-社員の方にはどのように学習していただいていますか?
渡辺 現在は課長職を中心としたマネージャーの他、入社5年目までの若手層を対象にしています。特に若手層に対しては、ビジネスパーソンに求められる問題解決力やコミュニケーション力の習得を中心に案内しています。
学習期間は4ヶ月あり、最初の1ヶ月は会社から提示する三つのテーマを必修とし、それ以外のテーマについては学びたい内容や自分自身の課題にあわせて自由に利用できるようにしています。
吉田 中途入社者に対しては、5年目相当の社員を対象に、オンボーディング期間である半年間、eラーニングを自由に受けられる仕組みにしています。中途入社者の中には、これまで基礎的なビジネススキルを体系的に学ぶ機会がなかった方がいるため、オンボーディングの一環として実施しています。
森 マネージャーへは、etudes Plusの三つのカテゴリ(対コト、対ヒト、対ジブン)の中から毎月一つのテーマを決め、事前視聴して共通言語化したうえで、理論と実務の両面から自分なりの問いを立ててから対話会に参加していただいています。etudes Plusは、マネージャー同士のネットワーキングにも役立っています。
-教育のゴールを教えてください
森 マネージャー向けには、①マネジメントに関する知識・理論を学び(共通理解)、実践で試し(共通体験)、対話を通じて経験を深め(共通言語化)自身の継続的なマネジメント活動へ活かす(教訓化)こと、②マネージャー同士の新しいつながりができ、自身のマネジメントやチームを越えた活動に活かすことを目的にした施策の一つとしてetudes Plusを活用したマネジメント対話会を実施しています。また、各コンテンツにある“受講ガイダンス~管理職の学び方~”で説明されている「管理職の成長課題(適応課題、技術的課題)」が共通言語化され、自分に対するリーダーシップ発揮(自己適応)、チーミング行動(職場適応)、プロアクティブな知識習得(職務適応)が当たり前になっていくことも目指しています。
渡辺 マネージャーには「間違えた判断はできない」「完璧であるべきだ」のような気負いがどうしても生まれてしまいます。正解なんて誰も分からない時代であり、また多様性が進み個人の価値観が尊重される時代です。その中でチームとしての方向性をどう決めるのか、決めた方向にチーム全員が向いて業務を進めることの意義をどう伝えるのか、そこにチームメンバーの価値観や意思を反映し、メンバーが愉快にやりがいをもって働いていく職場にしていくにはどうしたら良いか、という難題に向き合う狙いもありました。