新入社員研修資料の作り方とポイント。研修のプロの見本や構成例を公開!
新入社員研修の資料作りには、かかせないことがあります。それは、見やすさです。後から振り返ったときに要点がまとまっていなかったり、どこになにが書いてあるのか分からない状態だったりすると、せっかくの研修が台無しです。
資料に目を通す気になれず、研修中なのにぼんやりしてしまった、なんて経験をしたことはありませんか?
そこで今回は、新入社員研修の目的と資料に入れるべき内容を確認した上で、最低限おさえておく必要のあるポイントを解説していきます。新年度に向けてこれから資料を作るという皆様のお役にたてる情報があるはずです。
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新入社員研修資料を作る目的
まず、なぜ新入社員研修に分かりやすい資料が必要なのでしょうか。
資料では、口頭で説明するだけだと聞き逃してしまう情報や、口頭で説明をするとややこしくなる情報をまとめています。研修に参加して終わりではなく、その資料を今後の社会人生活に活かしていってもらえるように、読み返して復習できる資料作りが必要です。
そのためには、まだ専門知識の乏しい新入社員研修の資料としては、難しい表現や専門用語を使わずに分かりやすくしなければなりません。
わかりやすい資料が必要な理由について、具体的に見ていきましょう。
口頭で伝わりにくい内容もわかりやすくなる
まず、資料を配布することで、口頭だけでは分かりづらい内容をグラフや図で分かりやすく伝えることができます。
新入社員に関していえば、これから知識を身につけていく段階で専門的なことはほとんど知らないことがほとんどです。十分に知識のないことに関して、口頭だけで説明をされてもイメージをつかむことができず、研修が終わったときには半分も内容は覚えていないということすらありえます。そのため、研修の理解を深めてもらえるように、資料で分かりやすく伝えることが必須になります。
読み返して復習できる
資料を用いて研修の理解を深めていくことが資料作りの第一歩ですが、それだけでは十分とはいえません。資料に見やすく要点をまとめておくことで、時間が経って振り返りたいと思ったときにその資料があれば復習できるような状態にしておくことがベストといえます。
仕事をする上で必要な情報を分かりやすくまとめた資料があれば、復習用資料としても活用できますし、仕事の途中で判断に迷う時に使えるマニュアルにもなるでしょう。
研修用資料は、ファイルに入れて配布するなど、保管しやすい状態にしてあげる工夫も必要です。
新入社員研修資料の作り方
新入社員研修の資料は、以下の7ステップで進めるのがおすすめです。
- 研修のスケジュールを決める
- 配属先の社員や昨年度の新入社員にヒアリングする
- 身につける知識・スキル・マインドを決める
- プログラムに沿った構成を考える
- レイアウトやフォント、カラーなどのレギュレーションを決める
- 1スライド1メッセージで内容を落とし込んでいく
- 周囲からフィードバックを受け、修正
各ステップについて解説します。
研修のスケジュールを決める
研修資料を作成する前に、まず研修スケジュールと期間を明確に設定しましょう。
研修をどれくらいの期間実施するのかによって、研修に盛り込める内容は変わってきます。講師の都合も確認し、どれくらいの期間を研修に充てるのか設定してください。
研修スケジュールはエクセルやスプレッドシートで作成し、新入社員研修の関係者すべてが把握できるようにすることが大切です。
配属先の社員や昨年度の新入社員にヒアリングする
スケジュールが確定したら、いよいよ学ぶ内容を決めていきます。その際にぜひ実施してほしいのが、配属先の社員や昨年度の新入社員へのヒアリングです。
配属先の社員には、配属時に何ができるようになっていてほしいかをヒアリングしましょう。ヒアリングする際には、具体的なスキルや到達レベルまで明らかにすることが重要です。「ビジネスマナーを身につけてほしい」だけではなく、「電話の受け取り、名刺交換は教えなくてもできるようになっていてほしい」というレベルまで具体化しましょう。新入社員に求めるレベルについて認識をすり合わせることで、新入社員研修後に「思ったより何もできない状態で配属された」といった不満を抑えることができます。
また、昨年度の新入社員に、新入社員研修で学びたかったこと、難しかったプログラム、現場で役に立っているプログラムなどをヒアリングするのもおすすめです。過去の受講者の意見を取り入れ、プログラムに反映しましょう。
身につける知識・スキル・マインドを決める
現場や過去の受講者へのヒアリング後、新入社員に身につけてもらうべき知識やスキル、マインドを決めていきます。
リストアップしていくと、「あれもやりたい、これもやりたい」と内容がどんどん膨大になっていくかもしれません。その場合は無理に全て盛り込まず、研修スケジュールを考慮した無理のない量に絞り込んでいきましょう。
新入社員研修におすすめのカリキュラムは以下の記事で詳しくご覧いただけます。
『新人社員研修のおすすめカリキュラム16選|研修会社の選び方や成功させる方法』
プログラムに沿った構成を考える
新入社員研修の資料の構成を考える際には、研修の流れに沿うことを意識してください。研修資料と講師の話の流れが異なると、新入社員に無用な混乱を与えてしまいます。また、研修後に資料を見て復習してもらう際にも、講義の流れと資料が一致していればすぐに思い出すことができます。
どのような研修内容にするか講師と協議しながら、わかりやすいプログラムの流れを決めていきましょう。
レイアウトやフォント、カラーなどのレギュレーションを決める
新入社員研修の資料を作る際には、レイアウトやフォント、カラーなどのレギュレーションをあらかじめ決めておくとよいでしょう。
レイアウトがバラバラな資料では見づらいですし、何が大切なメッセージなのか、資料のどこが重要なのか、が受講者に伝わりづらいです。また、最初にレギュレーションを決めてテンプレートに反映することで、スライド作成の手間を省くことができます。
1スライド1メッセージで内容を落とし込んでいく
レギュレーションが決まったら、いよいよ各スライドを作成していきます。スライドを作成する際には、1スライドに1メッセージのみ盛り込むようにすると分かりやすい研修資料になります。一つのスライドにいくつも内容を盛り込んでしまうと、何が重要なのか新入社員に伝わりづらくなってしまいます。
図解も積極的に使いながら、メッセージを組み込んでいきましょう。
周囲からフィードバックを受け、修正
研修資料がある程度完成したら、周囲からフィードバックを受け修正しましょう。
人事部内だけでなく、過去の新入社員研修受講者にも意見を聞くとよいでしょう。人事部内だけで作成していると、新入社員にとって分かりづらい専門用語があったり、必要な説明を飛ばしてしまったりするかもしれません。新入社員と歳の近い若手社員にフィードバックしてもらうのがおすすめです。
わかりやすい新入社員研修資料の構成
新入社員研修の資料は、以下のような流れで構成するのがおすすめです。
- 講師紹介
- 研修の目的
- 目次・タイムライン
- グランドルール
- アイスブレイクのテーマ
- 受講者への問いかけ
- 講義・解説
- ワーク・解答例
- 学習内容の振り返り
- 学んだこと・アクションプランシート
各要素について詳しく解説します。
講師紹介
まずは登壇する講師のプロフィール紹介の資料を用意します。これまでの経歴や業務経験、写真などを記載するとよいでしょう。経歴や業務経験と紐づけて、なぜその講師が登壇するのかや研修でお伝えしたいことを受講者に伝えることができ、研修の意義や納得感を高める効果があります。
▼講師紹介スライドのイメージ
研修の目的
次に、研修の目的を簡潔にまとめた資料を用意します。研修を通じて、受講者がどのような状態になっていてほしいか、なぜ学ぶのかを資料で説明することで、研修の目的を明確に受講者に伝える必要があります。
▼研修の目的スライドのイメージ
目次・タイムライン
どんな内容を学ぶのか、どんなテーマを取り扱うのか、タイムラインの予定をまとめます。事前に研修の流れを受講者に説明することで、興味・関心を高めたり、タイムライン通りに進行しやすくなる効果があります。
▼目次・タイムラインスライドのイメージ
グランドルール
研修で守ってほしいグランドルールをまとめます。研修でのグランドルールとは、研修による社員育成をより意義のある場とするためにあらかじめ設けられるルールのことです。例えば「研修中にわからないことがあれば必ず質問する」「研修中にメモを取る」といったグランドルールがよく設定されます。グランドルールを策定することで、より研修運営がスムーズになるでしょう。
▼グランドルールのイメージ
研修のグランドルールの例については、以下のページで詳しく説明しています。
『研修でのグランドルールの例5選|ルール設定のポイントもご紹介』
アイスブレイクのテーマ
研修の冒頭にはアイスブレイクを行うことで、場の空気が和み、研修や会議への積極的な参加態度を引き出すことが見込めます。アイスブレイクで話してほしいテーマを資料にまとめるとよいでしょう。例えば、受講者同士のグループで自己紹介するときに話してもらうテーマなどを記載しておき、テーマに沿って自己紹介をしてもらったり、研修への意気込みを話してもらうとよいでしょう。
▼アイスブレイクのイメージ
おすすめのアイスブレイクについては以下のページをご覧ください。
『研修で使えるアイスブレイク11選!新入社員研修にもオススメ』
受講者への問いかけ
受講者に考えてもらいたい問いかけも資料に記載しておくとよいでしょう。例えば、「ビジネスマナーはなぜ必要なのでしょうか?」や「ロジカルシンキングは何に役立てることができるでしょうか?」などが挙げられます。受講者に考えるきっかけをもっていただくことで、一方通行の講義にならず、主体的な研修参加を促せる効果があります。
▼受講者への問いかけのイメージ
講義・解説
講義内容や解説内容はポイントのみ図解を交えて記載するのがよいでしょう。受講者に身につけてほしいスキルやマインドを明確にでき、研修受講後も振り返ることができるので、研修資料に欠かせない要素といえます。
▼講義・解説のスライド例
ワーク・解答例
学習いただくテーマごとに、ワーク内容や進め方、解答例を用意することも必要です。ワークの流れを説明し、受講者に理解してもらうために役立てることができます。研修にワークを取り入れることで、受講者の理解度をチェックしたり、飽きずに主体的に参加してもらうことができるようになります。
▼ワークのスライド例
▼ワーク解答例のスライド例
学習内容の振り返り
研修の終了時には、改めて学んだ内容・ポイントを振り返ることが必要です。改めて講義内容や解説内容を再掲し、理解の確認や学習内容の整理を行うとよいでしょう。
▼学習内容の振り返りスライドの例
学んだこと・アクションプランシート
学んだことやアクションプランを受講者が記載するためのシートも資料に入れておくとよいでしょう。受講者自身に学んだことを言語化してもらったり、アクションプランを立ててもらうことで、現場実践につなげます。
▼学んだこと・アクションプランシートの例
わかりやすい新入社員研修資料を作成するためのコツ
わかりやすい新入社員研修資料を作るためには、事前にしっかり内容を精査することが重要です。具体的には以下の7つがあります。
- 研修カリキュラムを反映させた内容にする
- 新入社員に身につけてほしいスキルから内容を決める
- 冒頭に目次をつける
- 社内の意見を取り入れる
- 伝えたい内容を厳選する
- メモできるスペースを作る
- チェックリストなど手を動かす項目を作る
- 目的に合わせた形式の資料にする
- 資料だけを読んでも内容がわかるようにする
- 見やすいレイアウトを心がける
ここからはそれぞれの項目について細かくみていきます。
研修カリキュラムを反映させた内容にする
まず第一に、研修カリキュラムに沿って新人社員研修資料の構成を作っていくことが大切です。
流れに沿った資料になっていることで、新入社員が順序立てて理解しやすくなります。
研修カリキュラムを反映させていない、研修する担当者と資料作成の担当者が別れていて齟齬が生まれてしまっていると、「研修で言っていることがどこに書いてあるか分からない」「資料に書いてないことを話しているから必死にメモを取ったのに、数ページ先に書いてあった……」など、社員の学習を妨げる事態が発生してしまいます。
そのため、資料を作成する際は行う研修カリキュラムを確認し、その流れに沿って作成しましょう。
新入社員に身につけてほしいスキルから内容を決める
研修の資料を作る際は、新入社員にどんなスキルを身につけさせたいのかを意識しながら内容を決めていきましょう。
限られた研修期間で身につけられる内容は限られてしまいます。研修のスケジュールを確認したうえで、身につけてほしいスキルを各部署からヒアリングをして定め、どのスキルを重点的に資料で説明すべきか確認しながら作成すると良いでしょう。
冒頭に目次をつける
忘れてしまいがちなポイントですが、資料の冒頭に目次があると振り返りが非常にしやすくなります。入社して間もない新入社員は毎日のように新しい研修があり、資料のどこにどんな話が書いてあったか忘れてしまいがちです。
大事な箇所はフォントを大きくする、太字にするなど工夫を加えた上で、目次から必要な情報をすぐ参照できるように、目次を作成し、見出しと一致させましょう。
▼研修の全体像やスケジュールのスライド例
社内の意見を取り入れる
資料を作る際は、社内の意見を取り入れることも大切です。
前年の新入社員研修を受けた社員に、「研修資料を使って不便に思った点」「仕事を始めてみて、資料に書いてあった方が良かったこと」などを聞いてみるのも良いでしょう。
また、各部署によって新入社員に求めるスキルは異なります。「配属時点でどのような知識がついていれば良いか」、「特に身につけてほしいスキルはあるか」といった点をヒアリングしておくことで、必要な部分を重点的に解説した有用な資料を作成することができるでしょう。
伝えたい内容を厳選する
多くの内容を伝えたいからといって情報をたくさん盛り込んでしまうと、「資料が分かりづらい」、「結局どこが大切なのかわからない」、といったような資料になってしまいます。
新入社員研修では学ぶことの幅が広く、内容が多くなってしまいがちなので、資料には重要なポイントのみをまとめる手法がおすすめです。
資料をまとめる際にもいきなり重要なポイントを羅列するのではなく、なぜこの知識を学ぶことが大切なのか、話の全体像を盛り込むようにすることで、流れを掴みやすく、分かりやすい資料になります。
図や表を活用する
図や表が使われていない資料は、内容が詰まりすぎているように感じたり、何が重要なのか一目見ただけでは分かりづらくなってしまいます。
文章で書くよりも図や表、グラフなどを使った方が分かりやすい内容に関しては、積極的に図や表を資料に盛り込みましょう。
パワーポイントなどで資料作成を行うと、表やグラフが入れやすいので、視覚的に分かりやすい資料になります。
▼図や表を用いたスライドの例
メモできるスペースを作る
新入社員研修の資料は、口頭で説明された内容をメモして復習用として残しておいてもらう必要があります。
研修の資料とは別に手帳などにメモを取ってしまうと、あとで資料を見返したときに手帳も見返さなければならず、手間がかかってしまいます。
そこで研修の資料にはページごとにメモを取れるスペースを作り、資料だけ見返せば簡単に振り返ることのできる状況を作り出しましょう。
また、余白が無いということはそれだけ情報を詰め込みすぎている、フォントや図のサイズが大きすぎるなどの問題点を見つける指標にもなります。ある程度余白を作り、メモスペースを作ることで、全体的な見やすさ向上にもつながるでしょう。
▼メモできるスライドの例
チェックリストなど手を動かす項目を作る
座学が中心の講義では、講師の話を聞いている時間が長く、資料の内容を目で追うだけになりがちです。集中力の低下にもつながり、限られた時間の中で学んでもらうのに効率的ではありません。
そのため、研修では講師の話を聞きながら、手を動かす項目を作るといいでしょう。項目は研修内容によってさまざまですが、大事なポイントを空欄にして問題形式にしておいたり、グループワークを挟んで意見のまとめを書く欄を作ったりすると効果的です。
特にお昼休み明けの研修は注意力が散漫になりがちなので、午前中よりも手を動かすワークを多めに盛り込むといいでしょう。
▼受講者に記載いただくスライドの例
目的に合わせた形式の資料にする
新入社員研修ではプログラムの目的に合わせて、適切な形式の資料を作成しましょう。例えば、部長講話などの一方通行形式の講義資料であれば、「要点」「分からなかった箇所」などを記録するような形式が必要です。一方、自己学習のための資料であれば、学習状況を記録するシートが必要かもしれません。対話型のワークショップであれば、他者の発言をメモできるページが必要でしょう。研修内容や目的に合わせて形式を工夫しましょう。
資料だけを読んでも内容がわかるようにする
新入社員研修の資料は、研修後に見返した際にも内容を理解できるようにすることが重要です。特に、名刺交換や電話応対などのビジネスマナーは、配属後に資料を見直すことが多いテーマです。講師の説明がなくても、資料を見れば復習できるようにしておきましょう。
見やすいレイアウトを心がける
研修資料のレイアウトは見やすさを重視しましょう。
具体的には、適度に余白を入れたり、図解を用いたりすると見やすくなります。また、各スライドのレイアウトを揃えて資料全体に統一感を持たせることも必要です。
テンプレートを作成し、すべてのスライドが見やすいレイアウトになるように工夫しましょう。
新入社員研修資料の例
実際に各企業が使用している新入社員研修の資料をご紹介します。
サイボウズ株式会社
サイボウズ株式会社では、新人エンジニア向けの研修資料を公開しています。
▶2023年のエンジニア新人研修の講義資料を公開しました - Cybozu Inside Out | サイボウズエンジニアのブログ
レイアウトの統一、強調するメッセージの目立たせ方など、エンジニア以外の職種の研修にもすぐに取り入れられる工夫が散りばめられています。
株式会社MIXI
株式会社MIXIでは、新入社員向けの技術研修資料を公開しています。
▶今年もMIXIの23新卒技術研修の資料と動画を公開します!. 今年も技術研修資料と動画を公開します!
セキュリティ研修など、技術職以外の職種への研修の参考になる資料も多数公開されています。セキュリティ研修の資料は単調になりがちですが、MIXIの資料では受講者への「問いかけ」スライドが用意されており、受講者の主体的な参加を促す工夫がされています。ぜひ参考になさってください。
社内で新入社員研修資料を作ることのメリット
新入社員研修の資料に盛り込むべき内容をご紹介しました。
ここからは、社内で新入社員研修資料を作ることのメリットをお伝えしていきます。
- 費用が抑えられる
- テンプレートを作っておくと他部署の資料作成にも活かせる
- 自社の方針にあった資料を作成できる
以上のメリットについて、詳しく見てみましょう。
費用が抑えられる
1番のメリットは、内製で行うことで費用を抑えられるという点です。
とはいえ、社内で完結させることができれば外注費はかかりませんが、その作業に当たる社員の残業代を考えると一概にも費用が抑えられているとはいえません。
企業ごとに実情を踏まえたうえで、内製する部分と外注する部分を使い分けていくといいでしょう。
テンプレートを作っておくと他部署の資料作成にも活かせる
企業の大きな方針転換がない限り、一度作った資料の大部分は毎年使うことができます。新入社員研修だけでなく、一部の内容を変えて中途社員研修や、若手社員研修に活かせる部分もあるでしょう。一から資料を作りあげるのは大変ですが、ベースとなる資料があると後々の資料作成が非常に楽になります。
自社の方針にあった資料を作成できる
外注の人材育成会社は企業によって雰囲気が大きく異なります。あらかじめ研修会社に経営理念や研修の方向性、目的をしっかり伝えられていないと、新入社員との間にギャップが生まれてしまう懸念があります。
その点、自社の社員であれば、社風も分かっているので会社の方針にあった研修を実施することができるでしょう。
社内で新入社員研修資料を作ることのデメリット
社内で研修の資料を作ることは、費用がかからず、自社の方針にあった資料を作成できるなど、メリットもありますが、
- 人事部や教育担当者の負担が大きい
- 良い資料ができても研修担当者によって得られるスキルが変わる
などのデメリットもあります。
ここからは、上記2つのデメリットについて詳しく解説していきます。
人事部や教育担当者の負担が大きい
新入社員研修を4月に実施するとなると、その前の1~3月頃に準備を進めることになります。この時期は入退社の処理に決算処理、来年度採用の面接や説明会も真っ最中です。その中で新入社員研修の準備をしようとすると、ただでさえ忙しい中でヒアリングや資料作成を行っていかなければなりません。
また、実施する研修が多い場合には、想定以上に資料作成に時間がかかってしまうことも予想されます。
良い資料ができても研修担当者によって得られるスキルが変わる
社内の担当者が研修を行う場合、講師の教え方によって得られる知識が変わってきてしまう点もデメリットです。
資料作成時の目的やポイントからずれた説明をしてしまったり、研修担当者の伝えるスキルが低かったりすると、良質な資料が準備できていたとしても、「どう伝えていいのかわからずに結局失敗してしまった」「研修担当者を変えたクラスでは理解度が低くなった」というケースも起こりえます。
資料作成のお悩みは人材育成会社に相談
資料作成に時間がかかる、良い資料を上手く作れないといった悩みがある場合は、研修資料の作成を外注することも1つの手です。
外注であれば、研修の資料を作成する手間を大幅に省くことができ、研修のプロに任せることによって、伝わりやすい資料作りができます。
ここからは、人材育成会社を利用する具体的なメリットを3つ解説していきます。
プロの知見を活用できる
まず、大きな違いは外部の人材育成会社は研修のプロであるということです。教育に長年携わってきた経験から、どのような資料であれば新入社員に伝わりやすいかを知っていますし、既に実績のあるオリジナルの研修資料をもっている可能性も高いです。
今まで社内で行っていた研修の問題点や課題を見つけることにもつながるため、人事担当者にとっても学びとなることがあるでしょう。
理解度・定着度の差が生まれない
研修を内製で行った場合、研修担当の知識や伝え方によって理解度・定着度の差が生まれやすくなってしまいます。
プロの外部講師であれば、知識に偏りがあることもなく、研修で教えるカリキュラムが事前にしっかり準備されているため、内製と比べて研修のクオリティは非常に高くなるでしょう。
社内の負担が軽減する
資料作成を外注することで、社内の負担を大幅に削減できます。
通常業務で忙しい1~3月頃に資料を作成するのは、人事担当者や研修を担当する社員にとってはかなりの負担です。
外部の人材育成会社に委託することで、資料作成の工程のほとんどを任せられます。社内で行うのは資料を作る前のすり合わせと作成された資料のチェックだけ、という企業も多くあります。
人事担当者の残業や休日出勤などを減らせれば、無駄な人件費の削減にもつながります。
アルー株式会社の人材育成
アルー株式会社はプロフェッショナル人材を育てることを目的とし、お客様に合わせたオーダーメイドの研修を提供しています。
新入社員研修から管理職研修、リーダー研修まで段階的に取り揃え、新入社員のフォローアップ研修も行っています。激しく移り変わる時代に対応できる人材を自社のみで育てていくのは担当者の負担になりがちです。人材育成で20年の実績のあるプロの視点を取り入れることで、人事担当者の負担を軽減し、さらに質の高い研修を実施することが可能です。
新入社員研修についても、大手企業を中心に多数の実績があります。貴社に合わせた教材テキストも準備いたしますので、人事担当者の研修運営に関する負担を軽減することができます。
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まとめ
今回は、新入社員研修の資料の作り方やポイントを解説するとともに、内製と外注のメリットやデメリットもお伝えいたしました。
新入社員研修において、分かりやすい資料を作成することは、研修後の復習や知識の定着のために重要なことです。
ですが、研修の資料に盛り込む内容の決定やヒアリングなど、社内で新入社員研修を完結させるとなると膨大な時間が必要になります。社内で対応する部分と外部に委託する部分を分けることで、人事担当者の業務軽減を図ってみてはいかがでしょうか。
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