ステップ」を伝え、問題解決の型を身につけてもらうと良いでしょう。
また、実際にそれを現場で使えるようになるためには、研修の場で問題解決の演習に取り組み、深く考える機会を与えることも大切です。
4〜5名前後のグループを組みながらケーススタディやディスカッションを実施し、問題解決の基礎力を高めてもらいましょう。
【若手社員向け問題解決力研修②】問題解決ワークショップ
若手社員向けに行いたい問題解決研修として、問題解決ワークショップの実施が挙げられます。
問題解決ワークショップでは、以下のような内容について学ぶことができます。
- 解決すべき問題を明確化する手法
- 問題の原因を突き止める具体的な方法
- 問題の解決の目標設定と対策立案の方法
- 問題解決を実際に図り、検証や改善の方法
問題解決ワークショップを通じて、実際に問題解決に取り組むためのスタンスとスキルの向上が期待できます。
こちらも、上述した問題解決の基本姿勢を学ぶ研修と同様、4〜5名前後のグループを組んで実施することが効果的です。
▼アルーが行っている問題解決のためのワークショップについては、以下のページでご確認ください。
【中堅社員以上向け問題解決力研修】ビジネスコンバット研修
ビジネスで直面する複雑な問題に対処するためには、問題についてただ考えるだけでは成果があがりません。
表面的な事柄にとらわれず、問題のなかに潜む本質的な原因や背景を探ることは、問題解決を行ううえで極めて重要です。
中堅以上の社員に問題解決能力を高めてもらう場合は、ビジネスコンバット研修を検討しましょう。
ビジネスコンバット研修では、思考を深める方法や集中力・粘り強さ(タフネスさ)を磨く方法、問題の特定や深堀を進める方法について学んでいきます。
課題を根本から解くためのアプローチについて、少数精鋭で学ぶのが効果的です。
Business Combat Training 考え抜く力、書き抜く力
【中堅社員以上向け問題解決力研修】設定型問題解決研修
中堅社員以上になると発生した問題解決だけでなく、より高いあるべき姿を作り、新しい問題を設定する力が必要になってきます。そのためにも、あるべき姿を高める問いを立てられる力を身に着け、設定型の問題解決ができる人材を育成しましょう。
▼設定型・発生型問題解決研修の資料をダウンロードする
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では、ビジネスパーソンとしての視点にフォーカスし、問題解決能力とは何か、仕事のなかで必要とされる問題解決能力、問題解決能力の高め方などについて解説しました。
高い問題解決能力があれば、ビジネスで発生する多くの複雑な課題に対処できるようになります。
一方で問題解決能力を構成するスキルは幅広く、問題解決能力を高めるためには本記事で解説したようないくつかのポイントも存在しています。
社員の問題解決能力を底上げして、自社の業績向上につながるような施策を実施していきましょう。
▼アルーの問題解決力研修について詳しくはこちらのページをご覧ください。
問題解決力研修
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