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管理職のあるべき姿とは|求められる能力やスキルの育成方法

組織のリーダーとして、部署やチームをマネジメントしていくことが求められる管理職。一言でマネジメントといってもその業務内容は多種多様で、管理職として活躍するためには多くのスキルが求められます。また、管理職の能力を育成するためには、企業が主体となった施策を実施することが必要です。管理職のあるべき姿とはなにか、優秀な管理職の育成方法について解説します。


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目次[非表示]

  1. 1.管理職のあるべき姿とは?
  2. 2.管理職に求められる能力
  3. 3.管理職に向いている人と向いていない人
  4. 4.管理職に必要な能力を付けるために企業が行うべき施策
  5. 5.管理職の教育なら、アルー株式会社にお任せください



管理職のあるべき姿とは?

管理職というポジションは、組織の重要な意思決定を行う場面も多く、仕事に対する責任もこれまで以上に大きくなります。とはいえ、管理職になったばかりの社員や、管理職として働くのが初めての社員は、管理職としてどのようなことを心得ておけばよいのか迷ってしまう可能性があります。

管理職として働く上でぜひ頭に入れてもらいたい、管理職のあるべき姿を解説します。


目標設定や進捗管理ができる

管理職は、自分が管理する組織が円滑に回るようにマネジメント業務をこなす必要があります。まずは、組織が一丸となって同じ方向へと向かうことができるよう、組織全体が達成すべき目標を定めることが求められます。その際に、いきなり大きな目標を掲げるのではなく、無理のないノルマに区切った短期目標を複数用意するとメンバーのモチベーションを維持することができます。


また、「期日までに行うべき仕事が間に合わない」「連携がうまく取れない」といった事態を防ぐため、管理職として部署全体の進捗状況を常に把握して調整する、進捗管理も大切な役割の一つです。


部下の育成やモチベーション管理をする

組織が継続的にパフォーマンスを発揮していくためには、後進となる人材の育成が必要不可欠です。管理職は組織の中でも経験豊富なリーダー的存在として、部下や後輩社員の育成に力を注ぐことが求められます。仕事のコツやトラブルの対処方法といった業務に関する指導はもちろん、時には部下の悩みを親身になって聞いてあげる、といったサポートも必要です。

また、プロジェクトが壁に当たってしまったり、トラブルが発生したりしてしまった際にはメンバーのモチベーションが低下する可能性があります。定期的にミーティングを実施するなど、メンバーのモチベーションの維持にも努められるのが理想的な管理職です


リーダーシップを発揮できる

管理職のあるべき姿として、「リーダーシップを発揮できる」というのも重要なポイントです。管理職は組織のリーダーとして、数名〜数十名にわたる組織をまとめる必要があります。

管理職は、時に組織全体の重要な意思決定を担う場面もあります。そのような際に、「本当にこの人に判断を任せて大丈夫なのだろうか」とメンバーに不安を与えてしまうようでは良い管理職とは言えません。「この人にならついていきたいな」と思ってもらえるような管理職は、常日頃からメンバーとのコミュニケーションを大切にし、信頼関係を築いたうえでリーダーシップを発揮しています。


職場の雰囲気作りができる

職場の雰囲気作りを大切にしていることも、管理職としてのあるべき姿です。職場の雰囲気は、メンバーそれぞれがモチベーションを高く持って仕事に臨めるかどうかに大きく影響するものです。例えば、日頃から挨拶が少なかったり、コミュニケーションが少なかったりするようなチームではなかなかメンバーのモチベーションは向上しません。

社員同士の交流イベントを企画する、メンバー同士のランチを促す、といった工夫が重要です。また、それほど大掛かりなものではなくても、例えば挨拶を欠かさないように促すといった小さなことも組織の雰囲気に大きく影響します。コミュニケーションを活発に取れるような組織の雰囲気作りを行うことも、管理職の重要な役割です。


経営側と社員の橋渡しができる

管理職は部署のマネジメントを主に行いますが、組織全体の意思決定は原則として経営陣が担っています。経営陣が作成した中長期の経営計画や経営方針などを踏まえながら、経営陣と社員との間の橋渡しを行うことは、管理職のあるべき姿です。

特に、一般の社員と経営層の間には立場や年齢など多くのギャップがあることが少なくありません。経営陣の打ち出した企業の方針を社員に対して噛み砕いて説明して納得してもらうことのできる、潤滑油のような役割が求められます



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管理職に求められる能力

腕を組む男性

ここまで、管理職のあるべき姿を見てきました。管理職には求められる役割も多く、全てをこなしてもらうのには多様なスキルが求められます。

アメリカの経営学者であったロバート・L・カッツは、1950年代に「カッツ・モデル」と呼ばれる考え方を提唱しました。カッツモデルでは、管理職に求められる能力が「テクニカルスキル」「ヒューマンスキル」「コンセプチュアルスキル」の3つに分けて論じられています。カッツモデルの考え方をもとに、管理職に求められるスキルについて見ていきましょう。


テクニカルスキル

カッツモデルで管理職に必要とされる3つのスキルのうちの1つに、テクニカルスキルがあります。これは日本語で言えば「業務遂行能力」に当たるものです。管理職が担当しているビジネスの現場において、実務を遂行するために求められる技術全般のことを指します。

例えば店舗のマネージャーを務めている人の場合、マネージャー自身が商品知識や消費者のニーズ、市場の動向などを知っておく必要があります。特にマネージャーの中でも最もプレイヤーに近い下級管理者層では、テクニカルスキルが重要です。

テクニカルスキルについて詳しくは、以下のページをご参照ください。
テクニカルスキルとは?3つの種類一覧と具体例・向上させるコツを解説


テクニカルスキルの例

業務を遂行するのに必須のテクニカルスキルは、業界や職種によって異なります。例えば、販売職の管理職であれば、接客の技術や商品知識、顧客の観察力が必要です。企画職の管理職であれば、情報収集能力や分析力が必要になります。このような業務遂行に必要な専門スキルをメンバーだけでなく、管理職も持っていることで、現場の問題にすぐに対処でき、メンバーのスキル習得も促すことができます。


ヒューマンスキル

ヒューマンスキルとは、対人関係能力のことを指します。社内・社外に関わらず、ビジネスに関係する人と円滑な人間関係を構築する能力のことです。日常的なコミュニケーションはもちろん、取引先との強固な信頼関係を構築することもヒューマンスキルのうちに含まれます。

カッツモデルにおいては、プレイヤーに近い下級管理者層はもちろん、中間管理職や企業の役員クラスまで全ての役員層に求められる、管理職にとって極めて重要なスキルとされています。

ヒューマンスキルについて詳しくは、以下のページをご参照ください。
【研修事例】ヒューマンスキルとは?8つの要素一覧と高める方法


ヒューマンスキルの例

管理職に必要なヒューマンスキルは多岐に渡ります。
たとえば、下記のような能力が必要とされます。


  • 社内メンバーとのコミュニケーションを通じてモチベーションを管理する能力
  • 社内メンバーのスキルを把握して得意不得意に応じて業務指導を行う能力
  • チーム全体で知恵や悩みごとを共有しやすい環境をつくり生産性の高い組織運営を行う能力
  • 経営陣へ提言を行い自部門の業務を進めやすくしたりするなどの折衝を行う能力


コンセプチュアルスキル

コンセプチュアルスキルは、「概念形成力」と呼ばれる能力のことを指します。概念形成力とは、「物事の本質を捉える力」のことです。具体的には、業務を通じて得られた売上データや顧客データなどを客観的に分析して本質を素早く見抜き、次の判断に活かすことなどがこの力に該当します。

特に企業の役員や幹部となるトップマネジメント層に強く求められる能力です。日頃から知的探究心を持って物事に臨んでいるか、論理的な思考能力があるかどうかなどがコンセプチュアルスキルに大きく影響します。

コンセプチュアルスキルについて詳しくは以下のページをご覧ください。
コンセプチュアルスキルとは?高め方や具体例を一覧でわかりやすく解説

コンセプチュアルスキルの例

管理職には様々な場面でコンセプチュアルスキルが求められます。
たとえば、組織のビジョンや計画を浸透させる場面では、論理的に分かりやすくメンバーへ伝える能力が必要です。また、目標達成に向けてギャップがある場面では、障害となっている要因を特定し、改善策を検討する能力が求められます。



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管理職に向いている人と向いていない人

ガッツポーズをする二人の男性

管理職に求められるスキルについて、カッツ・モデルを用いて解説しました。それでは具体的に、どのような特徴を持った人物が管理職に向いているのでしょうか。社員それぞれに自分の能力を最大限に発揮できるポジションへついてもらうためには、管理職に向いている人材とそうでない人材の特徴を把握しておくことが欠かせません。管理職に向いている人材の特徴と、管理職に向いていない人材の特徴を解説します。


向いている人

管理職に向いている人材の特徴として、まずはリーダーシップがあるという点が挙げられます。リーダーシップとは、大人数をまとめあげて組織全体を牽引していくことのできる能力のことです。強引に自分の意見を通すのではなく、チーム全員と良質なコミニュケーションをとりながら先導できるようなリーダーシップに富んだ人材は管理職に向いています

また、コミュニケーション能力が高い人材も管理職に向いているでしょう。組織全体を円滑に回すためには、メンバーとリーダーの間での信頼関係が欠かせません。きめ細やかなコミュニケーションをとりながら信頼関係を構築することができるタイプの人材が管理職に向いているといえます。


向いていない人

管理職に向いている人材の傾向を紹介しましたが、反対に管理職に向いていない人材の傾向としてはどのようなものがあるでしょうか。

第一に、決断力がないタイプの人材は管理職にあまり向いていないといえます。管理職には、決断を先送りせず、難しい判断でもとにかく物事を決定することが求められます。慎重であることはもちろん大切なスキルですが、あまりにも優柔不断すぎると組織全体の進むべき方向が見えてきません。

加えて、コミュニケーションを苦手とするタイプの人材も管理職には向いていないと言えます。面白い話ができる、といった能力は必要ありませんが、こまめに挨拶をする、的確な指示を出せる、といった能力に不安がある人材は、管理職としての活躍は難しいでしょう。



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管理職に必要な能力を付けるために企業が行うべき施策

管理職にはマネジメントスキルやコミュニケーション能力など、様々なスキルが求められます。しかし、日頃の業務の中では管理職に必要なスキルを身につけられる場面が少ないため、管理職へ昇進したばかりの人材は何から手を付ければよいのか困ってしまうケースも多いです。管理職に必要な能力を身につけてもらうために企業が行うべき施策について解説します。


組織全体のコミュニケーションを取れるようにする

組織全体のコミュニケーションを活性化させることは、管理職の能力を向上させる上で極めて重要です。組織全体のコミュニケーションが活発になれば、例えば先輩社員と後輩社員といった関係の中での会話も増えるでしょう。そうすれば、管理職である先輩社員から後輩社員へと直接スキルを伝授できる機会も増えます

社員同士が自然に交流するなかでマネジメントに必要なスキルが伝わっていくという環境が出来上がれば理想的です。社員の間での挨拶を徹底する、ランチ会など定期的な交流の場を設けるなど、まずは手軽に取り入れられる施策から始めていくとよいでしょう。


社員が働きやすい環境づくりを行う

社員が働きやすい環境作りを行うというのも、管理職に必要なスキルを身につけてもらう上では効果的です。民間企業の中には、残業が多く出張も頻繁にあるため、管理職になりたがる人材が少ないといったケースも見受けられます。

管理職として働く上での環境が改善されないと、社員の管理職登用に対するモチベーションが低下してしまい、管理職に必要なマネジメントスキルを身につけてもらうことができません。例えば現行のグレード制や働き方に関する制度を見直す、管理職に喜ばれるような福利厚生を充実させるなど、働きやすい環境作りを積極的に行うとよいでしょう。


管理職のための研修を行う

管理職に必要なスキルを身につけてもらう手段として、管理職を対象とした研修を実施するというのも効果的です。管理職には様々なスキルが必要とされるため、先輩社員と直接交流するなかで得られるスキルには限りがあります。

進捗や時間の管理能力、コミュニケーション能力といったマネジメントに必要な各種スキルをまとめて身につけることができる研修の実施を検討するとよいでしょう。研修を実施すれば、管理職として働く上で必要不可欠なスキルや対処法をロールプレイングなどを通して身につけてもらうことができます。実践的で即効性の高いスキルを身につけてもらえるのも、研修実施の魅力です。



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管理職に必要なスキルを身につけてもらうためには、研修の実施が効果的です。しかしながら研修を実施する際には、研修を実施する側の先輩社員にも大きな負担がかかります。また、研修担当者によって研修の内容に差が出てしまい、社員の教育が属人化してしまうという点も問題です。

アルー株式会社では、管理職の教育を委託することができる研修実施サービスを展開しています。数多くの研修実施を経て洗練された独自のプログラムやメソッドを多く取り揃えているため、研修の実施を通して管理職に必要な数々のスキルを短期間で身につけてもらうことができます。外部研修の実施を検討される際は、ぜひアルー株式会社にお任せください。

▼アルーの管理職研修について詳しくはこちらのページをご覧ください。

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20年以上、企業向けに人材育成コンサルティングや研修を提供してきた。新入社員・管理職といった階層別研修や、海外駐在員やグローバルリーダーなどのグローバル人材育成、DX人材育成に強みを持つ。その実績は取引企業総数1400社以上、海外現地法人取引社数400社以上に及ぶ。京都大学経営管理大学院との産学連携など、独自の研究活動も精力的に行っている。
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