
新入社員に向けた挨拶の例文を紹介。先輩・上司からの挨拶のポイントを解説
新入社員に対する挨拶は、「これから本当にうまくやっていけるのだろうか」、「仕事で頼れる先輩や仲間はいるのだろうか」といった多くの不安を抱える新入社員の不安を和らげる上で非常に重要です。
しかし、多くの社員が見守る中で行う入社式や歓迎式における挨拶や自己紹介は、迎える側も迎えられる側も緊張するもの。そのような時には、どのようなフレーズで挨拶を行えば、新入社員に対して歓迎の気持ちを伝えることができるのでしょうか。
今回は、新入社員に向けた挨拶で使えるフレーズや流れ、挨拶の際に気をつけたいポイントなどを解説します。
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【立場別】新入社員への挨拶の例文
実際に新入社員に挨拶をするときには、どのような言葉で挨拶をすると効果的なのでしょうか。
ここでは、社長や上司、先輩などいくつかの立場別に、新入社員に向けた挨拶の流れや例文をご紹介します。
社長からの挨拶
社長は企業の代表者として、全社員の中で最も立場が上にあります。歓迎会や入社式などにおいても、代表として挨拶を行うことがあるでしょう。
挨拶の流れとしては、まず簡潔に自己紹介を行います。
社長は企業の代表者として、開会の挨拶を担当することが多いため、新入社員に向けてお祝いの言葉を送りましょう。
長くても挨拶は5分〜10分程度に留め、再び歓迎の言葉を述べてから挨拶を締めるとよいでしょう。
・社長からの挨拶例文
新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。◯◯株式会社、社長の△△です。
当社は〇〇年に創業しました。当初はまだ社員の人数も少なく楽な経営環境ではありませんでしたが、今では大勢の新入社員の皆さんを迎え入れることができ、大変嬉しく思っています。 皆さんは、多くの応募の中から選ばれた、多彩な能力を持った方たちです。選ばれたという自信を持って、仕事を通してさまざまなことにチャレンジしてください。そこで得た経験は、皆さんの人生の財産になるはずです。 我が社の一員として、今日この場にいる仲間達と一緒に会社を盛り上げていきましょう! |
上司からの挨拶
上司も、さまざまな場面で新入社員への挨拶を行います。
入社式や式典などで挨拶を行う場合は、先ほどご紹介した社長の挨拶の例文と同様に、まずは自己紹介から始めるのが一般的です。
その後、新入社員に向けた歓迎の言葉を述べます。
上司からの挨拶も、長くなりすぎないように注意することがポイントです。5分〜10分程度が長すぎず短すぎない、ちょうどよい水準でしょう。
社長の場合と同様に、最後に再びお祝いの言葉や激励の言葉を繰り返して挨拶を締めるのが一般的です。
・上司からの挨拶例文
この度は、入社おめでとうございます。若さと活気に満ち溢れた皆さんをお迎えすることができ、大変うれしく思っています。 これから皆さんには、研修や実際の業務を通して社会人としてのマナーや業務を学んでもらうことになりますが、それを通して、今隣にいる新入社員同士の信頼関係を築いていくことも大切です。 私も上司としてサポートしますので、これから一緒に働いていく仲間という意識を持ち、助け合い、協力しながら社会人として歩んでいきましょう。 皆さんの入社を心から祝福し、歓迎の挨拶といたします。 |
先輩からの挨拶
入社式はもちろん、学校やスポーツチームなど企業以外の組織でも先輩からの挨拶はよく行われます。先輩からの挨拶の場合も大まかな構成は変わりません。
先輩からの挨拶の場合は、立場や年齢が新入社員と近いことも多いため、新入社員の気持ちや不安に寄り添ったメッセージを伝えるのが効果的です。
・先輩からの挨拶例文
先ほど紹介していただきました、〇〇と申します。 一緒に働く新しい仲間を迎えることができて、とても嬉しく思っています。私も新入社員の時にはわからないことだらけで悩むこともありましたが、先輩方のフォローのおかげで成長することができました。 自分が先輩方にしてもらったように、今回は自分が皆さんの力になれるよう努めていきたいと思っています。 慣れない環境で不安も多いかもしれませんが、困ったらいつでも頼ってください。 |
人事部からの挨拶
内定式などの式典では、採用を担当した人事部が挨拶を行う場合もあるでしょう。人事部や採用担当からの挨拶では、採用に携わったポジションならではの内容を交えるのがおすすめです。
・人事部からの挨拶例文
皆様、内定おめでとうございます。 以上をもちまして、歓迎の挨拶とさせていただきます。 |
緊張をほぐすユーモアのある挨拶
新入社員への挨拶は真面目な挨拶が一般的ですが、堅苦しさをほぐすためにあえて笑いを誘うような挨拶をすることが効果的な場合もあります。
新入社員歓迎会の場では、ウケるかどうかということよりも、緊張がほぐれる挨拶をしたかという点が重要です。ちょっとしたエピソードを取り入れて、少し面白い挨拶をしてみるのも、新入社員の緊張をほぐす上で効果的でしょう。
・緊張をほぐすユーモアのある挨拶
皆さん、本日は入社おめでとうございます! 長い挨拶でそろそろ飽きてきた人もいるのではないでしょうか? 私はこんな時ついアクビをしてしまいそうになるのですが……皆さんは私のようにならないように、普段から睡眠をしっかり取って体調管理しておきましょう! 体調管理も仕事のうちとは言いますが、社会人として自分の健康のことも気をつけて気持ちよく働きましょう! |
【シーン別】新入社員への挨拶例
新入社員が入社したあとには、さまざまな場面で先輩や上司から挨拶を行うのが一般的です。
例えば入社式での挨拶や配属先での挨拶、研修時や歓迎会の挨拶、社内報での挨拶など、例を挙げればきりがありません。
ここからは、新入社員に向けた挨拶の例文をシーン別に見ていきましょう。
入社式での挨拶例
入社式においては、まず司会者が「ただいまより〇〇株式会社の入社式を執り行います。」といったフレーズで式の開始を宣言します。その後、「それでは、〇〇部長を務めていらっしゃる△△様より開会の挨拶をいただきたいと思います。△△様、よろしくお願い致します」といったフレーズで開会の挨拶へとつなげましょう。
入社式は歓迎会と比べてシンプルでスムーズに執り行われるのが一般的で、その後は役員や各部長の紹介へと移ります。
その後、「それでは新入社員を代表して〇〇さん、よろしくお願い致します」といったフレーズで新入社員からの挨拶を促しましょう。
歓迎会での挨拶例
歓迎会での挨拶も、新入社員にとって印象に残る重要な挨拶です。歓迎会では、まず開会宣言として新入社員に向けた挨拶を以下のように行いましょう。
「本日はお忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます。これより、株式会社〇〇の新入社員歓迎会を執り行います。本日、司会進行を務めさせていただく〇〇部の〇〇と申します。どうぞよろしくお願い致します。」
会の趣旨と自己紹介を簡潔に行うことがポイントです。その後、「ここで〇〇部長より乾杯の音頭をとっていただきたく思います。」といったフレーズで乾杯の挨拶へとつなぎ、乾杯を促します。その後、同様に新入社員からの挨拶、締めの挨拶へとつなぎ、会を閉じましょう。
普段の挨拶で心掛けること
ここまで歓迎会や入社式における挨拶の例文を見てきましたが、普段仕事をする中でも新入社員への挨拶を行う場面が数多くあります。
普段の挨拶では、まずはこまめに声をかけることを心がけましょう。
新入社員は、「上司は忙しそうだけれど、話しかけて大丈夫なのだろうか」といった不安を抱えているものです。「業務お疲れ様」「今日も困ったらいつでも声をかけてね」などと、出勤時や退勤時を中心に、上司からも積極的に声をかけていくとよいでしょう。
また、挨拶の際にさりげなく名前を添える、というのも有効です。
上記で「カクテルパーティー効果」についてご紹介しましたが、相手の名前を呼ぶことで、「自分のことを気にかけてくれているんだな」といった新入社員側の安心感にもつながります。
式典での挨拶の構成方法
入社式や内定式のほか、オリエンテーション、懇親会、忘年会、総会など、人事担当者が出席する式典は多岐に渡ります。そこで、式典での挨拶を考える際にご活用いただけるような構成をご紹介します。
式典での挨拶は、下記4点を押さえるとよいでしょう。
- 新入社員を歓迎する言葉
- 新入社員への期待・激励の言葉
- 結びの言葉
ひとつずつ解説します。
新入社員を歓迎する言葉
まず、新入社員を歓迎する言葉から始めましょう。式典に参加する新入社員は、大なり小なり緊張しているものです。自分が会社でうまくやっていけるか、不安に感じている新入社員も多いでしょう。
「新入社員の皆さん、ご入社おめでとうございます。皆さんを当社に迎え入れる日を、心待ちにしていました」のような歓迎の文言で始めることで、受け入れられていることを知ってもらい、新入社員の不安を和らげることができます。
新入社員への期待・激励の言葉
次に、新入社員への期待や激励の言葉を贈りましょう。会社として新入社員に何を期待しているのか、入社したらどのようなマインドで働いてほしいのかなどを伝えます。
たとえば、「当社では昨年からDX推進が加速しており、様々な場面でデジタル化・効率化を進めています。新入社員の皆様にも、業務効率化のために何ができるかという視点で、様々な提案をいただきたいと思っています」など、会社の状況に合わせた期待を伝えるとより効果的でしょう。
結びの言葉
最後は結びのひとことで締めましょう。懇親会などのカジュアルな場であれば、「どうぞ最後までお楽しみください」などのひとことで挨拶を終えるとよいでしょうし、オリエンテーションなど、参加者の学びの場として設けられた式典であれば、参加者への激励で挨拶を結ぶことで、会全体の雰囲気を引き締めることができるでしょう。
新入社員へ挨拶する時のポイント
企業へ入社したばかりの新入社員は、「仕事をちゃんと覚えられるかな?」、「ミスして迷惑をかけないようにしないと……」といったように、さまざまな不安を抱えているものです。そのような新入社員の不安を少しでも和らげ、温かいムードで迎え入れるためには、挨拶が欠かせません。
新入社員へ挨拶する際には、以下のようなポイントに気をつけてください。
- 伝えたいことは明確に
- 歓迎の言葉で迎え入れよう
- 名前を呼んで距離感を縮めていこう
- 最初は頻繁に声をかけよう
- 式典での挨拶では起承転結を意識しよう
まずは、この5つのポイントについて詳しく見ていきましょう。
伝えたいことは明確に
新入社員に向けた挨拶で最も気をつけたいポイントは「伝えたいことを明確にする」という点です。「〇〇が△△で、□□なこともありましたが……」というように切れ目の明確でない文章は、何を伝えたいのかよく分からなくなってしまいます。
さらに、新入社員を励ますつもりで挨拶をしていたはずなのに、気づけば自身の昔話に花が咲いていた、ということも珍しくありません。
まずは新入社員に何を伝えたいのかを明確化して、伝えたい話題にフォーカスした挨拶を行うように心がけましょう。
歓迎の言葉で迎え入れよう
新入社員は入社するにあたって、さまざまな不安を抱えています。特に人間関係は新入社員がもっとも悩みがちな項目の1つで、「自分は本当にこの会社に歓迎されているのだろうか?」などと思い悩んでしまうことも少なくありません。
新入社員の不安を払拭するために、まず新入社員を歓迎の言葉で迎え入れましょう。「あなたを待っていました」という気持ちを伝えることで、新入社員が心を開くきっかけにもなるはずです。
名前を呼んで距離感を縮めていこう
「カクテルパーティー効果」という言葉をご存じでしょうか。カクテルパーティー効果は、「騒がしい人混みの中であっても、自分の名前が呼ばれたことに気付くことができる」という心理学的な効果のことです。
人間は自分の名前が呼ばれると敏感に反応するものです。名前を呼ぶことで、新入社員との距離を縮める効果が期待できます。
普段の声掛けや挨拶のシーンでは、積極的に新入社員の名前を呼び、「あなたのことを覚えている」ということを伝えていくとよいでしょう。
最初は頻繁に声をかけよう
新入社員が陥りがちな悩みとして、「会社の中で孤立しないか」「上司は皆忙しそうだが、話しかけてよいのだろうか」というものが挙げられます。
特に社会人になりたての新入社員には、仕事をしている上司は普段以上に忙しく見えてしまいがちです。
入社したてのうちは、上司の方から積極的に声をかけるとよいでしょう。初期のうちから適切な距離感で接していくことで、今後の中長期的な信頼関係の構築にもつながります。
式典での挨拶では起承転結を意識しよう
挨拶をする際に、伝えたい内容をただ羅列しただけではなかなか聞き手の心に響きません。挨拶の内容を伝わりやすい構成とするために、起承転結の流れで話すことを心がけましょう。内定式のような式典の場では、特にこのポイントを意識するとよいでしょう。
起承転結とは、以下の4つの要素を指します。
起:導入部分。簡単な挨拶など。
承:起と転の間の接続部分。具体的なエピソードなどの導入。
転:話の核となる部分。話のまとめにつながるハプニングなど。
結:まとめ。挨拶の締めくくり。
起承転結を意識することで、話全体にまとまりが生まれ、要点を明確に伝えることができます。
新入社員の教育ならアルー株式会社の人材育成
これまで紹介してきたように、新入社員への挨拶は、さまざまな面で重要な役割を果たします。入社式や普段からの挨拶を効果的に行うことはもちろんですが、新入社員の研修も、今後企業の主戦力として活躍することのできる人材を育成するために必要不可欠なことです。
しかし、企業によっては自社で研修を実施することが難しかったり、今まで実施していた研修の効果がなかなか上がらなかったりという課題を抱えているケースもあるかもしれません。
そのような時におすすめなのが、アルー株式会社の人材育成サービスです。アルー株式会社の新入社員研修では講義だけでなく実習もふまえて、入社後の自律的な学びや成長の基礎となる社会人スキルと、実際に働くうえでのマインドを修得させることができます。
新入社員研修以外にも、階層別研修や職種別研修など、さまざまなニーズに合わせた研修を提供しているため、目的にあった研修が見つかるでしょう。
新入社員研修のご支援事例
アルー株式会社では毎年100社以上、年間23,000人の新入社員へ研修を提供しています。具体的な研修事例を紹介します。
第一生命株式会社では、「つながり」「たくましさ」「しなやかさ」という3つのテーマを掲げ、2023年度新入社員研修を実施しました。全2週間の研修の内、アルーからは2. 5日間のオンライン研修を提供いたしました。
第一生命株式会社では、「失敗を恐れず、自発的に行動して実践経験を積みながら自分を高める」ことと、「自分とは異なる価値観をもった相手を受容し、変化に対して前向きに適応する」ことを兼ね備えた人材への育成を目指しています。
そこで、新入社員が自分たちで時間の使い方を考える機会を設け、お互いの目標へのフィードバックを通して関係構築を促す研修設計を行いました。
結果として、今まで手を挙げて自分から発言しなかった新入社員が手を挙げてくれるようになった、新入社員自身が自分自身の成長に気付けるようになった、といった変化がありました。
第一生命株式会社の研修事例について詳しく知りたい方は、以下から資料をダウンロードください。
「つながり」「たくましさ」「しなやかさ」を備えた新入社員への育成(第一生命保険株式会社導入事例)
▼資料はこちら
また、新入社員が企業の一員として働くには、新入社員同士の信頼関係を築くことも大切です。そのような時におすすめなのが、参加者の緊張を和らげ、場の雰囲気を良くするための「アイスブレイク」という手段です。
緊張で固くなりがちな新入社研修において、アイスブレイクは社員同士がコミュニケーションを取るきっかけとなり、社員研修の効果を高めることができます。
しかし、初めてアイスブレイクを取り入れる場合や、有効な研修にしたいけれどアイデアが思いつかないという悩みをお持ちの方もいるかもしれません。
アルーのセミナー動画では、人事のご担当者さまが手軽に使えるアイスブレイクの手法をご紹介します。
自社で研修を実施する際のアクティビティとして、ぜひご活用ください。
▼「新入社員研修で使えるアイスブレイク集」の動画はこちらからご覧いただけます。
まとめ
今回は、新入社員に向けた挨拶を行う際のポイントを、役職別やシーン別にいくつかご紹介しました。
新入社員にとって、入社直後は分からないことが多いため、上司や先輩が思いもよらない不安や心配を抱えていることは珍しくありません。
そのようなときに有効なのが、入社式や歓迎会、普段の業務における上司からの挨拶です。細やかな気遣いと挨拶を行うことで、先輩と新入社員の間に信頼関係を築くことができます。この記事の内容を活用して、挨拶の力を効果的に活用していきましょう。
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