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管理職に向いていない人の特徴と見極める方法|向いていないと感じたときの対処法

社員を管理職に就任させる前に、その人材が管理職に向いているのか、向いていないのかを見極めるには、向いていない人の特徴を知る必要があります。

組織のリーダーとして必要なマネジメントを行い、部下をまとめていくことができる管理職を見極めるためのポイントや、管理職に向いていない人に共通する特徴を詳しく見ていきましょう。


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管理職に向いていない人の特徴一覧と育成方法



目次[非表示]

  1. 1.管理職とは
  2. 2.管理職に向いていない人を見極める方法は?
  3. 3.管理職に向いていない人の特徴
  4. 4.管理職に向いていないと感じても、努力や研修で変わることは可能
  5. 5.管理職に向いていない人に対して企業ができる施策
  6. 6.アルーの次期管理職向け研修事例
  7. 7.管理職のための研修ならアルー株式会社へ


管理職とは

管理職とは、企業など組織の中で一定の権限を与えられていて、担当する部門の成果や人材の管理を担う立場にある役職です。
詳しくは『管理職とは?求められる能力や役割、育成方法を事例つきで解説』をご覧ください。


管理職に向いていない人の特徴一覧と育成方法



管理職に向いていない人を見極める方法は?

管理職に向いていない人とは、管理職になれる条件を満たしていても、実際に管理職として業務にあたった際に活躍ができない人のことです。

管理職は、組織のマネジメントやメンバーとのコミュニケーションなど、幅広い仕事に取り組む必要があります。そのため、管理職として活躍するためには、プレイヤーとして優秀であるだけでは不十分なのです。

管理職に向いていない人を見極めるためには、この記事で紹介するポイントに当てはまるかどうかを確認してみましょう。

まずは管理職の適性診断に役立つと言われている「PM理論」をご紹介します。


管理職の適性診断に役立つPM理論とは

管理職の適性診断には、PM理論が役立ちます。

PM理論とは、リーダーに求められる特性を2つの観点から測定し、個人が持つリーダーシップの特性を大きく4つのタイプに分類するという理論です。PM理論には、以下の2つの軸があります。


  • P行動 目標達成行動

目標を適切に設定するとともに、目標達成に向けた計画を策定し、進捗を管理する行動。

  • M行動 集団維持行動

メンバーと良好な人間関係を構築して、チームワークを発揮できるようにメンバーへ働きかける行動。

PM理論では、P行動とM行動をそれぞれ測定します。そして、例えばP行動に優れておりM行動に劣る場合は「Pm」とするなど、優れている行動を大文字で、劣っている行動を小文字で表し、リーダーシップのタイプを4つに分類します。


管理職に向いていない人の特徴一覧と育成方法




pm型は管理職に向いていない

先ほど紹介したPM理論において、目標達成行動と集団維持行動のどちらも劣るタイプが、pm型となります。pm型の人材は、まず業務を遂行するための能力があまり高くありません。そのため、成果を追求して結果を出すというチームを構築するのが苦手です。

それに加え、集団維持行動も劣っている傾向があります。チームメンバーとのコミュニケーションに苦手意識があるためマネジメントが円滑に進みません。このようなことから、pm型の人材は管理職として苦労してしまうタイプだといえるでしょう。


管理職に向いていない人の特徴がないか確認する

pm型の他にも、管理職に向いていない人材のタイプはいくつか存在します。そして、管理職に向いていない人材にはいくつかの共通する傾向があります。例えば、「プレイヤー意識をいつまでも持ってしまっている」「決断力がなく、リーダーシップを発揮できない」といった傾向です。

この記事の後半で詳しく紹介しますが、管理職として向いていない人材を見極めるには、これらの傾向がないかどうかをチェックするのが効果的です。管理職に適切な人材を見極める必要がある場合は、候補者に管理職へ向いていない人材の傾向がないかどうかに注意を払うとよいでしょう。



管理職に向いていない人の特徴一覧と育成方法




管理職に向いていない人の特徴

考え込む男性

先ほど紹介したように、管理職へ任命する人材を選ぶ際には、管理職に向いていない傾向を把握し、候補者にそういった傾向がないかどうかをチェックすることが極めて有効です。

では、管理職に向いていない人材とは、どのような傾向があるのでしょうか。


業績が悪く、よくミスをする社員

そもそも一般社員の時に仕事ができていない人は、管理職になって活躍することは難しいでしょう。

仕事で細かいミスが多いと、管理職になった後も仕事を上手く回すことができず、苦労する可能性があります。

そのような社員には、まずはなぜミスをしてしまうのか、なぜ業績が悪いのかを解明し、研修などで成長してもらうことが大切になるでしょう。


コミュニケーション能力が不足している人

業績がよくても、コミュニケーション能力が不足している人は、管理職に向いていないといえるでしょう。

いわゆる一匹狼のように、個人プレーで仕事をしている人は、チームを目標に向かって導いたり、人材育成をしたりなどの管理職の業務が難しくなってしまいます。

管理職である社員にコミュニケーション能力がないと、チームのパフォーマンスやモチベーションの低下につながりかねません。


管理職に向いていない人の特徴一覧と育成方法




感情的になりやすい人

ネガティブな感情を表に出してしまう傾向がある人も、管理職には向いていないといえるでしょう。

ミスなどがあると感情をむき出しにして怒ったり、不満を表情や行動で表してしまう人は、チームの士気を下げてしまいますし、部下が萎縮し積極的なチャレンジや提案ができなくなってしまいます。

感情的になりやすい人は、アンガーマネジメントやマインドコントロールができるように育成していくことが、管理職研修より先に必要になるでしょう。


プレイヤー意識から脱却できない

管理職に向いていない人の傾向として、プレイヤー意識から脱却できていないという点が挙げられます。例えば営業部で売上1位を達成していた社員が管理職へ就任した際など、今までプレイヤーとして優秀だった社員にこの傾向がよく見られがちなので注意が必要です。

管理職自身がプレイヤー意識から脱却できていないと、組織のマネジメント業務にまで気を配れなくなってしまいます。メンバー間でのコミュニケーションが不足した結果トラブルを引き起こしてしまう、といった事態も想定されるため、管理職はマネジメント層としての意識を持つことが重要です。
対策としては、プレイヤー意識から管理職への意識改革をすることが大切です。プレイヤー時代とは違い、どのような視点を持つべきなのかの研修を行うと良いでしょう。
管理職研修


リーダーシップを発揮できない

管理職に向いていない人材の特徴として、リーダーシップを発揮できないという点も挙げられます。管理職ともなれば、組織や部署の責任者として重要な意思決定を行う場面も少なくありません。このような際に優柔不断な態度を見せてしまうと、メンバーからの信頼が低下してしまいます。

管理職には、難しい局面でも自信を持って重要な判断を下すことが求められます。判断力に欠けたり、メンバーからの信頼が得られなかったりとリーダーシップを発揮できない人材は、管理職へ向いているとはいえないでしょう。
対策としては、リーダーシップ研修を行い、問題解決方法などを学んでもらうことが挙げられます。
アルーのリーダーシップ研修については以下のページで詳しく紹介しております。
リーダーシップ研修


組織全体の状態を見ていない

管理職になった途端に、組織全体の状態に目が届かなくなってしまうというケースは少なくありません。管理職は、組織のマネジメント業務を的確にこなしていく必要があります。そのためには、常にメンバー全員のモチベーションやメンバー間のトラブルに気を配っておくことが欠かせません。

組織全体の状態が見えず、自分の周りの状況だけで決断を下してしまうのは、マネジメントを苦手とするタイプの人材によく見られる傾向です。
対策としては、互酬性の醸成に対する育成を行うことが挙げられます。

管理職研修


過去の成功体験に固執する

過去の成功体験に固執してしまうというのも、管理職に向いていない人材に共通して見られる特徴です。あまりスキルを発揮できていない管理職の中には、自身がプレイヤーだった頃は優秀だった社員が少なくありません。

自身のプレイヤーとしての能力に自信があるため、このようなタイプの人材は常に「自分ならこうすれば上手くいった」という観点からアドバイスや判断を下してしまいます。しかし、本人が上手くいったやり方で必ずしも若手社員が上手くいくとは限りません。自身の成功体験に固執してしまっていないかどうかもよく見極めるとよいでしょう。
対策としては、こちらもプレイヤー時代の意識から管理職としての意識改革を行っていくことが挙げられます。

管理職研修


管理職に向いていない人の特徴一覧と育成方法



管理職に向いていないと感じても、努力や研修で変わることは可能

ここまで、管理職へ向いていない人の特徴を紹介してきました。もちろん全ての項目に当てはまらない社員は管理職として優秀で、将来有望な人材といえます。しかしながら、いくつか管理職に向いていない人の傾向に当てはまってしまった社員であっても、管理職として活躍することが不可能というわけでは決してありません

例えば、研修によってマネジメントに必要なスキルを身につけてもらう、という施策を実施することが効果的です。また、より良い管理職となるための情報収集や自己啓発に努めるといった本人の努力も管理職としての成長に大きく影響を与えます。自分はあまり管理職に向いていないな、と感じさせてしまったとしても後から変わることは十分できるので、後ろ向きにさせすぎないことが重要です。



管理職に向いていない人の特徴一覧と育成方法




管理職に向いていない人に対して企業ができる施策

管理職に向いていない人に対して企業ができる具体的な施策は主に以下の3つです。


  • ストレッチな業務をアサインする
  • 管理職以外のキャリアを用意する
  • 研修を実施する


自社が持っている課題や社員のレベルによって行うべき施策は異なるため、適切な施策を選ぶようにしましょう。


ストレッチな業務をアサインする

管理職に向いていない人に対して、普段よりストレッチな業務をアサインしてみましょう。管理職として必要なマインドやスキルを身につけるには、経験から学んでもらうことが有効です。
新規事業立ち上げや拠点立ち上げなどの難易度の高い業務でもよいですが、小さなチームのリーダーを任せる、管理職の補佐として働いてもらう、などのレベルから始めるのがおすすめです。
ストレッチな業務をアサインする際には放置せず、管理職がサポートすることが重要です。


管理職以外のキャリアを用意する

専門職や職人として、マネジメント以外のキャリアを用意することも検討しましょう。
全ての人がマネジメントに向いているわけではありません。また、現実的に全ての社員を管理職にすることはできないでしょう。
管理職以外のキャリアを用意し、マネジメントではなく技術継承などの役割を果たしてもらうのがおすすめです。
ただし、役職がないベテラン社員はモチベーションが下がりがちになります。キャリアデザイン研修などの施策を同時に打つ必要があります。

ベテラン社員の育成・研修について詳しくは以下のページをご参照ください。
ベテラン社員のための研修戦略|おすすめのテーマや効果的な取り組み方


研修を実施する

管理職に必要なマインドやスキルが不足している人材には、研修を実施してマインドやスキルを身につけてもらうとよいでしょう。
管理職に求められるマインド・スキルは多岐にわたります。リーダーシップ研修やコミュニケーション研修など、多種多様な研修プログラムが必要です。
これらすべてを階層別研修として実施するのは現実的ではありません。公募研修や自己啓発支援制度、eラーニングを上手く使い、社員の自律学習を促すように工夫しましょう。

自律学習を促すコツについて詳しくは以下のページをご参照ください。
自律学習とは|企業が社員の自律学習を支援するポイント



管理職に向いていない人の特徴一覧と育成方法



アルーの次期管理職向け研修事例

アルーではこれまで、多くの企業で次期管理職向け研修を実施してきました。その中から3つ、事例をご紹介します。


インフラ系企業 リーダー研修

当企業では、係長に対して決められたこと、言われたことを実施するのではなく、率先して他部署や部下、上司巻き込んでリーダーシップを発揮できる人材になってほしいと考えていました。
そこで係長約20名に対して、リーダー研修を実施いたしました。
これまでは「ビジョン構想・浸透」をテーマにした座学研修を実施していましたが、アルーからはケース演習をふんだんに盛り込んだ研修プログラムを提供しています。係長に求められる役割と自らの現状を理解し、次のステージにステップアップするための行動を明確にすることが目的の研修です。

研修プログラムは以下の通りです。

テーマ

内容

イントロダクション/アイスブレイク

求められる人材像の伝達
「役割を認識し、問題解決ができるリーダー」

自分のクセを明確にする

  • 演習1本目:個人演習(インバスケット)
  • 20案件の問題を60分で処理
  • 優先的に処理をしなければならない案件はどれか?
  • その案件の管理者としての処理方法は何か?
  • スコアリング・採点・質疑応答

上位目標を咀嚼する

  • 演習2本目:上司からの方針伝達

上司を巻き込むスキル

  • 演習3本目:上司の立場・役割を知る
    • コミュニケーションゲーム 
  • 演習4本目:上司を知る
    • ソーシャルスタイル理論

発信するスキル

  • 演習5本目:相手に受け入れてもらえるように話す(心構え)
    • 自分のためだけではなく、みんなのために発信する
  • 演習6本目:伝えづらいことを伝える(感情を使ったコミュニケーション)
    • Iメッセージ、Youメッセージ
  • 演習7本目:分かりやすく伝える(論理を使ったコミュニケーション)
    • 情報を構造化して伝える(ピラミッド構造)

合意度を高めるスキル

  • 演習8本目:相手に受け入れてもらえるように依頼する
    • 理解してから理解される
  • 演習9本目:対立環境を乗り越える
    • Win-Winを構築する

総括

  • アクションプランの作成


工作機器メーカー メンター研修

当企業では初めてメンターとなる社員に向けて、メンター研修を実施しました。
メンターに求められる基礎的なスキルやマインドについては事前課題として自習してもらい、研修当日は事前にインプットした内容の確認や他のメンターとの話し合いに時間を割けるように工夫しました。2時間程度の短い時間で、基礎的な知識やマインドを身につけた研修事例です。

研修プログラムは以下の通りです。

テーマ

内容

イントロダクション

  • メンター制度に関する概要(お客さま講話)
  • メンターとしてやるべきことの全体像

メンターの役割について(事前課題の復習)

  • メンターのイメージ
  • 世の中一般での「メンター」に期待される役割とスキル

メンターに必要な心構えとスキル(事前課題の復習)

  • 職場におけるメンターの役割
  • メンターとしての心構え
  • メンターに必要なスキル
    • 聴く
    • 捉える
    • フィードバックする

メンターとして心掛けたいこと

  • 過去にご自身が先輩/メンターにされて嬉しかったこと・嫌だったことを話し合う
  • 今後のメンター活動に向けて今不安に思っていること、悩みを共有する
  • メンター活動で心がけることを決める

管理職に必要とされる部下育成のスキルや相手の本音を引き出すスキルについて若手社員のうちに学び、管理職に向けたスキルアップに取り組んだ事例です。


金融会社 ブラザー・シスター研修

当企業では、「経験から学ぶ」OJTの実現と、職場ぐるみで新入社員を育成する風土を醸成するためにブラザー・シスター研修を実施しました。
OJT指導のための適切な心構えと基本的スキルを身につけ、職場で実践することを重視し、基本スキルの講義・演習とOJT計画表策定に取り組んでもらいました。

研修プログラムは以下の通りです。

テーマ

内容

ブラザー、シスターとしての役割を考える

  • グループワーク

過去に受けた指導を振り返る

  • グループワーク

ブラザー、シスターに必要な心構えとスキルを学ぶ

  • 演習1本目:違いを受け止め、相手を受け入れる
  • 経験学習理論
  • SL理論
  • 演習2本目:フィードバック
  • 演習3本目:ティーチング
  • 演習4本目:コーチング①
  • 演習5本目:コーチング②
  • 動機の源泉を見つける

実践に向けて

  • 行動継続のための1on1面談を学ぶ
  • 育成風土を醸成する
  • OJT行動計画表を策定する

管理職に必須のスキルであるフィードバックやコーチングスキルについて学び、OJTの場で実践しながらステップアップしてもらった事例です。


管理職に向いていない人の特徴一覧と育成方法



管理職のための研修ならアルー株式会社へ

管理職として活躍できる人材を育成するためには、マネジメントのスキルやコミュニケーションのスキルを身につける研修の実施が効果的です。しかし、全て自社で研修をするとなると研修内容の用意にも時間がかかるため、社内のリソースに負担がかかりがちです。

管理職のための研修を実績豊富な人材育成会社に委託すれば、人事担当者の負担を軽減できるだけではなく、充実した学習内容を提供することができます。

アルーでは、管理職として活躍する上で欠かせないマネジメントに関するスキルを伝授する研修プログラムを多数揃えております。管理職としてのスキルやキャリアに不安を感じている場合はもちろん、さらに管理職としての実力を伸ばしてもらいたい、優秀な管理職を増やしたい、といったケースでもおすすめです。

▼アルーの管理職研修についての詳細資料をダウンロードいただけます。

  管理職研修サービス資料ダウンロード 管理職研修のサービス資料をダウンロードいただけます。管理職におすすめの研修プログラムのご紹介のほか、管理職研修の設計のポイントもお伝えします。 アルー株式会社



管理職に向いていない人の特徴一覧と育成方法


▼管理職研修については、以下のページで詳しく説明していますので、あわせてご覧ください。

管理職研修


管理職に向いていない人の特徴一覧と育成方法


アルー株式会社
アルー株式会社
20年以上、企業向けに人材育成コンサルティングや研修を提供してきた。新入社員・管理職といった階層別研修や、海外駐在員やグローバルリーダーなどのグローバル人材育成、DX人材育成に強みを持つ。その実績は取引企業総数1400社以上、海外現地法人取引社数400社以上に及ぶ。京都大学経営管理大学院との産学連携など、独自の研究活動も精力的に行っている。
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