【専門家直伝】企業向けeラーニングシステムの選び方
eラーニングシステムとは、eラーニングを活用する際に用いる学習管理システムのことを指し、LMS(Learning Management System)とも呼ばれます。
しかし、eラーニングシステムはさまざまなベンダーからたくさんの製品が展開されているため、導入時にどれを選べばよいのか迷ってしまうことも多いのではないでしょうか。
「eラーニングを実施したいが、どのようにeラーニングシステムを選べばよいのかわからない」
「種類が多すぎて、自社に最適なeラーニングシステムがわからない」
こういった悩みをお持ちの人事担当者の方向けに、この記事ではプロの視点から、eラーニングシステムの選び方を徹底的に解説します。
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企業向けeラーニングシステムの選び方
eラーニングで必要なシステムを選ぶ際には、動画やテスト機能の使い勝手、提出物機能の仕様やURL連携など、さまざまなポイントを意識する必要があります。また、UIやUXが洗練されているかもチェックしておきたい項目です。
企業向けのeラーニングシステムを選定する際に気をつけたいポイントを解説します。
動画・スライドの使い勝手
LMSを選定する際に真っ先にチェックしたいのが、動画やスライドの使い勝手です。
例えば動画の場合、視聴履歴の管理が1秒ごとに取れるかどうかや、アップロードの際に容量制限などがないかどうかをチェックしましょう。スライドについても、閲覧履歴の取り方やファイルの種類に要注意です。
併せて、使える教材の種類も確認しておきましょう。動画教材やスライドは多くのツールが対応していますが、この他にも教材の規格としてSCORMと呼ばれるものがあります。
SCORMに対応していない場合、特定のLMSでしか動作しないeラーニング教材になる可能性があり、教材を選ぶ際やLMSを変える際に制限が発生してしまいます。
そのため、eラーニング教材がSCORMに対応しているかどうかも確認しておくことをおすすめします。
テスト・アンケート機能の使い勝手
eラーニングを実施する際には、テストやアンケートで到達度評価を行う必要があります。テストやアンケート機能の使い勝手も、事前によく確認しておきましょう。
具体的には、テストの場合どういった解答形式が使えるかを確認しておく必要があります。例えばマルバツ式や択一式、複数選択式、記述式などに対応しているのが望ましいです。
アンケートの場合は、回答形式や回答の管理方法も確認しましょう。CSV形式などでアンケート結果をエクスポートできれば、データ分析に直接役立てることができます。
資料ダウンロードの仕様
LMS選定の際には、資料ダウンロードの仕様も確認しましょう。eラーニングの教材をダウンロードできれば、社員はオフラインの環境でも学習を進めることができますし、繰り返し学習する際にも通信量を気にする必要がありません。
特に、どのファイル形式でダウンロードできるかは要チェックです。テキスト形式やZip形式でダウンロードできるLMSが一般的ですが、加えてWordやExcel、PowerPoint形式などでもダウンロードできれば望ましいです。
提出物機能の仕様
LMS選定の際には、提出物機能の仕様も確認が必要です。まずは、どのファイル形式で提出物を提出できるのかを確認しましょう。Microsoft Officeの形式での提出をサポートしていれば、例えばプレゼンの研修で演習として作成してもらったPowerPointファイルをそのまま提出してもらう、といった使い方が可能です。
eラーニングを進める際には、提出物によって到達度を評価する場合もあります。また、集合研修の事前課題をeラーニングで実施する場合も、提出物管理機能が役立ちます。
URL連携ができるか
eラーニングを実施する際には、外部の資料を活用するケースも多いです。LMSを選定する際には、URL連携機能がどれほど充実しているかも確認しましょう。
LMSの中にはそもそもURL連携に対応していないツールもあるので、まずはURLをツール内でしっかり共有できるかチェックしてください。また、URL先へアクセスした時刻を記録できると、社員の学習状況をより詳細に把握できます。URLへのアクセス履歴が記録されるかどうかも確認しておきましょう。
研修管理機能があるか
LMSを選ぶ際には、研修管理機能があるかどうかもよく確認しておきたいポイントです。
特に、ブレンディッドラーニングの場合には対面形式で実施する研修の日程選択を行ったり、出欠を取ったりする必要があります。
LMSの中には、受講者が研修の日程選択をLMS上で行えたり、管理者が受講者の日程選択情報をエクスポートしたりできるものがあります。
こうした機能があれば、研修に参加する社員の情報をまとめて名簿として出力できるため非常に便利です。研修管理機能の有無も確認しておきましょう。
組織管理機能があるか
LMSを活用する際には、組織管理機能があると便利です。
組織管理機能とは、LMS上で作成した組織へユーザーを所属させ、組織単位でユーザーが受講するコースを管理する機能のことです。
特に人数や組織が多い場合や複数の会社を管理する場合は、組織管理機能が必須といえます。
LMS選定時には、組織管理機能の有無や使い勝手も確認しておきましょう。組織管理機能があれば、上司が自分の組織のメンバーの受講履歴を確認して、必要に応じてサポートをするといった使い方もできます。
管理者権限を細かく設定できるか
LMS選定の際には、管理者権限を細かく設定できるかどうかを確認しましょう。
管理者権限とは、LMSの管理者画面を操作できる権限のことを指します。ほとんどのLMSには管理者権限の機能がありますが、どこまで管理者権限を細かく設定できるかはツールによって異なります。
例えば、個別のコースを編集できる「コース管理権限」やユーザーの情報を管理できる「ユーザー管理権限」、受講状況を管理できる「受講状況管理権限」といったさまざまな権限を組み合わせて設定できれば便利です。
UI/UXの使いやすさ
LMSの中には、業務ツールの延長のようなデザインを採用しているものもあります。しかし、単調なデザインだと学習モチベーションが低下してしまいますし、何より学習をストレスに感じてしまう場合もあるでしょう。
LMSを選定する際には、UI/UXを意識しましょう。コース選択画面が受講者にとって使いやすい画面となっていることはもちろん、教材の管理画面などが研修実施者にとって使いやすいデザインとなっているかも把握できると尚よいです。
また、研修実施時にモニタリングしたい情報がわかりやすくまとまっているシステムになっているかどうかも確認しましょう。
受講履歴管理はどこまで取れるか
eラーニングを実施する際には、社員がどれほど教材を視聴したのかという受講履歴を管理するのが重要です。
こうした受講履歴を直接社員の評価に役立てることもできますし、動画の視聴履歴などを見れば「動画内で繰り返し見られているポイント」「スキップされがちなポイント」などがわかるため、教材のブラッシュアップにもつながります。
LMSを選定する際には、受講履歴管理がどこまでできるかを確認しましょう。
可能であれば、動画の場合は視聴履歴を秒単位ですべて記録でき、スライドの場合は視聴したスライドをページごとに記録できるものがおすすめです。
費用体系
LMS選定の際に注意しておきたいのが、費用体系です。多くのLMSでは月額の利用料が発生しますが、中には初期費用を設定しているものもあります。
また、動画の利用料が多いと追加料金が発生したり、最低利用人数や最低契約期間などを設定していたりする場合もあります。
LMSを選ぶ際には、できるだけシンプルな料金体系を採用しているものにするのがおすすめです。
特に追加費用がある場合、費用を気にして十分に活用できないといった問題が考えられます。
追加費用を気にせず使える料金体系のLMSを選ぶとよいでしょう。
そもそも企業向けeラーニングとは
企業向けのeラーニングとは、動画教材やスライドの配信を通じて、社員がいつでもどこでも研修を受けられるようにした学習の仕組みのことです。
eラーニングを活用すれば、従来の研修で必要だった研修会場の確保や日程調整といったコストを大きく削減できます。
最近では、eラーニングで知識をインプットして対面研修でそれをアウトプットするというブレンディッドラーニングを導入する企業も増えてきています。eラーニングの概要やメリットについてさらに詳しくご覧になりたい方は、以下のページをご覧ください。
『eラーニングとは?企業研修で活用するメリット・デメリットを解説』
企業でのeラーニングの導入率は?
HR総研が実施したアンケート調査の結果によると、eラーニングを導入している企業の割合は25%となっています。
研修管理システムの導入率はそれよりも低く17%となっており、人事管理や給与管理システムに比べるとまだまだ活用が進んでいない実態が伺えます。
参考:HR総研:人事系システムに関する調査【4】eラーニング・研修管理システム eラーニングで実施されているのは「労務系」「行動基準系」「ビジネススキル系」
特に、eラーニングの導入率は大企業と中小企業で異なるのが特徴です。企業におけるeラーニングの導入率を規模別に見ていきましょう。
大企業でのeラーニング導入率
前述の調査によると、従業員が1001名以上の大規模企業では、研修管理システムの導入率が34%となっています。研修管理システムを導入すれば、研修の教材の管理やテスト・アンケートの実施、到達度評価などを一元的に実施できます。
一方、こうしたツールの活用は大企業においてもまだまだ進んでおらず、過半数の企業がExcelなどで管理している現状が浮き彫りになっています。
従業員が1001名以上となるような大規模企業では、研修の受講者の情報を管理するだけでも多くの手間がかかります。こうした手間を削減するためにも、まだまだLMS活用の余地が残されているといえるでしょう。
中小企業でのeラーニング導入率
中小企業におけるeラーニングの導入率は、大規模企業における導入率よりもさらに低くなっています。301〜1000名の中規模企業における導入率は13%、300名以下ではわずか8%です。ほとんどの企業において、LMSによる研修管理がシステム化されていないといえます。
中小企業の場合、「必要性を感じていない」「少人数のため、利用を検討していない」といった声も多く、そもそもシステムを導入するメリットが浸透していない現状があります。
しかし、eラーニングは集合研修よりも研修にかかる費用や工数を抑えることのできるため、実は中小企業にも向いている施策です。
中小企業におけるLMS活用の余地も、十分に残されているといえるでしょう。
企業向けeラーニングシステムの種類
企業向けのeラーニングシステムは、保有するコンテンツによって「汎用型」「特化型」「活用支援型」「作成支援型」の4つに分類できます。
それぞれで適しているコンテンツの種類が異なるため、活用できる場面にも差があるのが特徴です。
企業向けeラーニングにおける4つの種類を解説します。
汎用型
汎用型のeラーニングとは、大人数の社員に幅広いコンテンツを提供するのに適したeラーニングのことです。
教材のコンテンツも幅広く、新入社員研修や階層別、職種別研修などに適したeラーニングを実施できます。
内容としては、ビジネスマナーやコンプライアンスなど、社会人として多くの業界で共通して求められる要素が多いです。
eラーニングを実施したいがリソースがない場合、研修教材を自社で作成する余裕がない場合などは、まず汎用型のeラーニングから始めるとよいでしょう。
特化型
特化型のeラーニングは、専門分野に特化したコンテンツが用意されているeラーニングのことです。
先述した汎用型に比べ、内容は専門性の高いものが多いのが特徴といえます。
具体的には、情報セキュリティやITスキル、さらにはマーケティングなどの分野がメインです。
eラーニングを通じて専門領域の知識を獲得してもらいたい場合や、特定の職種で必要なスキルをeラーニングで習得してもらいたい場合には、特化型のeラーニングの活用が向いています。
活用支援型
コンテンツ活用支援型は、eラーニング教材の作成支援を実施するタイプのeラーニングです。eラーニングを実施する際には、その業界のみで必要な知識や、自社の歴史、ビジョンといった会社特有の内容を扱う場合もあります。こうした際には、活用支援型のeラーニングが向いているでしょう。
活用支援型のツールは理解度確認テストやアンケートなど、学習の管理機能が充実しています。既に専門性の高い自社コンテンツが用意されているが、運用面で苦戦している場合にも活用支援型の導入がおすすめです。
作成支援型
作成支援型は、自社コンテンツの作成支援を行うことに重点を置いたeラーニングです。
自社の教材を作成したいが、そもそもどうやって動画を撮影したらよいのかわからなかったり、撮影した動画を共有する手段がなくて苦戦したりしている場合に向いています。
また、日々新たなコンテンツを追加したい場合にも作成支援型のeラーニングが向いています。動画共有機能や画像共有機能が充実しており、高品質な教材の作成をサポートしてくれるでしょう。
アルーの提供するeラーニングシステム「etudes」のご紹介
人材育成を専門に手掛けているアルーでは、豊富な人材育成の実績を活用した国産LMSである「etudes」を提供しています。
etudesは、誰でも使いやすいUI/UXを意識して設計されており、受講管理や社員情報も一元管理できるのが特徴です。
アルーの提供するetudesならではの特徴を3つ紹介します。
誰でも使いやすいUI/UX
eラーニングを実施する際には、できる限り誰でも使いやすいUI/UXのLMSを導入したいものです。LMSの操作が複雑な場合、受講者や研修実施者にLMSの操作説明を行う必要があるため、予想以上の手間がかかってしまう場合もあります。
etudesは、初めてのeラーニングを行う場合でも簡単に使える、わかりやすいUI/UXが特徴のLMSです。学習者が使いやすいことはもちろん、研修管理者も教材のアップロードなどを直感的に行なえます。操作に迷うことがないため、余計なストレスが一切ありません。
▼etudesデモ画面
etudesのUI/UXについては、以下のページから画像つきで確認いただけます。
LMSの機能・特長
受講管理・社員情報を一元管理可能
etudesでは、受講状況や社員情報を一元管理できます。特に学習状況の管理機能が非常に充実しており、動画やスライドの視聴・閲覧履歴を細かく記録することが可能です。動画や資料のどの部分が繰り返し見られているのかがすぐにわかるため、教材のブラッシュアップにも役立てられます。
また、社員情報管理や権限設定も非常に柔軟です。社員管理では、名前やメールアドレス、所属組織などを数十項目に渡って管理できます。権限管理では、14種類の管理機能をそれぞれ割り振るかどうかを設定できるため、大規模にeラーニングを実施する場合でも適切な役割分担を実現可能です。
etudesの充実した管理機能は、以下のページで詳しくご紹介しています。
LMSの機能・特長
オリジナル教材作成の支援もいたします
オリジナルの教材を活用したeラーニングを実施したい場合には、アルーが徹底的に支援いたします。「自社独自の研修教材を企画したい」「リアルな業務シーンと直結した動画教材を作りたい」といった場合には、ぜひアルーへお気軽にご相談ください。
アルーでは、製薬メーカーや自動車メーカーなど幅広い業界で大手企業の人材育成に携わってきた実績を活かし、研修のプランニング段階からご支援いたします。アルーのオリジナル教材作成支援については、以下のページから詳しくご確認ください。
オリジナル教材を作成
企業がeラーニングを導入するメリット
企業がeラーニングを導入すれば、研修コストの削減などさまざまなメリットがあります。また、学習管理が容易になったり、教育の質を均等化できたりといったメリットも大きいです。
企業がeラーニングの導入を行うメリットを見ていきましょう。
研修コストの削減につながる
従来の対面型研修を実施するためには、研修会場の確保や講師への交通費、前泊代などさまざまなコストがかかります。研修関係者の日程調整を行う必要もありますし、同じ内容を繰り返し実施すればその分、講師への謝礼や会場確保の費用といったコストは増えてしまいます。
eラーニングを活用すれば、こうした研修にかかる一連のコストを大きく削減できます。金銭的なコストを削減できるのはもちろんのこと、日程調整などが不要になる分、研修運営に必要な時間的コストもカットできるのが大きなメリットです。
学習管理が容易に
LMSを活用すれば、社員がどの内容をいつ学んだのかを簡単に確認できます。また、LMS上で確認テストやアンケートを実施すれば、社員の学習状況を簡単に集計することが可能です。
eラーニングを導入するメリットとして、学習管理が容易になる点が挙げられます。学習管理が容易になれば、テストやアンケートの集計作業にかかる手間を減らせますし、その分の時間を研修内容の改善などに回すことができるのです。
教育の質を均等にできる
大人数の社員を対象とした研修を対面形式で実施する場合、どうしても回によって内容に差が出てしまいます。異なる講師に依頼する場合、講師の力量が研修の質を大きく左右する場合も少なくありません。また、OJTを実施する場合も、OJTトレーナーの実力は教育効果に大きな影響を与えます。
eラーニングを活用すれば、教育の質を均等にできるメリットがあります。一度高品質な教材を作成すれば、後はそれを何回でも使うことが可能です。教育の質に差を生むことなく、安定的に高いクオリティの教育を実施し続けられます。
企業向けeラーニングを効果的に活用する方法
企業がeラーニングを実施する際には、まずeラーニングのターゲットを明確にするのが大切です。また、eラーニング施策成功の基準を決めたり、人事制度などを同時に整えたりするのもぜひ意識したいポイントです。eラーニングを効果的に活用するために知っておきたいポイントを解説します。
eラーニングでの教育のターゲットを明確にする
eラーニングを実施する際には、事前にeラーニングを利用する教育のターゲットを明確化するのが大切です。「いつ」「誰に」「どのような内容を」「どのような目的で」教育するのかなど、eラーニングを活用するターゲットを5W1Hの観点で整理しましょう。ターゲットが明確になれば、eラーニングの効果的な使い方も見えてきます。
eラーニングのターゲットを決めずに「eラーニングを活用したい」という意識が先行してしまった場合、必要のない教材を作成してしまい、リソースの無駄遣いになってしまう可能性もあるでしょう。そのため、eラーニングを実施する際にはターゲットを明確にし、効果的な教育プログラムを作成することが必要不可欠です。
eラーニング導入成功の基準を決める
eラーニングを導入する際には、「どういう状態になればeラーニング導入施策が成功なのか」をあらかじめ明確にしておきましょう。eラーニング導入成功の基準を決めておけば、eラーニング導入の効果測定がしやすくなります。
「カークパトリックの4段階評価法」を基に、Level3「行動」レベルの目標を設定するのがおすすめです。受講者にどのような行動変容があれば成功したということになるのかを定義しましょう。
定量的な指標も活用しながら、eラーニング施策の効果測定がしやすくなる状態を整えておきましょう。
自社にあったツールを導入する
LMSは、さまざまなベンダーから多くのサービスが展開されています。高機能で価格も高く設定されているものから、シンプルな機能で価格は安く抑えられているものまで、さまざまです。
LMSを選定する際には、自社にあったツールを導入するように心がけましょう。記事の前半で解説した通り、教材の管理機能や学習管理機能などが充実しているかどうかを中心にチェックするのがおすすめです。受講者はもちろん、研修実施者にとっても使いやすいツールとなっているかも確認しておきましょう。
研修体系や人事制度も同時に整える
研修体系とは、どの階層の社員にどういった能力を身につけてほしいのかを整理した体系図のことです。
eラーニングを導入する際には、研修体系もeラーニングを前提にしたものへアップデートしましょう。どの階層が、どういった内容を、何のために学ぶのかを、eラーニング導入のターゲットにあわせて見直すのが大切です。
また、学んだ人を評価する評価制度や報酬体系といった人事制度も同時に整えましょう。
例えば「eラーニングでの修了証」「eラーニングでの確認テストの結果」など、eラーニング特有の評価基準を取り入れることがおすすめです。
成人学習理論を意識して設計する
成人学習理論とは、大人の学習の動機やノウハウを整理した理論のことです。子どもは勉強そのものが目的となるのに対し、大人にとって勉強はあくまでも手段に過ぎません。実務で活用するという目的を達成できて、初めてその勉強が効果を生むとみなされます。
eラーニングの施策を実施する際には、成人学習理論を意識して設計しましょう。大人は「必要性」から学習のモチベーションが生まれることを意識して、現場のニーズにあったカリキュラムを提供することが重要です。
実践的な研修と組み合わせる
eラーニングを実施する際に、知識のインプットだけで終わらせてしまうとなかなか内容が定着しません。知識をeラーニングで習得してもらったあとは、その知識を使うような演習を対面形式やオンライン上などで実施することがおすすめです。
eラーニングを実施する際には、実践的な研修と組み合わせるようにしてみましょう。
例えばビジネスマナーの知識をeラーニングでインプットした後にロールプレイングを対面形式で実施する、ロジカルシンキングのフレームワークをeラーニングで身につけた後にディスカッションをオンラインで実施する、といった組み合わせ方が有効です。
コンテンツを定期的に見直す
eラーニングの利点の一つとして、一度作成したコンテンツをいつまでも使い続けられる点が挙げられます。しかし、このメリットを意識しすぎるあまり、古い内容がeラーニング上でそのままになってしまっているケースが少なくありません。
eラーニングで配信する教材は、常に最新の情報にアップデートしておくように心がけましょう。ITトレンドやビジネストレンドなどの変化に合わせ、常にコンテンツを補充し続けるのがポイントです。受講者からの声を定期的に集め、教材の課題点が見えてきたら、その改善も忘れずに行いましょう。
習熟度に合わせてフォローを行う
eラーニングを用いた研修では、受講者が自分自身でモチベーションを高く保ち続ける必要があります。そのため、回を追うごとに内容の理解度や習熟度に受講者間で差が出るケースが多いです。
eラーニングの研修を実施する際には、習熟度に合わせたフォローを実施するのもポイントです。LMSで実施した確認テストやアンケートの結果もみながら、参加している社員を習熟度別に分けてフォローアップを実施してみてください。「内容についていけない」という社員が出ないよう、できる限りまんべんなくサポートする意識が大切です。
アルーではeラーニングを活用した社員研修が可能です
人材育成を専門に手掛けているアルーでは、eラーニングを活用した社員研修の実施をサポートしております。アルーでは、eラーニングと集合研修を組み合わせて実施するブレンディッドラーニングや、自社の悩みに合わせた柔軟なカスタマイズも可能です。
ここからは、アルーの提供するeラーニングの特徴を説明いたします。
集合研修とeラーニングを組み合わせることができます
ブレンディッドラーニングは、集合研修とeラーニングの良いとこ取りをしたような研修手法です。eラーニングで効率よく知識をインプットした後、知識を定着させるための実践的な演習やディスカッションを対面形式で実施します。
アルーでは、集合研修とeラーニングを組み合わせたブレンディッドラーニングの実施が可能です。社員に身につけて欲しい知識や能力に合わせて、eラーニングと集合研修の最適な組み合わせ方を提案させていただきます。
自社の悩みに合わせて研修をカスタマイズ可能
eラーニングを実施する際には、「自社に蓄積されたナレッジを活用したプログラムを作りたい」「業界について学ぶ、自社独自のコンテンツを充実させたい」といったケースも多いでしょう。ノウハウがゼロの状態からeラーニングの教材を一から作るのは意外と難しく、予想外の手間がかかってしまうケースも少なくありません。
アルーでは、自社の悩みに合わせて柔軟にカスタマイズしたeラーニングの研修をご提供いたします。自社の独自コンテンツの作成支援も行っているため、オリジナル教材を充実させたい場合にもぜひお気軽にご相談ください。
アルーのeラーニング教材の作成支援については、以下のページで詳しくご確認いただけます。
オリジナル教材を作成
LMS「etudes」で学習管理が簡単
アルーの提供しているetudesは、色やグラフを豊富に使ったわかりやすいUIが特徴です。
eラーニングでの研修が初めての場合でもすぐに操作できるため、導入開始までが非常にスムーズです。また、教材の管理や視聴履歴の管理、テストの実施など機能面も充実しています。
LMSでお悩みの場合は、ぜひアルーのetudesをご検討ください。
etudes(エチュード)
アルーのeラーニングを導入した事例
アルーは、これまでにたくさんの企業のeラーニングを導入した施策をサポートしてきました。
ここでは、eラーニングの導入の成功事例として、株式会社オカムラ様、株式会社三越伊勢丹ヒューマン・ソリューションズ様、株式会社日経BP様の3社の事例を紹介いたします。
株式会社オカムラ様
株式会社オカムラ様では、自立した人財を育成するというコンセプトのもと、社員の自発的な学びを実現する改革を進めています。そこで、アルーでは人財育成の全体像から見直す施策をサポートいたしました。研修制度以外にも、社内文化や環境などを抜本的に見直す大規模なプロジェクトとなっています。
本事例では、集合研修とeラーニングの双方を活用するブレンディッドラーニングを導入したのが特徴です。研修で学んでもらう内容に合わせてeラーニングと集合研修をうまく振り分け、研修コストの削減と質の向上を実現しました。
詳しくは、以下のページでご確認いただけます。
社名変更を機に人財育成も問い直す。学ぶ意欲を喚起し、自律的に学ぶ文化を醸成。(株式会社オカムラ)
株式会社三越伊勢丹ヒューマン・ソリューションズ様
株式会社三越伊勢丹ヒューマンソリューションズ様では、派遣人財向けにeラーニングを導入したいという背景がありました。そこで、アルーによる人材育成のトータルソリューションを活用。リーズナブルな導入費用も決め手となり、アルーによるeラーニングの導入を進めました。
本事例においては、eラーニングで独自コンテンツを充実させたのが特徴です。
百貨店ならではのナレッジを活かしたコンテンツを作成し、グループ会社や小売業者などの教育を効果的に実施しました。受講者からは「何回も繰り返し学べて、テストのときに安心できた」といったコメントが上がった成功事例です。
詳しくは、以下のページでご確認いただけます。
株式会社三越伊勢丹ヒューマン・ソリューションズ導入事例
株式会社日経BP様
中小企業では、経営幹部の育成が課題となりがちです。株式会社日経BP様では、こうした中小企業にありがちな課題の解決に向けた教育インフラを整えたいという思いから、eラーニングコンテンツの作成を進めていました。
そこで活用したのが、アルーの提供するLMSである「etudes」です。日経BP様が独自に蓄積していた貴重な講演資料などのコンテンツを充実させたサービス「GOKUU」を提供しています。毎月5本ほどのコンテンツを継続的に追加し続け、飽きない仕組みづくりを行っているのが特徴です。
詳しくは、以下のページでご確認いただけます。
株式会社日経BP導入事例
まとめ
eラーニングに必要なLMSの選び方やeラーニングの種類、企業がeラーニングを導入するメリットなどについて徹底的に解説しました。
LMSを選定する際には、自社に必要な機能が揃っているかどうかや、使いやすいデザインかどうかを丁寧にチェックするのがポイントです。使いやすいLMSを導入すれば、社員もスムーズにeラーニングを活用できるようになるでしょう。
ぜひこの記事で解説した内容を活用してeラーニングを効果的に実施し、研修コストの削減と質の向上へつなげていきましょう。
アルーが提供しているLMS「etudes」については、以下のページで詳しく確認いただけます。