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第二新卒への研修の重要性|研修のポイントと行うべき内容について

ある調査では、第二新卒採用に積極的と回答している企業は90%に近く、第二新卒者は需要が高いことが伺えます。

企業が第二新卒を採用する背景には、早期離職者の補充など新卒に近いフレッシュさを持ちながら即戦力となる人材を求めていることにあるでしょう。

しかし、就業経験があるとはいえ第二新卒者にも入社後の研修は欠かせません。むしろ研修を適切に実施することで、実際に現場についた時にスキルを発揮し活躍するまでの期間が短縮されるでしょう。

この記事では、第二新卒への効果的な研修のポイントと内容について解説します。


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目次[非表示]

  1. 1.第二新卒の定義とは?
  2. 2.第二新卒への研修を行う理由や重要性
  3. 3.第二新卒研修で行うべき内容
  4. 4.第二新卒研修でのよくある問題点
  5. 5.第二新卒研修を成功させるポイント
  6. 6.アルーでは第二新卒の新入社員に向けた研修を行っております
  7. 7.まとめ


第二新卒の定義とは?

第二新卒は、学校を卒業して就職後1〜3年で退職し、再び就職を希望する25歳前後の人を指します。年齢は最終学歴によって異なるので、はっきりした定義はなく企業によって受け入れる基準が違います。

似ている用語に「既卒」がありますが、こちらは学校を卒業した後一度も正社員としての就職経験がない人です。


第二新卒を採用するメリット

第二新卒者は、新卒者と同様まだ社会や会社に染まっていない若さと、前職で身に付けたスキルの両方を持っている点が採用の大きなメリットです。

新卒者では、ビジネスマナーや社会人としての心構えなど基本的なことから研修を行い、指導していく必要があります。しかし、第二新卒者ではすでにそれらを一度学んでいるため研修や指導にかけるコストを抑え、即戦力になってもらうための研修にコストを注力することができるのです。

また、第二新卒者は新卒者と比べ離職率が低い傾向にあります。一度就職した経験から、自分の働き方やキャリアについて深く考えて再就職を目指した場合がほとんどなので、仕事への意欲は高く、人事とのミスマッチも少ないでしょう。


第二新卒を採用するデメリット

一方で第二新卒のメリットは、逆にデメリットにもなります。

就職経験があるため、前の会社と待遇や環境を比較して不満を持たれることがあるでしょう。また、前職で研修を受けた経験があったとしても、自社で求めるレベルのビジネスマナーなどのスキルが身についているとは限りません。即戦力を求めて採用したものの、再教育の必要が大いにあったということもあります。

さらに、第二新卒者は自分のキャリアや仕事観をもって再就職している場合がほとんどですが、それが強すぎると会社とのわずかなミスマッチも許容できず、すぐに辞めてしまうこともあるかもしれません。



第二新卒への研修を行う理由や重要性

第二新卒者は前職で基本的なビジネススキルを身に付けているため、改めて研修を行わずすぐに現場に配属しようと考えている人事担当者もおられるかもしれません。

しかし新卒者ほどでなくとも、第二新卒者へ丁寧な研修を実施することで、会社へ馴染みやすくなったりすぐに能力を発揮してもらいやすくなったりするなどの大きなメリットが生まれます。

ここでは、第二新卒への研修を行うことの重要性について詳しく解説いたします。

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自社の理念や文化を浸透させる

第二新卒者は、まだ社会に染まりきっていないフレッシュさが魅力です。しかし、中には前職での社内文化に影響されている人もいます。

研修によって早い段階でMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を理解してもらうことで、自社の社内文化を受け入れてもらいやすくなります。また、業務においてどのような思考で動けばよいかというのが伝わりやすくなるでしょう。


社内でのコミュニケーションを図る

第二新卒者は、新卒者とは別の時期に入社することがほとんどです。そのため、社内でのコミュニケーションの場を意識的に設けなければ、会社や同期と馴染むのに時間がかかってしまうこともあります。

集合研修において同じ場で学習したり、ワークショップ形式の研修で協力して受講することで同じ立場にある同期との絆が生まれるため、研修は必要です。


前職で得たスキルや自分の強みの活かし方を自覚させる

研修には、自己分析や自分が今持っているスキルを棚卸しする内容を組み込むことをおすすめします。自分の強みを改めて認識しておくことで、自信を持って業務にあたることができます。

また、強みだけでなく自分に足りないスキルや不得意な業務などの弱みも合わせて把握してもらいましょう。強みだけでなく弱みも理解しておくことで、自分のキャリアアップに向けての目標につながりモチベーションも高まります。


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第二新卒研修で行うべき内容

オンライン研修を受ける人

第二新卒研修では、社会人としてのマインドセットを促すなどの基本的な研修は必要ありません。業務に関する研修が必要なのは当然ですが、主に自社の経営理念や社内ルール、求められている目標などを研修で共有しておくと研修後スムーズに業務に入っていけるでしょう。

ここではさらに具体的に、第二新卒研修で行うべき内容について見ていきます。


企業理念の浸透・自社のルールの共有

第二新卒は会社に対する先入観が少ないため、自社の企業理念やルールが浸透しやすい傾向にあります。

企業理念や社内ルールは現場で徐々に身に付けてもらうよりも、初めに研修を実施して落ち着いて理解してもらうと実際の業務についたときにスムーズに適応していけるでしょう。


自身の目標や求められていることの共有

第二新卒者は仕事に対する考え方や求めるキャリアが新卒者よりはっきりしており、前職で身に付けたスキルも多少持っています。

研修の場で、改めて自分がこの会社でどのようなことを目標に働くかを明確に描いてもらうことが大切です。

また、第二新卒者は新卒者より社会経験があるため、会社としては早く結果を出せるような即戦力として期待している部分が大いにあるでしょう。研修では、会社として第二新卒者に求めていることについても提示しておくことで、はっきりとした目標設定につながります。


ビジネスマナーのおさらい

第二新卒者のビジネスマナーは、前職で身に付いているはずだという認識があるでしょう。

確かに、初めに就職した会社で研修を受けてある程度のレベルは身に付いているかもしれませんが、自社が求めるレベルに達しているとは限りません。前職で担当していた職種と再就職後の職種が異なる場合は、求められるビジネスマナーが思ったより身に付いていない場合もあるかもしれないのです。

ビジネスマナーの研修を再度一通り受講することで、第二新卒者にとっても自分の身についていたところ・できなかったところの再確認ができます。新卒者研修ほど時間をかける必要はありませんが、ビジネスマナー研修もおさらいとして実施することをおすすめします。

▼アルーでも、第二新卒者に改めてビジネスマナーを網羅してもらうのに役立つ研修を提供しています。詳細は、こちらをご覧ください。

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自社で共通言語化しているビジネスベーシックスキルの習得

社内で共通言語化しているビジネススキルを、配属前に研修で習得しておくと配属後の組織適応がスムーズになります。

例えば、ロジカルシンキングや問題解決能力といったスキルはビジネスにおいて基本的なスキルですが、経験が浅い第二新卒者はこれまでに研修を受けたことがなかったり、業務の中で習得できていなかったりするかもしれません。

自社でこれらのスキルが当たり前に使用され共通言語化している場合、第二新卒者に向けた質問やフィードバックの際に「結論は?」「問題の所在は?」「それはMECEといえない」などといった言葉が無意識に出るかもしれません。未習得の第二新卒者にとっては理解が難しくなる可能性があります。

あらかじめ自社の社員に求める基本的なビジネススキルを研修で習得してもらうことで、お互いのコミュニケーションもスムーズになるでしょう。


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第二新卒研修でのよくある問題点

第二新卒研修は新卒研修ほど時間やコストをかける必要はありませんが、ポイントを押さえて実施しなければ効果が半減してしまいます。

新卒者よりスキルや経験があるとはいっても、まだ若く経験も浅いため、過度の期待をかけることは避けて適切にサポートできるように研修を設計しましょう。


OJTのみで育成しようとする

OJTとは「On The Job Training」の略で、実際の業務の中で上司や先輩社員が知識やノウハウを伝える実地訓練のことをいいます。

第二新卒者には早く業務に慣れてほしいという思いから、集合研修などを行わずOJTから実施する会社もあるかもしれません。しかし、第二新卒者はそれぞれで持っているスキルレベルにばらつきがある上、OJTは体系的な教育を行うには向いていないためOJTのみで育成しようとするのはコストパフォーマンスが悪いといえます。

最初は集合研修を行って、基礎能力を現場ですぐ役に立つレベルにまで持っていってからOJTに入る方が、効率的に成長を促せるでしょう。


即戦力を求め、期待しすぎてしまう

第二新卒とはいえ、ビジネスマナーやスキルが完璧に身についているわけではありません。また、環境が異なると、前職で得たスキルを発揮できないケースもあります。

これは基本的なことだからわかっているはずだという思い込みから育成を施さずに現場に投入してしまうと、「期待していたほどでなかった」という周囲の落胆を生み出してしまう可能性があります。また、第二新卒者本人にとっても、期待に応えられないという重圧を感じさせてしまうでしょう。

第二新卒者には、過度な期待を持ちすぎず、新卒者と同様すぐにできないことがあっても当たり前だという認識で育成することが大切です。自社で常識とされている考え方や行動も、他社ではそのように認識されていないこともあります。第二新卒者を受け入れる場合は、自社の考え方や行動を明確に言葉にして伝えるようにしましょう。


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第二新卒研修を成功させるポイント

研修中笑顔の女性

新卒者より教育コストを抑えられるのは、第二新卒者採用のメリットの一つです。しかし、新卒者ほどではなくとも、ある程度配属前に研修を充実させておくとその後の成長度合いは高まります。

ここでは、第二新卒研修を成功させるためにどのような点に留意すればよいか解説いたします。


新卒研修よりも短期間でOK

新卒研修では、学生から社会人へ変わるときの心構えから指導していく必要があり、基本的なビジネススキルやITスキルなどあらゆることを組み込んで設計する必要がありました。

しかし、第二新卒研修では自社についての説明や業務に必要なスキル、ビジネスマナーのおさらいなど、必要最低限の内容でいいため、研修期間は短期間ですみます。

むしろ採用された第二新卒者のレベルに応じて必要な研修内容を選別した方が効果的です。第二新卒者への研修はあまり期間を長く設けずに実施しましょう。


事前に第二新卒者のスキル確認をする

研修の際は座学だけでなく、グループワークやディスカッションなどを活用した内容にしましょう。

第二新卒者は新卒者と比べ、同期が少ないことがほとんどです。それぞれ別の部署に配属されてしまうと顔を合わせて関係を深めることが難しくなるため、コミュニケーションを取って同期の絆を深める意味でもグループワークやディスカッションは効果的です。


第二新卒研修を行うことを事前に伝える

第二新卒研修を行わない企業も多いため、実施することを事前に第二新卒者へ伝えておくと好印象を与えられます。

入社してから伝えられるより、その前に伝えられる方が入社に際して心構えができ、第二新卒者の不安が軽減されます。第二新卒者は一度離職しているため、新しい会社に転職することに期待とともに不安を感じている場合も少なくありません。入社の際に良い企業だと思われることは、入社後のモチベーションにも影響します。


ブレンディッドラーニングも効果的

第二新卒研修に思ったより時間をかけられないという場合は、動画研修やeラーニングを併用したブレンディッドラーニングで対応するのも一つの方法です。

受講者の都合のいい時間と場所を選んで学習できるため、業務のすきま時間などに必要な内容を効率的に習得できます。

基本的な内容を集合研修の形で落ち着いて習得し、その後はOJTを受けながらeラーニングで復習しつつ業務を進めるというのも効果的でしょう。


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アルーでは第二新卒の新入社員に向けた研修を行っております

自社が採用した第二新卒者に向けて効果的な研修を設計したいものの、どのようにすればよいかお悩みではありませんか。

アルーでは、第二新卒者にも受講いただける新入社員研修をご提供しています。基本的なビジネススキルの習得だけでなく、組織に対する理解や周囲との関係構築を促す研修も組み込まれているため、第二新卒者のオンボーディングにもつながります。

また、集合研修の内容に準じたeラーニングもご用意しているため、実践演習と組み合わせたブレンディッドラーニングも可能です。


▼新入社員研修の詳しい内容については、こちらをご確認ください。

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まとめ

第二新卒者は就職経験があるため、これから自社で育てていける若さとフレッシュさを持ちながら、即戦力としても期待できるのが大きなメリットです。一方で、一度離職している経験から、就業環境を比較できる対象があり、自身のキャリアと合わないと判断すれば再び離職する可能性もあります。

第二新卒者に対して、自社でスキルを活かして早期に活躍してもらうためには、事前に充実した研修を実施することが大切です。

自社の企業理念や社内ルールを早期に理解してもらい、基本的なビジネススキルのおさらいをして受講者の全体的なレベルを底上げして一定に近づけておけば、部署配属後にすばやく適応できるでしょう。

適切な研修内容を選別するのが難しい第二新卒者に向けた研修については、アルーでもご提案しています。自社にあった研修を設計したいとお悩みの人事の方は、ぜひアルーにご相談ください。

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アルー株式会社
20年以上、企業向けに人材育成コンサルティングや研修を提供してきた。新入社員・管理職といった階層別研修や、海外駐在員やグローバルリーダーなどのグローバル人材育成、DX人材育成に強みを持つ。その実績は取引企業総数1400社以上、海外現地法人取引社数400社以上に及ぶ。京都大学経営管理大学院との産学連携など、独自の研究活動も精力的に行っている。
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