catch-img

女性活躍推進の課題とは?企業ができる解決策・推進するメリットもご紹介

人材不足やダイバーシティの重要性が叫ばれる昨今、女性活躍推進に取り組む企業が増えてきています。女性活躍を推進する際には、何らかの「壁」に直面する企業が多いです。
この記事では、女性活躍推進においてありがちな課題と、それらの解決策を紹介します。
なお、女性活躍推進の進め方やメリットなどを詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
女性活躍推進とは?期待できる効果・具体的な施策・国の取り組みもご紹介


▼女性活躍推進におすすめの研修3選





目次[非表示]

  1. 1.女性活躍推進の課題
  2. 2.女性活躍推進の課題解決策
  3. 3.女性活躍推進の課題を解決するメリット
  4. 4.アルーの女性活躍推進支援事例
  5. 5.女性活躍推進に関する研修ならアルーにお任せください
  6. 6.まとめ


女性活躍推進の課題

女性活躍を推進する際には、取り組む必要性が理解されなかったり、女性社員から管理職への昇進を断られたりといった課題が発生しがちです。女性活躍推進を成功させるためには、こうした課題の原因と対策を正しく理解しておく必要があります。
ここからは、女性活躍推進において直面しがちな課題を解説します。


取り組む必要性が理解されない

女性活躍推進における課題として、社内で必要性を理解してもらえない点が挙げられます。
女性活躍に関する社内理解が促進されていない場合、女性活躍のための施策に実効性が出ません。例えば産休や育休制度を導入しても誰も利用しなかったり、管理職が女性社員にチャレンジングな業務をアサインしなかったりといった失敗につながります。社員が女性活躍を自分ごととして捉えていない場合、施策への協力を引き出すのは難しいです。


女性社員に管理職への昇進を断られる

女性活躍を推進しようと思っても、女性社員に管理職への昇進を断られてしまうケースがあります。
女性が管理職になりたくない理由としては、仕事と家庭の両立の難しさが挙げられます。「管理職は激務だから家庭と両立できない」といったイメージを持っている女性社員も多いです。出産後の復職に不安を感じて管理職への昇進をためらう社員もいます。
また、社内に女性管理職が少ない場合には、活躍できるイメージが湧かず、管理職への昇進を断る女性社員が一層増えるでしょう。

社員が管理職になりたくない理由や、人事部ができる対策は以下のページで詳しく解説しています。
社員が管理職になりたくないと思う理由と人事部が行うべき対応


育休から復職した女性社員のパフォーマンスが上がらない

育休から復職した女性社員のパフォーマンスが上がらないことも、女性活躍推進における課題となりがちです。
育休を取得している間は、職場とのコミュニケーションがどうしても希薄化します。その結果、育休を取得している間の情報が本人へ届かず、孤立してしまうのです。また、ライフステージの変化に伴う役割転換に対応できず、パフォーマンスが低下する場合もあります。
こうしたパフォーマンスの低下を防ぐためには、企業側から育休中や育休後にフォローすることが大切です。復職前面談を実施する、メンバー同士のコミュニケーションを増やすなど、育休後のパフォーマンスが低下しないしくみを作りましょう。

復職後の社員のサポート体制


女性社員以外の社員に業務のしわ寄せがいく

女性活躍推進では、女性社員以外に業務のしわ寄せがいく点も課題として挙げられます。
産休や育休による欠勤が発生すると、周囲のメンバーへ負担が偏りがちです。こうした負担の増加に対するフォローが不十分だと、結果的に他のメンバーが女性活躍推進に対してネガティブな印象を持ってしまいます。
業務のしわ寄せを回避するためには、職種に応じたフォローが重要です。メンバーが「お互い様」と思えるようなルール作りや意識合わせを行いましょう。また、育児がない人もそれぞれの事情があることを理解できるような雰囲気を作るのも大切です。


周囲が女性社員に気を遣いすぎてしまう

女性活躍推進へ取り組む際には、周囲が女性社員へ気を遣いすぎてしまう場合も少なくありません。
女性活躍に関する理解が十分でない場合、周囲の社員が不必要に女性社員へ気を遣うようになります。その結果、女性社員は職場に対して居心地の悪さを感じかねません。
また、女性社員の負担を減らそうとするあまり、業務量を減らしすぎてしまうケースがあります。こうした場合、女性社員は成長実感が不足したり、職場に対する物足りなさを感じたりするでしょう。


女性社員にチャレンジングな業務がアサインされない

女性活躍推進では、女性社員にチャレンジングな業務がアサインされないという課題もあります。
管理職の中には、「成果を出すためには長時間働く必要がある」と思い込んでいる人もいるでしょう。管理職がこうした思い込みを持っている場合、時短勤務などをしている女性社員にチャレンジングな業務がアサインされません。その結果、女性社員の成長が停滞したり、管理職になる女性社員が減ったりして、女性活躍が進まなくなってしまいます。


形だけの制度で女性のエンゲージメントが低い

女性活躍推進のための制度が形骸化してしまうことも、女性活躍推進においてありがちな課題の一つです。
女性社員のエンゲージメントが低いまま施策を進めてしまうと、施策の実効性が低下します。例えば女性社員向けの公募研修を実施しても参加者が集まりませんし、eラーニングなどによる学習機会を提供しても使ってもらえません。
女性活躍推進の制度を導入する前に、女性社員のエンゲージメントを高めることが大切です。女性社員向けのキャリア研修を実施する、現在活躍している女性管理職との座談会を実施する、といった方法が考えられます。


家庭と仕事の両立の支援が整っていない

家庭と仕事の両立支援が整っていないことも、女性活躍推進における課題の一つです。
例えば産前産後休暇、育児休暇などの制度が整っていない場合には、出産や育児を機に退職を選択する女性社員が増えてしまいます。ライフイベントをきっかけにした退職が増えてしまうと、せっかく育成に費やしたコストが無駄になってしまいますし、いつまでも女性活躍が進みません。また、転勤や長時間勤務が多い場合も、家庭との両立が難しくなります。


女性社員のお手本となるロールモデルが少ない

女性活躍推進では、女性社員のお手本となるロールモデルがいないという課題もあります。
管理職に就きながら子育てをしている女性社員が少ない場合、女性社員は「自分は将来家庭と仕事を両立できるのだろうか」と不安に感じてしまいます。子育てをしながら管理職として活躍するイメージが湧かず、出世意欲の低下や退職を招いていてしまうでしょう。ワークライフバランスを改善する、女性を管理職へ積極的に抜擢するなど、ロールモデルを増やす取り組みが必要です。



女性活躍推進の課題解決策

	shutterstock_2190739661.

女性活躍における課題を効果的に解決するためには、以下のような方法がおすすめです。


  • 会社として明確なビジョンや指標を提示
  • 柔軟な働き方を許容する風土
  • 採用の拡大
  • キャリア形成・評価制度の整備
  • 女性活躍推進に取り組んでいる企業を参考にする
  • 女性活躍推進に関する研修を実施する


女性活躍を推進するために企業が取り組んでおきたい、課題の解決策を解説します。


会社として明確なビジョンや指標を提示

女性活躍推進における課題を解決するためには、会社として明確なビジョンや指標を提示することがおすすめです。女性活躍推進に関する指標や明確な方向性があれば、社員が一丸となって女性活躍推進に取り組む風土を形成できますし、社員からの施策に対する協力を引き出しやすくなります。
具体的な指標としては、女性社員比率や女性管理職比率などを設定するとよいでしょう。最近では、政府が掲げた目標に準じて「2030年までに女性管理職比率を30%にする」という目標を掲げる企業が多いです。


柔軟な働き方を許容する風土

柔軟な働き方を許容する風土を作るのも、女性活躍推進における課題を解決する手段の一つです。
具体的には、社員が出退勤の時間を自由に決められるフレックスタイム制や、実際の労働時間に関係なく報酬が支払われる裁量労働制を導入することが考えられます。また、リモートワークを推進するのも、仕事と家庭を両立する上で役立つでしょう。
ただし、こうした制度を導入する際には、形骸化しないように注意が必要です。「フレックスタイム制を導入したのに結局みな定時に出社している」「リモートワークをしづらい職場の雰囲気がある」といった失敗は少なくありません。制度の社内周知を徹底したり、管理職や経営層が積極的に情報発信したりして、制度の実効性を高めましょう。


採用の拡大

女性活躍推進における課題を解決するためには、女性社員の採用を拡大する方法も挙げられます。
最近では、女性を対象としたインターンシップや説明会を実施する企業があります。こうしたイベントを実施することで、自社に対して興味を持つ女性を増やすことができ、採用の拡大につながるでしょう。
また、女性を対象とした求人サイトも存在します。女性の採用を拡大する際には、こうした媒体に求人を掲載するのも手です。


キャリア形成・評価制度の整備

女性活躍における課題解決の方法として、キャリア形成や評価制度の整備も挙げられます。
例えば長時間労働や転勤が前提となっている評価体系の場合、女性社員が不利になることが多いです。自社の評価制度を見直し、女性社員が不利になる要素が含まれていないか確認してみましょう。
また、ジョブローテーションを導入するのもよいでしょう。ジョブローテーションをきっかけに新しい職種への適性が見つかることもありますし、異職種への挑戦を通じて多様な視点を養うことができます。
さらに、女性社員のキャリア形成を進めるため、キャリアデザイン研修を実施するのもおすすめです。キャリアについて考える機会を設け、管理職への出世に前向きな気持ちを持ってもらいましょう。

キャリアデザイン研修のポイントや設計方法は、以下のページで詳しく解説しています。
キャリアデザイン研修とは?年代別の設計方法を紹介


女性活躍推進に取り組んでいる企業を参考にする

女性活躍において直面する課題を解決するためには、すでに女性活躍推進に取り組んでいる企業を参考にするのもよいでしょう。
例えば厚生労働省は、女性活躍推進に取り組む企業事例を紹介する「女性の活躍推進企業データベース」を運用しています。こうした事例を見ながら、自社の取り組みに活かせる点がないか探してみましょう。
女性の活躍推進企業データベース | トップ

また、女性活躍推進に取り組む企業事例は、以下のページからもご確認いただけます。具体的な施策内容やポイントも解説しているので、ぜひ参考にしてください。
『女性活躍推進に取り組む企業10選!事例から読み解く成功のコツ』


女性活躍推進に関する研修を実施する

女性活躍推進に関する研修を実施するのも、女性活躍の課題を解決する効果的な方法の一つです。
まずは、社員にダイバーシティの重要性を理解してもらうところから始めましょう。全社員を対象としたダイバーシティ研修を実施したり、管理職を対象としたダイバーシティマネジメント研修を実施したりすることがおすすめです。
このほか、女性社員を対象にキャリアデザイン研修を実施したり、公募型研修を実施してスキルを磨いてもらったりするのもよいでしょう。

アルーでは、若手女性社員を対象とした研修を支援した事例があります。若手女性社員向けの研修事例は、以下のページからご確認ください。
カルビー株式会社 女性活躍推進のための若手女性キャリア研修 導入事例

▼事例資料をメールで受け取る

  『カルビー株式会社様合同若手女性研修導入事例』資料ダウンロード 【食品メーカー合同】社外に同志を作る若手女性研修 アルー株式会社



女性活躍推進の課題を解決するメリット

女性活躍推進における課題を解決すれば、以下のようなメリットがあります。


  • 企業イメージの向上
  • 離職率の低下
  • 優秀な人材の採用増加
  • 公的機関から認定が受けられる


女性活躍推進における課題を解決することで期待できるメリットを見ていきましょう。


企業イメージの向上

女性活躍推進に取り組めば、企業イメージの向上につながります。
女性が働きやすい職場は、「誰にとっても働きやすい職場」として認知されやすいです。その結果、社員を尊重する働きやすい企業というイメージを持たれやすくなり、優秀な人材が集まりやすくなったり、取引先からの信頼を得やすくなったりする効果が見込めます。
また最近では、投資家の中にもダイバーシティに関する取り組み状況を参考にする動きがあります。女性活躍を効果的に推進することで、投資家からも好印象を得やすくなるでしょう。


離職率の低下

女性活躍を推進するメリットとして、離職率の低下も挙げられます。
女性活躍を推進すれば、出産や育児といったライフイベントを理由とした退職が減少するでしょう。その結果、優秀な人材の流出を防ぎ、女性社員に長く社内で活躍してもらうことができるのです。
また、退職が発生すると残された社員への負担が増加します。離職率が低下すれば、こうした負担増大も防げるため、チームの生産性も向上するでしょう。

離職を防止するためには、研修の実施が特に効果的です。離職防止に向けた研修の内容やポイント、成功事例は以下の記事で紹介しています。
離職防止のための研修を効果的に行うコツ|成功事例や階層別の内容を紹介


優秀な人材の採用増加

女性活躍を推進することで、優秀な人材の採用増加につながります。
女性活躍推進によって働きやすい企業として認知されれば、求人への応募者が増えるでしょう。その結果、優秀な人材が集まりやすくなり、企業の中長期的な競争力の向上につながります。
人材不足が深刻化している昨今では、どの業界でも優秀な人材を採用することが難しくなってきています。女性活躍推進による採用ブランディングは、人材不足の解消に役立つのです。


公的機関から認定が受けられる

女性活躍を推進すれば、公的機関から認定が受けられるメリットもあります。
例えば厚生労働省では、女性活躍推進へ取り組む企業に「えるぼし認定」を行っています。えるぼし認定を獲得すれば、女性活躍推進に取り組んでいる企業として対外的にアピールできるでしょう。
また、経済産業省では女性活躍推進に優れた上場企業を30社ほど選定する「なでしこ銘柄」を運用しています。なでしこ銘柄は、キャリア形成支援の推進状況や共働き、共育ての推進状況などに基づいて選定される銘柄です。なでしこ銘柄に認定されれば、投資家へのアピールにつながります。



アルーの女性活躍推進支援事例

アルーでは、これまでにさまざまな企業で女性活躍推進に向けた施策を支援してまいりました。ここではそれらの中から特に参考となる事例を2つピックアップして紹介します。


ポーラ化成工業株式会社様

ポーラ化成工業株式会社では、2016年人事計画の中の重点戦略の一つとして「女性の活躍を推進する組織風土の醸成」が設定されました。
育成委員会の選抜人材となっている生産系の女性を対象に、女性活躍推進がテーマとされた研修「Women Will Workshop」を実施し、リーダーシップや傾聴について学びを深めてもらいました。
社員は元々女性が多く、女性が主体的に動く風土があったため働きやすい職場環境が整っていましたが、研修を行うことでさらに「つながり」が強固になった、普段できない情報交換などもできるようになり、職場全体のチームワーク醸成にも役立ったというお声をいただきました。

本事例の詳細は、以下のページから詳しくご覧いただけます。
ポーラ化成工業株式会社 人材育成研修 導入事例


カルビー株式会社様

カルビー株式会社様では、女性活躍推進のため、食品メーカー合同の若手女性研修を実施しています。カルビー社内だけでなく同業他社の女性社員と合同で研修を実施することで、女性同士の交流が生まれ、職場文化や価値観、仕事の進め方の違いを知ることができます。その中で、自己理解や自身の役割認識を深め、今後のアクションプランを明確にしてもらうことを目的としています。
研修では、女性先輩社員による講話やグループ共有会を行いながら、キャリア実現に向けたアクションプラン策定に取り組んでもらい、キャリアデザインを進めました。

研修後には、実際に新しいことにチャレンジしようと生産部門から営業部門への異動を果たした社員が出るなど、女性の活躍へのキャリア構築が進みました。

本事例の詳細は、以下のページをご覧ください。
カルビー株式会社 人材育成研修 導入事例

▼事例資料をメールで受け取る

  『カルビー株式会社様合同若手女性研修導入事例』資料ダウンロード 【食品メーカー合同】社外に同志を作る若手女性研修 アルー株式会社



女性活躍推進に関する研修ならアルーにお任せください

女性活躍推進に関する研修なら、ぜひアルーへお任せください
人材育成を手掛けているアルーでは、女性活躍推進につながる研修を数多くご用意しています。例えば、社内のダイバーシティに対する意識を醸成するダイバーシティ研修や、上司のマネジメント力を磨くダイバーシティマネジメント研修などの実施も可能です。
また、女性社員を対象としたキャリアデザイン研修や、ビジネススキルに関する研修も幅広く承っております。女性活躍推進に関することなら、何でもお気軽にアルーまでご相談ください。



まとめ

女性活躍推進においてありがちな課題について、解決策とともに解説しました。
ダイバーシティが重視される昨今では、女性活躍推進の重要性がますます高まってきています。一方で、女性活躍推進では課題に直面している企業が多いのも現実です。ダイバーシティに対する社内理解を促進しないまま施策をスタートさせてしまうと、形ばかりの女性活躍推進になってしまいかねません。
ぜひこの記事の内容を参考に女性活躍推進にありがちな課題を解決し、効果的に施策を進めていきましょう。


お問い合わせ
無料資料請求
メガメニュー格納セクション

おすすめセミナー

人気記事ランキング

タグ一覧

お問い合わせ
ページトップへ戻る