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マインドフルネス研修とは?目的・効果から実施例・注意点まで解説

マインドフルネス研修は、座学や瞑想、ボディスキャン、ジャーナリングといったワークショップを通じて、社員のストレス軽減や集中力向上を目的として行うものです。
本記事では、マインドフルネスとはなにか、研修を行うことにより得られるメリットや効果を紹介します。また、マインドフルネス研修の実施例や、実施するときの注意点も解説していますので、ぜひ参考にしてください。


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目次[非表示]

  1. 1.マインドフルネスとは?
  2. 2.マインドフルネス研修とは?企業に導入する目的
  3. 3.マインドフルネス研修のメリットや効果
  4. 4.マインドフルネス研修の実施例
  5. 5.マインドフルネス研修を実施するときの注意点
  6. 6.マインドフルネス研修ならアルーにお任せください


マインドフルネスとは?

マインドフルネスとは、今この瞬間に起こっていることに意識を集中させ、ありのままを受け入れることです。

現在の情報化された社会の中で、私たちの意識は一点に留まることなく、めまぐるしく移り変わっています。
たとえば業務中でも過去の失敗を思い出してしまったり、すぐにどうにかできるわけではない将来への不安に囚われてしまったりと、目の前の仕事に集中できない人もいるでしょう。マインドフルネスを身につければ、注意力が分散された状態から解放され、しっかりと現在の自分の身体や心の動きに耳をすませられます。

またマインドフルネスを習得すれば、自身の今の状態を抵抗せずに受け入れられるため、自己理解が深まります。元々は仏教の瞑想を起源とするマインドフルネスは、多くの研究者によって効果が科学的に実証され、現在では企業をはじめ医療やスポーツなど、多くの領域で広く活用されている科学トレーニングです。



マインドフルネス研修とは?企業に導入する目的

マインドフルネス研修は、マインドフルネスを企業の研修として導入したものです。研修の目的は、社員のストレスを軽減し集中力を向上させることで、座学やワークショップを通し、瞑想や呼吸法などの技術の習得を目指します。

マインドフルネスを身につけた社員には、心理状態をうまく整えられるなどの効果が期待できます。ストレスのない状態で目の前の仕事にしっかりと集中できれば、生産性の向上にも繋がるでしょう。
マインドフルネス研修はGoogleやLINEヤフー株式会社など、世界各国の企業で導入されている研修です。


マインドフルネス研修のメリットや効果

マインドフルネス研修を受けることで得られるメリットや効果は、ストレスの軽減をはじめ、集中力やパフォーマンスの向上などさまざまものがあります。ここからは、マインドフルネス研修のメリットや効果について解説します。


ストレス軽減による心身の健康状態の安定

マインドフルネス研修がもたらすメリットや効果として挙げられるのは、ストレス軽減による心身の健康状態の安定です。ストレスとは、外部からの刺激を受けた際に生じる緊張状態を指します。

外部からの刺激として、以下のようなものが例として挙げられます。


  • 環境的要因:天候・騒音
  • 身体的要因:病気・睡眠不足
  • 心理的要因:不安・悩み
  • 社会的要因:人間関係・仕事が忙しい


仕事をしていれば、さまざまな要因でストレスを感じることがあるでしょう。

マインドフルネスを身につけることで、自分が置かれている環境と心理状態を客観的に見られるようになれば、発生した事象に対して過度に悩んだり、落ち込んだりしなくなります。

感情をコントロールし心身の健康状態を安定させることは、マインドフルネス研修のメリットといえます。


集中力やパフォーマンスの向上

マインドフルネス研修を受ければ、生産性や創造性が向上することが期待できます。人の脳は常に多くのことを思い浮かべ、考えています。特に企業や組織で働くビジネスパーソンであれば、多くの情報が飛び交う環境下で働いている場合が多く、目の前のことに集中しにくい状態の方もいるでしょう。

マインドフルネス研修では、座学やワークショップを通し「現在」に集中する力が身につきます。目の前の仕事に集中し、全力で取り組めば、パフォーマンスの向上が期待できます。業務の生産性を高められる集中力が身につくことは、マインドフルネス研修のメリットです。


コミュニケーション能力の向上

マインドフルネス研修は、コミュニケーション能力の向上にも効果的です。マインドフルネスを続ければ、内受容感覚を司る脳の一部である「島皮質(とうひしつ)」の厚みが増し、共感力が向上することが分っています。

参考:慶應義塾大学/ (独)国立精神・神経医療 研究センター|内受容感覚と感情をつなぐ心理・神経メカニズム

共感力とは、他人の思考や感情を察して、喜怒哀楽といった感情に寄り添うスキルを指します。共感力は他人と信頼関係を築いたり、良好なコミュニケーションをとったりするうえで重要な能力です。

コミュニケーション能力はビジネスだけでなくさまざまなシーンで使えるため、研修によって身に付けられる点は、大きなメリットでしょう。

コミュニケーション能力を鍛える方法は、以下の記事で解説しています。コミュニケーション能力の高い人と低い人の特徴やコミュニケーション能力の診断チェックリストなども紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

関連記事『仕事に活きるコミュニケーション能力とは?鍛える方法や高い人の共通点


従業員満足度(ES)の向上

マインドフルネス研修では、従業員満足度(ES:Employee Satisfaction)の向上も期待できます。従業員満足度とは、福利厚生やマネジメント・職場環境・働きがいなどについて、社員の満足度を表す指標です。

マインドフルネス研修が従業員満足度を向上させる直接的な関係性については立証されていません。しかし前述した心身の健康状態の安定・集中力やパフォーマンスの向上・コミュニケーション能力の向上といった複合的な要素が絡み合えば、満足度の向上が期待できるとされています。

アルー株式会社では、座禅や生花など、日本文化を体験しながらマインドフルネスを身につける研修を行っています。以下のページより詳細が確認できますので、マインドフルネス研修を検討している方は、ぜひご覧ください。
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マインドフルネス研修の実施例

マインドフルネス研修は、座学とワークショップで構成されています。カリキュラム自体は1時間から3時間もあれば完了するため、研修期間は休憩や移動があることを考慮しても1日で十分でしょう。

しかし、マインドフルネス研修は受けた後に習慣化し、効果を実感できた後も継続していくことが大切です。
ここからは、座学とワークショップ、有名企業における研修の実施例を見ていきましょう。


座学

マインドフルネス研修を行う際は、始めに座学によってマインドフルネスについて理解を深めることが大切です。マインドフルネスの座学では、専門用語を覚える必要はなく、以下の内容をインプットすればよいため、時間としては数十分程度と考えておきましょう。


  • マインドフルネスとはどういったものか
  • なぜマインドフルネスが必要なのか
  • マインドフルネスを行うことで得られる効果


座学の後、実際にワークショップを行っていきますが、マインドフルネスの必要性や効果を先に理解しすることで、効率的に身につけられます。


ワークショップ

座学でマインドフルネスの基礎知識を理解した後は実際にワークショップを行い、マインドフルネスを体験しましょう。

ワークショップの実践方法には、主に以下の3つがあります。


  • 呼吸法による瞑想
  • ボディスキャン
  • ジャーナリング


以下の表で、具体的な手法と効果を見ていきましょう。

呼吸法による瞑想

  • 姿勢を正した楽な姿勢で座り、腹式呼吸を意識しながらゆっくりと鼻から息を吸い込み、倍の時間をかけて口から息を吐き出す呼吸法
  • ストレスの軽減や集中力の向上などの効果が期待できる

ボディスキャン

  • 仰向けになって呼吸し、全身の状態に意識を巡らせる手法
  • ストレスの回避や、感情をコントロールする効果が期待できる

ジャーナリング

  • 与えられたテーマに沿って、思いついたことを一定時間紙に書き続ける手法
  • 自分の状態を客観視でき、雑念のない状態になる効果が期待できる

呼吸法による瞑想は、椅子か床に背筋を伸ばして楽な姿勢で座り、4秒程度かけてゆっくりと鼻から息を吸い、倍の時間をかけて口から息を吐き出すことを1〜15分程度繰り返す手法です。呼吸はゆっくりと自然なリズムで繰り返し、コントロールせず観察するよう意識しましょう。
腹式呼吸を意識する呼吸法が習慣になれば、心身ともにリラックスした状態が保てます。始めは1分などの短い時間で行い、徐々に長くしていきましょう。

ボディスキャンは、10〜15分程度かけて、全身に意識を巡らせる手法です。仰向けになって寝転がり、全身をイメージしてから、身体の各部位に意識を巡らせていきましょう。
ボディスキャンは心身がリラックスするだけでなく、自分の身体の状態やコンディションに気づく力を高めてくれる効果もあります。心身がリラックスするため、睡眠の質向上にも効果的です。
意識を向けていく順番にルールはありません。難しく感じる場合は、動画やCDなどで誘導してくれるツールもあるため、活用するとよいでしょう。

ジャーナリングは、頭に思いついたことを紙に書き続ける手法です。書き続けることで、「いま自分が感じていることに集中する」マインドフルネスの状態になります。
ジャーナリングで書くテーマはどのようなものでも構いません。自分の今の気持ちや不安、将来、悩み事など、抽象的なテーマでもよいでしょう。
ジャーナリングは紙とペンがあればできるため、空き時間があれば始められる手軽さがあります。短い時間でも続けることが大切なため、定期的にジャーナリングの時間を設けるのも選択肢の一つです。


有名企業における研修の実施例

マインドフルネスはその効果やメリットが注目されており、現在は多くの企業でも研修が実施されています。たとえばGoogleでは2007年より、共感力や集中力の向上、チームワークの効率、ありのままの自分を受け入れる効果などが期待できる独自プログラム「SIY(サーチ・インサイド・ユアセルフ)」を作成し、研修を実施しています。

「SIY」はマインドフルネスと神経科学、エモーショナルインテリジェンスを融合した、個性とリーダーシップを開花させるプログラムです。仕事だけでなく人生においても生き生きとした成果を上げつつ、人生を切り拓けるようになるマインドを手に入れることを目的としています。

またLINEヤフー株式会社でも、Googleの独自プログラム「SIY」をベースとした独自のマインドフルネス研修を導入しています。LINEヤフー株式会社のマインドフルネス研修は、自己認識や自己管理、モチベーションの向上などの効果が期待できるもので、希望者には週1回のプログラムを実施するなど、積極的に研修を行っています。

研修の導入から2年が経過した2018年8月に効果測定をしたところ、マインドフルネスに取り組んでいる人とそうでない人とでは、業務のパフォーマンスに違いが見られることが判明しました。特に業務パフォーマンスの項目においては、研修経験者が未経験者と比較して20%程度高い数値を示していることは、企業にとって見逃せないポイントといえるでしょう。



マインドフルネス研修を実施するときの注意点

多くの効果が期待できるマインドフルネス研修にも、注意点はあります。最後にマインドフルネス研修を実施する際の注意点について見ていきましょう。


うつ病などの精神疾患を抱えている人には逆効果の可能性も

マインドフルネス研修を実施するときの注意点として、精神疾患を抱えている人には逆効果になる可能性があることが挙げられます。マインドフルネス研修は、ワークショップを通して自分の中にある感情に向き合う必要があります。

現在の感情に向き合った結果、過去の体験を思い出し、不安感が増してしまう可能性も否定できません。重度のうつ病の人や、ネガティブな感情を抱えている人の場合、症状が悪化してしまう可能性も考えられます。
企業は研修の目的を述べる際に注意点についても伝え、強制しない配慮が必要です。


継続することで効果を感じられる

マインドフルネスは、研修を受けたからといってすぐに効果が感じられるものではありません。無理なく毎日続けることが大切です。

マインドフルネスを毎日続ければ、短い時間でも目標通りできたといった達成感も味わえます。本記事で紹介した瞑想、ボディスキャン、ジャーナリングの中から自分に合った方法を選び、継続して効果を実感していきましょう。



マインドフルネス研修ならアルーにお任せください

マインドフルネスを身につければ、さまざまな情報に左右されることなく、いまの自分の状態を把握し、ストレスの軽減や、集中力・パフォーマンスの向上が望めます。マインドフルネスを習得するための研修は、現在GoogleやLINEヤフー株式会社といった大手企業でも実施され、これからもさまざまな企業で行われていくことが予想されるでしょう。

アルー株式会社では、座禅や生け花といった日本文化を体験しながらマインドフルネスを身につける研修を行っています。オンラインでありながら五感を使った日本文化の体験は、心身をリラックスさせ、マインドフルネスの効果を実感していただけるものとなるでしょう。

アルーのマインドフルネス研修は、以下のページで詳しく紹介しています。興味のある方は、ぜひご覧ください。

日本文化リベラルアーツオンライン研修


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