社員の学び合いを軸とした社会人基礎力強化とキャリア自律を促進する6年間の若手社員研修
NTTインターネット株式会社 導入事例

左から高橋様、古川様、倉本様、後藤様

NTTインターネット株式会社

従業員数:388名(2024年4月1日現在)

事業内容:決済情報サービス事業 / 情報システム事業

NTTインターネット株式会社では、入社1年目から6年目までの社員を対象にキャリア自律とリーダーシップを育む総合力強化研修をリニューアルしました。その方針に至った背景から、これまでにみえてきた成果、今後の人材育成の展望までをご紹介します。

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課題・背景

  • 人事・評価制度の変更に伴い、キャリア自律を促進する内容に変更する必要があった

  • 現場ニーズとの乖離があり、より仕事に直結する内容に変更する必要があった
  • 先輩後輩が学び合う文化を研修内でも実現したかった

実行施策

  • 2世代の社員が研修に参加する学び合いの場を設計

  • 6年間の研修で、段階的に社会人基礎力とキャリア自律を促進する、一貫性のある研修設計
  • LMSを活用した、学びやすく運営しやすい環境づくり

成果

  • 先輩後輩の関係性がよくなり、1年目社員も発信しやすくなった

  • 主体性を段階的に高めていき、6年目には周りを巻き込むリーダーシップを発揮してもらう
  • LMSにより、前年の研修を振り返りやすくなり、かつ育成担当者の事務面も効率化された

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総務人事部
育成担当 担当部長
古川 香 
総務人事部
育成担当 担当課長
後藤 隆 
総務人事部
育成担当 主査
倉本 真実 
総務人事部
育成担当
高橋 寿光 
文内、敬称略

-貴社の事業内容と部署の役割を教えてください

 

古川 NTTインターネットは、情報システムと、決済情報サービスの2本柱を事業としているNTTグループの会社です。情報システム事業は、お客様からの要望にお応えしてシステムを構築するSIerとして、決済情報サービス事業では、ネットワークを活かしてコンビニや金融機関、クレジットなどの決済情報を扱う事業を展開しています。

私自身は総務人事部育成担当の担当部長を務めており、新卒採用、人材育成を主としてダイバーシティに関する施策についてもマネジメントをしています。

 

後藤 私は担当課長として、主に人材育成の年間イベント企画や社内発表会の企画運営をしています。

 

高橋 私は研修の企画運営と資格取得支援を主な業務としています。

 

倉本 私は階層別研修を中心に担当しており、新入社員、若手社員、管理職、昇進昇格時の研修に携わっています。

背景・課題
一貫性と実用性のある研修設計と学び合いによる若手社員のキャリア自律の促進

-今回、アルーにご依頼いただいた研修内容と導入に至った背景を教えてください

 

古川 新たな人事評価制度が導入され、「キャリア自律」が盛り込まれましたのでこのキャリア自律を軸に、研修をリニューアルすることにしました。

これまでも総合力強化研修は6年間かけて、6つのテーマを異なる2世代(1・2年目、3・4年目、5・6年目)の社員間で教え合いながら学ぶ階層別研修として長年実施してきましたが、コロナ禍で一時中断していました。今回のリニューアルにあたっては、そういった文化を醸成する機会を残しつつ、社会人基礎力をより実践的に学び、キャリア自律とリーダーシップを体系的に身に付けられる機会にしたいと思いました。

 

倉本 当社は社員のつながりを大切にしており、先輩後輩が学び合う文化を大切にしています。

先輩後輩が同じ研修に参加し、学び合うことを通じて、職場でのコミュニケーションが増え、さらに密な連携ができることを期待しています。もともと当社の社員はコミュニケーションの機会も多く、社員同士の顔と名前が一致している方が多かったのですが、コロナ禍でそういった機会が減ってしまっていた世代でもあるため、本研修が再び交流のきっかけになるといいなと思っています。

 

高橋 先輩後輩が学び合う取り組みは17年前から行っています。アルーに依頼する前の総合力強化研修では、毎年、研修内容と研修会社を変えていたため、一貫性がないことが課題でした。

 

社会人基礎力強化とキャリア自律を目的とした6年間の総合力強化研修の一貫性が必要になった背景について教えてください

 

倉本 これまでの研修内容は、受講者にとって現場で活かしづらいという声もありました。そのため、現場が求めているニーズを把握しながら、社会人基礎力を軸に若手社員が段階的にリーダーシップを発揮していける一貫性のあるテーマ設計、及び現場で使いやすいスキル内容にリニューアルしていく必要がありました。

 

高橋 これまでも現場にフィットさせようと、人材育成に関する会議体でヒアリングして研修テーマを決定していましたが、今回は全社員にアンケートを実施し、集計結果の中から需要が高いスキルを研修内容に採用するようにしました。

 

倉本 アンケートを実施してよかったことは、社会人基礎力の中でも、世代によって求めるスキルに違いがあることが明確になったことです。また、世代に関わらず当社にとって重要な要素の1つが「主体性」であることも判明しましたので、毎年各年次に求められる主体的な行動習慣が身に付くよう段階的に取り入れる設計にし、5・6年目ではリーダーシップを発揮し、チームを引っ張っていく役割期待をゴールとしました。

 

このような、一貫性と実用性のある6年間の研修設計とetudesというLMSによる学びやすい環境づくりをアルーにお願いしました。

実行施策
周りを巻き込めるリーダーシップの育成

-6年間の総合力強化研修を通じて、実現したいゴールはなんですか?

 

倉本 6年後には、若手社員からリーダーシップのとれる社員に成長していて、自律的な行動をしている状態をゴールとしています。また、新人時代に成長のものさしとして使った社会人基礎力を改めて学ぶことで、段階的に求められることも高くなっていくことに気付いてもらえたらと思っています。

 

高橋 1・2年目の研修では、自ら上司や関係者に相談や提案をしていくことで、自分の働く環境づくりをゴールとしています。

 

倉本 3・4年目の研修では、実行力と計画力をテーマに実施しています。仕事量も範囲も徐々に増えてくる世代で、仕事があふれそうになった際に自分で優先順位を把握し、関係者と調整しながら業務遂行できることをゴールとしています。

 

高橋 3・4年目は、5・6年目への橋渡しとなる期間になりますので、依頼された仕事を一人で進めるだけでなく、自ら周りを巻き込みながら仕事をしていくマインドへ移行させる狙いがあります。

 

倉本 5・6年目の研修では、若手社員から卒業してリーダーシップを発揮してほしいと考え、研修テーマを「主体性」と「働きかけ力」に設定しました。主体性、巻き込み力、リーダーシップへの理解が浅く自己流で行ってしまうと、周囲の社員がついてきてくれないこともありますので、自ら相手を巻き込むリーダーシップの考え方と具体的な行動やスキルを実践的に学べるようにしています。自ら周りを巻き込むリーダーシップがないと、逆に巻き込まれる側になってしまい、結果的に仕事がつまらなく感じるようにもなってしまうこともあります。これから先、長い社会人人生の中で、自分で仕事を巻き込んでいける社員になってほしいと願い、6年目までにリーダーシップの発揮をゴールとしています。

< 総合力強化研修の全体像 >
< 5・6年目研修「主体性」のアジェンダ >

成果
学び合うことで、できないことへの気づきを得る

-研修実施後の所感を教えてください

 

倉本 研修の初めに、講師の方が研修を実施する意味をすごく丁寧に説明していました。例えば、2年目社員には報連相ぐらいやっているという自負がありますが、実はこういうところに+αの改善点があると理解させる仕掛けを用意してくれていたのが印象に残っています。

 

古川 2年目になるとこれまでの研修で学んだことはできていると思い込みがちですが、1年目の後輩社員に教えることで、自分は本当にできているのだろうかと気づきを得て内省できるのではないかと想定していて、今回は我々の思惑通りに進んだと理解しています。

 

倉本 年次が上がるにつれて、取り組むテーマが難しくなっていきますが、講師の方が実体験をもとに、困ったことや対処の仕方について話したとたん、理解した顔に変わる受講者が何人もいて、確実に影響があったと思いました。

 

-今回の研修で受講者に変化は感じられましたか?

 

倉本 1・2年目研修の後には、職場で抱えている自分の悩みが解決したという報告を受けることが増えて、効果を得られたと感じています。例えば、「忙しそうにしている先輩に質問していいのか?」「この件のことで質問していいのか?」と迷ってしまい、質問するまでに時間がかかっていたのが、研修を通じて「報連相していい」というマインドとそれを伝える方法を知り、2世代合同の研修で先輩社員から「どんどん質問していい」というコメントをもらったことで関係性もよくなりました。

 

高橋 研修後の報告会で、「発信力が身に付きました」「悩みが解決しました」という報告を受け、効果を感じています。

また、アルーから頂く研修フィードバック資料には、受講者の気づきの変化も含まれておりとても分かりやすかったため、現場の上長にも見てもらうことで現場のOJTにも役立っています。

今後の取り組み
PDCAを回してより現場ニーズにあった研修を提供

-今後、総合力強化研修でどんなことを実現したいですか?

 

倉本 次回はリニューアルしてから2回目の研修になりますが、1・2年目に「状況把握」、3・4年目に「計画力」、5・6年目に「働きかけ力」というテーマを設定しました。今回の研修と合わせて2つのテーマを受講する形になるので、この結果をもって仕事に役立つ研修を提供できたか一定の判断できるようになります。6年後にどんな社員に成長しているかが重要だと考えていますので、6年目の社員が軌道に乗りやすくなるよう準備をしたいです。

 

高橋 研修自体のPDCAをうまく回せるようにしたいです。研修によって狙い通りの成長を遂げているかどうか注視し、効果検証を経て研修の修正や見直しをして行きたいと思います。これによって現場ニーズと合致した研修をさらに提供できるようになり、結果的に社員のさらなる成長の後押しにつながると考えています。

 

-総合力強化研修以外ではどのようなことを実現していきたいですか?

 

高橋 総合力強化研修以外でもリニューアルが必要な研修はまだまだありますので、他の研修でも今以上に現場に即した研修にしていきたいです。現場の人が求めている研修は何かをキャッチアップして、研修に反映できればと考えています。

 

倉本 私は研修を企画するときに「このスキルがあったら仕事が楽しくなるな」を重視しています。長い社会人人生の中で、仕事がうまくいかないときに乗り越えるきっかけとなるような研修を提供していきたいです。

 

後藤 他には、社員が現場で使えるスキルを学べる研修を増やしていきたいです。研修だと日々の業務から離れたところにあって、研修のみに最適化した態度で臨む受講者が多くなりがちです。現場と近い研修だと受け止めてもらえるように提供側として工夫していきたいです。

 

古川 会社の人事制度が変わっていく中でキャリア自律が求められてきたように、社員一人ひとりが自分の価値を高められる環境や仕組みの整備を進めてきました。次は仕組を社員に浸透させ活用してもらえるようにしていきたいです。社員が楽しく、モチベーションを高く仕事に取り組んでいける環境につなげられるようにしたいです。

アルーを選んだ理由
当社に寄り添い、当社に合わせた提案をしてくれる存在

-今回、アルーを採用した理由を教えてください

 

倉本 今回は、人材育成制度の変更に伴う研修のリニューアルについて理解して、我々が困っている点を解消してもらえるかという観点で判断しました。

アルーの担当者には、親身に相談に乗ってもらえました。カリキュラムの説明が参考になり、1つ質問をしたら10返ってくるところなど、非常に頼もしい存在に思えました。

 

古川 社会人基礎力のテーマに見合った研修をパッケージ化して提案する会社さんもありましたが、アルーは当社に寄り添った内容にカスタマイズしてくれました。我々が受講者に伝えたい内容をカリキュラムに落とし込んでくれたのが決め手になりました。

 

高橋 社会人基礎力といっても、会社によって捉え方が違ってきます。例えば主体性といっても、カリキュラムに差があって、求めているものとずれていることがあります。その差を埋める相談をしたところ、当社に合わせてカスタマイズした提案をしてくれたことが非常にうれしかったですね。

 

後藤 営業担当の方がこちらの難しい要求にすごく親身に対応し、時間をかけて考えたことがわかる提案をしてもらえたのはありがたかったです。

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