AかBか、難しい選択を迫られたときに意志決定を下すのは、リーダーの重要な役割のひとつです。 しかしその意志決定の裏側に、「二者択一」の前提があると、短期ではうまくいっても、中長期では思わぬ悪循環に陥ることがあります。また昨今は、短期利益と環境配慮、既存事業の深化と新規事業の探索など、一見相反するが相互依存し持続する要素(パラドックス)を同時に実現することが求められており、経営の意志決定のあり方の「二者択一」から「両立」へのパラダイムシフトが必要となっています。
本講座は、経営学における「パラドックス研究」を世界的に牽引するウェンディ・スミス教授とマリアンヌ・ルイス教授の共著『Both/And Thinking』の日本語版を監訳した京都大学経営管理大学院パラドキシカル・リーダーシップ産学共同講座が主催するもので、これからのリーダーに求められる「パラドキシカル・リーダーシップ」を学ぶことができる、日本でも数少ないプログラムです。同産学共同講座は、2023年1月に第1期 パラドキシカル・リーダーシップ養成講座を開講しており、参加者は、これからの時代に求められる新たなリーダー像を探究しました。
第2期となる本講座では、参加者は、理論学習にとどまらず、それぞれの参加者がリーダーとして直面している実際の課題を題材に、文化人類学のフィールドワークの手法も活用しながら、課題の背後にあるパラドックスを認識する力を身につけます。そのうえで参加者は、相反する要素を両立させ追及する方法について検討し実践していくプロセスを通じて、パラドキシカル・リーダーシップを磨いていきます。
日程:
1月22日(月)15時~18時 パラドキシカル・リーダーシップ概論①
2月 5日(月)15時~18時 パラドキシカル・リーダーシップ概論②
2月19日(月)15時~18時 パラドキシカル・リーダーシップ実践①
3月 4日(月)15時~18時 パラドキシカル・リーダーシップ実践②
3月18日(月)15時~18時 最終報告会
※内容は変更となる可能性があります
対象:組織に属するリーダーもしくはリーダー育成に携わっている方
定員:30名
※定員を超える応募があった場合、事前アンケートに基づく選考を実施します
参加条件:
・全5回の講座のうち、4回以上に参加できること
・講座の課題に取り組むことができること(毎回所要時間1~2時間程度の課題を課す予定です)
・研修中のアウトプットに関し、匿名化した上で研究に活用することに合意いただけること
(除外したい内容がある場合はご相談ください)
・課題図書 『両立思考「二者択一」の思考を手放し、多様な価値を実現するパラドキシカルリーダーシップ 』を購入していただけること
修了証:所定の条件を満たした方には修了証を発行いたします
参加費:無料
配信形式:Webセミナー(Zoom)
※ブレイクアウトセッションでのディスカッションや画面共有を行っていただく場面がありますのでPCでの参加をお願いします
参加者決定連絡:事前課題とあわせ、2024年1月5日(金)までにご連絡いたします
備考:
・代理申込をされる場合、申込フォームには参加者ご本人の情報をご記入ください
・なるべく多くの企業にご参加いただくため、原則として1社あたりの参加者は2名までとさせていただきます
(本講座は当社内のリーダー育成も目的としているため、当社からは2名以上参加する可能性があります)
参考記事:『経営学の新潮流 矛盾を両立するパラドキシカル・リーダーシップとは』
(アルー株式会社HP https://service.alue.co.jp/blog/interview/001 )
京都大学経営管理大学院は「先端的なマネジメント研究と高度に専門的な実務との架け橋となる教育体系を開発し、幅広い分野で指導的役割を果たす個性ある人材を育成するとともに、研究の自由と自主を基礎に高い倫理性を備えたマネジメント研究により、地球社会の多様かつ調和の取れた発展に貢献すること」をミッションとしています。