知識の平準化とマネージャー陣の目線合わせを実現した評価者研修
株式会社ネットドリーマーズ 導入事例

左からアルー株式会社 神戸、株式会社ネットドリーマーズ 野原様、大貫様

株式会社ネットドリーマーズ

従業員数 : 143人(令和5年4月 現在)

事業内容 : インターネットメディア事業/スマートフォンゲーム事業/ソフトウェア・クラウド事業

株式会社ネットドリーマーズでは、マネージャーの評価に関する知識を平準化し、共通認識を持つために評価者研修を実施しました。研修初日に評価制度を変える理由を説明し、マネージャーの意見を吸い上げたことで、目線合わせを行えたとのことです。株式会社ネットドリーマーズとアルーが取り組んだ評価者研修についてご紹介します。

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課題

  • コンピテンシー評価が浸透していなかった

  • 評価に関する知識を平準化させる必要があった

  • マネージャーによって評価の基準がまちまちだった

成果

  • 研修内容をチームで実践するマネージャーが多数見られた

  • 評価に対するマネージャーの不安や要望を把握できた

展望

  • どこでも即戦力として活躍できるような人材を生み出せる組織へと変化する

  • 学びの場を適切なタイミングと内容で提供し、事業に活かす仕組みを作る

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経営管理本部 
本部長
野原 孝行 
経営管理本部 管理グループ
マネージャー
大貫 祐輔 

評価に関する知識を平準化し、共通認識を作る必要があった

-事業内容と所属事業が会社から期待されている役割を教えてください

野原様(以下、敬称略):株式会社ネットドリーマーズと申します。主な事業はインターネットメディアで、特にスポーツに関するメディアの展開をしています。中でも競馬・競輪・野球といった、趣味に特化したテーマを扱っています。
我々、経営管理本部は管理・人事を担っています。その中で私は人材育成や、弊社の事業戦略に沿った人材の採用を担当しています。大貫は戦術を考えるなど、実務運用の役割を担っています。
部署の人数は少ないですが、採用・教育・人事制度など、期待されている役割は多いです。人事領域においては、組織全体の底上げに取り組んでいるところです。現メンバーをより成長させて価値を高め、サービス・事業に還元される流れを作ることを求められているためです。
弊社は人の入れ替わりが少なく、離職率の低い会社です。人の入れ替わりがない分、考え方が凝り固まってしまう可能性があります。そのため、現メンバーにいかに新しい知識やマインドを習得してもらうかについて取り組んでいく必要があると考えています。
-評価者研修の実施に至った課題・背景を教えてください

野原:これまで、弊社の評価方法はミッションに寄りがちでした。ミッションだけに評価基準を置いていると、達成できない人はいつまでも停滞してしまうという課題がありました。どうすれば評価されるのか、次の成長につながるのかが見えづらい状況だったと思います。
また、それぞれのマネージャーがどのように評価しているのかについて、人事として介入できていなかったことも課題の一つです。例えば、点数のつけ方ひとつとってもマネージャーによって基準が異なっていました。評価の方法に関する知識がマネージャー全体に伝わっておらず、マネージャー同士で評価に関する情報を共有するような機会もなかったことが原因だと思います。評価に関する知識を平準化することが必要だと考え、今回の研修を行うことになりました。

加えて、今年度から給与テーブルを変えようという話もあがっています。物価の上昇や給与体系の変化といった世の中の状況を考慮すると、現在の給与テーブルでは優秀な人材を採用しづらいことが理由の一つです。
まずは給与テーブルを変えた上で、その給与に見合った実力を発揮してもらうために、コンピテンシー評価を導入することを検討しています。評価を上げるためにはどのようなステップを踏んだらよいのかを明文化し、社員全体に意識して取り組んでもらおうと考えました。
実は、コンピテンシー評価自体は10年程前から存在しています。ただ、コンピテンシーに関する教育は行っておらず、コンピテンシー評価をどれくらい意識しているかはマネージャーによって異なるという状況でした。
人事制度全般を見直す必要があるという考えが、今回の評価者研修を実施する一つのきっかけになったと考えています。

-評価者研修によって達成したい目的・ゴールを教えてください

野原:一つは、マネージャー全員が評価の方法やメンバーとの向き合い方、目標の設定について、同じ学びをすることで知識の平準化を行うことです。

もう一つは、評価の方法・評価の平等性についてみんなで考え、独自の形を作るということです。我々の現在の課題は、マネージャーの評価に対する解釈が共通認識化されておらず、自分の解釈で評価してしまっていることです。今後は会社としての認識を揃えていくことが大切ですので、研修を通じてみんなで話し合い、評価方法を考えていく必要があると思っています。

以前、社内で「どういう評価をしているのか」というワークを実施したことがあります。評価の基準がみんなバラバラだということがわかり、とても盛り上がりました。
評価に対して何かある一定の基準が欲しいという意見もあります。しかし、基準自体もみんなで話し合って認識を揃えていく方が合理的だと考えています。基準を作ると、ただ基準に則って評価していくだけになってしまう可能性もあります。みんなで共通の認識を作って、平等な形の評価制度を作っていきたいと思っています。

-アルーに依頼いただいた理由を教えてください

野原:実は前職でアルーの研修を受けたことがあり、よい研修だと感じていました。特に印象に残っているのは「100本ノック」のプログラムです。(※注)実際には100本もやっていませんでしたが、ネーミングにとても惹かれました。その時に担当してくれた講師が面白い人で、研修の内容も学びが多かったことを覚えています。
人事に異動してどこに研修を頼んでよいかも分からなかったときにアルーのことを思い出し、アルーなら当時のクオリティーで研修を行ってくれると思い、お願いしました。

(※注)100本ノックとは、アルーの研修プログラムに取り入れられている演習プログラムのこと。演習を数多く行い、課題を乗り越える経験をすることが知識定着や行動変容につなげる仕組みになっている。

-今回の研修においてアルー以外の会社はご検討されましたか?

野原:アルー以外は検討していません。これまでの経験からアルーを信用しているため、そのまま実施まで至りました。提案いただいたものはどれもイメージ通りでしたので、他社を考えたことはなかったです。

研修を成功に導いた「第0日」という内製パート

-今回の評価者研修において、アルーの提案で役に立ったものはありますか?

野原:評価制度を変える理由を研修前にマネージャーに伝えた方がよい、と提案いただけたのはありがたかったです。ご提案を受けて、「なぜ変えようとしているのかという背景」を私と大貫から説明し、「現状マネージャーが思っていること」を吸い上げる時間を設けることにしました。
我々の中では「第0日」と呼んでいる内製パートです。このような取り組みは今まで実施したことがありませんでした。「第0日」を実施したことで、評価制度において不安に感じている点やこうしてほしいという要望をみんなで共有できたことがよかったと思っています。目線合わせの重要性を再認識しました

-アルーとの打ち合わせの中で印象に残っていることはありますか?

大貫様(以下、敬称略):初めて教材のスライドを拝見した際は、スライドが多く受講者がプレッシャーを感じてしまうのではないかという印象を受けました。今回の研修は私も受講したのですが、実際にはプレッシャーを感じることはなかったので、心配する必要はなかったようです。

-アルーの評価者研修に点数をつけると何点でしょうか?

野原:現段階でマイナスにする要因はこれといってないので100点でもよいのですが、100点と言ってしまうと伸び代がないので、90点ぐらいにしておきましょうか。
研修の成果として受講者がマネージャーとしての意識を持てたと感じています。もちろん、100%受け止めきれてない人もいるとは思いますが、前向きに取り組んでいたと思います。とても印象に残る研修だったようで、研修で学んだことを活かそうと、既にグループ内で実践している人もいます。
特に性格診断のパートは好評でした。自身とチームメンバーの特徴を知れば円滑にコミュニケーションができるということを知り、我々の部署でも他の部署でも診断を実施しました。受講者の印象に残ったのだと思います。

「知識の平準化」については、「印象に残った」「分かった」というレベルには達したと思っています。今後は研修で学んだことをどのように活かすかが重要です。今回学んだことを活かせるかどうかは私たち次第だと思うので、今後も見守っていただけたらと思います。

-今回、登壇した講師はいかがでしたか?

大貫:非常にロジカルな考えを持っていて、とてもよい刺激になりました。人事の経験も豊富な方だったので、いち受講者としてはもちろん、人事担当者としてやるべきことを整理する機会になりました。
研修中のランチで講師の方とお話しした際、講師経験の多さや研修に対する柔軟性を感じました。教材に沿ってきちんと伝えるという考えも大事だとは思いますが、柔軟に歩み寄ってくれる点がとてもよかったです。

-アルーの研修についてもっとこうだったら良かったと思うところはありますか?

大貫:強いて言うならば、もう少し短い時間に収めていただけるとよかったかと思います。最後の方には疲れ切ってしまった受講者もいました。研修は色々なものを吸収できる良い機会なので、集中して受講できるように時間を短くするという選択肢もあったのかなと思います。

どこに行っても活躍できる人材を生み出せる組織へ

-今後、マネージャー育成においてどういったことを実現していきたいと考えていますか?

野原:これからの時代は、実力主義の傾向が強くなっていくのではないかと思っています。実力主義の時代に価値のある存在になるためには、外に行っても即戦力として活躍できる人材を生み出せる組織体へと変化する必要があります。マネージャーには、このような活躍できる人材の育成に力を発揮してほしいです。

人事の立場としては、学びの場をどう提供していくかが重要だと思っています。どういうフェーズでどういう研修を用意すべきか、また、研修で学んでもらった内容をどのように事業に活かすかという点についても構想しているところです。
-今後、マネージャーにはどのような行動変容を期待しますか?

野原:弊社はそんなに規模が大きいわけではないので、現状プレイングマネージャーのようなマネージャーが多いです。これからはプレイングよりもマネジメントの比率を高めていってほしいと思います。マネージャーがマネジメント業務に注力しメンバーを動かすことで、メンバー自身の成長に繋がります。また、マネージャーが組織の成長について考える時間も確保できるでしょう。マネージャーがメンバー育成と組織の成長に注力することで、組織として底上げされることを望んでいます。

-今後の人材育成において、アルーにはどのような役割を期待されますか?

野原:アルーには、基本的になんでもお話をしており、アドバイスも多数いただいています。今以上にこうしてほしい点はありませんが、今後も引き続きよいパートナーでいていただけたらと思います。

大貫:私も同じ意見です。加えて、人事としては研修だけが課題ではないので、研修以外についても提案やサポートをしていただけると非常にありがたいと思っています。
例えば、以前施策に対するアンケートについて相談させていただいたことがありました。こういった細かい相談に対しても提案をいただけると、「研修はやっぱりアルーにお願いしよう」という気持ちになります。今後ともサポートいただければと思います。

また、今後も弊社のことを理解している講師に登壇いただきたいと思っています。研修を実施する上では、ネットドリーマーズらしさを損なわないことが重要です。弊社への理解や把握を深めた方に継続してお願いできればと思います。そうすることで、「通り一辺倒な知識」ではなく「知恵」として使えるような研修ができると考えています。

-アルーは、お2人にとってどのような存在ですか?

野原:僕が自ら研修をお願いしたのはアルーだけなので、唯一無二の存在と言えます。人事面でも真っ先にお話させてもらうよき相談相手だと思っています。

特に、弊社の課題をしっかり咀嚼し吸収してくれる点を評価しています。これまで提出いただいた提案書や教材も修正をお願いすることがあまりなく、これはアルーが私たちの話をしっかり受け止めてくれているからだと思います。アルーは「ホスピタリティー」と「寄り添う力」が強みだと思います。営業担当が変わることはありましたが、アルーの基本スタンスとして変わらずに寄り添ってくれてありがたいです。

大貫アルーの営業担当は弊社の課題を理解し、それに合わせたソリューションを提供してくれます。いい商品だったとしても伝え方で大きく印象が変わるので、営業の方の腕の見せ所として、今後も期待しています。

今後も
アルーを軸として色々考えていきたいと思っています。引き続き積極的に提案いただけるとありがたいです。


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アルー営業担当からの一言

アルー株式会社
HRコンサルティング部
神戸 北斗

最も思い出深いのは、教材納品直前に、お客様とすでに合意していた教材を、こちらから提案して差し替えいただいたことです。
お客様の高い期待に応えきれるように、社内の教材開発担当とギリギリまで議論を重ねて、「これがベスト」と自信を持って言える内容にするために、文脈を一部変更させていただきました。
当日研修会場で、対象のパートがスムーズに進行していく様子を見届けられた時は、最後までこだわり抜いてよかったと感じた瞬間でした。

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